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24、黒い悪霊からの逃亡
第257話 地下道を出て地上へ
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リリス一行は、地上近くまで来ると、ゴウカが人の耳に聞こえない口笛を鳴らした。
「地上に何ごとも無ければいいのですが、かなり時間がかかりましたから。」
出口に来ると、少し下がって様子を見る。
再度、ゴウカが口笛を吹く。
しばらくすると、パッと顔を上げた。
「口笛が返ってきました。グレンが来ます。」
石の扉の向こうの気配は,普通の人間にはわからない。
だが、ミスリル達はスッと一瞬緊張する。
しばらくすると、ゴトンと音を立てて石が少しズレた。
「しばしお待ちを。兵が動きます。」
外からグレンの声がする。
息を殺して、様子をうかがう。
急に、石が大きく開いてグレンの姿が見えた。
何か急いでいるようで、ホムラの顔を見てうなずき合うとリリスに手を伸ばす。
「お急ぎを。
兵の動きを感じます、恐らく何か指示があったのでしょう。」
一同は、リリスを先に出して、それから騎士を出す。
ミスリルが出るのは一瞬だ。
犬も、小さくなって飛び出すと急いで出てリリスのそばに寄り添った。
「その犬は?」
「この方は、私達の恩人でございます。
地龍様の配下かと。」
「地龍の?とにかくお急ぎを。恐らく兵が動いたら、パドルー殿がお見えになるでしょう。
表の道まで走れますか?」
「ええ、大丈……あっ……」
ホムラが、サッとリリスを片手に担ぐ。
彼はあれほど毛嫌いしていたのに、今ではすっかり彼の足になっている。
外に出て見てもリリスはまだ、いつものはつらつとした感じでは無く、彼の性格では誰が見ても有事に無理をしそうだった。
「走れるわけ無かろう、おとなしく我らに任せられよ。」
「ああ……はい。よろしくお願いします。ウフフ……」
ホムラの低い声に、皆が苦笑する。
エリンが腰の仮面を取り、胸に当てて一礼した。
「私はしばし残って兵の足止めをします。神官殿、お任せします。」
「承知、では先に行く。」
「どうか、無理はなさらないで下さい。」
リリスが、心配そうに手をエリンに差し出す。
彼の言葉に、差し出すその手を恭しく取って、そっと額に当てた。
「あ……そのような……」
「ご無事を、どうぞお早く。騎士殿、いつでも剣を抜けるように願います。」
戸惑うリリスに、微笑んでそっと手を離す。
リリスが、手をギュッと握ってエリンを見送った。
「承知した、それでは後ろを任せる。」
エリンがうなずき、リリスたちは森へと走り出す。
ふと見ると、一人白装束の神官グレンが残っていた。
「なにか?」
エリンが問うと、その神官グレンが、エリンに何か懐から取り出し、手渡す。
手に収まるほどの小さな石。
それは、紐で結ばれた2個の小さな、火打ち石だった。
「あなたは、これを持つべきかもしれない。だから託します。
我らは…ミスリルでありながら、神官という名で彼の方のおそばにいることを許された身。
我らは盾であり、剣である。この石が、あなたに渡せと打ち震える。
どうぞ、これはあなたのものだ。」
受け取ると、何を意味するのかまだ良くわからない。
だが、この危急の余裕の無さに、エリンはとりあえず受け取って懐に入れた。
「詳細は、帰ってからお聞きします。お早く。」
グレンがうなずき、リリスのあとを追う。
それを見送って周囲を見回すと、沢山の松明の灯りがこちらへと向かってくる。
兵の声が辺りに響き、エリンは仮面を付けると樹上へと消えた。
「地上に何ごとも無ければいいのですが、かなり時間がかかりましたから。」
出口に来ると、少し下がって様子を見る。
再度、ゴウカが口笛を吹く。
しばらくすると、パッと顔を上げた。
「口笛が返ってきました。グレンが来ます。」
石の扉の向こうの気配は,普通の人間にはわからない。
だが、ミスリル達はスッと一瞬緊張する。
しばらくすると、ゴトンと音を立てて石が少しズレた。
「しばしお待ちを。兵が動きます。」
外からグレンの声がする。
息を殺して、様子をうかがう。
急に、石が大きく開いてグレンの姿が見えた。
何か急いでいるようで、ホムラの顔を見てうなずき合うとリリスに手を伸ばす。
「お急ぎを。
兵の動きを感じます、恐らく何か指示があったのでしょう。」
一同は、リリスを先に出して、それから騎士を出す。
ミスリルが出るのは一瞬だ。
犬も、小さくなって飛び出すと急いで出てリリスのそばに寄り添った。
「その犬は?」
「この方は、私達の恩人でございます。
地龍様の配下かと。」
「地龍の?とにかくお急ぎを。恐らく兵が動いたら、パドルー殿がお見えになるでしょう。
表の道まで走れますか?」
「ええ、大丈……あっ……」
ホムラが、サッとリリスを片手に担ぐ。
彼はあれほど毛嫌いしていたのに、今ではすっかり彼の足になっている。
外に出て見てもリリスはまだ、いつものはつらつとした感じでは無く、彼の性格では誰が見ても有事に無理をしそうだった。
「走れるわけ無かろう、おとなしく我らに任せられよ。」
「ああ……はい。よろしくお願いします。ウフフ……」
ホムラの低い声に、皆が苦笑する。
エリンが腰の仮面を取り、胸に当てて一礼した。
「私はしばし残って兵の足止めをします。神官殿、お任せします。」
「承知、では先に行く。」
「どうか、無理はなさらないで下さい。」
リリスが、心配そうに手をエリンに差し出す。
彼の言葉に、差し出すその手を恭しく取って、そっと額に当てた。
「あ……そのような……」
「ご無事を、どうぞお早く。騎士殿、いつでも剣を抜けるように願います。」
戸惑うリリスに、微笑んでそっと手を離す。
リリスが、手をギュッと握ってエリンを見送った。
「承知した、それでは後ろを任せる。」
エリンがうなずき、リリスたちは森へと走り出す。
ふと見ると、一人白装束の神官グレンが残っていた。
「なにか?」
エリンが問うと、その神官グレンが、エリンに何か懐から取り出し、手渡す。
手に収まるほどの小さな石。
それは、紐で結ばれた2個の小さな、火打ち石だった。
「あなたは、これを持つべきかもしれない。だから託します。
我らは…ミスリルでありながら、神官という名で彼の方のおそばにいることを許された身。
我らは盾であり、剣である。この石が、あなたに渡せと打ち震える。
どうぞ、これはあなたのものだ。」
受け取ると、何を意味するのかまだ良くわからない。
だが、この危急の余裕の無さに、エリンはとりあえず受け取って懐に入れた。
「詳細は、帰ってからお聞きします。お早く。」
グレンがうなずき、リリスのあとを追う。
それを見送って周囲を見回すと、沢山の松明の灯りがこちらへと向かってくる。
兵の声が辺りに響き、エリンは仮面を付けると樹上へと消えた。
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