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9、決意と暴露と
74、塔崩壊
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「逃がしたか」
舌打ちして、ザレルが剣を見る。
キンッ!
涼やかな音を立て、剣は血を浴びて二つに折れた。
「剣が!し、しまった!」
愕然とザレルが、折れた切っ先に目をやる。
その瞬間、メイスの消えた空間から炎が吹き出し天井に向かった。
「なに?!」
「うわあっ!」
ゴオッ!!
ドンッ!ドンッ!ドッドンッ!
ガラガラガラ!
まるでそれは、地から天へ駆け上る稲妻のごとき勢いで、天井に穴を開けて空へ突き抜けて行く。
やがて塔を真っ直ぐに突き抜けた炎は、空を駆け上がり雲に届くと散って消えた。
塔の中では天井を見上げると大穴が空いて空が見えている。
衝撃で室内の壁が大きく崩れて落ち、土埃が舞い上がった。
「な、なんということを……ごほっごほっ!」
「早く外へ!」
結界が解け、人の姿のセフィーリアが風と共にドアを開けて飛び込んできた。
落ちる瓦礫を風で支え、避難を呼びかける。
「皆外へ出よ!ここは崩れる!」
風が部屋の中央で巻き上がり、皆が外へ出るまで塔を支える。
壁がミシミシと悲鳴を上げ、天井からバラバラ崩れた物が落ちてくる中、魔導師ラインが燃え尽きるメイスの腕に震える手を伸ばした。
「メイス……」
まだ熱いだろうそれに手を触れた瞬間、ボロリと崩れて砂のように散ってゆく。
「ライン、早く!」
魔導師の一人が、ラインに声をかけ腕を引いた。
「レスラ様!ホコリが凄いので息を押さえて、ゴホッゴホッ!」
「なにがあった?何がどうなったのだ?ライア。あっ!」
慌てて外へ出る一同の中、レスラカーンがつまずき倒れた。
「お早く!レスラ様!」
「ライア、杖が!」
見ると杖は転がり、その上に天井のガレキが落ちてくる。
「ああっ、駄目です杖は諦めましょう!」
「駄目だ、あの杖には母上の真珠が!」
様子のわからないレスラが手で探ると、ザレルが引き返し駆け寄った。
「ごめん」
ザレルが、レスラの身体を抱き上げ外へ急ぐ。
「ザレル、杖を!」
「あなたは一人ですが、杖には代わりがございます!」
「でもあの杖には母上の……!」
言葉を飲み込むレスラが、目を閉じザレルにしがみつく。
塔は、やがて人々がすべて逃げ出しセフィーリアの力が離れると、音を立てて崩れ落ちた。
トラン城の一室で、リューズが杖を浮かせ先端の水晶に手を添える。
水晶は澄み切ったその石の中を急に青く輝かせ、その輝きはやがて炎となって目前に青い炎を吹き出した。
『リュー……ズ……様!』
「メイスよ、来よ!」
水晶の炎の中から少年の手が伸び、その手を掴んで引き寄せるリューズに、全裸の少年が現れ出でて片手で抱きつく。
「あ、あ、あ、ああああ!腕が!リューズ様!腕が!」
あふれる血が炎となって燃え、メイスがたまらずその場に崩れ落ちる。
「大丈夫だ、我が力を分け与えよう。」
リューズは杖を手に取り、その杖の先をメイスの切られた腕にそっと当てた。
「血の力よ、現世の不浄なる気に触るるべからず、清浄なる身体を巡れ。
私の火よ、汝に分け与えん。」
床にこぼれる炎の血がメイスに吸い寄せられ、傷から入って身体を巡る。
息をつくメイスに、リューズが膝をついて抱きしめ口づけを落とす。
すると何か熱い物が、メイスの身体を深く満たした。
「我が力分かたれし者よ、さあ、落ち着いて。
自ら腕を作るのだ。お前にはすでにその力がある。」
仮面で顔の半分を覆われた青年が優しく微笑む。
ようやく実体として出会えた彼に、メイスは熱い吐息を吐いてうなずいた。
「はぁ、はぁ、 はい。
はあ、はあ、わが、下僕よ……さあ、私を助けておくれ。」
息を整えて、切られた腕をそっと撫でる。
そこへ入れ墨のトカゲが這ってきて、その口からシュルシュルと細かく青いヘビを無数に吐き出した。
青いヘビは絡まり分かれて次第に腕を形作って行く。
そしてとうとう腕を成すと、メイスの肌の色へと変わり切られる前の姿を取り戻した。
「ああ……」
リューズがうっとりとその手を取り、唇を当てる。
「あの剣の気配がする、なぜだろう、何か懐かしい……」
「あの剣、私の呪いを破りました。
口惜しい、巫子の作った剣でしょうか?」
メイスの問いに、クスッと微笑んで唇に指を当て考える。
メイスが怪訝な表情で、なぜか不安に駆られた。
「巫子か、いや、この術の香りは……
赤い髪の美しき少年の香り……」
「赤い髪?リリス!あの憎きアトラーナの見習い魔導師!」
「あれはすでに見習いではないぞ、メイス。
侮ってはならぬと言うたはず。
あれこそ日々修行を積んだ手強い相手。お前も身をもって知ったであろう?」
「そんな事……これはあの野獣のような騎士の力でございましょう?
メイスにはわかりませぬ。あんな、あんな奴!」
「可愛い子よ」
フッと笑い、リューズは自分の着ていた上着を脱いで、指をかむメイスの肩にかけた。
「湯浴みをしてくるが良い、長き勤めご苦労であった。しばし休むが良かろう。」
リューズが手を離し、顔の無い部下にメイスを預ける。
ふとメイスが、彼に声を上げた。
「私は、まだ働けます。どうか私をお側において下さい。」
「フフ……メイスよ、我が次の願いはとうに控えておる。
お前は私の大切な分身、何者にも代え難い大切な者。安心せよ。
あの方のもくろみ通りに事は進んだ。魔導師の塔は崩れ、その権威も失墜した。
お前のおかげだ、これであの方も動きやすくなるだろう。」
「……はい」
ホッと息をついてメイスが駆け寄り、リューズの手に口づけをする。
「何なりとお申し付けを。私はあなたのために生きております。」
顔を上げて熱く見つめ、立ち上がりサッときびすを返した。
城を出た以上、自分の駒としての価値は下がったに違いない。
すでに自分に家は無いのだ。
元の物乞いに戻りたくなければ、主に働きを見せねば。
自分には今、力がある。
この力、もっと磨いて自分の物に……。
仮物の腕をさすり、遠く辛かった物乞いの日々を思い出してぶるりと身震いした。
幸せだった、両親がいた頃の思い出はどこか薄い、夢の向こうのように思える。
最初病に倒れたのは母だった。
それから次々に家族が倒れ、看病しても1人1人と亡くなっていった。
1人で埋葬もままならず、村人に頼ってもドアを閉められ話も聞いて貰えない。
ベッドの上の遺体をシーツでくるみ、家の中で1人呆然としていると、流行病を恐れた村人たちが火を放った。
燃える家を前に、一人でどうすることもできず呆然と立ち尽くしたあの日……
ああ、あの日が、鮮明に思い出されて仕方がない。
炭になった家族は井戸に放り込まれ、そのまま埋められてしまった。
家族でただ一人生き残った自分に村人は、村から出て行くように迫った。
手の平を返したように無慈悲な、あの……魔物のような人々。
どこにも行く当てのない自分が、井戸の墓に眠る家族だけが心の支えであったのに、どうして出て行けようか。
ぼろをまとい、裸足で寒さに震え、軒先で雨露をしのぎながら家々を回って食べ物と水を恵んで貰う、村での辛く屈辱に満ちた日々……
少しも心休まることがなかった。
毎夜、明日の朝が来るのか心配で恐ろしくて、ただただ死にたくない、死体になりたくない。
不安に満ちて一人耐えていた。
辛かったあの頃が、強烈に恐怖の記憶に残っている。
許せない
憎しみだけが、アトラーナという国に対してつのって行く。
腕にいた入れ墨のトカゲが、ひたひたと腕から胸を這い、腹へと降りて太腿をらせんに巡り止まった。
メイスが優しくその姿を撫でる。
「お前は、お前だけは私の味方になってくれるよね……」
心から、何もかもが信じられなくなっている。
メイスは窓から見える湖の美しさに目を奪われながら、深くため息をついた。
舌打ちして、ザレルが剣を見る。
キンッ!
涼やかな音を立て、剣は血を浴びて二つに折れた。
「剣が!し、しまった!」
愕然とザレルが、折れた切っ先に目をやる。
その瞬間、メイスの消えた空間から炎が吹き出し天井に向かった。
「なに?!」
「うわあっ!」
ゴオッ!!
ドンッ!ドンッ!ドッドンッ!
ガラガラガラ!
まるでそれは、地から天へ駆け上る稲妻のごとき勢いで、天井に穴を開けて空へ突き抜けて行く。
やがて塔を真っ直ぐに突き抜けた炎は、空を駆け上がり雲に届くと散って消えた。
塔の中では天井を見上げると大穴が空いて空が見えている。
衝撃で室内の壁が大きく崩れて落ち、土埃が舞い上がった。
「な、なんということを……ごほっごほっ!」
「早く外へ!」
結界が解け、人の姿のセフィーリアが風と共にドアを開けて飛び込んできた。
落ちる瓦礫を風で支え、避難を呼びかける。
「皆外へ出よ!ここは崩れる!」
風が部屋の中央で巻き上がり、皆が外へ出るまで塔を支える。
壁がミシミシと悲鳴を上げ、天井からバラバラ崩れた物が落ちてくる中、魔導師ラインが燃え尽きるメイスの腕に震える手を伸ばした。
「メイス……」
まだ熱いだろうそれに手を触れた瞬間、ボロリと崩れて砂のように散ってゆく。
「ライン、早く!」
魔導師の一人が、ラインに声をかけ腕を引いた。
「レスラ様!ホコリが凄いので息を押さえて、ゴホッゴホッ!」
「なにがあった?何がどうなったのだ?ライア。あっ!」
慌てて外へ出る一同の中、レスラカーンがつまずき倒れた。
「お早く!レスラ様!」
「ライア、杖が!」
見ると杖は転がり、その上に天井のガレキが落ちてくる。
「ああっ、駄目です杖は諦めましょう!」
「駄目だ、あの杖には母上の真珠が!」
様子のわからないレスラが手で探ると、ザレルが引き返し駆け寄った。
「ごめん」
ザレルが、レスラの身体を抱き上げ外へ急ぐ。
「ザレル、杖を!」
「あなたは一人ですが、杖には代わりがございます!」
「でもあの杖には母上の……!」
言葉を飲み込むレスラが、目を閉じザレルにしがみつく。
塔は、やがて人々がすべて逃げ出しセフィーリアの力が離れると、音を立てて崩れ落ちた。
トラン城の一室で、リューズが杖を浮かせ先端の水晶に手を添える。
水晶は澄み切ったその石の中を急に青く輝かせ、その輝きはやがて炎となって目前に青い炎を吹き出した。
『リュー……ズ……様!』
「メイスよ、来よ!」
水晶の炎の中から少年の手が伸び、その手を掴んで引き寄せるリューズに、全裸の少年が現れ出でて片手で抱きつく。
「あ、あ、あ、ああああ!腕が!リューズ様!腕が!」
あふれる血が炎となって燃え、メイスがたまらずその場に崩れ落ちる。
「大丈夫だ、我が力を分け与えよう。」
リューズは杖を手に取り、その杖の先をメイスの切られた腕にそっと当てた。
「血の力よ、現世の不浄なる気に触るるべからず、清浄なる身体を巡れ。
私の火よ、汝に分け与えん。」
床にこぼれる炎の血がメイスに吸い寄せられ、傷から入って身体を巡る。
息をつくメイスに、リューズが膝をついて抱きしめ口づけを落とす。
すると何か熱い物が、メイスの身体を深く満たした。
「我が力分かたれし者よ、さあ、落ち着いて。
自ら腕を作るのだ。お前にはすでにその力がある。」
仮面で顔の半分を覆われた青年が優しく微笑む。
ようやく実体として出会えた彼に、メイスは熱い吐息を吐いてうなずいた。
「はぁ、はぁ、 はい。
はあ、はあ、わが、下僕よ……さあ、私を助けておくれ。」
息を整えて、切られた腕をそっと撫でる。
そこへ入れ墨のトカゲが這ってきて、その口からシュルシュルと細かく青いヘビを無数に吐き出した。
青いヘビは絡まり分かれて次第に腕を形作って行く。
そしてとうとう腕を成すと、メイスの肌の色へと変わり切られる前の姿を取り戻した。
「ああ……」
リューズがうっとりとその手を取り、唇を当てる。
「あの剣の気配がする、なぜだろう、何か懐かしい……」
「あの剣、私の呪いを破りました。
口惜しい、巫子の作った剣でしょうか?」
メイスの問いに、クスッと微笑んで唇に指を当て考える。
メイスが怪訝な表情で、なぜか不安に駆られた。
「巫子か、いや、この術の香りは……
赤い髪の美しき少年の香り……」
「赤い髪?リリス!あの憎きアトラーナの見習い魔導師!」
「あれはすでに見習いではないぞ、メイス。
侮ってはならぬと言うたはず。
あれこそ日々修行を積んだ手強い相手。お前も身をもって知ったであろう?」
「そんな事……これはあの野獣のような騎士の力でございましょう?
メイスにはわかりませぬ。あんな、あんな奴!」
「可愛い子よ」
フッと笑い、リューズは自分の着ていた上着を脱いで、指をかむメイスの肩にかけた。
「湯浴みをしてくるが良い、長き勤めご苦労であった。しばし休むが良かろう。」
リューズが手を離し、顔の無い部下にメイスを預ける。
ふとメイスが、彼に声を上げた。
「私は、まだ働けます。どうか私をお側において下さい。」
「フフ……メイスよ、我が次の願いはとうに控えておる。
お前は私の大切な分身、何者にも代え難い大切な者。安心せよ。
あの方のもくろみ通りに事は進んだ。魔導師の塔は崩れ、その権威も失墜した。
お前のおかげだ、これであの方も動きやすくなるだろう。」
「……はい」
ホッと息をついてメイスが駆け寄り、リューズの手に口づけをする。
「何なりとお申し付けを。私はあなたのために生きております。」
顔を上げて熱く見つめ、立ち上がりサッときびすを返した。
城を出た以上、自分の駒としての価値は下がったに違いない。
すでに自分に家は無いのだ。
元の物乞いに戻りたくなければ、主に働きを見せねば。
自分には今、力がある。
この力、もっと磨いて自分の物に……。
仮物の腕をさすり、遠く辛かった物乞いの日々を思い出してぶるりと身震いした。
幸せだった、両親がいた頃の思い出はどこか薄い、夢の向こうのように思える。
最初病に倒れたのは母だった。
それから次々に家族が倒れ、看病しても1人1人と亡くなっていった。
1人で埋葬もままならず、村人に頼ってもドアを閉められ話も聞いて貰えない。
ベッドの上の遺体をシーツでくるみ、家の中で1人呆然としていると、流行病を恐れた村人たちが火を放った。
燃える家を前に、一人でどうすることもできず呆然と立ち尽くしたあの日……
ああ、あの日が、鮮明に思い出されて仕方がない。
炭になった家族は井戸に放り込まれ、そのまま埋められてしまった。
家族でただ一人生き残った自分に村人は、村から出て行くように迫った。
手の平を返したように無慈悲な、あの……魔物のような人々。
どこにも行く当てのない自分が、井戸の墓に眠る家族だけが心の支えであったのに、どうして出て行けようか。
ぼろをまとい、裸足で寒さに震え、軒先で雨露をしのぎながら家々を回って食べ物と水を恵んで貰う、村での辛く屈辱に満ちた日々……
少しも心休まることがなかった。
毎夜、明日の朝が来るのか心配で恐ろしくて、ただただ死にたくない、死体になりたくない。
不安に満ちて一人耐えていた。
辛かったあの頃が、強烈に恐怖の記憶に残っている。
許せない
憎しみだけが、アトラーナという国に対してつのって行く。
腕にいた入れ墨のトカゲが、ひたひたと腕から胸を這い、腹へと降りて太腿をらせんに巡り止まった。
メイスが優しくその姿を撫でる。
「お前は、お前だけは私の味方になってくれるよね……」
心から、何もかもが信じられなくなっている。
メイスは窓から見える湖の美しさに目を奪われながら、深くため息をついた。
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