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第23話 キャーキャーうるせえっ!
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サトミが捕らえた少年を後ろに乗せて、ベンを地雷の現場へ走らせる。
岩場の間の道に出ると、真ん中で軍用車が爆風で横向きになって止まっていた。
軍用車のドアには、見慣れた師団のマークと2の数字が見える。
「あれ?これ第2師団の車じゃね?
お前ら今度は軍に手ぇ出すつもりだったわけ?命知らずだなー。
もしかして運転手殺して、車、手に入れようとしたのか。
なあ、なんで強盗から殺しに目的がすり替わったわけ?
強盗で反撃されて殺された復讐なら、お前ら覚悟が足りねえよ。
復讐するほど惜しい命なら、強盗なんかせず働け。
クソ野郎どもにはわからねえだろうが、強盗は仕事じゃねえ、犯罪だ。
それで飯を食うな。」
ダンクたちは車の様子をうかがっている。
こちらに気がついたエジソンが、手を振っているので手を上げて返した。
「すげえ奴らだよなあ。
地雷があるかもしれないのに、奴らは走るのをやめねえんだ。
お前ら虫の沸いた頭には考えもつかねえんだろうさ。
仲間がミンチにされて帰ってきたのを見ても、その彼女がショックで自殺したのを聞いても、奴らは復讐を考えてないんだ。
甘い腰抜けだと思うだろ?俺も思うさ、でも、だからってあいつら弱いわけじゃねえ。
これがあいつらの、ポストマンのくせにアタッカーなんて名前の付いた奴らのプライドさ。
あの腕章、お前だろ?あそこにくくりつけたの。あの行為は最悪だ。
布きれ一枚、だが、あの布切れはアタッカーとしての誇りだ。」
「ううう、ううっ、うっ、ひっく、うっ…………」
「泣くくらいなら、馬鹿な母ちゃん死んでも止めろ。バーカ。
あんな機関銃持ち出されたら、止めるには殺すしかねえじゃないか。」
エジソンとダンクが、車から少し離れた場所で馬から下りて立ち尽くしている。
「ダ、ダンク……サトミ、生きてるよ。生きてる!」
震えた声で、エジソンが叫ぶ。
「1人確保した、車はどうだ?」
後ろ向きのダンクに、エジソンが弱々しい声で返してきた。
「ごめん……女の人が興奮してて、近づけないんだ……」
「わかった。」
震えているエジソンに、手を上げて車に行く。
サトミの足音に、運転席の女が悲鳴を上げた。
「キャーーーーーーー!!キャアーーーキャアアーーーー!!」
「キャアアアアーーーーキャーーーー!!!」
「あーうるせー!」
見ると女性が2人、運転席は頭押さえて叫び、助手席の女は銃を握ったまま叫んでいる。
「ちわーっ、ポストアタッカー見習いだけど、無事?」
腰からサバイバルナイフを抜き、助手席のガラスが無くなった窓から少し離れて声をかける。
パンパンパンパンッ!
キキキンッ!
撃ってきたので、避けてナイフで弾いた。
「キャアッ!キャアッ!キャアッ!キャアッ!キャアアーーーーー!!」
あー、パニック起こしてやがる。
ニッコリ笑ってナイフをしまい、両手を挙げた。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、しっかりしてよ、大丈夫?」
声のトーンを上げて、可愛く首を傾げてみた。
どうだ?!俺はこれ以上の可愛い系スキルはねえぞ。
「あ、あ、あ、ああああああああーーーー」
「わーーーーーん、えっ、えっ、ひいいいい!!」
お、泣き出した。
ちょっとヒステリー越えたようだ。
「僕たち、郵便局なんだけど、どっか連絡した?」
「うっ、うっ、まだ、わ、忘れてた。えと、えと、無線どうするんだっけ?
わかんないよう~~ねえわかる?」
「わかんない、頭回らないよ~」
「はあ?クソ野郎、軍人が何言ってやがる。」
こいつら、お話にならねえ。
ガッカリ、どうも新兵のようだ。何かのお使いってとこか。
「え??」
「んーん、何でも無いよ。僕が知ってるから連絡したげる。所属は?」
「ひっく、ひっく、第8旅団所属、第2救援分隊~」
「違うわよケイト、今第3じゃない」「え?そうだっけ?」
ムカつくっ! 「第2か第3かどっちだっ!」
イライラして、サトミがつい声を上げた。
女2人、ビクッと飛び上がり、声を合わせる。
「「 第3です! 」」
「よし!てめえら邪魔だ、降りろ!」
「「足が動きませ~ん!」」
「クソ、平和ってのはこんな奴ら生み出しやがる!」
ドアを開け、助手席の女引きずり下ろして無線で連絡する。
ガラスが吹き飛び、中で結構ベアリングが跳んでいる。
ドアには鉄板一枚あったらしく、外見は穴が空いてるが中は無事だ。
対人地雷っつっても距離が近いと、なかなかこいつも侮|《あなどれ》れねえ。
「あんたら運がいいな、ドアに鉄板無ければ今ごろ穴だらけだぜ?」
タイヤは強化タイヤなので、多少弾が入っても走行出来る。
軍の返事は、走行可能ならポリスに事実伝えて仕事しろだった。
「冷たいーー!!怖かったのに、冷たすぎるよ相変わらず~」
「へえ、第8近くに来てるんだ。」
「地雷を使った強盗が出たとかで小隊がですね。
あー、えー、言っちゃ駄目なんだった。」
「撤退するんだろ?」
車中でサトミが運転席の彼女に小さくささやく。
「あれ?何で知ってるの?」
ニッコリ笑ってうなずいた。
車を降りて、馬上の捕まえた少年を車に放り込む。
「こいつの聴取は任せるよ、軍かポリスかしらねえけど。
吐いた情報提供、ロンドの郵便局にもよろしく。」
「はい、伝えます。あの……助かりました。」
「まあ、あんたらもよ。このくらいで腰抜かすなよ、訓練足りねえよ。
教官誰だ?」
「すいません、戦後入隊でこんな目に遭うの初めてで……
教官の名前言ったら殺されます~」
「ヒヨコか~
まあいいや、興奮状態じゃ気がついてないケガもあるから、ちゃんと身体見ろよ。」
「は、はい!ありがとうございます!
あの、お名前は?」
「あー、アタッカー見習いで。俺のこと上に詳しく言うな。もう遅いけど。」
「ハイ!失礼しました!」
サッと敬礼で返し、あれ?なんで一般人の年下に命令されてるんだろうと、ふと思い出す。
トラックを追っていったときにチラリと遠目で見た、彼の長い剣が印象に残った。
「よう先輩、とりあえず処理完了。あと任せて先行こうぜ。」
無言で後ろにいるダンクは、うなだれて立ち尽くしている。
通常は机に張り付いているエジソンは、2人の間でおろおろしていた。
ダンクは目を真っ赤にして、拳を震わせている。
ズカズカ歩き出すと、エジソンがビクッとサトミの顔を見た。
ビュンッ!
無言でダンクがサトミに向かって拳を振るった。
ヒョイとサトミは避ける。
右から、右から、避けられて左から、また右。
「避けんな!」
「やだよ、痛いもん」
「このクソ、馬鹿野郎!なんでっ!なんで向かっていくんだ!
サトミ!俺は!言ったはずだ!行くなって!!」
ブンブン拳振り回しながら、息を切らせて涙を浮かべダンクがサトミを追って行く。
やがてサトミがその拳を手で受けた。
「ダンクよ、わかってるだろう?あいつらもう何振り構ってない、一線を越えた奴らだ。
あのままだと、あの2人は死んでた、死んでたんだ。
ダンクよ、お前が言ったじゃないか、もう死ぬのは見たくないってさ。」
「わかっってるよっ!そんなことはよっ!!
でも、俺はお前が死ぬのはもっと見たくないんだ!!
なあ、もっとよう、命大事にしてくれよ、サトミ。
俺たち、もっと違う生き方見つける入り口に立ってんだ!」
「ダンク……」
シュッと拳がいきなり来た。
しかし、それでもサトミは避ける。
「クソッ!なんで当たんないんだよ!腹立つ!!お前はぁっ!!」
「だって、当たると痛いもん。」
「僕……、僕も……なんか、もっと考えるから。」
「ごめんな、二人ともごめん。」
ダンクとエジソンの肩を叩き、空を見上げる。
岩山の上に、黒いシミだらけの赤いポストアタッカーの腕章が3つ、棒に結ばれ風に揺れている。
彼らの怒りと恐怖は、あれを見るたびに燃え上がるのだと思った。
岩場の間の道に出ると、真ん中で軍用車が爆風で横向きになって止まっていた。
軍用車のドアには、見慣れた師団のマークと2の数字が見える。
「あれ?これ第2師団の車じゃね?
お前ら今度は軍に手ぇ出すつもりだったわけ?命知らずだなー。
もしかして運転手殺して、車、手に入れようとしたのか。
なあ、なんで強盗から殺しに目的がすり替わったわけ?
強盗で反撃されて殺された復讐なら、お前ら覚悟が足りねえよ。
復讐するほど惜しい命なら、強盗なんかせず働け。
クソ野郎どもにはわからねえだろうが、強盗は仕事じゃねえ、犯罪だ。
それで飯を食うな。」
ダンクたちは車の様子をうかがっている。
こちらに気がついたエジソンが、手を振っているので手を上げて返した。
「すげえ奴らだよなあ。
地雷があるかもしれないのに、奴らは走るのをやめねえんだ。
お前ら虫の沸いた頭には考えもつかねえんだろうさ。
仲間がミンチにされて帰ってきたのを見ても、その彼女がショックで自殺したのを聞いても、奴らは復讐を考えてないんだ。
甘い腰抜けだと思うだろ?俺も思うさ、でも、だからってあいつら弱いわけじゃねえ。
これがあいつらの、ポストマンのくせにアタッカーなんて名前の付いた奴らのプライドさ。
あの腕章、お前だろ?あそこにくくりつけたの。あの行為は最悪だ。
布きれ一枚、だが、あの布切れはアタッカーとしての誇りだ。」
「ううう、ううっ、うっ、ひっく、うっ…………」
「泣くくらいなら、馬鹿な母ちゃん死んでも止めろ。バーカ。
あんな機関銃持ち出されたら、止めるには殺すしかねえじゃないか。」
エジソンとダンクが、車から少し離れた場所で馬から下りて立ち尽くしている。
「ダ、ダンク……サトミ、生きてるよ。生きてる!」
震えた声で、エジソンが叫ぶ。
「1人確保した、車はどうだ?」
後ろ向きのダンクに、エジソンが弱々しい声で返してきた。
「ごめん……女の人が興奮してて、近づけないんだ……」
「わかった。」
震えているエジソンに、手を上げて車に行く。
サトミの足音に、運転席の女が悲鳴を上げた。
「キャーーーーーーー!!キャアーーーキャアアーーーー!!」
「キャアアアアーーーーキャーーーー!!!」
「あーうるせー!」
見ると女性が2人、運転席は頭押さえて叫び、助手席の女は銃を握ったまま叫んでいる。
「ちわーっ、ポストアタッカー見習いだけど、無事?」
腰からサバイバルナイフを抜き、助手席のガラスが無くなった窓から少し離れて声をかける。
パンパンパンパンッ!
キキキンッ!
撃ってきたので、避けてナイフで弾いた。
「キャアッ!キャアッ!キャアッ!キャアッ!キャアアーーーーー!!」
あー、パニック起こしてやがる。
ニッコリ笑ってナイフをしまい、両手を挙げた。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、しっかりしてよ、大丈夫?」
声のトーンを上げて、可愛く首を傾げてみた。
どうだ?!俺はこれ以上の可愛い系スキルはねえぞ。
「あ、あ、あ、ああああああああーーーー」
「わーーーーーん、えっ、えっ、ひいいいい!!」
お、泣き出した。
ちょっとヒステリー越えたようだ。
「僕たち、郵便局なんだけど、どっか連絡した?」
「うっ、うっ、まだ、わ、忘れてた。えと、えと、無線どうするんだっけ?
わかんないよう~~ねえわかる?」
「わかんない、頭回らないよ~」
「はあ?クソ野郎、軍人が何言ってやがる。」
こいつら、お話にならねえ。
ガッカリ、どうも新兵のようだ。何かのお使いってとこか。
「え??」
「んーん、何でも無いよ。僕が知ってるから連絡したげる。所属は?」
「ひっく、ひっく、第8旅団所属、第2救援分隊~」
「違うわよケイト、今第3じゃない」「え?そうだっけ?」
ムカつくっ! 「第2か第3かどっちだっ!」
イライラして、サトミがつい声を上げた。
女2人、ビクッと飛び上がり、声を合わせる。
「「 第3です! 」」
「よし!てめえら邪魔だ、降りろ!」
「「足が動きませ~ん!」」
「クソ、平和ってのはこんな奴ら生み出しやがる!」
ドアを開け、助手席の女引きずり下ろして無線で連絡する。
ガラスが吹き飛び、中で結構ベアリングが跳んでいる。
ドアには鉄板一枚あったらしく、外見は穴が空いてるが中は無事だ。
対人地雷っつっても距離が近いと、なかなかこいつも侮|《あなどれ》れねえ。
「あんたら運がいいな、ドアに鉄板無ければ今ごろ穴だらけだぜ?」
タイヤは強化タイヤなので、多少弾が入っても走行出来る。
軍の返事は、走行可能ならポリスに事実伝えて仕事しろだった。
「冷たいーー!!怖かったのに、冷たすぎるよ相変わらず~」
「へえ、第8近くに来てるんだ。」
「地雷を使った強盗が出たとかで小隊がですね。
あー、えー、言っちゃ駄目なんだった。」
「撤退するんだろ?」
車中でサトミが運転席の彼女に小さくささやく。
「あれ?何で知ってるの?」
ニッコリ笑ってうなずいた。
車を降りて、馬上の捕まえた少年を車に放り込む。
「こいつの聴取は任せるよ、軍かポリスかしらねえけど。
吐いた情報提供、ロンドの郵便局にもよろしく。」
「はい、伝えます。あの……助かりました。」
「まあ、あんたらもよ。このくらいで腰抜かすなよ、訓練足りねえよ。
教官誰だ?」
「すいません、戦後入隊でこんな目に遭うの初めてで……
教官の名前言ったら殺されます~」
「ヒヨコか~
まあいいや、興奮状態じゃ気がついてないケガもあるから、ちゃんと身体見ろよ。」
「は、はい!ありがとうございます!
あの、お名前は?」
「あー、アタッカー見習いで。俺のこと上に詳しく言うな。もう遅いけど。」
「ハイ!失礼しました!」
サッと敬礼で返し、あれ?なんで一般人の年下に命令されてるんだろうと、ふと思い出す。
トラックを追っていったときにチラリと遠目で見た、彼の長い剣が印象に残った。
「よう先輩、とりあえず処理完了。あと任せて先行こうぜ。」
無言で後ろにいるダンクは、うなだれて立ち尽くしている。
通常は机に張り付いているエジソンは、2人の間でおろおろしていた。
ダンクは目を真っ赤にして、拳を震わせている。
ズカズカ歩き出すと、エジソンがビクッとサトミの顔を見た。
ビュンッ!
無言でダンクがサトミに向かって拳を振るった。
ヒョイとサトミは避ける。
右から、右から、避けられて左から、また右。
「避けんな!」
「やだよ、痛いもん」
「このクソ、馬鹿野郎!なんでっ!なんで向かっていくんだ!
サトミ!俺は!言ったはずだ!行くなって!!」
ブンブン拳振り回しながら、息を切らせて涙を浮かべダンクがサトミを追って行く。
やがてサトミがその拳を手で受けた。
「ダンクよ、わかってるだろう?あいつらもう何振り構ってない、一線を越えた奴らだ。
あのままだと、あの2人は死んでた、死んでたんだ。
ダンクよ、お前が言ったじゃないか、もう死ぬのは見たくないってさ。」
「わかっってるよっ!そんなことはよっ!!
でも、俺はお前が死ぬのはもっと見たくないんだ!!
なあ、もっとよう、命大事にしてくれよ、サトミ。
俺たち、もっと違う生き方見つける入り口に立ってんだ!」
「ダンク……」
シュッと拳がいきなり来た。
しかし、それでもサトミは避ける。
「クソッ!なんで当たんないんだよ!腹立つ!!お前はぁっ!!」
「だって、当たると痛いもん。」
「僕……、僕も……なんか、もっと考えるから。」
「ごめんな、二人ともごめん。」
ダンクとエジソンの肩を叩き、空を見上げる。
岩山の上に、黒いシミだらけの赤いポストアタッカーの腕章が3つ、棒に結ばれ風に揺れている。
彼らの怒りと恐怖は、あれを見るたびに燃え上がるのだと思った。
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