魔法伯爵と私

狩野真奈美

文字の大きさ
20 / 20

アリスの覚悟

しおりを挟む
それから数日、アルフォンス様は忙しそうにしている。それでも1日に何度もアリスの部屋に顔を出してくれる。エリーゼ様とは最初のお茶会以来、毎日お茶会である。
そして綺麗なワンピースは毎日違う物が用意された。
「私にはもったいないので本当にやめてください」と泣きそうになりながら言うと「あー、その顔いいわ」とアルフォンス様はニッコリ笑う。
居合わせたジェーンさんがアルフォンス様の後頭部を叩いて「滅せよ!ロリコン!!」と叫んでます。
「ジェーンさん、アルフォンス様はロリコンではありません」
半分妖精だから、性欲がないとおっしゃっていましたが、それを勝手に他人に言うのは気が引けますし。ジェーンさんもご存知かもしれませんが。
「いいえ、アリス!この男だけは信じちゃダメよ!!ケダモノよ!ケダモノ!!気をつけなさいよ!!」
とジェーンさんは熱く語ってますが。あのケダモノ院長に比べたらアルフォンス様は神です!!
「あれ?何か俺、予想外にキラキラした瞳で見つめられてるんだけど」
「ほらほら、あの瞳をアルフォンス様は裏切れるのかしら?」
「当分は無理かな」
「当分って何よ!料理長のアークがアルフォンス様が父性に目覚めたって大喜びしてたわよ!!その期待すらも裏切るわけ!?」
「えーだって目の前にご馳走があるのに我慢出来ないのと一緒だし」
「やれやれだわ」
「それで本題を忘れてたんだが」とアルフォンス様がこちらを向いた。
「メイドを雇った。これからアリスの世話を任せる。入って来い」
どうやら部屋の前で待っていたらしいその人を見た瞬間私は「かっこいい…!!」と思わず叫んでしまいました。
その人は男の人の中でも背の高いアルフォンス様やジェーンさんよりは低いものの、女性としては充分な高身長に、すらりと伸びた腕や脚。メイド服がしっくりと似合っていてクールで知的な顔立ちに眼鏡もまた似合っています。
仕事の出来るメイドです!!というオーラが出ています。
エリーゼ様のお茶会で幾度となくアルフォンス様を支えてほしいと頼まれて私は考えていました。完璧なアルフォンス様を私ごときがどう支えるのかと。
これは天啓です。決めました。

「私、メイドになります!!」
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。 そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。 「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。 時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。 多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。 この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。 ※医学描写はすべて架空です。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

お隣さんはヤのつくご職業

古亜
恋愛
佐伯梓は、日々平穏に過ごしてきたOL。 残業から帰り夜食のカップ麺を食べていたら、突然壁に穴が空いた。 元々薄い壁だと思ってたけど、まさか人が飛んでくるなんて……ん?そもそも人が飛んでくるっておかしくない?それにお隣さんの顔、初めて見ましたがだいぶ強面でいらっしゃいますね。 ……え、ちゃんとしたもん食え? ちょ、冷蔵庫漁らないでくださいっ!! ちょっとアホな社畜OLがヤクザさんとご飯を食べるラブコメ 建築基準法と物理法則なんて知りません 登場人物や団体の名称や設定は作者が適当に生み出したものであり、現実に類似のものがあったとしても一切関係ありません。 2020/5/26 完結

処理中です...