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二章
セカの街の下級冒険者1
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「こんなもんかな」
長時間本を読んでいたせいで固くなっている体をほぐしつつ資料室を出る。
「ようゴート。今日も調べものか?」
冒険者登録の時にお世話になったガイさんがやって来た。いつみても職員には見えない体格とスキンヘッドだ。
「ある程度キリの良いところまで調べられたので、明日から下級依頼を受けますよ!」
というのもこの一週間午前中に農作業の依頼、午後を南の平原と森についての勉強や下調べに当てていた。これは農園のおやっさんに教えて貰ったことだが、多くの下級冒険者が昇級の浮かれ気分でろくに調査や勉強をせず依頼を受けて失敗したり、怪我を負うことが多いらしい。事前にその情報がわかっているのにいきなり依頼を受けるほど自分に自信を持って無いし、無謀でもない。そこでこの一週間は少しずつでもお金を貯めることと、情報収集に力をいれていたのだ。因みに駆け出し荘の契約も更新した。
「ちょうど冒険者になってから一ヶ月経ちますし下級のスタートにはちょうど良い機会です」
「そうか。下級の違約金はそこまで高いもんでも無いんだから状況判断は的確にな」
外見は怖いけど、ガイさんは優しいのだ。
夕食を食べたあと少し街をぶらつき、布地やロープを少し買いたす。こいつらは大抵の依頼で活躍してくれる万能アイテムで値段も安い。凄く助かる。
何の気なしに歩いてると少し北側へとやって来ていた。北部エリアは明らかに建物が立派になるからわかりやすい。綺麗な町並みを眺めていると一件の店を見つけた。魔道具のお店だ。自分だけの魔道具を持つことが昔ながらの夢だったこともあって凄く気になるし、見るだけ見てみようかな。早速店の扉を開ける。
「いらっしゃい、自由にみてくれていいよ」
店には俺より少し歳上くらいお兄さんがいて、新聞を読んでいた。商品の一つ一つが高いお店だからかどこか上品でゆったりしている気がする。
取り敢えず商品を見てみよう。
・火球の魔道具 十万エル
・水流の魔道具 二十万エル
・石柱の魔道具 二十万エル
これ以上は見るのをやめよう。わかった事はのは一番安いものでもとうぶん手がでないことだけだ。
俺が商品の前でボーッとしているのに気がついたのがお兄さんか苦笑しながらこちらにやって来た。
「想像以上に高くて驚いたかい?」
「正直、はい。組合でも結構な人が自分の魔道具の話をしてたので」
「ふむふむ。もしかして君は小さな農村出身の、そしてまだ見習いか下級に成り立ての冒険者じゃないかい?」
「凄い、どっちも当たってます」
この人は何者なのだろうか?少し身構えてしまった。
「ごめんごめん、悪く言っているわけではないんだよ。誤解させたらすまない。なぜわかったのかも簡単な話でね、街生まれのお客さんは大抵の相場を知っているし、この値段は下級でそれなりの期間依頼をこなしていれば買えないこともない額だから、自ずと…ね」
納得である。そもそもこっちはまだまだおのぼりさん。みる人がみればすぐばれるのだろう。まあ隠してるつもりもないけれど。おのぼりさんはおのぼりさんらしくわからないことはどんどん聞いていこう。
「魔道具について?いいよ。誤解もさせてしまったしね。まず前提として魔道具には生活用と戦闘用があるんだ。まあ厳密には他にもあるけど取り敢えずこの二つを覚えておけば大丈夫。それにあくまでも商品が分かりやすくなるようにこう呼んでるだけで、基本的には魔力で何かしらの作用を起こすものって点はどちらも同じだしね。生活用で良くあるのは街灯みたいな光の魔道具や、冷気を出す特性を生かして食料を保存する冷気箱とかかな。あとは水を出したり火つけたりするものあるね。戦闘用はさっき言った魔道具の出力が凄く高くて戦闘向けに改造してあるものだよ。ここまでは大丈夫?」
生活用の魔道具は街の中で見たこともあるし戦闘用も何となくイメージが掴めたので頷く。
「もう一つ魔道具には大きな特徴があって魔石消費型か魔力消費型かの違いだね。前者は一定のサイズの魔石を魔道具に装填して使うんだ。メリットは魔力が少ない人や放出が苦手な人でも使えること、持続的な発動や連続しての発動がしやすいことだね。デメリットは魔石にそれなりのコストがかかることと装填の機構を着けてるぶん整備費がやや高めだね。後者は良くも悪くも自前の魔力で使えること。これに限るね。因みにうちに置いてる魔道具は主に戦闘用でその中でも入門編というか、一番安い分類だからね。威力もそんなでも無いし」
ここにある数十万エルの魔道具でも戦闘用では初心者向けの安いやつなのか。衝撃である。
「生活用の魔道具なら一万エル位から買えるし、冒険者なんかだとランタンの魔道具や水筒の魔道具が人気なんじゃないかな。確か人気の小型水筒は二万エルからだけど」
今は日帰りで済んでいるから良いけど外で泊まるとなると確かにランタンや水の魔道具は欲しくなるな。一応俺は魔法で火と水を出すくらいなら出来る。しかしそもそも魔法に向いてないのか水の魔法はやたら時間がかかる上、発動中は魔法に集中するため警戒が疎かになりがちだ。そんな苦労を経て出せるのがコップ一杯ってんだから割に合わない。まあいざというときの保険と考えると悪くはないけど。火は割りと直ぐ出せるけど爪サイズ。でも野営にはとても便利。
お兄さんに感謝を伝えて店を出る。
取り敢えず下級の依頼を安定してこなせるようになろう。そしてお金を貯めて水筒の魔道具の良いやつを買うんだ。
他の人が聞いたら地味って思うかもしれないけど俺にとっては大事な目標だ。
長時間本を読んでいたせいで固くなっている体をほぐしつつ資料室を出る。
「ようゴート。今日も調べものか?」
冒険者登録の時にお世話になったガイさんがやって来た。いつみても職員には見えない体格とスキンヘッドだ。
「ある程度キリの良いところまで調べられたので、明日から下級依頼を受けますよ!」
というのもこの一週間午前中に農作業の依頼、午後を南の平原と森についての勉強や下調べに当てていた。これは農園のおやっさんに教えて貰ったことだが、多くの下級冒険者が昇級の浮かれ気分でろくに調査や勉強をせず依頼を受けて失敗したり、怪我を負うことが多いらしい。事前にその情報がわかっているのにいきなり依頼を受けるほど自分に自信を持って無いし、無謀でもない。そこでこの一週間は少しずつでもお金を貯めることと、情報収集に力をいれていたのだ。因みに駆け出し荘の契約も更新した。
「ちょうど冒険者になってから一ヶ月経ちますし下級のスタートにはちょうど良い機会です」
「そうか。下級の違約金はそこまで高いもんでも無いんだから状況判断は的確にな」
外見は怖いけど、ガイさんは優しいのだ。
夕食を食べたあと少し街をぶらつき、布地やロープを少し買いたす。こいつらは大抵の依頼で活躍してくれる万能アイテムで値段も安い。凄く助かる。
何の気なしに歩いてると少し北側へとやって来ていた。北部エリアは明らかに建物が立派になるからわかりやすい。綺麗な町並みを眺めていると一件の店を見つけた。魔道具のお店だ。自分だけの魔道具を持つことが昔ながらの夢だったこともあって凄く気になるし、見るだけ見てみようかな。早速店の扉を開ける。
「いらっしゃい、自由にみてくれていいよ」
店には俺より少し歳上くらいお兄さんがいて、新聞を読んでいた。商品の一つ一つが高いお店だからかどこか上品でゆったりしている気がする。
取り敢えず商品を見てみよう。
・火球の魔道具 十万エル
・水流の魔道具 二十万エル
・石柱の魔道具 二十万エル
これ以上は見るのをやめよう。わかった事はのは一番安いものでもとうぶん手がでないことだけだ。
俺が商品の前でボーッとしているのに気がついたのがお兄さんか苦笑しながらこちらにやって来た。
「想像以上に高くて驚いたかい?」
「正直、はい。組合でも結構な人が自分の魔道具の話をしてたので」
「ふむふむ。もしかして君は小さな農村出身の、そしてまだ見習いか下級に成り立ての冒険者じゃないかい?」
「凄い、どっちも当たってます」
この人は何者なのだろうか?少し身構えてしまった。
「ごめんごめん、悪く言っているわけではないんだよ。誤解させたらすまない。なぜわかったのかも簡単な話でね、街生まれのお客さんは大抵の相場を知っているし、この値段は下級でそれなりの期間依頼をこなしていれば買えないこともない額だから、自ずと…ね」
納得である。そもそもこっちはまだまだおのぼりさん。みる人がみればすぐばれるのだろう。まあ隠してるつもりもないけれど。おのぼりさんはおのぼりさんらしくわからないことはどんどん聞いていこう。
「魔道具について?いいよ。誤解もさせてしまったしね。まず前提として魔道具には生活用と戦闘用があるんだ。まあ厳密には他にもあるけど取り敢えずこの二つを覚えておけば大丈夫。それにあくまでも商品が分かりやすくなるようにこう呼んでるだけで、基本的には魔力で何かしらの作用を起こすものって点はどちらも同じだしね。生活用で良くあるのは街灯みたいな光の魔道具や、冷気を出す特性を生かして食料を保存する冷気箱とかかな。あとは水を出したり火つけたりするものあるね。戦闘用はさっき言った魔道具の出力が凄く高くて戦闘向けに改造してあるものだよ。ここまでは大丈夫?」
生活用の魔道具は街の中で見たこともあるし戦闘用も何となくイメージが掴めたので頷く。
「もう一つ魔道具には大きな特徴があって魔石消費型か魔力消費型かの違いだね。前者は一定のサイズの魔石を魔道具に装填して使うんだ。メリットは魔力が少ない人や放出が苦手な人でも使えること、持続的な発動や連続しての発動がしやすいことだね。デメリットは魔石にそれなりのコストがかかることと装填の機構を着けてるぶん整備費がやや高めだね。後者は良くも悪くも自前の魔力で使えること。これに限るね。因みにうちに置いてる魔道具は主に戦闘用でその中でも入門編というか、一番安い分類だからね。威力もそんなでも無いし」
ここにある数十万エルの魔道具でも戦闘用では初心者向けの安いやつなのか。衝撃である。
「生活用の魔道具なら一万エル位から買えるし、冒険者なんかだとランタンの魔道具や水筒の魔道具が人気なんじゃないかな。確か人気の小型水筒は二万エルからだけど」
今は日帰りで済んでいるから良いけど外で泊まるとなると確かにランタンや水の魔道具は欲しくなるな。一応俺は魔法で火と水を出すくらいなら出来る。しかしそもそも魔法に向いてないのか水の魔法はやたら時間がかかる上、発動中は魔法に集中するため警戒が疎かになりがちだ。そんな苦労を経て出せるのがコップ一杯ってんだから割に合わない。まあいざというときの保険と考えると悪くはないけど。火は割りと直ぐ出せるけど爪サイズ。でも野営にはとても便利。
お兄さんに感謝を伝えて店を出る。
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