40 / 60
三章
外伝 戦士達の宴
しおりを挟む
「魔狼討伐完了に…乾杯っ!」
「「乾杯!」」
全員を代表してガイが音頭をとり乾杯の声と共にジョッキをぶつける音が響き渡る。
ここは冒険者組合近くの割と大きめの居酒屋で
作戦に参加した冒険者と翌日勤務がない一部の領兵の二十人程が今日の作戦を労おうと集まっていた。
勿論ゴートも参加しており、同じ九班の隊長達と同じテーブルについていた。
乾杯の合図で先ず一口。
「ぷはっ!やっぱり仕事終わりのビールは良いものだ」
「俺はこのために生きてますからね!」
「隊長も副隊長も凄く美味しそうに飲みますね。俺もビールは嫌いじゃないけど果実酒の方が好きです」
「ゴートはまだまだ子供だなあ。って隊長、副隊長呼びはもうやめようぜ。ゴートは兵士でもないんだからさ。俺のことはコールって呼んでくれ!」
「それなら私もランドで良い。せっかくのこういう場だからな」
「わかりました。ランドさん、コールさん」
再び小さく乾杯する三人。
「しっかしゴートには驚きましたね」
「ああ。冒険者組合からは、まだ若いが足が早く活きのいい奴だと聞いていたが、ここまでとはな」
「村での魔狼狩りの経験があって良かったです」
「村で魔狼狩り?そういえばゴートは何処出身なんだ?」
「デミ村ってとこです」
「あのデミ村出身か!道理で」
「聞いたことがないな…隊長、俺にも教えて下さいよ」
「聞いたことがないのも無理はない。デミの村は比較的国境の近くにある村で、森のなかにある珍しい村なんだ」
「森の中って野生動物や魔獣が出るんじゃ?」
「それらを狩猟して生活していると聞いたが…。ゴート、実際どうなんだ?」
「大体合ってますよ。森のなかで畑や狩猟、採集なんかして生活してます。でも魔獣は魔狼がたまに出る程度でそこまで危険でも無かったですよ。大抵は罠で動きを止めて皆で一気にやりますし」
「はぁー。だから年齢の割には肝が据わってんのかね」
「狩猟文化ならではの強みだな。どうだゴート、俺の部隊に来ないか?今からしっかり鍛えれば相当良い斥候になると思うんだが」
「む、無理ですよ!俺集団行動とか苦手ですし…あとまだまだ冒険者として色んな所を回ってみたいんで!」
突然のスカウトに慌てながらもゴートが答える。
「あらら、残念でしたね隊長」
「そうか、気が変わったら何時でも私を訪ねてくれ」
ゴートが断る事が何となくわかっていたのかおどけた口調で反応するコールと本気で残念がっているランド。よっぽど自分の部隊に入れたかったようだ。
その後も各々が使う武器の話や鍛練方法について話し一通り盛り上がった。話が進めば酒も進む。皆のジョッキが空になった所でランド達が他の兵士のところに挨拶をしてくると席を離れた。
ゴートもガイかアークの所に挨拶をしに行こうと辺りを見回していると突然の大きな声と足音が近付いて来てゴートの肩を叩き始めた。
「いたいた、見つけた!」
「でかした、流石はウッズ!」
「任せとけってんだサッズ。おーい、こっちだイング!」
「わかったわかった。今行くから席に座っとけ」
「「あいよ!」」
サッズ、ウッズと呼びあっていた男達は呆気にとられているゴートをあれよあれよというまに席に座らせる。
「さて、取り敢えず乾杯でも…って少年!ジョ、ジョッキが空じゃねえか!?」
「なにぃ!?ウッズそれは大問題だぞ!」
「だよなサッズ!少年何が飲みたい!」
「あ、え、果実酒で」
二人の勢いに飲まれっぱなしのゴートだが、とにかく質問には反応しなければと混乱しながらも答える。
「果実酒だな!よし、お兄さんに任せろ!」
「ウッズ、抜かるなよ!」
「おうよ!」
三人が喜劇の様なやり取りをしている所へ、先程イングと呼ばれていた男がやって来た。
「お前らはもう少し落ち着けねえのか…」
あっという間に果実酒を注いできて、ゴートにジョッキを渡しながらウッズが笑う
「アッハッハッハ!イング冗談キツいぜ、なあサッズ!」
「おうともよ!俺達が大人しくしてるときは酒が無くなった時だけよ」
「はぁ…。まあいい。ゴート君だったか、改めて自己紹介をさせてくれ。俺の名前はイング。七級冒険者で樵の仕事もしている。そしてこの煩い双子がウッズとサッズ。一応七級冒険者で樵仕事の時は俺の部下でもある」
「「よろしく!」」
「えっと、九級冒険者のゴートです。ん…?あっ昼間の!」
冷静なイングが登場してくれたおかげか落ち着いてきたゴートは、この三人が昼間魔狼討伐の際に森から飛び出してきた冒険者だと今になって気がついた。
「その通り。昼間は手間をかけた。言い訳になるが魔狼があそこまで逃げていくのは想定外だった。普段なら死ぬまで向かって来るんだがな」
「いえ、俺もあんなに逃げる魔狼初めてでしたし。俺の方こそ皆さんが追い詰めてくれたおかげで怪我無く魔狼をやれましたから」
「恩に着る。しかし九級とは思えない戦い方だったな。あれは独学で?」
「村で教えてもらった物にアレンジを加えたものです。狩猟が必須の村で育ったもので」
「成る程。それなら納得だ。因みに万全の魔狼を単独で狩ることが出来れば、戦闘面だけで言えば確実に六級以上となるから覚えておくと良い」
「凄く参考になります。ありがとうございます、イングさん」
途中までは初対面ということ、また未だに慣れない誉め言葉に照れながら話を聞いていたゴートだったが途中から神妙な顔つきになる。
魔狼との一件を通して以前より明確に強さというものを意識し始めたからだろう。
二人に真剣な雰囲気が漂い始めたとき、突然香ばしい匂いが流れてくる。
「ほれ!焼き鳥だ!焼きたてを皆の分確保してきたぜ!」
「流石はウッズだ!ほらほら二人とも冷めないうちに食べようぜ」
「それもそうだな。ゴート君同じ街の冒険者としてこれから宜しく」
「こちらこそよろしくお願いします!」
「よっしゃ!んじゃもう一度乾杯といこうぜサッズ!」
「任せろウッズ!それじゃあ新しい出会いにー」
「「乾杯っ!」」
「「乾杯!」」
全員を代表してガイが音頭をとり乾杯の声と共にジョッキをぶつける音が響き渡る。
ここは冒険者組合近くの割と大きめの居酒屋で
作戦に参加した冒険者と翌日勤務がない一部の領兵の二十人程が今日の作戦を労おうと集まっていた。
勿論ゴートも参加しており、同じ九班の隊長達と同じテーブルについていた。
乾杯の合図で先ず一口。
「ぷはっ!やっぱり仕事終わりのビールは良いものだ」
「俺はこのために生きてますからね!」
「隊長も副隊長も凄く美味しそうに飲みますね。俺もビールは嫌いじゃないけど果実酒の方が好きです」
「ゴートはまだまだ子供だなあ。って隊長、副隊長呼びはもうやめようぜ。ゴートは兵士でもないんだからさ。俺のことはコールって呼んでくれ!」
「それなら私もランドで良い。せっかくのこういう場だからな」
「わかりました。ランドさん、コールさん」
再び小さく乾杯する三人。
「しっかしゴートには驚きましたね」
「ああ。冒険者組合からは、まだ若いが足が早く活きのいい奴だと聞いていたが、ここまでとはな」
「村での魔狼狩りの経験があって良かったです」
「村で魔狼狩り?そういえばゴートは何処出身なんだ?」
「デミ村ってとこです」
「あのデミ村出身か!道理で」
「聞いたことがないな…隊長、俺にも教えて下さいよ」
「聞いたことがないのも無理はない。デミの村は比較的国境の近くにある村で、森のなかにある珍しい村なんだ」
「森の中って野生動物や魔獣が出るんじゃ?」
「それらを狩猟して生活していると聞いたが…。ゴート、実際どうなんだ?」
「大体合ってますよ。森のなかで畑や狩猟、採集なんかして生活してます。でも魔獣は魔狼がたまに出る程度でそこまで危険でも無かったですよ。大抵は罠で動きを止めて皆で一気にやりますし」
「はぁー。だから年齢の割には肝が据わってんのかね」
「狩猟文化ならではの強みだな。どうだゴート、俺の部隊に来ないか?今からしっかり鍛えれば相当良い斥候になると思うんだが」
「む、無理ですよ!俺集団行動とか苦手ですし…あとまだまだ冒険者として色んな所を回ってみたいんで!」
突然のスカウトに慌てながらもゴートが答える。
「あらら、残念でしたね隊長」
「そうか、気が変わったら何時でも私を訪ねてくれ」
ゴートが断る事が何となくわかっていたのかおどけた口調で反応するコールと本気で残念がっているランド。よっぽど自分の部隊に入れたかったようだ。
その後も各々が使う武器の話や鍛練方法について話し一通り盛り上がった。話が進めば酒も進む。皆のジョッキが空になった所でランド達が他の兵士のところに挨拶をしてくると席を離れた。
ゴートもガイかアークの所に挨拶をしに行こうと辺りを見回していると突然の大きな声と足音が近付いて来てゴートの肩を叩き始めた。
「いたいた、見つけた!」
「でかした、流石はウッズ!」
「任せとけってんだサッズ。おーい、こっちだイング!」
「わかったわかった。今行くから席に座っとけ」
「「あいよ!」」
サッズ、ウッズと呼びあっていた男達は呆気にとられているゴートをあれよあれよというまに席に座らせる。
「さて、取り敢えず乾杯でも…って少年!ジョ、ジョッキが空じゃねえか!?」
「なにぃ!?ウッズそれは大問題だぞ!」
「だよなサッズ!少年何が飲みたい!」
「あ、え、果実酒で」
二人の勢いに飲まれっぱなしのゴートだが、とにかく質問には反応しなければと混乱しながらも答える。
「果実酒だな!よし、お兄さんに任せろ!」
「ウッズ、抜かるなよ!」
「おうよ!」
三人が喜劇の様なやり取りをしている所へ、先程イングと呼ばれていた男がやって来た。
「お前らはもう少し落ち着けねえのか…」
あっという間に果実酒を注いできて、ゴートにジョッキを渡しながらウッズが笑う
「アッハッハッハ!イング冗談キツいぜ、なあサッズ!」
「おうともよ!俺達が大人しくしてるときは酒が無くなった時だけよ」
「はぁ…。まあいい。ゴート君だったか、改めて自己紹介をさせてくれ。俺の名前はイング。七級冒険者で樵の仕事もしている。そしてこの煩い双子がウッズとサッズ。一応七級冒険者で樵仕事の時は俺の部下でもある」
「「よろしく!」」
「えっと、九級冒険者のゴートです。ん…?あっ昼間の!」
冷静なイングが登場してくれたおかげか落ち着いてきたゴートは、この三人が昼間魔狼討伐の際に森から飛び出してきた冒険者だと今になって気がついた。
「その通り。昼間は手間をかけた。言い訳になるが魔狼があそこまで逃げていくのは想定外だった。普段なら死ぬまで向かって来るんだがな」
「いえ、俺もあんなに逃げる魔狼初めてでしたし。俺の方こそ皆さんが追い詰めてくれたおかげで怪我無く魔狼をやれましたから」
「恩に着る。しかし九級とは思えない戦い方だったな。あれは独学で?」
「村で教えてもらった物にアレンジを加えたものです。狩猟が必須の村で育ったもので」
「成る程。それなら納得だ。因みに万全の魔狼を単独で狩ることが出来れば、戦闘面だけで言えば確実に六級以上となるから覚えておくと良い」
「凄く参考になります。ありがとうございます、イングさん」
途中までは初対面ということ、また未だに慣れない誉め言葉に照れながら話を聞いていたゴートだったが途中から神妙な顔つきになる。
魔狼との一件を通して以前より明確に強さというものを意識し始めたからだろう。
二人に真剣な雰囲気が漂い始めたとき、突然香ばしい匂いが流れてくる。
「ほれ!焼き鳥だ!焼きたてを皆の分確保してきたぜ!」
「流石はウッズだ!ほらほら二人とも冷めないうちに食べようぜ」
「それもそうだな。ゴート君同じ街の冒険者としてこれから宜しく」
「こちらこそよろしくお願いします!」
「よっしゃ!んじゃもう一度乾杯といこうぜサッズ!」
「任せろウッズ!それじゃあ新しい出会いにー」
「「乾杯っ!」」
0
あなたにおすすめの小説
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
異世界で大往生した私、現代日本に帰還して中学生からやり直す。~最強の補助魔法で、冴えないおっさんと最強美女を操って大金持ちになります~
タカノ
ファンタジー
異世界へ転移し、聖女として崇められ、愛する家族に囲まれて88歳で大往生した……はずだった。 目が覚めると、そこは現代日本。 孤児の中学2年生、小金沢ヒナ(14)に戻っていた。
時間は1秒も進んでおらず、待っていたのは明日のご飯にも困る極貧生活。 けれど、ヒナの中身は酸いも甘いも噛み分けたおばあちゃん(88歳)のまま!
「もう一度、あの豊かで安らかな老後(スローライフ)を手に入れてみせる!」
ヒナは決意する。異世界で極めた国宝級の【補助魔法】と【回復魔法】をフル活用して、現代社会で大金を稼ぐことを。 ただし、魔法は自分自身には使えないし、中学生が目立つと色々面倒くさい。 そこでヒナがビジネスパートナー(手駒)に選んだのは――
公園で絶望していた「リストラされた冴えないおっさん」と、 借金取りに追われる「ワケあり最強美女」!?
おっさんを裏から魔法で強化して『カリスマ社長』に仕立て上げ、 美女をフルバフで『人間兵器』に変えてトラブルを物理的に粉砕。 表向きはニコニコ笑う美少女中学生、裏では彼らを操るフィクサー。
「さあ善さん、リオちゃん。稼ぎますよ。すべては私の平穏な老後のために!」
精神年齢おばあちゃんの少女が、金と魔法と年の功で無双する、痛快マネー・コメディ開幕!
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
溺愛少女、実はチートでした〜愛されすぎて大忙しです?〜
あいみ
ファンタジー
亡祖父母との約束を守るため、月影優里は誰にでも平等で優しかった。
困っている人がいればすぐに駆け付ける。
人が良すぎると周りからはよく怒られていた。
「人に優しくすれば自分も相手も、優しい気持ちになるでしょ?」
それは口癖。
最初こそ約束を守るためだったが、いつしか誰かのために何かをすることが大好きになっていく。
偽善でいい。他人にどう思われようと、ひ弱で非力な自分が手を差し出すことで一人でも多くの人が救われるのなら。
両親を亡くして邪魔者扱いされながらも親戚中をタライ回しに合っていた自分を、住みなれた田舎から出てきて引き取り育ててくれた祖父祖母のように。
優しく手を差し伸べられる存在になりたい。
変わらない生き方をして二十六歳を迎えた誕生日。
目の前で車に撥ねられそうな子供を庇い優はこの世を去った。
そのはずだった。
不思議なことに目が覚めると、埃まみれの床に倒れる幼女に転生していて……?
人や魔物。みんなに愛される幼女ライフが今、幕を開ける。
巻き込まれた薬師の日常
白髭
ファンタジー
神に選ばれ、魔素の循環する界へと送り込まれたのは――現代の薬師。
剣も魔法も扱えない彼が憑依したのは、戦闘力ゼロの商人見習いの少年だった。
彼の武器は、知識と経験。商品を生み出し、人脈を築き、産業を広げていく。
「居場所を見つけたい」その願いが、やがて世界を変える力となる。
これは、一人の薬師が紡ぐ研究と開発、そして成長の物語。
【カクヨムでも掲載しています】
表紙は紹介文をもとに、ai【adobe firefly】で作成したものです。(参考程度に……)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる