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四章
旅立ちの下級冒険者5
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「クリスさん行ってきます!」
「いってらっしゃい。この街に戻ったらまた顔を出してね」
晴天の空のもと、入居当時と比べかなり充実した装備で駆け出し荘を出る。
集合場所の東門の前に行く前に、何時ものようにおっちゃんの所で朝食をとる。
「ご馳走さまでした!」
「お粗末様でしたっと。その荷物の感じ…今日出るのか」
「うん。知り合いの商人の護衛依頼が出てたからね」
「そうか…。ゴート気を付けてな!」
「おっちゃんもね!」
これから当分の間食べることが無いであろうおっちゃん特製のバーガーは相変わらず美味しかった。またこの味を楽しむためにも無事戻ってこないとな。
「おや、ゴート君じゃないか。君が依頼を受けてくれたのか?」
「ええ。護衛依頼は初めてですが一生懸命頑張りますので宜しくお願いします!」
集合時間の少し前に東門の前に着くと、ネルさんが荷物の最終確認をしていた。荷を見る限り今回は余り積み込んでないようだ。
「相変わらずゴート君は正直者だねえ。良いところでもあるんだけど…。ま、それはさておき今回の行程を説明するよ。護衛依頼の目的地はリンの街。東の街道を小さな農村を何ヵ所か経由しながら向かって、問題なく進めば四日目の昼には到着さ」
荷馬車で三、四日かかるということはそれなりに遠いのだろう。途中農村によるのも馬用の給水の為なのかもしれない。
「ネルさん、ネルさんの商会からは何人同行するんですか?」
「うちの商会からは御者担当の二人と私の三人さ。一応御者担当の二人は戦えるけど、あくまで自衛程度だからいざというときは頼んだよ」
「はい、頑張ります!」
「それじゃあ荷物の最終確認をしてしまうから少し待ってて」
そう言って荷馬車へ戻るネルさん。
この時間を利用して俺も装備の確認をしよう。
まずは主軸の短槍。今年になって買い換えたこの槍は最初に使っていたものよりも良い素材で作られている。柄は相変わらず木製だがより硬くなり、口金の部分が少し長く作られていて打撃にも耐えうる一本となっている。長さは百四十センチでこれ以上長いと森のなかでの行動に支障がでそうだ。
他にも投げ槍や投げナイフ、小さめの鉄球等、牽制用の武器もしっかりと用意してきた。
次いで防具。これも最初に買った時の上位互換的な仕上がりになっていて、確りとした布地に頑丈かつしなやかな皮を使って部分部分補強した作業着となっている。特に重要な部分や攻撃を受けやすい所、柔軟性がそこまで必要でない所は軽めの金属で更に補強してある。
その他にも旅に便利な小型のテントや光の魔道具、それらを入れておくリュック。
よし、忘れ物は無いみたいだ。
ふとネルさんの方を見るとあっちも出発の用意が出来たようだ。
「おーい、ゴート君、そろそろ出発するけど大丈夫?」
「はいっ!今行きます!」
荷馬車の近くに一旦集まる。準備ができたようだ。街中のため御者が門に向けて馬をゆっくり歩かせようとしたとき門の前に見知った顔が。ケニーさんとランさんだ。
「いたいた、ラン、ゴート君が来たよ」
「あ、本当だ!」
俺に何か用だろうか。ネルさんに許可をとり荷馬車に先行して門に向かう。
「お二人とも、どうしました?」
「いやなに、昨日偶然ガイさんに会って今日出ることを知ってね。幸運にも時間が出来たから見送りでもしようかと思って」
「なによケニー、照れてるの?まあいいわ。はい、御守り。二人で作ったのよ」
「え…ありがとうございます。凄く嬉しいです!」
丈夫そうな革に針金で剣と鍬のマーク。なんとも二人らしい。薄いわりに結構固さがあるので胸ポケットに入れておこう
ケニーさんは偶々と言っているが恐らくわざわざ時間を作って見送りに来てくれたのだろう。
御守りまで作って。
今なら何となくわかる。
この前結婚を聞いたときに寂しく思ったのは、兄や姉のように慕っている二人が遠い存在になってしまうような気がしたのだ。
だがそれは杞憂だったらしい。
「ケニーさん、ランさん。本当にありがとうございます」
今までの感謝の気持ちを込めてお礼をする。
「なによゴートったら、あらたまっちゃって」
「御守り一つで大袈裟大袈裟」
そんなやり取りをしている間に荷馬車が大分近付いてきた。お別れの時間のようだ。
「荷馬車が来そうなんでそろそろ戻ります」
「元気でね、ゴート!」
手を振るランさんと無言で微笑むケニーさん。
二人とも笑顔で見送ろうとする辺り凄く大人だ。
「次帰ってくるときは、お子さんと会うのを楽しみにしてますんで、また!」
「おう!任せておけ!」
「……!!」
ここぞとばかりにイイ笑顔で返事をするケニーさんと真っ赤になって口をパクパクさせているランさん。
すぐさま走りだし丁度門に着いた荷馬車と合流し街の外へ出る。
恐らくケニーさんには寂しさを紛らわすための言葉ってバレてたな。
「良い友人じゃないか」
「自慢の友人ですよ」
ネルさんに全部見られていたようだ。
荷馬車は進む。
段々と離れていくセカの街。
俺は暫し振り返りセカの街を目に焼き付ける。
寂しさや思い出。胸に込み上げるものは沢山あるが今はそっと心に置いておこう。
街を背にして荷馬車と俺は前へ進む。
「いってらっしゃい。この街に戻ったらまた顔を出してね」
晴天の空のもと、入居当時と比べかなり充実した装備で駆け出し荘を出る。
集合場所の東門の前に行く前に、何時ものようにおっちゃんの所で朝食をとる。
「ご馳走さまでした!」
「お粗末様でしたっと。その荷物の感じ…今日出るのか」
「うん。知り合いの商人の護衛依頼が出てたからね」
「そうか…。ゴート気を付けてな!」
「おっちゃんもね!」
これから当分の間食べることが無いであろうおっちゃん特製のバーガーは相変わらず美味しかった。またこの味を楽しむためにも無事戻ってこないとな。
「おや、ゴート君じゃないか。君が依頼を受けてくれたのか?」
「ええ。護衛依頼は初めてですが一生懸命頑張りますので宜しくお願いします!」
集合時間の少し前に東門の前に着くと、ネルさんが荷物の最終確認をしていた。荷を見る限り今回は余り積み込んでないようだ。
「相変わらずゴート君は正直者だねえ。良いところでもあるんだけど…。ま、それはさておき今回の行程を説明するよ。護衛依頼の目的地はリンの街。東の街道を小さな農村を何ヵ所か経由しながら向かって、問題なく進めば四日目の昼には到着さ」
荷馬車で三、四日かかるということはそれなりに遠いのだろう。途中農村によるのも馬用の給水の為なのかもしれない。
「ネルさん、ネルさんの商会からは何人同行するんですか?」
「うちの商会からは御者担当の二人と私の三人さ。一応御者担当の二人は戦えるけど、あくまで自衛程度だからいざというときは頼んだよ」
「はい、頑張ります!」
「それじゃあ荷物の最終確認をしてしまうから少し待ってて」
そう言って荷馬車へ戻るネルさん。
この時間を利用して俺も装備の確認をしよう。
まずは主軸の短槍。今年になって買い換えたこの槍は最初に使っていたものよりも良い素材で作られている。柄は相変わらず木製だがより硬くなり、口金の部分が少し長く作られていて打撃にも耐えうる一本となっている。長さは百四十センチでこれ以上長いと森のなかでの行動に支障がでそうだ。
他にも投げ槍や投げナイフ、小さめの鉄球等、牽制用の武器もしっかりと用意してきた。
次いで防具。これも最初に買った時の上位互換的な仕上がりになっていて、確りとした布地に頑丈かつしなやかな皮を使って部分部分補強した作業着となっている。特に重要な部分や攻撃を受けやすい所、柔軟性がそこまで必要でない所は軽めの金属で更に補強してある。
その他にも旅に便利な小型のテントや光の魔道具、それらを入れておくリュック。
よし、忘れ物は無いみたいだ。
ふとネルさんの方を見るとあっちも出発の用意が出来たようだ。
「おーい、ゴート君、そろそろ出発するけど大丈夫?」
「はいっ!今行きます!」
荷馬車の近くに一旦集まる。準備ができたようだ。街中のため御者が門に向けて馬をゆっくり歩かせようとしたとき門の前に見知った顔が。ケニーさんとランさんだ。
「いたいた、ラン、ゴート君が来たよ」
「あ、本当だ!」
俺に何か用だろうか。ネルさんに許可をとり荷馬車に先行して門に向かう。
「お二人とも、どうしました?」
「いやなに、昨日偶然ガイさんに会って今日出ることを知ってね。幸運にも時間が出来たから見送りでもしようかと思って」
「なによケニー、照れてるの?まあいいわ。はい、御守り。二人で作ったのよ」
「え…ありがとうございます。凄く嬉しいです!」
丈夫そうな革に針金で剣と鍬のマーク。なんとも二人らしい。薄いわりに結構固さがあるので胸ポケットに入れておこう
ケニーさんは偶々と言っているが恐らくわざわざ時間を作って見送りに来てくれたのだろう。
御守りまで作って。
今なら何となくわかる。
この前結婚を聞いたときに寂しく思ったのは、兄や姉のように慕っている二人が遠い存在になってしまうような気がしたのだ。
だがそれは杞憂だったらしい。
「ケニーさん、ランさん。本当にありがとうございます」
今までの感謝の気持ちを込めてお礼をする。
「なによゴートったら、あらたまっちゃって」
「御守り一つで大袈裟大袈裟」
そんなやり取りをしている間に荷馬車が大分近付いてきた。お別れの時間のようだ。
「荷馬車が来そうなんでそろそろ戻ります」
「元気でね、ゴート!」
手を振るランさんと無言で微笑むケニーさん。
二人とも笑顔で見送ろうとする辺り凄く大人だ。
「次帰ってくるときは、お子さんと会うのを楽しみにしてますんで、また!」
「おう!任せておけ!」
「……!!」
ここぞとばかりにイイ笑顔で返事をするケニーさんと真っ赤になって口をパクパクさせているランさん。
すぐさま走りだし丁度門に着いた荷馬車と合流し街の外へ出る。
恐らくケニーさんには寂しさを紛らわすための言葉ってバレてたな。
「良い友人じゃないか」
「自慢の友人ですよ」
ネルさんに全部見られていたようだ。
荷馬車は進む。
段々と離れていくセカの街。
俺は暫し振り返りセカの街を目に焼き付ける。
寂しさや思い出。胸に込み上げるものは沢山あるが今はそっと心に置いておこう。
街を背にして荷馬車と俺は前へ進む。
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