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(31)SIDE:奏太
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幸せな痛みを味わっていると、先輩の切れ長の目がすうっと細くなった。
「ところで、さっきから俺のことをなんと呼んでいるんだ?」
だいぶ脱線してしまったが、彼の名前を呼ぶという話をしていたのだ。
先輩と結婚して僕が澤泉の人間になるという話が衝撃的過ぎて、途中からそのことがすっぽりと頭から抜け落ち、これまでと同じく『先輩』と呼んでしまっていた。
気まずさにオドオドと視線を彷徨わせていたら、彼がフッと声を出さずに笑う。
「そんなに難しく考えることはないと思うんだが。ただ斗輝と、二文字発するだけだ」
「た、確かに、二文字だけですけど……」
その二文字が僕にとってはとてつもなく価値のある宝石のようなもので、なかなか口にできない。
困ったように眉尻を下げていると、僕の唇を彼の右人差し指がチョンと突っついてきた。
「発情中の奏太は、俺の名前を嬉しそうに呼んでくれたんだがな。この愛らしい唇で、何度も」
「そ、それは、まったく覚えがなくて……」
なにもかも覚えていない訳ではなく、記憶の欠片が頭の中には残っている。
とはいえその欠片は本当に僅かなもので、しかも、ところどころ抜け落ちがある。一生懸命思い出そうとしても、僕が嬉しそうに先輩の名前を口にしている記憶の欠片は拾えなかった。
さらに眉尻を下げたら、先輩は僕の眉間にキスをする。
「覚えていないことを責めていないし、奏太が覚えていなくてもかまわない。これからは、斗輝と呼んでくれればいいだけだ」
「で、でも、慣れていないので、ちょっと無理です……」
すると、形のいい目がさらに細くなった。
「だったら、なおさら呼んで慣れないといけないな。ほら、呼んでみろ」
僕に対して驚くほどの優しさを発揮してくれる彼ではあるが、この件に関しては少しの譲歩も見せないようだ。
そんなにまで、名前が重要なのだろうか。……という疑問は愚問だろう。
先輩が僕の名前を優しい声で呼んでくれるたびに、それを嬉しいと思う自分がいるのだ。
それと、結婚については驚きが大きすぎてすんなり受け入れられないけれど、名前を呼ぶという願いなら、僕でも叶えてあげられそうだ。
ただし簡単には呼ぶことができないので、心の準備がかなり必要である。
僕は声に出さず、胸の内で何度か繰り返していた。
それを知らない先輩は、僕がどうにかこの場を切り抜けようとしているのではないかと思ったらしい。
「奏太」
優しく微笑んでいるけれど、彼の目は絶対王者の光を宿している。逆らうことは許さない、と。
それは恐怖政治を強いる為政者の目ではなく、ひたすらに希(こいねが)う目だった。
ここまで切実に望まれることは、かえって喜びでもある。
ようやく覚悟が決まり、僕は彼の瞳をまっすぐに見つめながら唇を動かした。
「……斗輝」
小さな声ではあったものの、思ったよりはまともに音が紡げたと思う。
ホッと僅かに息を吐いた瞬間、彼の舌が口内に潜り込んできた。
「な、なに……、ん、ふっ……」
舌同士が絡まり、クチュクチュという水音が漏れる。
肉厚な舌がスルッと後退したかと思うと、何度も何度も唇が啄まれた。
「嬉しい、奏太、呼んで。もっと、俺の名前、呼んで」
キスの合間に、素早く彼が言葉を発する。
ところが、僕が名前を呼ぼうとする前に、彼の舌がふたたび口内に入ってきたのだ。これでは、呼ぶに呼べないではないか。
「奏太、早く、早く呼んで」
呼べと言うなら、キスをしないでほしい。
そう言葉にする前に忙しなく唇が啄まれ、僕の要求も彼の名前も声にならないのだ。
「奏太、早くっ」
焦れた声音で急かす彼の唇を、どうにか右手で塞ぐことに成功した。
「……キスされたら、名前を呼べないです」
恥ずかしそうにボソボソと告げたら、彼の目が僅かに見開かれる。
「すまない。嬉しさのあまり、舞い上がってしまって……」
僕が手を外すと、バツが悪そうに彼が呟く。その様子に、ちょっと笑ってしまった。
極上のアルファである彼が嬉しさのあまりに我を忘れるということに、妙な可愛さを感じてしまったのだ。
僕が笑ったことで、彼は長々とため息を零した。
「かっこ悪いな、俺。ホント、かっこ悪い」
自嘲する響きのある声音に、僕はユルユルと首を横に振る。
「そんなことないです。いつでもかっこいいですよ、……斗輝」
今度は唇にキスをされなかったけれど、その分、顔中にキスの雨が降ってきた。
キスが落ち着いたところで、斗輝は僕に薄い肌掛けを巻き付けた。
ミノムシ状態の僕を余裕で横抱きにすると、危なげない足取りで歩き出す。
「軽く食事をしようか」
それを聞いた瞬間、僕のお腹がキュルルと鳴いた。
恥ずかしさに俯くと、つむじにキスをされる。
「三日近くまともに食事をしていないから、腹が減っていて当然だ」
「み、三日!?」
思わず、顔を上げて僕は叫んだ。
発情中は時間の感覚が抜け落ちていたけれど、三日も経っていたとは思わなかった。
目をまん丸に見開く僕の額に、斗輝がキスをする。
「これまで抑え込まれていた発情症状が一気に爆発したせいで、落ち着くまでに時間がかかってしまったんだよ。奏太に無理をさせたくなかったら、時間をかけたってこともあるんだが」
そして彼はいったん足を止め、叫んだことで位置が少しズレてしまった僕の体を軽く揺すった。
位置が安定したことを確認してから、斗輝は歩き始める。
「発情中も、一応は食事をさせていたんだ。喉に詰まらせると大変だから、スープやゼリー、果物といったものばかりでな。それで、大して腹にたまらなかったんだろう」
その言葉にも、また目を丸くする。
まさか、食事の世話まで斗輝がしてくれていたとは。
――そういえば、お風呂に入れてくれたのも斗輝だよね?
ベッドに入るまでのことは、ほんの少しだけ覚えている。
医務室のベッドで気を失って、気付いた時には彼とお風呂に入っていたことはうっすら記憶に残っていた。
あれこれ面倒をかけてしまったことが申し訳なくて、僕は謝罪を口にする。
「ご、ごめんなさい」
斗輝は片眉を上げ、首を傾げた。
「なにを謝る?」
「色々させてしまって……」
すると、斗輝はクスッと笑う。
「むしろ、可愛い奏太をたっぷり堪能できて、至福の時間だったぞ」
「え?」
半開きになった僕の唇に、彼は素早くキスをした。
「グズグズに蕩けた奏太は素直で甘えん坊で、めちゃくちゃ可愛かった。特に、苺をねだった時だな。口移ししてくれないと食べないって、散々ごねていたんだぞ。あれは、本当に可愛かった」
しみじみと告げる彼の口調に嘘はないようで、少しも面倒に思っていないらしい。
しかし記憶にないことを――しかもとんでもなく恥ずかしい自分の姿を――告げられ、このまま消えてなくなってしまいたかった。
できる限り体を小さくして羞恥に耐えていると、僕を抱く斗輝の腕に力が入る。
「これからは、発情期じゃなくても遠慮なく俺に甘えろ」
「でも、迷惑はかけたくないので……」
僕がそう言うと、両手が塞がっている彼は僕の鼻を軽く噛んできた。
「迷惑だと思う訳がないだろ。奏太の世話をすることは、俺にとってご褒美みたいなものだからな。それと、俺の責任でもあるし」
「せ、責任って?」
僕の問いかけに、彼は苦笑いを浮かべる。
「体が怠いのは発情症状が収まっていないこともあるだろうが、抑えが利かなくて奏太に無理をさせたせいだ」
目が覚めてからだいぶ時間が経っているものの、確かに体には力が入らない。特に腰から下が。
足の指を動かしてみようと意識していたら、彼はさらに話を続けた。
「アルファの精液がオメガにとって鎮静効果をもたらすから、番たちは発情期中に何度も体を重ねるんだが……。途中からは奏太のためというより、自分のためにセックスしていた気がする。いや、我慢しようとは心掛けたんだぞ。だが、潤んだ目をした奏太に『もっと、して』とねだられたら、どうしたって止められる訳がない。それほどまで、奏太の可愛らしさは半端じゃなかった」
そして、「もちろん素の奏太も、すごく可愛いよ」と言ってくる。
色々なことでいたたまれなくなり、発狂寸前の僕は彼の肩口に顔を埋めた。
――苺を口移しで!? 『もっと、して』って、ねだった!? なにそれ、恥ずかしすぎるんだけど!
彼に抱かれたことをはっきり覚えていないことに寂しさを覚えていたけれど、これなら覚えていなくて正解だったかもしれないと思ったのだった。
「ところで、さっきから俺のことをなんと呼んでいるんだ?」
だいぶ脱線してしまったが、彼の名前を呼ぶという話をしていたのだ。
先輩と結婚して僕が澤泉の人間になるという話が衝撃的過ぎて、途中からそのことがすっぽりと頭から抜け落ち、これまでと同じく『先輩』と呼んでしまっていた。
気まずさにオドオドと視線を彷徨わせていたら、彼がフッと声を出さずに笑う。
「そんなに難しく考えることはないと思うんだが。ただ斗輝と、二文字発するだけだ」
「た、確かに、二文字だけですけど……」
その二文字が僕にとってはとてつもなく価値のある宝石のようなもので、なかなか口にできない。
困ったように眉尻を下げていると、僕の唇を彼の右人差し指がチョンと突っついてきた。
「発情中の奏太は、俺の名前を嬉しそうに呼んでくれたんだがな。この愛らしい唇で、何度も」
「そ、それは、まったく覚えがなくて……」
なにもかも覚えていない訳ではなく、記憶の欠片が頭の中には残っている。
とはいえその欠片は本当に僅かなもので、しかも、ところどころ抜け落ちがある。一生懸命思い出そうとしても、僕が嬉しそうに先輩の名前を口にしている記憶の欠片は拾えなかった。
さらに眉尻を下げたら、先輩は僕の眉間にキスをする。
「覚えていないことを責めていないし、奏太が覚えていなくてもかまわない。これからは、斗輝と呼んでくれればいいだけだ」
「で、でも、慣れていないので、ちょっと無理です……」
すると、形のいい目がさらに細くなった。
「だったら、なおさら呼んで慣れないといけないな。ほら、呼んでみろ」
僕に対して驚くほどの優しさを発揮してくれる彼ではあるが、この件に関しては少しの譲歩も見せないようだ。
そんなにまで、名前が重要なのだろうか。……という疑問は愚問だろう。
先輩が僕の名前を優しい声で呼んでくれるたびに、それを嬉しいと思う自分がいるのだ。
それと、結婚については驚きが大きすぎてすんなり受け入れられないけれど、名前を呼ぶという願いなら、僕でも叶えてあげられそうだ。
ただし簡単には呼ぶことができないので、心の準備がかなり必要である。
僕は声に出さず、胸の内で何度か繰り返していた。
それを知らない先輩は、僕がどうにかこの場を切り抜けようとしているのではないかと思ったらしい。
「奏太」
優しく微笑んでいるけれど、彼の目は絶対王者の光を宿している。逆らうことは許さない、と。
それは恐怖政治を強いる為政者の目ではなく、ひたすらに希(こいねが)う目だった。
ここまで切実に望まれることは、かえって喜びでもある。
ようやく覚悟が決まり、僕は彼の瞳をまっすぐに見つめながら唇を動かした。
「……斗輝」
小さな声ではあったものの、思ったよりはまともに音が紡げたと思う。
ホッと僅かに息を吐いた瞬間、彼の舌が口内に潜り込んできた。
「な、なに……、ん、ふっ……」
舌同士が絡まり、クチュクチュという水音が漏れる。
肉厚な舌がスルッと後退したかと思うと、何度も何度も唇が啄まれた。
「嬉しい、奏太、呼んで。もっと、俺の名前、呼んで」
キスの合間に、素早く彼が言葉を発する。
ところが、僕が名前を呼ぼうとする前に、彼の舌がふたたび口内に入ってきたのだ。これでは、呼ぶに呼べないではないか。
「奏太、早く、早く呼んで」
呼べと言うなら、キスをしないでほしい。
そう言葉にする前に忙しなく唇が啄まれ、僕の要求も彼の名前も声にならないのだ。
「奏太、早くっ」
焦れた声音で急かす彼の唇を、どうにか右手で塞ぐことに成功した。
「……キスされたら、名前を呼べないです」
恥ずかしそうにボソボソと告げたら、彼の目が僅かに見開かれる。
「すまない。嬉しさのあまり、舞い上がってしまって……」
僕が手を外すと、バツが悪そうに彼が呟く。その様子に、ちょっと笑ってしまった。
極上のアルファである彼が嬉しさのあまりに我を忘れるということに、妙な可愛さを感じてしまったのだ。
僕が笑ったことで、彼は長々とため息を零した。
「かっこ悪いな、俺。ホント、かっこ悪い」
自嘲する響きのある声音に、僕はユルユルと首を横に振る。
「そんなことないです。いつでもかっこいいですよ、……斗輝」
今度は唇にキスをされなかったけれど、その分、顔中にキスの雨が降ってきた。
キスが落ち着いたところで、斗輝は僕に薄い肌掛けを巻き付けた。
ミノムシ状態の僕を余裕で横抱きにすると、危なげない足取りで歩き出す。
「軽く食事をしようか」
それを聞いた瞬間、僕のお腹がキュルルと鳴いた。
恥ずかしさに俯くと、つむじにキスをされる。
「三日近くまともに食事をしていないから、腹が減っていて当然だ」
「み、三日!?」
思わず、顔を上げて僕は叫んだ。
発情中は時間の感覚が抜け落ちていたけれど、三日も経っていたとは思わなかった。
目をまん丸に見開く僕の額に、斗輝がキスをする。
「これまで抑え込まれていた発情症状が一気に爆発したせいで、落ち着くまでに時間がかかってしまったんだよ。奏太に無理をさせたくなかったら、時間をかけたってこともあるんだが」
そして彼はいったん足を止め、叫んだことで位置が少しズレてしまった僕の体を軽く揺すった。
位置が安定したことを確認してから、斗輝は歩き始める。
「発情中も、一応は食事をさせていたんだ。喉に詰まらせると大変だから、スープやゼリー、果物といったものばかりでな。それで、大して腹にたまらなかったんだろう」
その言葉にも、また目を丸くする。
まさか、食事の世話まで斗輝がしてくれていたとは。
――そういえば、お風呂に入れてくれたのも斗輝だよね?
ベッドに入るまでのことは、ほんの少しだけ覚えている。
医務室のベッドで気を失って、気付いた時には彼とお風呂に入っていたことはうっすら記憶に残っていた。
あれこれ面倒をかけてしまったことが申し訳なくて、僕は謝罪を口にする。
「ご、ごめんなさい」
斗輝は片眉を上げ、首を傾げた。
「なにを謝る?」
「色々させてしまって……」
すると、斗輝はクスッと笑う。
「むしろ、可愛い奏太をたっぷり堪能できて、至福の時間だったぞ」
「え?」
半開きになった僕の唇に、彼は素早くキスをした。
「グズグズに蕩けた奏太は素直で甘えん坊で、めちゃくちゃ可愛かった。特に、苺をねだった時だな。口移ししてくれないと食べないって、散々ごねていたんだぞ。あれは、本当に可愛かった」
しみじみと告げる彼の口調に嘘はないようで、少しも面倒に思っていないらしい。
しかし記憶にないことを――しかもとんでもなく恥ずかしい自分の姿を――告げられ、このまま消えてなくなってしまいたかった。
できる限り体を小さくして羞恥に耐えていると、僕を抱く斗輝の腕に力が入る。
「これからは、発情期じゃなくても遠慮なく俺に甘えろ」
「でも、迷惑はかけたくないので……」
僕がそう言うと、両手が塞がっている彼は僕の鼻を軽く噛んできた。
「迷惑だと思う訳がないだろ。奏太の世話をすることは、俺にとってご褒美みたいなものだからな。それと、俺の責任でもあるし」
「せ、責任って?」
僕の問いかけに、彼は苦笑いを浮かべる。
「体が怠いのは発情症状が収まっていないこともあるだろうが、抑えが利かなくて奏太に無理をさせたせいだ」
目が覚めてからだいぶ時間が経っているものの、確かに体には力が入らない。特に腰から下が。
足の指を動かしてみようと意識していたら、彼はさらに話を続けた。
「アルファの精液がオメガにとって鎮静効果をもたらすから、番たちは発情期中に何度も体を重ねるんだが……。途中からは奏太のためというより、自分のためにセックスしていた気がする。いや、我慢しようとは心掛けたんだぞ。だが、潤んだ目をした奏太に『もっと、して』とねだられたら、どうしたって止められる訳がない。それほどまで、奏太の可愛らしさは半端じゃなかった」
そして、「もちろん素の奏太も、すごく可愛いよ」と言ってくる。
色々なことでいたたまれなくなり、発狂寸前の僕は彼の肩口に顔を埋めた。
――苺を口移しで!? 『もっと、して』って、ねだった!? なにそれ、恥ずかしすぎるんだけど!
彼に抱かれたことをはっきり覚えていないことに寂しさを覚えていたけれど、これなら覚えていなくて正解だったかもしれないと思ったのだった。
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