【R18】嫌いで仕方のない相手なのに惚れ薬をかぶりました

AMふとん

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7話

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 結局、彼らは一日中、“おかしな行為”を続けてしまった。
 もともと努力家な彼らだが、本来なら休暇と言えども訓練に当てることが大半だった。けれどもこれはこれで、へとへとになってしまったから、ある種の訓練と言えなくもない、と自分たちを誤魔化した。

 以前ならばこっそりとキスを隠れてして、それでせめてもの満足をしていたはずが、幾度も震えながら興奮を迎えた彼女を思い出し、イースが吐き出してしまった彼の欲を、べっとりと腹につけたミエルが白い液体を静かに拭いている様を背中から見ると、ひどく愛しく感じた。
 背後から彼女の小さな顎をつかみ、小さくキスをしていた自分には驚いた。にこりと笑う彼女に、きゅんと胸を痛くして、すぐさま顔を逸らした。互いに背中を向けて、ため息をついた。

 こんな彼女を知ってしまったのだ。すでにキスで満足できるわけがない。わかっていた。ミエルの部屋が一人部屋だったことは彼らにとっては“不幸”だった。誰にも侵入を許さないようにと女子寮には魔力の防壁が張られているものの、彼は魔法の天才だ。忍び込むこともお手の物であった。


 夜な夜なミエルを抱きしめた。彼女の胸を揉みしだきながらキスをして、彼の太い指を根本まで埋める。ぎこちなく体を動かしていたミエルが、次第に彼を上手く求めてくる。彼女から舌を絡まされたときには、随分くるものがあった。もう出来上がってしまっていた。

 ベッドにはすっかり服を脱がされたミエルがこちらを恐ろしく見上げている。イースのそこも、ぎちぎちに固まっていた。

 すでに幾度もイースの指を受け入れたミエルの膣は、ひくつきながらイースを誘っていて、イースの唾液でべとべとだ。彼女のそこを初めて舐めた際は、ひどく抵抗したものだが、両手で顔を押さえながらも腰を動かす彼女はひどく愛しかった。

 いくら欲を吐き出したところで、避妊の種と呼ばれる魔法種を飲み込めばなんの問題もないことだし、そんなものはイースには必要ない。軽く呪文を口にすれば同じことだ。すでに口上は終えていた。ただ、たださすがに、一線というものがあった。彼らは互いに嫌い合っているはずなのだ。これはすべて薬のせいだ。だから、するわけにはいかない。けれども、ひくつく陰部が求めている。

 ため息をついた。いつものごとく、ただ陰部をすり合わせた。ミエルの締めたふとももに、彼のペニスを合わせる。荒い息が室内に響いていた。ぐちゅぐちゅと聞こえている。彼女の足に、何度もキスをしながら考えた。――――いれたい。

 いれたい。ミエルの中にいれたい。濡れそぼったそこに、己をうずめたい。けれどもいけない。してはいけない。けれどもいれたい。好きで好きでたまらない。違う、薬のせいだ。すきだ。違う。嫌いだ。違う。俺は初めから、違うに決まっている。好きだ。

 いれたい。

「ミエル、ぜったい、いれ、ねえから……」
「イース、私、もう」
「だまれ、うるさい。くそ、ちくしょう。く、あ」
「ひあ……っ!!」

 あまりにも濡れすぎていたものだから、ずるりと彼のそれが滑ってしまった。わずかに先だけ。ミエルの温かい膣の中に、彼のペニスが埋もれた。ほんの先だけだったから、すぐに抜いた。互いに瞳を見合わせた。熱い瞳だった。ごくりとイースは唾を飲み込み、彼女の足を大きく開かせながら、片手では自身のペニスに手を添えた。真っ赤な彼女の膣は、まるでイースを誘っている。いれ、たい。でもだめだ。

「う、ぐ、う……!」
「イース、あ、ひ、イース……!!」

 だめだという気持ちと、抗えない気持ち二つがぶつかりあった。彼女の小さな、よく引き締まった膣は、いくらほぐされていようとも、簡単に彼を受け入れなかった。幾度も彼女の膣の入り口だけを、彼のペニスでこすった。先のみを入れては出し、入れては出した。ほんの僅かな、指先ほどもないくらいだ。「あっ、あっ、あっ、あっ、イースう……!!」 こんなのって、ない。そう思ったのはミエルだ。

 あんまりにも切なかった。とんとんと、くちゃくちゃと彼のペニスの先のみでいじられる。こんな風にするなら、いっそのこと全てを入れてほしい。でもイースは入れてくれない。きっと自身のことが嫌いだからだと思うと、胸の奥が痛くて仕方がない。イース、いれて。そう言えたらどんなにいいだろう。言えない。怖い。彼女の入り口のみで満足をしている彼に、言えるわけ、ない。断られたくなんてない。涙がこぼれた。もどかしかった。必死に唇を噛んで我慢をし続けている彼のことはわからない。

 好きなのに。
 嘘だ、そんなわけない。

「イース、イース、イース……!」
「我慢、しろ、こっちも、我慢してんだ、ちょっとくらい、お前だって……!!」

 嫌な気持ちを我慢しているとミエルは受け取ったが、事実はいれたくてたまらない彼の気持ちを我慢しているだけだ。ただ、彼らは先のみをすり合わせた。互いの気持ちも知らずに、セックスにもなりきれない、まるで幼いような行為を繰り返した。

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