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【1章】晶乃と彩智
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練習風景をファインダーに収めながらコートの外をうろうろと歩いてみる。歩きながらやばい……と思う。言うまでもないことだが、動くものを写すのは動かないものを写すよりも何倍も難しい。
EE-MATICについている40㎜の単焦点は、一般的には標準のレンズになる。望遠レンズだと被写体が大きく写るけれど、標準は人間の視界に近い画角で写る。人を大きく撮ろうと思ったら、自分から近づくか相手に近づいてもらわなければならない。自分からコートに入って中学生や晶乃に近づくわけにいかないから、自分の近くでプレイする瞬間を狙おうとするものの、ファインダーの中に納まるのは一瞬で、とてもピントが合わない。
徳人と一緒に鉄道を撮りに行ったり、飛行機を撮りに行ったことはあったが、その時は長距離から望遠レンズで写していたし、何よりピント合わせはマニュアルではなくオートだった。
ピントリングを回すことすらできないままにシャッターチャンスは次々と去っていく。バスケットボールってこんなに速いんだ……と、今更ながら晶乃が提案した被写体の難易度の高さを思い知らされた。
そう言えば……徳人からスポーツ写真のアドバイスをされたことを思い出す。
確か……、
「スポーツは目まぐるしく状況が変わるから、常に動きの先読みをしながらレンズを動かさないといけない。その為には、そのスポーツについての知識をしっかりと持って、プレーの流れを把握することで、ベストな一瞬を切り取ることが出来る」
使えないアドバイス……と彩智は思う。彩智が知っているバスケのルールなんて、5人でプレイすることとか、ゴールにボールが入ったら点が入ることとか、ゴールキーパーはいないということくらいだ。
それでも、決まった流れでプレイをする練習なら、慣れればタイミングを合わせることが出来るかもしれない。今1年生と晶乃がやっているのはディフェンス役の晶乃をかわしてパスからシュートへの一連の動きをスムーズに行う練習のようだ。選手が目まぐるしく走り回り、ボールが跳ねて加速して、選手の手の中に納まったと思った瞬間に、次の動作に移っている。
汗だくの晶乃の横顔は、きりっと引き締まったもので、いつものどこかへらっとした晶乃とは別人のようだ。彩智のことなど忘れてしまったように1年生たちとの練習に一生懸命になっている。いや、一人一人、1つのプレイごとに素早くアドバイスをしている晶乃の頭の中には彩智のことなど完全に抜けているだろう。
その時、彩智の足元にボールが転がってきた。大きくて重量感のあるボールを拾い上げる。
「すいません」
ショートボブの1年の女子部員が走ってきたので手渡した。この間まで小学生だった女の子の幼さを残した顔が、異様なほど強張っているのが妙に気になった。練習に真剣だから? 何か違うような気がして、彩智からボールを受け取ると小さく会釈して練習に駆け戻っていくその1年の後ろ姿を負った。
その1年が「水谷先輩」と声を上げた。
「どうした?」
晶乃も手を止める。
「私と、1対1をしてください」
「私と?」
「私は、中央中学校を全中に導いた水谷先輩に憧れてバスケットボール部に入りました。その先輩に折角、指導していただいているのに、今日やっていることは基礎的な練習ばかりです。私だって、ミニバスで全国に行きました。基礎練習は十分にやってきました。もっと、凄いことを教われるものと思っていたんです」
つまりは練習に不満がある? いや、多分それは違う。
「悪いけれど、中学時代の私は徹底的に基礎ばかりをやっていたよ。凄いことって言ったって、結局は基礎の組み合わせでしかない。期待に応えられなくて申し訳ないけれどね」
「本当にそうですか?」
吐き捨てるような口調に、晶乃が眉根をひそめたのが見えた。
「先輩は高校ではバスケットはしていないそうですね。昔出来たことでも、今はできなくなっているんじゃないですか。例えば……」
「止しなよ千里!」
と他の1年生部員が声を上げる。千里と呼ばれた部員はかまわず言葉を続けた。
「県下の中学女子で誰にも止められないと言われたフックシュートとか」
「……いいよ」
晶乃の声が少し変わったような気が彩智にはした。
「教わっている相手の技量に疑問を持ちながらじゃ、練習に身が入らないかもしれないしね。攻守を交互にしながら先に2点以上差がついた方が勝ちでいい?」
千里が小さく頷く。
「ボール出し頼むよ」
1年の一人にボールを投げる。さっき千里を止めた1年だった。
「あなたが先攻でいいよ」
と晶乃が言って、千里がワンバウンドで飛んできたボールを両手で取ってドリブルの体勢に入る。
彩智もファインダーから目を離して、ハラハラしながらそのやり取りを見ていたが、急いで再びカメラを構える。
互いに向き合い、千里は自分の足の間を何度か通してタイミングを計ろうとしていた。腰を落として両手を軽く広げた晶乃は、動じることなく鋭い視線を千里の方に向けている。
ここからでは、晶乃はどこを見ているのか分からない。千里が弾ませているボールなのか、彼女の目線なのか、攻撃に転じる前後に構えた細い両足なのか。
せっかく、攻防を写せるチャンスだというのに、ファインダーの中の二人は遠く、小さすぎる。望遠レンズが欲しいと切に思う。誰だ。単焦点なんて考えたやつは。せめて80㎜あれば……などと嘆いても仕方のないことを思いつつ、ピントを合わせようとレンズの胴部に指をかける。
その瞬間、千里が晶乃の右を抜こうと上体を倒した。ダンダンッ! 短い間隔でドリブルのボールが弾む音が響く。しかし、千里が晶乃の横を抜けてゴールに走ることはなかった。いつの間にか、ボールは晶乃が弾き飛ばし、奪われるものかと飛びついた千里より先に晶乃の掌に納まっていた。そのまま、ボール出しの1年生にボールが投げ渡される。
次は晶乃の攻撃の番だった。しばらく向かい合っていたが先程、千里が晶乃にしたように、今度は晶乃が千里の右から抜きにかかる。結果は同じにならない。ボールはディフェンスしようとした千里の手をすり抜け、ドリブルする晶乃の手の中に戻っていた。そのままゴールに向かう晶乃だったが、千里も負けじと追いすがる。再び晶乃の前に立ちふさがった瞬間、晶乃が左に体を滑り込ませようとした。
シュートに入る――否、入っていたなら、多分千里が止めていた。左への動きを一瞬見せて右に動いた晶乃の動きにもきっちり反応した。晶乃がジャンプしたのに合わせて千里もジャンプする。
晶乃はディフェンスに入った千里に対して右の肩を向け、左手を掴んだボールを、腕を自分の頭の上を弧を描くように投げる。ボールは千里のブロックの上を抜けて、ゴールリングに吸い込まれるように入っていった。
ゴールのネットを揺らして落ちたボールが二度三度弾んで転がる音がする。
「……どう?」
ゴールを決めた晶乃が、少し呆然としている千里に尋ねるのが聞こえた。
「こんな……そんな……」
千里の声が震えている。その声を聴いた彩智は我に返り、慌ててカメラを下ろす。実は、彩智はシャッターを切るのも忘れてしまっていた。見惚れてしまっていた。
いつしか晶乃の周りに1年生が集まっていた。剣呑な雰囲気を感じ、彩智は息を呑む。
EE-MATICについている40㎜の単焦点は、一般的には標準のレンズになる。望遠レンズだと被写体が大きく写るけれど、標準は人間の視界に近い画角で写る。人を大きく撮ろうと思ったら、自分から近づくか相手に近づいてもらわなければならない。自分からコートに入って中学生や晶乃に近づくわけにいかないから、自分の近くでプレイする瞬間を狙おうとするものの、ファインダーの中に納まるのは一瞬で、とてもピントが合わない。
徳人と一緒に鉄道を撮りに行ったり、飛行機を撮りに行ったことはあったが、その時は長距離から望遠レンズで写していたし、何よりピント合わせはマニュアルではなくオートだった。
ピントリングを回すことすらできないままにシャッターチャンスは次々と去っていく。バスケットボールってこんなに速いんだ……と、今更ながら晶乃が提案した被写体の難易度の高さを思い知らされた。
そう言えば……徳人からスポーツ写真のアドバイスをされたことを思い出す。
確か……、
「スポーツは目まぐるしく状況が変わるから、常に動きの先読みをしながらレンズを動かさないといけない。その為には、そのスポーツについての知識をしっかりと持って、プレーの流れを把握することで、ベストな一瞬を切り取ることが出来る」
使えないアドバイス……と彩智は思う。彩智が知っているバスケのルールなんて、5人でプレイすることとか、ゴールにボールが入ったら点が入ることとか、ゴールキーパーはいないということくらいだ。
それでも、決まった流れでプレイをする練習なら、慣れればタイミングを合わせることが出来るかもしれない。今1年生と晶乃がやっているのはディフェンス役の晶乃をかわしてパスからシュートへの一連の動きをスムーズに行う練習のようだ。選手が目まぐるしく走り回り、ボールが跳ねて加速して、選手の手の中に納まったと思った瞬間に、次の動作に移っている。
汗だくの晶乃の横顔は、きりっと引き締まったもので、いつものどこかへらっとした晶乃とは別人のようだ。彩智のことなど忘れてしまったように1年生たちとの練習に一生懸命になっている。いや、一人一人、1つのプレイごとに素早くアドバイスをしている晶乃の頭の中には彩智のことなど完全に抜けているだろう。
その時、彩智の足元にボールが転がってきた。大きくて重量感のあるボールを拾い上げる。
「すいません」
ショートボブの1年の女子部員が走ってきたので手渡した。この間まで小学生だった女の子の幼さを残した顔が、異様なほど強張っているのが妙に気になった。練習に真剣だから? 何か違うような気がして、彩智からボールを受け取ると小さく会釈して練習に駆け戻っていくその1年の後ろ姿を負った。
その1年が「水谷先輩」と声を上げた。
「どうした?」
晶乃も手を止める。
「私と、1対1をしてください」
「私と?」
「私は、中央中学校を全中に導いた水谷先輩に憧れてバスケットボール部に入りました。その先輩に折角、指導していただいているのに、今日やっていることは基礎的な練習ばかりです。私だって、ミニバスで全国に行きました。基礎練習は十分にやってきました。もっと、凄いことを教われるものと思っていたんです」
つまりは練習に不満がある? いや、多分それは違う。
「悪いけれど、中学時代の私は徹底的に基礎ばかりをやっていたよ。凄いことって言ったって、結局は基礎の組み合わせでしかない。期待に応えられなくて申し訳ないけれどね」
「本当にそうですか?」
吐き捨てるような口調に、晶乃が眉根をひそめたのが見えた。
「先輩は高校ではバスケットはしていないそうですね。昔出来たことでも、今はできなくなっているんじゃないですか。例えば……」
「止しなよ千里!」
と他の1年生部員が声を上げる。千里と呼ばれた部員はかまわず言葉を続けた。
「県下の中学女子で誰にも止められないと言われたフックシュートとか」
「……いいよ」
晶乃の声が少し変わったような気が彩智にはした。
「教わっている相手の技量に疑問を持ちながらじゃ、練習に身が入らないかもしれないしね。攻守を交互にしながら先に2点以上差がついた方が勝ちでいい?」
千里が小さく頷く。
「ボール出し頼むよ」
1年の一人にボールを投げる。さっき千里を止めた1年だった。
「あなたが先攻でいいよ」
と晶乃が言って、千里がワンバウンドで飛んできたボールを両手で取ってドリブルの体勢に入る。
彩智もファインダーから目を離して、ハラハラしながらそのやり取りを見ていたが、急いで再びカメラを構える。
互いに向き合い、千里は自分の足の間を何度か通してタイミングを計ろうとしていた。腰を落として両手を軽く広げた晶乃は、動じることなく鋭い視線を千里の方に向けている。
ここからでは、晶乃はどこを見ているのか分からない。千里が弾ませているボールなのか、彼女の目線なのか、攻撃に転じる前後に構えた細い両足なのか。
せっかく、攻防を写せるチャンスだというのに、ファインダーの中の二人は遠く、小さすぎる。望遠レンズが欲しいと切に思う。誰だ。単焦点なんて考えたやつは。せめて80㎜あれば……などと嘆いても仕方のないことを思いつつ、ピントを合わせようとレンズの胴部に指をかける。
その瞬間、千里が晶乃の右を抜こうと上体を倒した。ダンダンッ! 短い間隔でドリブルのボールが弾む音が響く。しかし、千里が晶乃の横を抜けてゴールに走ることはなかった。いつの間にか、ボールは晶乃が弾き飛ばし、奪われるものかと飛びついた千里より先に晶乃の掌に納まっていた。そのまま、ボール出しの1年生にボールが投げ渡される。
次は晶乃の攻撃の番だった。しばらく向かい合っていたが先程、千里が晶乃にしたように、今度は晶乃が千里の右から抜きにかかる。結果は同じにならない。ボールはディフェンスしようとした千里の手をすり抜け、ドリブルする晶乃の手の中に戻っていた。そのままゴールに向かう晶乃だったが、千里も負けじと追いすがる。再び晶乃の前に立ちふさがった瞬間、晶乃が左に体を滑り込ませようとした。
シュートに入る――否、入っていたなら、多分千里が止めていた。左への動きを一瞬見せて右に動いた晶乃の動きにもきっちり反応した。晶乃がジャンプしたのに合わせて千里もジャンプする。
晶乃はディフェンスに入った千里に対して右の肩を向け、左手を掴んだボールを、腕を自分の頭の上を弧を描くように投げる。ボールは千里のブロックの上を抜けて、ゴールリングに吸い込まれるように入っていった。
ゴールのネットを揺らして落ちたボールが二度三度弾んで転がる音がする。
「……どう?」
ゴールを決めた晶乃が、少し呆然としている千里に尋ねるのが聞こえた。
「こんな……そんな……」
千里の声が震えている。その声を聴いた彩智は我に返り、慌ててカメラを下ろす。実は、彩智はシャッターを切るのも忘れてしまっていた。見惚れてしまっていた。
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