美しい殺し屋

ミニマリスト憂希

文字の大きさ
上 下
27 / 86

小学生の依頼③

しおりを挟む
夜遅く
うさぎ達が小屋の中で寝ていると
月夜で照らし出された明かりに人の影が

うさぎ達の前に1人の眼鏡をかけた青年が

「おら!このクソが!」

砂や小石を投げうさぎ達をイジメる青年

「どいつもこいつもバカにしやがってよ!」

どうやら夜な夜な校内に忍び込み
鬱憤晴らしをこのうさぎ達にしていたようだ

ジャリッ

「誰だ!?」

青年が振り向くと真が立っていた

「なんだ女か!」

細目になり青年を睨みつけた真はピストルを取り出す

「なんだ?エアガンか?
お前も鬱憤晴らしにきたのか?」

「ああっ そうさ 弱いものイジメしか出来ない出来損ないを倒して鬱憤晴らしさ」

「ああ?」

自分よりも身長が低く真を女と思っていた青年は強気に出た

「女のくせに偉そうに言うな!」

「たくっ 最近はどいつもこいつも
女と間違えやがって」

サイレンサー付きのピストルを青年に撃つ

ピュンッ

わざと青年の頰に銃弾を掠めた真

「なっ!」

まさかのホンモノに驚く
頰に血が流れる

「ヒィ~!」

逃げ出す犯人の青年

「まったく!」

依頼を済ませ立ち去ろうとする真

しかしふと
うさぎの飼育小屋を見ると
投げ込まれた石に
砂まみれになったうさぎの姿を見た真は…

「可哀想だな…」

そういうと

ピュンッ

檻の鍵を撃って破壊し
飼育小屋に投げ込まれた小石を取り除き
うさぎ達にかかった砂を払って
あげようとうさぎに近づく

「コラッ 逃げるなよ~」

うさぎは真を恐れて逃げ回ったのだった
しおりを挟む

処理中です...