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第二章 見知らぬ土地ですべき事
10 異世界人は時間を守れない?
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当初約束していた20日後の出発だが、当然のごとく俺の怪我が治るまで延期となった。
ただ、ネヴィーさんから改めて話を聞いてみると、そもそも俺の準備がまだ来ていない──変な言葉だがネヴィーさんの言葉を直訳したらこうなった──らしく、そもそも出発が伸びるのは確定事項だったらしい。
その言葉を聞いた俺の脱力感たらなかったが、そもそも怪我をして帰ってきた俺に文句を言える訳もなく、そのまま大人しくしているしかなかった。まあ、文句といっても「馬鹿」しか知らないのだが。
そんな訳であれから1週間経ったわけだけど、左腕の骨折以外はほぼほぼ治ったといってもいい。
鏡がないから顔の怪我については傷跡くらいは残っているかもしれないが、少なくとも傷口は塞がったので問題ないだろう。
骨折についても重いものを持ったりすると痛みがあるくらいで日常生活には支障がないと思っているが、如何せんこれはネヴィーさんからの許可がおりないため、仕方なく待機中というわけだ。
そのネヴィーさんだが、現在俺の部屋として割り当てられているこの3畳1間に小さな机を持ち込んで、日々何やら工芸や裁縫などをしていた。
多分、俺の監視なんだと思う。目を離して勝手に出て行かれるのを警戒しているのだろう。
その証拠に、暇なのでネヴィーさんを眺めているとちょくちょく目が合う。
俺のコートの成れの果てとなった布を縫い合わせて服か何かを作っているようだが、今まさに目が合った直後だ。まあ、目が合ってもすぐに作業に戻っているから、存在確認と言った所なのだろうが……。
だが、暇だ。
本来であれば足に怪我はないわけで、家の中を彷徨くのはもちろん可能だ。
だけど、俺が部屋を出ようと歩き出すと、無言でネヴィーさんが後ろをついてくる為、怖……もとい、一々仕事を中断させるのも申し訳ないので、こうして部屋でジッとしているというわけである。
「※※※※~!! ※※※※! ※※※※※!? ※※※※※※~!!」
扉を激しく叩く音と、何だかやたら甲高い声が聞こえてきたのは、そんなくだらない事を考えて暇つぶしをしていた時だった。
ちなみに、この部屋……というかこの家は、窓という窓が全て格子になっているため、外の音がダイレクトに聞こえるのである。
初めは不思議に思ったこの構造だったが、3人で生活するようになってからその理由が判明した。
何とこの辺り、夜になると森の獣が近くまで徘徊する事があるのだ。最初にそれに遭遇した時は恐怖に震えたものだけど、暗闇に紛れたベンズさんにあっさり殺害されて、次の日の夕食に出てきた時は違う意味で戦慄した。
なんでも、この家の構造であれば20m先の獣の息遣いさえ聞き取れるとはベンズさんの言葉(妄想入り)である。
ならば冬はどうするのかという話だが、そもそも冬は獣が顔を出すこと自体が殆どなくなるため、板を打ち付けるということだった。
開閉式の窓にすると強度がなくなるからという話だったが、豪快すぎやしませんかね。
さて、そんな事よりも来客である。
俺がこの家に厄介になってからもうすぐ3ヶ月になるが、初めての来客である。
もうこの家俗世から隔離されてるんじゃないの? と、最近思い始めていたのだが、どうやらちゃんと繋がりは残していたようで何より。
まあ、比較的高い生活水準からベンズさんがどこか別の町やら村まで行って取り引きしてるんだろうとは思ってたけど。
「※※※?……※※※※」
珍しくネヴィーさんが俺が全く理解できない言葉を口にして立ち上がる。
ベンズさんと話しているとネヴィーさんに比べてわからない部分が多い事で気がついたのだが、どうやらネヴィーさんは俺と話すときはかなり簡単な喋り方をしているようだった。
現に、外で大声で怒鳴っていた客の言った内容に関しても俺は全く理解できなかったから、ほぼ確定だろう。
思わず口に出てしまったであろうネヴィーさんの呟きもわからなかったし。
「ソーマ。来る? きっとソーマの準備」
「私の?」
「はい」
来る? と聞いてきたネヴィーさんであったが、俺の目をまっすぐ見たまま全く動こうとしない。それもう「来る?」じゃなくて「来い」ですよね。
一時たりとも目を離さないという覚悟ですね? わかります。
「はい。行く」
「良い」
立ち上がって近寄った俺を伴ってネヴィーさんは扉に向かう。
ちなみに、今の短いやり取りの間にも扉を強く叩く音と、呼びかける声──いや、既に罵声に変わっていたそれが続いていた。
声質から女、それも若いという事が分かる。
ネヴィーさんと比べても相当高い声だから、結構歳が離れているのではないだろうか。
そんな人間がこんな危険な場所まで来るのか?
そんな俺の疑問を他所にネヴィーさんは無言で扉を開けると、そのまま体を横に一歩ずらす。
すると、外で騒いでいたであろう人物は突然目の前で叩いていたものがなくなったからだろうか。
小さな拳を思い切り振り下ろし──空振りしてそのままつんのめって顔面から床に突っ込んだ。
……今モロに顔面からいったけど大丈夫か?
「だ、大丈夫……?」
「もうっ!! ※※※※※※※※っ!! ※※※姉※※っ!!」
思わず近寄って声をかけてしまった俺だったが、床に突っ込んでいた少女は勢いよく顔を上げると、薄い赤毛を頭の後ろで編んだ三つ編みを振り回すように立ち上がりながら振り返ると、ネヴィーさんに食ってかかる。
というか、殆ど何を言っているのかわからなかったが、目の前の少女はネヴィーさんに向かって「姉」と口にしなかっただろうか?
「……『フラヴィ』……。※※※※※※※※。※※私※※※怒る※する※※?」
「※※……。※※※! ※※※※※……」
「※※は※※※。ソーマに謝る※する※※」
「ソーマ?」
ネヴィーさんに言われて初めて俺の存在に気がつたらしい。
恐らく『フラヴィ』という名前なのだろう。赤毛の少女が俺の方に振り返る。
まず目に付くのが赤い髪。薄い……というよりは細いのだろう。肩のあたりまで伸ばされた透けるような赤髪を、後ろで三つ編みにして垂らしている。
瞳はネヴィーさんと同じブラウンで、顔のパーツ単体で見ればネヴィーさんとそっくりだ。……鼻の頭についている擦り傷に関しては見なかった事にする。
違うのはずんぐりとしているネヴィーさんに比べるとやや細身で、ずんぐりというよりも全体的に小さかった。
そして、この少女を見て初めて気がついたのだけど、目の前の少女含めてこの世界での俺の知り合いは全員「ずんぐり」というよりも体や顔に比べて手足が短いのだ。
フラヴィは細めの体つきをしているから俺から見るとバランスが悪くて気がついたが、ネヴィーさんとベンズさんはフラヴィに比べれば太いから、「ずんぐり」して見えるのだろう。
そこまで観察した上での感想として、目の前の少女は“若い頃のネヴィーさん”だなってこと。
勿論、髪の色の違いなどはあるものの、それにしても類似点も多かった。身長も同じくらいだし、並んでしまうと姉妹のようだ。いや、本当に姉妹なのかもしれないけど。
「……※※※※※。※※※※※※?」
そして、当のフラヴィは初めは少し驚いたように目をパチパチとして俺を見ていたが、何やら何も言わずにじっと見ている俺の視線が不快だったようで、両手を胸の前で抱くようにして目を細くすると、低い声で俺に何かを言ってきた。
多分悪口だ。フラヴィの後ろに立っていたネヴィーさんの目がつり上がったから間違いない。
この世界に来てもうすぐ3ヶ月。
暑かった日々も少しずつ過ごしやすくなってきたよく晴れた日の昼下がり。
ネヴィーさんに怒られながらも何やら反論している様子の、鼻の頭に擦り傷を作った赤毛の少女──フラヴィとの出会いは、概ねこんな感じだった。
ただ、ネヴィーさんから改めて話を聞いてみると、そもそも俺の準備がまだ来ていない──変な言葉だがネヴィーさんの言葉を直訳したらこうなった──らしく、そもそも出発が伸びるのは確定事項だったらしい。
その言葉を聞いた俺の脱力感たらなかったが、そもそも怪我をして帰ってきた俺に文句を言える訳もなく、そのまま大人しくしているしかなかった。まあ、文句といっても「馬鹿」しか知らないのだが。
そんな訳であれから1週間経ったわけだけど、左腕の骨折以外はほぼほぼ治ったといってもいい。
鏡がないから顔の怪我については傷跡くらいは残っているかもしれないが、少なくとも傷口は塞がったので問題ないだろう。
骨折についても重いものを持ったりすると痛みがあるくらいで日常生活には支障がないと思っているが、如何せんこれはネヴィーさんからの許可がおりないため、仕方なく待機中というわけだ。
そのネヴィーさんだが、現在俺の部屋として割り当てられているこの3畳1間に小さな机を持ち込んで、日々何やら工芸や裁縫などをしていた。
多分、俺の監視なんだと思う。目を離して勝手に出て行かれるのを警戒しているのだろう。
その証拠に、暇なのでネヴィーさんを眺めているとちょくちょく目が合う。
俺のコートの成れの果てとなった布を縫い合わせて服か何かを作っているようだが、今まさに目が合った直後だ。まあ、目が合ってもすぐに作業に戻っているから、存在確認と言った所なのだろうが……。
だが、暇だ。
本来であれば足に怪我はないわけで、家の中を彷徨くのはもちろん可能だ。
だけど、俺が部屋を出ようと歩き出すと、無言でネヴィーさんが後ろをついてくる為、怖……もとい、一々仕事を中断させるのも申し訳ないので、こうして部屋でジッとしているというわけである。
「※※※※~!! ※※※※! ※※※※※!? ※※※※※※~!!」
扉を激しく叩く音と、何だかやたら甲高い声が聞こえてきたのは、そんなくだらない事を考えて暇つぶしをしていた時だった。
ちなみに、この部屋……というかこの家は、窓という窓が全て格子になっているため、外の音がダイレクトに聞こえるのである。
初めは不思議に思ったこの構造だったが、3人で生活するようになってからその理由が判明した。
何とこの辺り、夜になると森の獣が近くまで徘徊する事があるのだ。最初にそれに遭遇した時は恐怖に震えたものだけど、暗闇に紛れたベンズさんにあっさり殺害されて、次の日の夕食に出てきた時は違う意味で戦慄した。
なんでも、この家の構造であれば20m先の獣の息遣いさえ聞き取れるとはベンズさんの言葉(妄想入り)である。
ならば冬はどうするのかという話だが、そもそも冬は獣が顔を出すこと自体が殆どなくなるため、板を打ち付けるということだった。
開閉式の窓にすると強度がなくなるからという話だったが、豪快すぎやしませんかね。
さて、そんな事よりも来客である。
俺がこの家に厄介になってからもうすぐ3ヶ月になるが、初めての来客である。
もうこの家俗世から隔離されてるんじゃないの? と、最近思い始めていたのだが、どうやらちゃんと繋がりは残していたようで何より。
まあ、比較的高い生活水準からベンズさんがどこか別の町やら村まで行って取り引きしてるんだろうとは思ってたけど。
「※※※?……※※※※」
珍しくネヴィーさんが俺が全く理解できない言葉を口にして立ち上がる。
ベンズさんと話しているとネヴィーさんに比べてわからない部分が多い事で気がついたのだが、どうやらネヴィーさんは俺と話すときはかなり簡単な喋り方をしているようだった。
現に、外で大声で怒鳴っていた客の言った内容に関しても俺は全く理解できなかったから、ほぼ確定だろう。
思わず口に出てしまったであろうネヴィーさんの呟きもわからなかったし。
「ソーマ。来る? きっとソーマの準備」
「私の?」
「はい」
来る? と聞いてきたネヴィーさんであったが、俺の目をまっすぐ見たまま全く動こうとしない。それもう「来る?」じゃなくて「来い」ですよね。
一時たりとも目を離さないという覚悟ですね? わかります。
「はい。行く」
「良い」
立ち上がって近寄った俺を伴ってネヴィーさんは扉に向かう。
ちなみに、今の短いやり取りの間にも扉を強く叩く音と、呼びかける声──いや、既に罵声に変わっていたそれが続いていた。
声質から女、それも若いという事が分かる。
ネヴィーさんと比べても相当高い声だから、結構歳が離れているのではないだろうか。
そんな人間がこんな危険な場所まで来るのか?
そんな俺の疑問を他所にネヴィーさんは無言で扉を開けると、そのまま体を横に一歩ずらす。
すると、外で騒いでいたであろう人物は突然目の前で叩いていたものがなくなったからだろうか。
小さな拳を思い切り振り下ろし──空振りしてそのままつんのめって顔面から床に突っ込んだ。
……今モロに顔面からいったけど大丈夫か?
「だ、大丈夫……?」
「もうっ!! ※※※※※※※※っ!! ※※※姉※※っ!!」
思わず近寄って声をかけてしまった俺だったが、床に突っ込んでいた少女は勢いよく顔を上げると、薄い赤毛を頭の後ろで編んだ三つ編みを振り回すように立ち上がりながら振り返ると、ネヴィーさんに食ってかかる。
というか、殆ど何を言っているのかわからなかったが、目の前の少女はネヴィーさんに向かって「姉」と口にしなかっただろうか?
「……『フラヴィ』……。※※※※※※※※。※※私※※※怒る※する※※?」
「※※……。※※※! ※※※※※……」
「※※は※※※。ソーマに謝る※する※※」
「ソーマ?」
ネヴィーさんに言われて初めて俺の存在に気がつたらしい。
恐らく『フラヴィ』という名前なのだろう。赤毛の少女が俺の方に振り返る。
まず目に付くのが赤い髪。薄い……というよりは細いのだろう。肩のあたりまで伸ばされた透けるような赤髪を、後ろで三つ編みにして垂らしている。
瞳はネヴィーさんと同じブラウンで、顔のパーツ単体で見ればネヴィーさんとそっくりだ。……鼻の頭についている擦り傷に関しては見なかった事にする。
違うのはずんぐりとしているネヴィーさんに比べるとやや細身で、ずんぐりというよりも全体的に小さかった。
そして、この少女を見て初めて気がついたのだけど、目の前の少女含めてこの世界での俺の知り合いは全員「ずんぐり」というよりも体や顔に比べて手足が短いのだ。
フラヴィは細めの体つきをしているから俺から見るとバランスが悪くて気がついたが、ネヴィーさんとベンズさんはフラヴィに比べれば太いから、「ずんぐり」して見えるのだろう。
そこまで観察した上での感想として、目の前の少女は“若い頃のネヴィーさん”だなってこと。
勿論、髪の色の違いなどはあるものの、それにしても類似点も多かった。身長も同じくらいだし、並んでしまうと姉妹のようだ。いや、本当に姉妹なのかもしれないけど。
「……※※※※※。※※※※※※?」
そして、当のフラヴィは初めは少し驚いたように目をパチパチとして俺を見ていたが、何やら何も言わずにじっと見ている俺の視線が不快だったようで、両手を胸の前で抱くようにして目を細くすると、低い声で俺に何かを言ってきた。
多分悪口だ。フラヴィの後ろに立っていたネヴィーさんの目がつり上がったから間違いない。
この世界に来てもうすぐ3ヶ月。
暑かった日々も少しずつ過ごしやすくなってきたよく晴れた日の昼下がり。
ネヴィーさんに怒られながらも何やら反論している様子の、鼻の頭に擦り傷を作った赤毛の少女──フラヴィとの出会いは、概ねこんな感じだった。
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