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第三章 魔術都市ランギスト
エピローグ
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「……離してください」
“日本”からやってきた青年が扉の向こうに消えるまでは抵抗するように力を込めていた地人族の少女は、扉の向こうで青年が口にした別れの言葉を聞くや抵抗を緩めると、私に対して諦めたように口にした。
その発言を耳にした私はすぐに彼女の手から自らの手を離すと、少女に背を向けて窓の傍まで移動する。
この部屋から見える空は見事なまでの晴天だったが、その割にこの部屋への光量が足りないと感じるのはただ単に部屋の配置が悪いのか、それともこの部屋に漂う陰鬱な空気がそうさせるのかはわからなかった。
「ひょっとして情でも移ったのかね?」
「…………」
地人族の少女は私からの問には答えずに背を向けたまま拳を握る。
顔は見えないがその視線はただ先ほど青年が出て行った扉を見つめているのだろう。
それはこれまで彼に対して行ってきた事への罪悪感なのか。何とも健気な事だと思う。
「情が移ったのでなければ罪悪感かね? それこそ不要な感情だろう。君は私の“道具”として彼の監視と飼育を請け負ったに過ぎない。亜人同士共感する部分もあったのかもしれないが、少なくとも最初の時点では君の方が立場が上だったのは間違いない」
勿論、現状ではその立場もひっくり返ってしまったのだがそれは口にしない。
元々この地人族の少女は亜人奴隷として私が購入した道具の一人だ。
それが、使っているうちに言葉を覚え、魔術の才能を開花させたことから、奴隷解放して現在は通常の使用人兼助手として傍において使っていた。
元々奴隷だった事からそれ程多くの給金を出しているというわけではないが、見返りとして彼女の姉夫婦の人権の認定と保護を約束したのだから悪い扱いでは無いはずだ。
亜人という立場上ランギストの市民という枠組みに入れず、山奥で狩人のような生活を営んでいるようだが、人権を得ている以上亜人奴隷として捕らえられる事も無いはずだから見返りとしては十分だろう。
そして、それがよくわかっているからこれまで彼女は私に非常に従順だった。
──その彼女が、僅かとはいえこうして私に反抗のような態度を見せているのだから、その変化は非常に微笑ましく──興味がわいた。
「デスガーの報告を信じるならば、彼の手に入れた能力は非常に強力だ。それだけに、今後上手く取り扱わなければ容易に命を落とすだろうね」
何気なく発した私の発言に、地人族の少女は即座に反応しこちらに振り向く。
種族上成長が乏しく、どう見ても子供にしか見えない幼い容姿の彼女が元から大きめの瞳を一杯に見開く表情を見ていると、どうにも子供を虐めているような気分になってくる。
私はそんな彼女を目に止めながらも心の中で「くっくっ」と笑い声を上げるも、苦心してそれを表情には出さずに外に向かって指を向けた。
「せめてセーブしてくれる人が居れば違うのだろうが……。まあ、あの性格じゃあ難しいかもしれないね」
窓の外では件の青年が地図を片手に足を止めて街道を眺めている所だった。彼の性格が私の把握している通りならば、この後ろくに準備もせずに急いでこの街を出ていくだろう。
彼の事は、このランギストで生活していた期間は勿論、地人族の少女の姉夫婦の下で生活していた頃の様子も地人族の少女を通して聞いている。
その話を総合すると、基本的には素直で真面目な性質だが、反面頭に血が上りやすく、ここぞという時の決断、行動が自虐的であるようだった。
一言で言えば無鉄砲。もしくは考えなしか。そんな性格である以上、これからの旅で何かあれば簡単に能力を解放するだろう。そして、その身を無意味に崩壊させ、寿命で死ぬ。彼自身も言っていたが、その時間内に友人とやらに届くかどうかは状況的に運の要素が大きいように感じた。
「さて。まだ話の途中だと思うのだが、“私の道具である”筈の君は、一体今からどこに行こうというのかね?」
私は窓の外を眺めたまま──それでも、扉を開けた音を背中に聴き、背面越しに声を掛ける。
「……彼の監視を。彼は未だ先生の興味対象であると考えます。ならば、無意味な死は先生の不利益になるのではないでしょうか」
「仮にそうだとしても、それは改めて私から君へと指示を出してから行動すべきことではないかね? 許可も取らずに黙って彼を追おうとするその行動は、私に対する反抗、もしくは契約違反と捉えても不思議ではない」
「…………」
私の言葉に地人族の少女は答えない。
代わりに、何やら硬質な──具体的に言うと、魔術師の杖を腰のホルダーから外したような音が聞こえてきた。
彼女は私が態々奴隷から市民に引き上げた“特例”だ。その能力は優秀なのは疑いようもない。
本来であれば私にそんな“音”を聞かせる事もなく攻撃態勢を取る事は容易に出来る筈だった。
それでも敢えてそんなヘマをしたという事は、これが彼女なりの脅しだからだろう。
窓の外の青年は案の定どこの商店にも目を向けずに街の外に向かって歩いていく。
まだ、その背を見失うことがないのは彼が徒歩で歩いているからだが、彼の常識には「公共馬車を使う」という発想はないと見える。
……まあ、彼が日本人ならばそれも仕方あるまい。
この世界には車も電車もないのだから。
「本来であれば使用人である君へのペナルティーは与えるべきなのだろうが、君の言っている事にも一理ある。そうだね……」
時間が経てば彼の追跡が困難になる事がわかっているのか、徐々に部屋に充満していく攻撃的な魔力の波動に気にしない素振りを見せながら、私は窓の表面を指でなぞりながらさも名案だとでも言うように口を開いた。
「彼の存在もそうだが、彼の友人の存在にも興味はそそられる。何しろ、あの【守人】達が態々確保するような人材だ。もしかすると【勇者】である可能性も捨てきれない。そうなると、その友人に会う前に彼に死なれる事は確かに私にとって不利益になるかもしれないね。ならば、今後の彼の行動の報告を条件に彼へ同行し監視して貰うことを君に──」
勿体つけて彼への同行を許可しようとした私の言葉は、恐らくは地人族の少女が閉めたのだろう扉の音にかき消される。
その音はこの部屋を仕事部屋にして10年以上経過している経験の中でも最も大きく、そして、最も乱暴なものだった。
「……やれやれ。せっかちな娘だ」
私は一度だけ扉に目を向けて壊れていないかだけを確認すると再び窓の外に目を向ける。
そこでは既に外壁の門を出てしまっていた青年の背中に向かって追いかけながら、ファイヤボールを発動させる愛弟子の姿が見えた。
「……そして、犯罪者にでもなりたいのか」
私は溜息をつくと窓から身を離し、椅子に深く腰掛ける。
静かになった部屋には私一人だけの世界が広がるが、視界に映るのは全てこの世界にやってきてから手に入れ、築き上げてきた物。
瞳を閉じる。
閉ざされた瞼によって生み出された暗闇に浮かんだのは、科学の発展した魔法のない町並みと、愛する家族。
この世界に完全に順応し、もはや踏むことの出来ぬ故郷の風景に想いを馳せながらも、未練を断ち切ることが出来ないのは今もこうして迷い込んでくる“同郷人”がいるからなのだろう。
「さて……栗田相馬君。君はこの世界をどのように歩く?」
ある者は環境に馴染む前に理不尽に命を落とした。
ある者は亜人奴隷として不遇の最後を遂げた。
ある者は手に入れた能力を使い切り、太く短い人生を終えた。
そして、ある者は私のように──一切の能力を使わず隠し、現地人に溶け込みこの地に骨を埋める決心をした。
果たして彼はその中のどの選択を選ぶのか。
それとも、どの選択も選ばず先人が選ばなかった人生を歩むのか。
それはまだ、きっと今の彼自身にもわからない。
ただ、私は数少ない彼の同郷人として、僅かながらの手助けと、身を案じる事くらいはしておこう。
“日本”からやってきた青年が扉の向こうに消えるまでは抵抗するように力を込めていた地人族の少女は、扉の向こうで青年が口にした別れの言葉を聞くや抵抗を緩めると、私に対して諦めたように口にした。
その発言を耳にした私はすぐに彼女の手から自らの手を離すと、少女に背を向けて窓の傍まで移動する。
この部屋から見える空は見事なまでの晴天だったが、その割にこの部屋への光量が足りないと感じるのはただ単に部屋の配置が悪いのか、それともこの部屋に漂う陰鬱な空気がそうさせるのかはわからなかった。
「ひょっとして情でも移ったのかね?」
「…………」
地人族の少女は私からの問には答えずに背を向けたまま拳を握る。
顔は見えないがその視線はただ先ほど青年が出て行った扉を見つめているのだろう。
それはこれまで彼に対して行ってきた事への罪悪感なのか。何とも健気な事だと思う。
「情が移ったのでなければ罪悪感かね? それこそ不要な感情だろう。君は私の“道具”として彼の監視と飼育を請け負ったに過ぎない。亜人同士共感する部分もあったのかもしれないが、少なくとも最初の時点では君の方が立場が上だったのは間違いない」
勿論、現状ではその立場もひっくり返ってしまったのだがそれは口にしない。
元々この地人族の少女は亜人奴隷として私が購入した道具の一人だ。
それが、使っているうちに言葉を覚え、魔術の才能を開花させたことから、奴隷解放して現在は通常の使用人兼助手として傍において使っていた。
元々奴隷だった事からそれ程多くの給金を出しているというわけではないが、見返りとして彼女の姉夫婦の人権の認定と保護を約束したのだから悪い扱いでは無いはずだ。
亜人という立場上ランギストの市民という枠組みに入れず、山奥で狩人のような生活を営んでいるようだが、人権を得ている以上亜人奴隷として捕らえられる事も無いはずだから見返りとしては十分だろう。
そして、それがよくわかっているからこれまで彼女は私に非常に従順だった。
──その彼女が、僅かとはいえこうして私に反抗のような態度を見せているのだから、その変化は非常に微笑ましく──興味がわいた。
「デスガーの報告を信じるならば、彼の手に入れた能力は非常に強力だ。それだけに、今後上手く取り扱わなければ容易に命を落とすだろうね」
何気なく発した私の発言に、地人族の少女は即座に反応しこちらに振り向く。
種族上成長が乏しく、どう見ても子供にしか見えない幼い容姿の彼女が元から大きめの瞳を一杯に見開く表情を見ていると、どうにも子供を虐めているような気分になってくる。
私はそんな彼女を目に止めながらも心の中で「くっくっ」と笑い声を上げるも、苦心してそれを表情には出さずに外に向かって指を向けた。
「せめてセーブしてくれる人が居れば違うのだろうが……。まあ、あの性格じゃあ難しいかもしれないね」
窓の外では件の青年が地図を片手に足を止めて街道を眺めている所だった。彼の性格が私の把握している通りならば、この後ろくに準備もせずに急いでこの街を出ていくだろう。
彼の事は、このランギストで生活していた期間は勿論、地人族の少女の姉夫婦の下で生活していた頃の様子も地人族の少女を通して聞いている。
その話を総合すると、基本的には素直で真面目な性質だが、反面頭に血が上りやすく、ここぞという時の決断、行動が自虐的であるようだった。
一言で言えば無鉄砲。もしくは考えなしか。そんな性格である以上、これからの旅で何かあれば簡単に能力を解放するだろう。そして、その身を無意味に崩壊させ、寿命で死ぬ。彼自身も言っていたが、その時間内に友人とやらに届くかどうかは状況的に運の要素が大きいように感じた。
「さて。まだ話の途中だと思うのだが、“私の道具である”筈の君は、一体今からどこに行こうというのかね?」
私は窓の外を眺めたまま──それでも、扉を開けた音を背中に聴き、背面越しに声を掛ける。
「……彼の監視を。彼は未だ先生の興味対象であると考えます。ならば、無意味な死は先生の不利益になるのではないでしょうか」
「仮にそうだとしても、それは改めて私から君へと指示を出してから行動すべきことではないかね? 許可も取らずに黙って彼を追おうとするその行動は、私に対する反抗、もしくは契約違反と捉えても不思議ではない」
「…………」
私の言葉に地人族の少女は答えない。
代わりに、何やら硬質な──具体的に言うと、魔術師の杖を腰のホルダーから外したような音が聞こえてきた。
彼女は私が態々奴隷から市民に引き上げた“特例”だ。その能力は優秀なのは疑いようもない。
本来であれば私にそんな“音”を聞かせる事もなく攻撃態勢を取る事は容易に出来る筈だった。
それでも敢えてそんなヘマをしたという事は、これが彼女なりの脅しだからだろう。
窓の外の青年は案の定どこの商店にも目を向けずに街の外に向かって歩いていく。
まだ、その背を見失うことがないのは彼が徒歩で歩いているからだが、彼の常識には「公共馬車を使う」という発想はないと見える。
……まあ、彼が日本人ならばそれも仕方あるまい。
この世界には車も電車もないのだから。
「本来であれば使用人である君へのペナルティーは与えるべきなのだろうが、君の言っている事にも一理ある。そうだね……」
時間が経てば彼の追跡が困難になる事がわかっているのか、徐々に部屋に充満していく攻撃的な魔力の波動に気にしない素振りを見せながら、私は窓の表面を指でなぞりながらさも名案だとでも言うように口を開いた。
「彼の存在もそうだが、彼の友人の存在にも興味はそそられる。何しろ、あの【守人】達が態々確保するような人材だ。もしかすると【勇者】である可能性も捨てきれない。そうなると、その友人に会う前に彼に死なれる事は確かに私にとって不利益になるかもしれないね。ならば、今後の彼の行動の報告を条件に彼へ同行し監視して貰うことを君に──」
勿体つけて彼への同行を許可しようとした私の言葉は、恐らくは地人族の少女が閉めたのだろう扉の音にかき消される。
その音はこの部屋を仕事部屋にして10年以上経過している経験の中でも最も大きく、そして、最も乱暴なものだった。
「……やれやれ。せっかちな娘だ」
私は一度だけ扉に目を向けて壊れていないかだけを確認すると再び窓の外に目を向ける。
そこでは既に外壁の門を出てしまっていた青年の背中に向かって追いかけながら、ファイヤボールを発動させる愛弟子の姿が見えた。
「……そして、犯罪者にでもなりたいのか」
私は溜息をつくと窓から身を離し、椅子に深く腰掛ける。
静かになった部屋には私一人だけの世界が広がるが、視界に映るのは全てこの世界にやってきてから手に入れ、築き上げてきた物。
瞳を閉じる。
閉ざされた瞼によって生み出された暗闇に浮かんだのは、科学の発展した魔法のない町並みと、愛する家族。
この世界に完全に順応し、もはや踏むことの出来ぬ故郷の風景に想いを馳せながらも、未練を断ち切ることが出来ないのは今もこうして迷い込んでくる“同郷人”がいるからなのだろう。
「さて……栗田相馬君。君はこの世界をどのように歩く?」
ある者は環境に馴染む前に理不尽に命を落とした。
ある者は亜人奴隷として不遇の最後を遂げた。
ある者は手に入れた能力を使い切り、太く短い人生を終えた。
そして、ある者は私のように──一切の能力を使わず隠し、現地人に溶け込みこの地に骨を埋める決心をした。
果たして彼はその中のどの選択を選ぶのか。
それとも、どの選択も選ばず先人が選ばなかった人生を歩むのか。
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