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本編
あなたがいるからだいじょうぶ*
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レーティングを全年齢からR18に変更しました。
濡れ場が含まれるお話には*をつけますので自衛お願いします。
今回はR18です。
――――――――
駅で圭吾への想いを断ち切ったあと、僕は柊弥さんのマンションにやってきていた。取引でよく来る土地に点々と家を持っているらしく、ここもその一つだと説明された。
「着いたよ、もう大丈夫だからね」
「ありがとうございます」
柊弥さんに支えられながら玄関に入ると、そこは黒、白、灰色の三色を使ったモダンな空間が広がっていた。いかにも大人という雰囲気が漂っている。
柊弥さんが年上のアルファなんだなってやっと実感が湧いた。
「お、お邪魔します」
内装がお洒落すぎて気後れしていると、柊弥さんがくすりと笑った。
「そうだね、これからしますって意気込んでるんだから緊張もするか」
「は、はい」
それだけではないんだけど、行為を目的にしているのは本当のことで、いたたまれなくなる。
「食糧とかいろいろ運ぶようお願いしておいたから、しばらくここから出なくても生活できるよ。後のことは心配しないでいいからね」
「なにからなにまですみません」
「ううん、俺がしたくてしていることだから素直に甘えておいてほしいな」
「柊弥さん……」
「本当は行為ももう少しリラックスしてからしたかったけど、まずはその症状を治さないとね。そのあとゆっくりお互いを知っていくことにしよう」
「ありがとうございます」
柊弥さんが傍にいることで少し症状は和らいでいる。でも熱っぽさは治まっていないし、立つと膝が笑ってうまく歩けない。
どんどんと自分の体ではないような感覚になっていて、柊弥さんの気遣いはとてもありがたかった。
「柊弥さん、ただ……その、実は僕、したことがなくて……」
「え」
「なので、いろいろと教えてもらえると……嬉しいです……」
ずっと圭吾といたし、誰とも付き合ったことはない。
自分で触るのは前だけだったし、昨日会ったばかりの柊弥さんにあそこを触らせるのかと思うと複雑な思いになる。
「ええと……はじめて、ってことかな?」
「はじめて、ですね……」
「……もしかして、キスもしたことなかったり……?」
顔を覗き込まれて、僕は逃げるように俯いて小さく頷いた。
大学生になってまでキスしたことないなんて、笑われてしまうかも。――なんて思いつつ顔を窺うと、柊弥さんは頭を抱えていた。
「柊弥さん?」
「ごめん、すごく……なんていうか、犯罪を犯しているような気分になってきた」
「えっ、そんなことないですよ、ちゃんと成人してますし、僕が恋愛に疎かっただけで……。それに夫夫ですからね!」
「……そうだね、俺がこんなじゃ那央くんが不安になってしまうね、ごめん」
柊弥さんは瞼をぐっと閉じ、沈黙する。しばらくして顔を上げると「抱き締めていい?」と聞いてきた。はいと答えると、ゆっくりと背中に腕が回ってそっと抱き寄せられた。
オメガらしい体形の僕は長身な柊弥さんの腕の中にすっぽりと収まってしまう。柊弥さんの胸に埋もれていると、ほんのりと香りが鼻を掠める。最小限に抑えられているけれど、正真正銘のアルファのフェロモン。トットッと胸が早鐘を打つ。
「嫌じゃない?」
「い、嫌じゃないです」
「じゃあ俺とキスはできそう……? 俺は問題なくできてしまいそうなんだけど……」
僕はうわああぁ、と心の中で恥ずかしさに悲鳴を上げた。
繋がって項を噛んでもらうだけ。そう考えていたけれど、柊弥さんがそんなヤリ捨てのようなことをする人じゃないと、この二日で十分にわかっている。
でもそのぐらいの軽い行為で終わると思っていたから、嬉しいような申し訳ないような。
柊弥さんは困ったような笑顔をして、僕の返事を待っていた。
できます!と意気込んで宣言すると、柊弥さんが「かわぃ」とつぶやく。
え、と思ったときには顎をくいっと持ち上げられて、ちゅっと唇の端にキスをされていた。
「目、瞑ろうか、那央くん……」
驚きすぎて目を丸くしていたら、少しやりづらそうに柊弥さんが笑った。
素直に瞼を閉じると、唇にそっと触れてくるものがあった。
ああ僕キスしてる。とても不思議な感覚で、でもけして嫌じゃない。
何度もついばむように触れられて体から力が抜ける。任せていいんだって思うと胸が温かくなって、僕もつたないながらキスにこたえた。
腰を引き寄せられて自然と顔が上を向く。唇が開いた隙間を舌先でくすぐられて、深い口づけになるのだと心臓が飛び跳ねた。でもすぐに離れていってしまって、少し残念な気持ちになる。
「どう? 大丈夫そうだった?」
「……はい、大丈夫、です」
「良かった。そうじゃなかったらお互い困るところだったね」
「そ、それはないと思いますよ」
僕はすでに柊弥さんに心惹かれてしまっているから。
でも昨日の今日で好きと言ってしまうにはまだ早い気がして、その言葉は大事なときまで取っておきたかった。
「じゃあ、お薬飲んでから軽くシャワーを浴びようか」
「はひ」
声が裏返って緊張が丸わかりだ。緊張をなだめるように頭を撫でられると、どうしてか泣きたくなるぐらい嬉しかった。
怖がらないように少しずつ慣らしてくれている。こんなにいい人に出逢えるなんて思ってもみなかった。
発情誘発薬を飲んだあと浴室に案内される。男二人が悠々と入れる広さのバスルームだ。
一人で大丈夫です、と言おうとすると、柊弥さんも服を脱ぎ始めた。
「え……どうして……」
「そんな状態で一人にできないよ。銭湯だと思えばいいからね」
全く気にも留めない様子で全裸になって、さぁ入ろうね、と僕の服も脱がしにかかった。柊弥さんは背が高くて細身だと思っていたのにしっかりと筋肉がついている。所謂細マッチョと言われる体形だった。こんなにも違うの?とまともに見られなかった。
そんな僕の気持ちを知ってか、さっとシャワーで汗を流してくれる。それでも薬が回るには十分な時間で、浴槽の縁に座って待っているうちに息が上がってきた。
いつもの発情と違って、無理やり起こしたものだからか、気持ちが追い付かない。逆上せたようにぼんやりして、ドッドッと激しい血流を感じる。思考がどんどんと低下していくのがわかった。
「あ、あ」
さみしい。
お腹の奥の方がきゅうと引き攣れて、後ろが濡れてくる。
触りたいけど、そっちは柊弥さんがしてくれるから、僕は前だけ。
立ち上がったものを指でこすり上げると気持ち良くて、もっともっとって強く動かしてしまう。あん、あん、ってどこかでエッチな声が聞こえるけど、どうしてかわからなくて、僕は柊弥さんを見つめた。
「那央くん、気持ちいいね」
「ん、ン……きもち、っ……」
優しい声が腰に響いて、ふるりと体が震える。
「一度先に出しておこうか」
手を引かれて柊弥さんの膝にすとんと座る。あれ、ひざ?と思いながらも、ここにいることが正しいと思ってしまう。
背後から筋張った腕がのばされて、柊弥さんの長くて節のある指が僕のものに触れる。びりびりと電気のようなものが走って、身体が何度も跳ねた。
「あ、ぁっ、ゆび」
「痛くない?」
「いたく、な、っん、あぁ、あー」
ゆっくりと撫でられているだけなのに、ばちばちと瞼の裏に火花が散る。柊弥さんの指がくびれを優しく引っ掛けて、鈴口をくりっと押し込んだ。
ばちんと何かがはじけて体がのけぞる。声が出せなくて、溺れたみたいに喘いだ。
でも柊弥さんがいるから大丈夫。何も心配いらない。
「出せたね。これでしばらく持つかな」
「は、ぁっ、しゅぅ、やさん、っ……」
「大丈夫、うまくできたからベッドに行こうか」
「ね、後ろ、さわって、おねが、ぃ」
「うん、移動してからにしようね」
僕は何度も頷いた。うれしい、さみしいところを柊弥さんが触ってくれる。
バスタオルをかけられてお姫様抱っこで移動する。僕はぎゅうと柊弥さんに抱き着いた。
「ふ、はぁ……しゅうやさん、いいにおい」
運命とは違うけれど、この人と出逢うことが運命だったとしたら。
うれしい。うれしい。
この人の香りが大好きになる。顔をぐりぐりと首にうずめて、思い切り吸い込んだ。
「俺の理性、最後までもって」
そんな呟きが聞こえた気がした。
濡れ場が含まれるお話には*をつけますので自衛お願いします。
今回はR18です。
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駅で圭吾への想いを断ち切ったあと、僕は柊弥さんのマンションにやってきていた。取引でよく来る土地に点々と家を持っているらしく、ここもその一つだと説明された。
「着いたよ、もう大丈夫だからね」
「ありがとうございます」
柊弥さんに支えられながら玄関に入ると、そこは黒、白、灰色の三色を使ったモダンな空間が広がっていた。いかにも大人という雰囲気が漂っている。
柊弥さんが年上のアルファなんだなってやっと実感が湧いた。
「お、お邪魔します」
内装がお洒落すぎて気後れしていると、柊弥さんがくすりと笑った。
「そうだね、これからしますって意気込んでるんだから緊張もするか」
「は、はい」
それだけではないんだけど、行為を目的にしているのは本当のことで、いたたまれなくなる。
「食糧とかいろいろ運ぶようお願いしておいたから、しばらくここから出なくても生活できるよ。後のことは心配しないでいいからね」
「なにからなにまですみません」
「ううん、俺がしたくてしていることだから素直に甘えておいてほしいな」
「柊弥さん……」
「本当は行為ももう少しリラックスしてからしたかったけど、まずはその症状を治さないとね。そのあとゆっくりお互いを知っていくことにしよう」
「ありがとうございます」
柊弥さんが傍にいることで少し症状は和らいでいる。でも熱っぽさは治まっていないし、立つと膝が笑ってうまく歩けない。
どんどんと自分の体ではないような感覚になっていて、柊弥さんの気遣いはとてもありがたかった。
「柊弥さん、ただ……その、実は僕、したことがなくて……」
「え」
「なので、いろいろと教えてもらえると……嬉しいです……」
ずっと圭吾といたし、誰とも付き合ったことはない。
自分で触るのは前だけだったし、昨日会ったばかりの柊弥さんにあそこを触らせるのかと思うと複雑な思いになる。
「ええと……はじめて、ってことかな?」
「はじめて、ですね……」
「……もしかして、キスもしたことなかったり……?」
顔を覗き込まれて、僕は逃げるように俯いて小さく頷いた。
大学生になってまでキスしたことないなんて、笑われてしまうかも。――なんて思いつつ顔を窺うと、柊弥さんは頭を抱えていた。
「柊弥さん?」
「ごめん、すごく……なんていうか、犯罪を犯しているような気分になってきた」
「えっ、そんなことないですよ、ちゃんと成人してますし、僕が恋愛に疎かっただけで……。それに夫夫ですからね!」
「……そうだね、俺がこんなじゃ那央くんが不安になってしまうね、ごめん」
柊弥さんは瞼をぐっと閉じ、沈黙する。しばらくして顔を上げると「抱き締めていい?」と聞いてきた。はいと答えると、ゆっくりと背中に腕が回ってそっと抱き寄せられた。
オメガらしい体形の僕は長身な柊弥さんの腕の中にすっぽりと収まってしまう。柊弥さんの胸に埋もれていると、ほんのりと香りが鼻を掠める。最小限に抑えられているけれど、正真正銘のアルファのフェロモン。トットッと胸が早鐘を打つ。
「嫌じゃない?」
「い、嫌じゃないです」
「じゃあ俺とキスはできそう……? 俺は問題なくできてしまいそうなんだけど……」
僕はうわああぁ、と心の中で恥ずかしさに悲鳴を上げた。
繋がって項を噛んでもらうだけ。そう考えていたけれど、柊弥さんがそんなヤリ捨てのようなことをする人じゃないと、この二日で十分にわかっている。
でもそのぐらいの軽い行為で終わると思っていたから、嬉しいような申し訳ないような。
柊弥さんは困ったような笑顔をして、僕の返事を待っていた。
できます!と意気込んで宣言すると、柊弥さんが「かわぃ」とつぶやく。
え、と思ったときには顎をくいっと持ち上げられて、ちゅっと唇の端にキスをされていた。
「目、瞑ろうか、那央くん……」
驚きすぎて目を丸くしていたら、少しやりづらそうに柊弥さんが笑った。
素直に瞼を閉じると、唇にそっと触れてくるものがあった。
ああ僕キスしてる。とても不思議な感覚で、でもけして嫌じゃない。
何度もついばむように触れられて体から力が抜ける。任せていいんだって思うと胸が温かくなって、僕もつたないながらキスにこたえた。
腰を引き寄せられて自然と顔が上を向く。唇が開いた隙間を舌先でくすぐられて、深い口づけになるのだと心臓が飛び跳ねた。でもすぐに離れていってしまって、少し残念な気持ちになる。
「どう? 大丈夫そうだった?」
「……はい、大丈夫、です」
「良かった。そうじゃなかったらお互い困るところだったね」
「そ、それはないと思いますよ」
僕はすでに柊弥さんに心惹かれてしまっているから。
でも昨日の今日で好きと言ってしまうにはまだ早い気がして、その言葉は大事なときまで取っておきたかった。
「じゃあ、お薬飲んでから軽くシャワーを浴びようか」
「はひ」
声が裏返って緊張が丸わかりだ。緊張をなだめるように頭を撫でられると、どうしてか泣きたくなるぐらい嬉しかった。
怖がらないように少しずつ慣らしてくれている。こんなにいい人に出逢えるなんて思ってもみなかった。
発情誘発薬を飲んだあと浴室に案内される。男二人が悠々と入れる広さのバスルームだ。
一人で大丈夫です、と言おうとすると、柊弥さんも服を脱ぎ始めた。
「え……どうして……」
「そんな状態で一人にできないよ。銭湯だと思えばいいからね」
全く気にも留めない様子で全裸になって、さぁ入ろうね、と僕の服も脱がしにかかった。柊弥さんは背が高くて細身だと思っていたのにしっかりと筋肉がついている。所謂細マッチョと言われる体形だった。こんなにも違うの?とまともに見られなかった。
そんな僕の気持ちを知ってか、さっとシャワーで汗を流してくれる。それでも薬が回るには十分な時間で、浴槽の縁に座って待っているうちに息が上がってきた。
いつもの発情と違って、無理やり起こしたものだからか、気持ちが追い付かない。逆上せたようにぼんやりして、ドッドッと激しい血流を感じる。思考がどんどんと低下していくのがわかった。
「あ、あ」
さみしい。
お腹の奥の方がきゅうと引き攣れて、後ろが濡れてくる。
触りたいけど、そっちは柊弥さんがしてくれるから、僕は前だけ。
立ち上がったものを指でこすり上げると気持ち良くて、もっともっとって強く動かしてしまう。あん、あん、ってどこかでエッチな声が聞こえるけど、どうしてかわからなくて、僕は柊弥さんを見つめた。
「那央くん、気持ちいいね」
「ん、ン……きもち、っ……」
優しい声が腰に響いて、ふるりと体が震える。
「一度先に出しておこうか」
手を引かれて柊弥さんの膝にすとんと座る。あれ、ひざ?と思いながらも、ここにいることが正しいと思ってしまう。
背後から筋張った腕がのばされて、柊弥さんの長くて節のある指が僕のものに触れる。びりびりと電気のようなものが走って、身体が何度も跳ねた。
「あ、ぁっ、ゆび」
「痛くない?」
「いたく、な、っん、あぁ、あー」
ゆっくりと撫でられているだけなのに、ばちばちと瞼の裏に火花が散る。柊弥さんの指がくびれを優しく引っ掛けて、鈴口をくりっと押し込んだ。
ばちんと何かがはじけて体がのけぞる。声が出せなくて、溺れたみたいに喘いだ。
でも柊弥さんがいるから大丈夫。何も心配いらない。
「出せたね。これでしばらく持つかな」
「は、ぁっ、しゅぅ、やさん、っ……」
「大丈夫、うまくできたからベッドに行こうか」
「ね、後ろ、さわって、おねが、ぃ」
「うん、移動してからにしようね」
僕は何度も頷いた。うれしい、さみしいところを柊弥さんが触ってくれる。
バスタオルをかけられてお姫様抱っこで移動する。僕はぎゅうと柊弥さんに抱き着いた。
「ふ、はぁ……しゅうやさん、いいにおい」
運命とは違うけれど、この人と出逢うことが運命だったとしたら。
うれしい。うれしい。
この人の香りが大好きになる。顔をぐりぐりと首にうずめて、思い切り吸い込んだ。
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