『定年聖女ジェシカの第二の人生 〜冒険者はじめました〜』

夢窓(ゆめまど)

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叔父さんちへーー豪華馬車の旅

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廃坑道の大乱戦

刺客たちが一斉に襲いかかってきた。
黒布の影が幾重にも走り、短剣の光がきらめく。

「来るぞ!」
グラントが前に出て大斧を振るい、敵をまとめて吹き飛ばす。
「ひとり残らずぶっ飛ばす!」

「僕も!」
ヨシュアがその横で剣を振り抜き、軽やかな動きで敵の刃をはじく。
小柄な体から放たれる剣筋は、刺客たちの間に狼狽を広げた。



エリオの成長

背後から矢が飛ぶ。
「ジェシカ、危ない!」
エリオが杖を振り上げ、深く息を吸い込む。

(回路は整った……暴発なんて、もうしない!)

「――フレイム・カタラクト!」
炎が滝のように流れ落ち、敵の矢を焼き尽くす。
炎の壁が立ち上がり、刺客たちを分断した。

「……やった! やれた!」
顔を真っ赤にして喜ぶ彼を見て、私も思わず頬が緩む。
「よくやったわ、エリオ!」
「へへ……」



ハリスの爆発

「よし、今だ! 俺の新作、“超安定爆裂瓶”だ!」
ハリスが得意げに瓶を投げる。

……ドォン!
大爆発が坑道を揺らし、刺客たちがまとめて吹き飛んだ。

「すっげぇ!!」
グラントが口をあんぐり開ける。
「やっぱり俺、天才じゃないか!?」
「……いや、坑道崩れるからやめろぉ!!」
「ひぃぃぃ!」
天井の岩が落ちてきて、私たちは慌てて位置を変えた。



決着

混乱の中で、残った刺客の首領格がヨシュアに迫る。
「ここで死ね、忌まわしき血よ!」

「僕は……死なない!」
ヨシュアが剣を振るい、相手の刃を受け止める。
その隙を逃さず、私は聖光を放った。
「――聖断!」
光が刺客を貫き、影は塵のように散った。

坑道に静寂が戻る。
皆の肩が上下し、荒い息だけが響いた。

「勝った……?」
ヨシュアの呟きに、全員が笑顔で頷いた。



絆の確認

「……やっぱり、俺たちやれるじゃねぇか!」
グラントが豪快に笑い、エリオは恥ずかしそうに頬を掻く。
ハリスは胸を張り、
「見たか、俺の爆裂瓶!」と誇らしげだ。

ヨシュアは剣を収め、私たちを見回した。
「ありがとう……みんながいなかったら、僕は……」

私は微笑んで、彼の頭を軽く叩いた。
「言ったでしょ。あんたはもう一人じゃないの」

旅の途中 ― 陰謀の影

王家の追っ手は、裏道を抜けてもなお迫ってきた。
夜の野営、遠くで松明の列が動くのが見える。
「……くそ、まだ追ってくるのか!」
グラントが歯を鳴らし、エリオは青ざめて杖を握る。

だが、闇を裂くように現れた一団があった。
黒衣の刺客を一瞬で切り伏せる鋭い剣筋。
「ご安心を、若様」

「……え?」
ヨシュアの目が見開かれた。

「ヨシュア殿下をお守りするようにとのご命令だ」
名乗りを上げたのは――ヨシュアの母方、叔父の影武者たちだった。



初めての豪華馬車

それからすぐに、
私たちは生まれて初めて、豪華な馬車に乗り込んでいた。
窓には絹のカーテン、座席はふかふかの赤いベルベット。
「ひぇぇ……沈む! 座ったら沈むぞ!?」
グラントが半分叫びながら腰を下ろす。

「きゃー! これお菓子!? 本当に食べていいの!?」
ヨシュアと私は嬉々としてテーブルの菓子に手を伸ばす。

エリオは落ち着かず、カップを持つ手を震わせていた。
「……ど、どうやって飲むんだ、これ」
「こぼさないでよ!」

そんなドタバタに、叔父から遣わされた従者たちは苦笑していた。



叔父の館にて

叔父の館は、白い大理石と噴水が輝く豪奢な邸宅だった。
「……場違いすぎる」
冒険者装備のまま立ち尽くす私たちを、使用人たちがずらりと迎える。

すぐに着替えが用意された。
「さあ、こちらに」
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