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1話
しおりを挟むこの物語の舞台は、様々な種族が暮らす世界で人間や魔物、精霊、獣族、魔族、エルフ族、神族などが存在している。
そんな世界の遥か東の大陸にある海に囲まれた島国で、1人の成人をむかえる女性がいる。
彼女の名は、リナ・ミルクハート。
島国の中心都市で国王も暮らす場所でリナも暮らしている。
そして今日は成人になった人々が神殿へ集合して、職業適正検査をする為にスキル鑑定を行なう日。
リナも神殿に集合した。
「あら?リナさん!お久しぶりです!」
リナに声をかけたのは美貌の女性だった。
するとリナも笑顔で応える。
「エレノア王女殿下!ごきげんよう」
「ちょっと!わたし達は友なのだから敬語はやめて!」
リナも冗談で言ったような雰囲気で笑顔で返す。
そしてスキル鑑定がスタートした。
皆が様々なスキルを取得してゆく。
姫騎士のスキル、料理人のスキル、鍛治のスキルなど伝説のスキルから人々の暮らしに役立つスキルまで個性溢れるもので、リナも期待を膨らませていた。
エレノア王女殿下もスキル鑑定をして、取得したのは癒しのスキルで様々な回復に関する知識や魔法がマスターできるものだった。
「さすがは姫殿下だ、すごいな」
「やっぱり憧れますわ」
リナも笑顔と拍手でエレノアのスキルを祝福する
そして最後にリナが呼ばれてスキル鑑定を行った。
「ん?……これは……!?」
鑑定士が驚愕な表情をして周囲が騒つく
「ふむ、リナさんのスキルは子育てマスターというスキルでした」
「へ?」
リナはあまりの意外すぎるスキルに言葉を失う
すると周囲からは失笑と嘲笑の声が聞こえてきた
「子育てマスターだってよ、冒険には役に立たないよな」
「そんなスキル聞いた事ないわ、子育てなんて誰でもできますわ」
「おーい!リナ、冒険者になるって言ったのにこれじゃできないぞ」
リナは悔しくなり涙をうかべる
しかしリナの本心は昔から赤ちゃんや子どもが好きだから子育てマスターというスキルが好きになっていた。なのに周囲から馬鹿にされている感じが悔しくてやるせなかった。
「……っ」
下に俯いたまま神殿を後にして、スキル鑑定をした人々は各々の行動をする
落ち込むリナを心配したエレノアは、ひとまずギルドへ一緒に行って登録だけしようと促す
2人は歩いてギルド本部に到着する
扉を開けて中に入ると、先程神殿にいた人々もいた。
「おい!リナが来たぞ!ギルドに登録しても役に立たないだろ」
「リナさんは家事がお似合いよ」
再び周囲からバカにされてしまう
「ちょっと、お前ら……なにしてんの?」
気高い女性の声が響く
全員が声の方向に視線を向けるとエレノアに匹敵する美女が仁王立ちしていた
「ギルドマスターの娘の、ソフィア様!」
そう、彼女はこのギルド本部のギルドマスターの娘である、ソフィア・ギルドウィン
ソフィアは鬼のような形相で周囲を睨みつける
「今、リナをバカにしたヤツ……あたしの前に出ろ」
「俺が言った」
「わたしくしも言いましたわ」
「ソフィア様、だってそいつは冒険に役に立たないだろ」
「だまれ!」
ソフィアの一喝に周囲が凍りつく
「お前ら、子育てマスターが役に立たないだ?ふざけるな!今、お前らがこうして成人になれたのは誰のおかげだ?」
「母ちゃんに決まってるだろ」
これに対してソフィアが返す
「だよな、つまりお前らも母親に子育てをされて育ってるんだよ」
するとエレノアも続く
「そうですわ!子育てマスターだって立派なスキルで必ず人々に役立つものです!それを……私の親友をバカにするのは私を侮辱したのと同等だと理解しなさい!」
「エレノア……、ソフィア……、ありがとう…」
ソフィアはリナに手を差し伸べた
「だったらコイツらを見返すためにあたしと子育て支援専門パーティとしてベビーケアズを結成しようよ、もちろんリーダーはリナだからね」
再びエレノアも続く
「ええ!名案ですわ!私も是非、仲間にしてください!」
するとリナが返答するよりも先に、ソフィアが返事を返す
「もちろんだよ、エレノア!あたしら3人で結成しコイツらを見返してやる」
嬉し涙を浮かべながらリナも答える
「ソフィア、エレノア、ほんとにありがとう……」
こうしてリナをリーダーとして、エレノアとソフィアの3人でギルド史上、前代未聞の子育て支援専門パーティとしてベビーケアズが登録され正式なパーティとなった。
そして3人の子育て支援専門家としての冒険がはじまる
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