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KAISEN
式場の事
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「うん?」
「お前らが、結婚式場で」
「まだ結婚はしてない」
「色ちゃん!」
菊さんの、結婚式場でと言う台詞に咄嗟に反応する色に思わず突っ込む。
思わず熱くなる俺に、菊さんが「こほん」と咳払いして続ける。
「あの、前に宝石がどうとかって依頼あっただろ?」
「はい」
「あれ、トクホの表の顔だと思うんだ」
トクホ、というのは、特定保険とかいうのを作って、犯罪者の保険代わりに使ったり帰化しやすいように個人情報を明け渡している企業?だという。
そんな恐ろしいものが実在し、富裕層、政治家などの間でもそこを利用して
ゴーストライター、市場操作などを有利に働かせるべく
情報が取引されていた――――というのはつい最近報道されたばかりである。
「表の、顔?」
「お前ら二人、あの場所の事、頻繁に空気が悪いって言ってたよな」
菊さんがいつになく真面目に言うので俺は少し驚く。
「あー、はい。あそこなんか、来たときからずっと変な映像が視えて、気持ち悪かったんです。ただの結婚式場にしては場が淀み過ぎだとは思いました」
「何が視えたか教えて欲しいんだ」
一体、どうしたんだ。
エート……少し前だからなぁ、と俺は考えてみる。
――――会場に居た女に接触したらさ、真っ白い部屋でみんなでPC囲んで何かしてるみたいな感じのことが見えたんだよ
――――うまく言えないが、テロか何かの計画みたいな、その、どういえばいいのかな、緊迫感があったんだ、下準備みたいな……
「あ、モニターだらけの部屋とか」
なーんて、と言ってみたが、菊さんは笑いもせず真剣な表情のままだった。
「そうか。他には?」
続きを促して来る。
「首を絞められ、引きずられるような感覚? 幻触が酷くて、自分が首を絞められてないのに苦しくなって」
色が言う。
「あんなの初めてでした。俺、幽霊とか殆どみないのに、
何かが腕や首を掴んで来るような感覚が離れなくなって。でも、誰もいない」
なるほど、と菊さんが一人頷いているのでさっきからなんなのかと訊ねてみる。すると彼は真剣な顔で答えた。
「最初、俺も、空気が悪いのは何かの呪いだけだと思っていた。
けれど、トクホに行ってから考えると、別の視点もあるように捉えられるんだ」
「別の視点……あの場所が、特定保険に使う人物を売買するところだという事ですね」
色が小声で言うと、菊さんが頷く。
2026年2月11日1時07分
「お前らが、結婚式場で」
「まだ結婚はしてない」
「色ちゃん!」
菊さんの、結婚式場でと言う台詞に咄嗟に反応する色に思わず突っ込む。
思わず熱くなる俺に、菊さんが「こほん」と咳払いして続ける。
「あの、前に宝石がどうとかって依頼あっただろ?」
「はい」
「あれ、トクホの表の顔だと思うんだ」
トクホ、というのは、特定保険とかいうのを作って、犯罪者の保険代わりに使ったり帰化しやすいように個人情報を明け渡している企業?だという。
そんな恐ろしいものが実在し、富裕層、政治家などの間でもそこを利用して
ゴーストライター、市場操作などを有利に働かせるべく
情報が取引されていた――――というのはつい最近報道されたばかりである。
「表の、顔?」
「お前ら二人、あの場所の事、頻繁に空気が悪いって言ってたよな」
菊さんがいつになく真面目に言うので俺は少し驚く。
「あー、はい。あそこなんか、来たときからずっと変な映像が視えて、気持ち悪かったんです。ただの結婚式場にしては場が淀み過ぎだとは思いました」
「何が視えたか教えて欲しいんだ」
一体、どうしたんだ。
エート……少し前だからなぁ、と俺は考えてみる。
――――会場に居た女に接触したらさ、真っ白い部屋でみんなでPC囲んで何かしてるみたいな感じのことが見えたんだよ
――――うまく言えないが、テロか何かの計画みたいな、その、どういえばいいのかな、緊迫感があったんだ、下準備みたいな……
「あ、モニターだらけの部屋とか」
なーんて、と言ってみたが、菊さんは笑いもせず真剣な表情のままだった。
「そうか。他には?」
続きを促して来る。
「首を絞められ、引きずられるような感覚? 幻触が酷くて、自分が首を絞められてないのに苦しくなって」
色が言う。
「あんなの初めてでした。俺、幽霊とか殆どみないのに、
何かが腕や首を掴んで来るような感覚が離れなくなって。でも、誰もいない」
なるほど、と菊さんが一人頷いているのでさっきからなんなのかと訊ねてみる。すると彼は真剣な顔で答えた。
「最初、俺も、空気が悪いのは何かの呪いだけだと思っていた。
けれど、トクホに行ってから考えると、別の視点もあるように捉えられるんだ」
「別の視点……あの場所が、特定保険に使う人物を売買するところだという事ですね」
色が小声で言うと、菊さんが頷く。
2026年2月11日1時07分
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