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出会いと雪解け
暴走武装王女・1
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「つまり、実戦をしたい、と?」
ナギサは先日の出来事をカズエラに話した。カズエラが頭を抱えながら聞き返すと、ナギサは気合いを入れるようにぐっと拳を握った。
「ええ!私に足りないのは、実戦での経験だそうよ。そうなったら、実戦を積むしかないでしょ?」
「確かに、ナギサの技術面は僕が保証するけど。ただ、ここは月界だよ?こんな平和なところで実戦とかどうするつもり?」
カズエラの言葉を聞いて、ナギサは肩を落とした。
神々の加護が強い月界は、人々の争いはもちろん、魔獣も少ない。極稀に、魔獣が人々に害をなすこともあるが、そこまで凶悪なものはなく、実戦するには手応えがないのも事実であった。
ナギサは大きな溜め息を吐いた。
「もーう!じゃあ、何のために軍が存在するのよ!」
「もしものため、だろう?実際に、先の戦争では命がけで守ってくれたじゃないか」
カズエラの正論に、ナギサは「それはそうだけど」と言いつつも、むすっと頬を膨らます。
「軍の仕事が治安維持のためだけみたいなところはあるけど、それは平和な証拠じゃないか」
カズエラの言葉を理解しつつも、いろいろと上手くいかないことに不満を抱いたナギサは、そっぽを向いている。
その様子に、今度はカズエラが溜め息を吐いた。
「……それならさ、実戦ってほどでもないけど、折角なら挑戦してみたらどう?」
カズエラはそう言いながら、ナギサに広告を差し出した。ナギサは受け取り、目を通したが、だんだんと目がキラキラし始めた。
「剣術大会?あの、師匠とお父様が出会った大会のこと?」
「そうそう。ナギサは王族として観客側で呼ばれると思うんだけど、実力を試したいなら参加する側もありなんじゃない?元々は、軍人の強化大会だったから、新人は全員参加するし、腕に自信のある軍人や、一般人も多く参加するんだ。実戦とは違うけど、力試しにはなると思うよ」
カズエラの言葉に、ナギサは益々笑みを濃くすると、満面の笑顔で言い放った。
「もちろん、優勝してもいいのよね?どうせ出るなら、手を抜くつもりはないもの!」
その自身に満ち溢れた言葉に、カズエラが驚いたように目を見開いたが、すぐに笑った。
「ははっ。それなら、一緒に頂点目指そうか。優勝したら、弟子卒業だな」
カズエラが眉を下げながら言うと、ナギサは慌てた。
「それは寂しいわ!師匠にはまだ教わることいっぱいあるもの」
「そんなことないよ。あとは経験と、僕が管轄外の聖法だけだろう?」
ナギサの言葉を遮るように、カズエラは首を振りながら言う。
それにはナギサも顔を下げたが、カズエラはナギサの肩をぽんっと叩いた。
「僕は、ナギサの優勝を信じてる。それでナギサが一人前になって、僕の手から離れてくれればいいんだよ。そうじゃないと、シュルネードに合わせる顔がないだろう?」
カズエラが優しい笑顔を浮かべながら言えば、ナギサは目を大きくしたが、すぐに笑みを浮かべた。
「ふふっ、そうね。私もお父様に顔向けできるように、王位を継ぐ者として強くなってみせるわ」
そう言うと、お互い笑いあいながら「頑張ろう!」と手を握った。
大会当日、主賓として王族が揃い、観賞席から参加者を労っていた。
元々、軍内部での剣術大会がどんどん大きくなり、国規模になったため、毎回王族が観賞する格式の高い大会でもあった。
月王であるキメミや、第一王女であるフウはもちろん、月聖家の面々も揃っていた。
しかし、そこに第二王女であるナギサの姿は見えない。それどころか、参加者側に交じっており、周囲からはどよめきが上がっていた。
それを見ているフウやカスリは、呆れたような表情を浮かべる。
「全く。あの子ってば何考えているのかしら?」
「自分の実力を試したいって言ってましたよ」
そんな会話をしながら、ナギサへと視線を向けるが、ナギサはそんなのは露知らずと言わんばかりに、興奮したように上機嫌で会場に立っていた。
―第一試合―
ナギサの試合相手は新人の軍人で、相手が王女であるナギサだとわかるとオロオロとしていた。
その姿にナギサは困ったような表情を浮かべた。
王女としてでなく、剣術士として出場しているのだが、どうしてもその立場からは抜けられないようで、若干鬱々としていた。
しかし、何とかしないと試合にすらならないのも事実で、ナギサはこほんと咳払いをした。
「そんなに慌てないでちょうだい。私は王女でなく、剣術士として出ているんだもの。いつも通り……本気で来てちょうだい」
ナギサはそう言うと剣を抜き、構えた。
ナギサ本人は相手をリラックスさせるつもりで言ったようだが、その物怖じしない態度と台詞のせいで、威厳が増したのも事実である。
相手は「ひっ」と肩を飛び上がらせたが、すぐに奥歯を噛み締め、構えた。その辺りは新人とは言え、軍人のようで、腹を括ったら行動が早かった。
相手が勢いよく踏み込み、一気にナギサに詰め寄る。ナギサもそのまま踏み込むと、相手がリーチ内に入った瞬間、剣を突いた。その切っ先は相手の顔の横を掠り、はらりと髪が一房落ちた。
「よっしゃー!このまま優勝するわよー!」
ナギサのテンションが上がった声が控室に響き、サーラは思わず声を荒げた。
「何言ってんの!?まだ一試合目を抜けたばっかでしょ!?しかも、相手は新人だったんだから、ナギサが勝って当たり前!この大会、剣術に心得ある軍人は基本参加だし、各地から腕自慢ばかり出てるんだよ?」
サーラはむすっとしながら言う。
サーラ自身は軍人とは言え、剣術士ではないので不参加なのだが、仮にも王女であるナギサの護衛としてこんなところまで控えていた。
「そんなことわかってるわ。でも、私だって今まで師匠の元で頑張って来たんだから、勝つ自信しかないもの。……そりゃあ、クロスお兄さんが参加してたらやりにくいかもしれないけど」
ナギサの言葉を聞いて、サーラは大きな溜め息を吐いた。
確かに、将来的に義理の兄になるクロスが出てきたら、ナギサだってやりにくいだろう。とは言え、クロスの剣術はあくまで護身用なので、ナギサの比ではない。
そのクロスは、王族として賓客席にいるのだが、サーラは心からナギサも王族としてそっち側にいてくれないかと思っているのも事実だ。
しかし、ナギサはそんなサーラの思いを知る由もなく、ぽんっと手を叩いた。
「あと、師匠が出場してなくて、とても助かるわ」
「師匠はもう、お歳だもん。それに、殿堂入りしてるから、出場できないし。というか、強すぎて出禁させるために殿堂入りさせたって聞いたけど」
サーラは頭を抱えながら答える。
そもそも、ナギサに大会出場を吹き込んだのはカズエラ自身なので、サーラとしてはいっそカズエラがナギサを止めてくれ、とすら思っている。
その本人は、殿堂入りらしく王族が座っている隣の席で、優雅に観賞しているのだが。
サーラは再び、大きな溜め息を吐き、「それよりも」と話を続けた。
「わたしとしては、師匠よりもネーピア隊官出場してる方が、厄介だと思うけど?」
その言葉に、ナギサが驚いた表情でサーラを見つめた。
「え!?あの人出場してるの!?それこそお歳だし、何なら師匠同様殿堂入りでもいいんじゃない!?」
「そんなこと、わたしに言わないでよ」
サーラは大きな溜め息を吐きながら、自分の上官を思い出した。
グレン=ネーピア。
王族、及び王城の護衛を任されている、軍でもエリート集団と名高い王家護衛隊のトップであり、サーラの直属の上司である。
月界一の剣術士と名高いカズエラの影に埋もれがちではあるが、その強さはカズエラに勝るとも劣らない。軍内部では最強の剣術士と言われているが、それを鼻にかけることもない。
年齢はカズエラより多少上ではあるものの、衰え知らずと言わんばかりで、普段は厳格な仕事一筋であり、人望も厚い。
王女であるナギサも随分と世話になっている人物ではあるが、どちらかと言えば苦手な部類で、遠慮願いたい人物でもあった。
ナギサは先日の出来事をカズエラに話した。カズエラが頭を抱えながら聞き返すと、ナギサは気合いを入れるようにぐっと拳を握った。
「ええ!私に足りないのは、実戦での経験だそうよ。そうなったら、実戦を積むしかないでしょ?」
「確かに、ナギサの技術面は僕が保証するけど。ただ、ここは月界だよ?こんな平和なところで実戦とかどうするつもり?」
カズエラの言葉を聞いて、ナギサは肩を落とした。
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ナギサは大きな溜め息を吐いた。
「もーう!じゃあ、何のために軍が存在するのよ!」
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「軍の仕事が治安維持のためだけみたいなところはあるけど、それは平和な証拠じゃないか」
カズエラの言葉を理解しつつも、いろいろと上手くいかないことに不満を抱いたナギサは、そっぽを向いている。
その様子に、今度はカズエラが溜め息を吐いた。
「……それならさ、実戦ってほどでもないけど、折角なら挑戦してみたらどう?」
カズエラはそう言いながら、ナギサに広告を差し出した。ナギサは受け取り、目を通したが、だんだんと目がキラキラし始めた。
「剣術大会?あの、師匠とお父様が出会った大会のこと?」
「そうそう。ナギサは王族として観客側で呼ばれると思うんだけど、実力を試したいなら参加する側もありなんじゃない?元々は、軍人の強化大会だったから、新人は全員参加するし、腕に自信のある軍人や、一般人も多く参加するんだ。実戦とは違うけど、力試しにはなると思うよ」
カズエラの言葉に、ナギサは益々笑みを濃くすると、満面の笑顔で言い放った。
「もちろん、優勝してもいいのよね?どうせ出るなら、手を抜くつもりはないもの!」
その自身に満ち溢れた言葉に、カズエラが驚いたように目を見開いたが、すぐに笑った。
「ははっ。それなら、一緒に頂点目指そうか。優勝したら、弟子卒業だな」
カズエラが眉を下げながら言うと、ナギサは慌てた。
「それは寂しいわ!師匠にはまだ教わることいっぱいあるもの」
「そんなことないよ。あとは経験と、僕が管轄外の聖法だけだろう?」
ナギサの言葉を遮るように、カズエラは首を振りながら言う。
それにはナギサも顔を下げたが、カズエラはナギサの肩をぽんっと叩いた。
「僕は、ナギサの優勝を信じてる。それでナギサが一人前になって、僕の手から離れてくれればいいんだよ。そうじゃないと、シュルネードに合わせる顔がないだろう?」
カズエラが優しい笑顔を浮かべながら言えば、ナギサは目を大きくしたが、すぐに笑みを浮かべた。
「ふふっ、そうね。私もお父様に顔向けできるように、王位を継ぐ者として強くなってみせるわ」
そう言うと、お互い笑いあいながら「頑張ろう!」と手を握った。
大会当日、主賓として王族が揃い、観賞席から参加者を労っていた。
元々、軍内部での剣術大会がどんどん大きくなり、国規模になったため、毎回王族が観賞する格式の高い大会でもあった。
月王であるキメミや、第一王女であるフウはもちろん、月聖家の面々も揃っていた。
しかし、そこに第二王女であるナギサの姿は見えない。それどころか、参加者側に交じっており、周囲からはどよめきが上がっていた。
それを見ているフウやカスリは、呆れたような表情を浮かべる。
「全く。あの子ってば何考えているのかしら?」
「自分の実力を試したいって言ってましたよ」
そんな会話をしながら、ナギサへと視線を向けるが、ナギサはそんなのは露知らずと言わんばかりに、興奮したように上機嫌で会場に立っていた。
―第一試合―
ナギサの試合相手は新人の軍人で、相手が王女であるナギサだとわかるとオロオロとしていた。
その姿にナギサは困ったような表情を浮かべた。
王女としてでなく、剣術士として出場しているのだが、どうしてもその立場からは抜けられないようで、若干鬱々としていた。
しかし、何とかしないと試合にすらならないのも事実で、ナギサはこほんと咳払いをした。
「そんなに慌てないでちょうだい。私は王女でなく、剣術士として出ているんだもの。いつも通り……本気で来てちょうだい」
ナギサはそう言うと剣を抜き、構えた。
ナギサ本人は相手をリラックスさせるつもりで言ったようだが、その物怖じしない態度と台詞のせいで、威厳が増したのも事実である。
相手は「ひっ」と肩を飛び上がらせたが、すぐに奥歯を噛み締め、構えた。その辺りは新人とは言え、軍人のようで、腹を括ったら行動が早かった。
相手が勢いよく踏み込み、一気にナギサに詰め寄る。ナギサもそのまま踏み込むと、相手がリーチ内に入った瞬間、剣を突いた。その切っ先は相手の顔の横を掠り、はらりと髪が一房落ちた。
「よっしゃー!このまま優勝するわよー!」
ナギサのテンションが上がった声が控室に響き、サーラは思わず声を荒げた。
「何言ってんの!?まだ一試合目を抜けたばっかでしょ!?しかも、相手は新人だったんだから、ナギサが勝って当たり前!この大会、剣術に心得ある軍人は基本参加だし、各地から腕自慢ばかり出てるんだよ?」
サーラはむすっとしながら言う。
サーラ自身は軍人とは言え、剣術士ではないので不参加なのだが、仮にも王女であるナギサの護衛としてこんなところまで控えていた。
「そんなことわかってるわ。でも、私だって今まで師匠の元で頑張って来たんだから、勝つ自信しかないもの。……そりゃあ、クロスお兄さんが参加してたらやりにくいかもしれないけど」
ナギサの言葉を聞いて、サーラは大きな溜め息を吐いた。
確かに、将来的に義理の兄になるクロスが出てきたら、ナギサだってやりにくいだろう。とは言え、クロスの剣術はあくまで護身用なので、ナギサの比ではない。
そのクロスは、王族として賓客席にいるのだが、サーラは心からナギサも王族としてそっち側にいてくれないかと思っているのも事実だ。
しかし、ナギサはそんなサーラの思いを知る由もなく、ぽんっと手を叩いた。
「あと、師匠が出場してなくて、とても助かるわ」
「師匠はもう、お歳だもん。それに、殿堂入りしてるから、出場できないし。というか、強すぎて出禁させるために殿堂入りさせたって聞いたけど」
サーラは頭を抱えながら答える。
そもそも、ナギサに大会出場を吹き込んだのはカズエラ自身なので、サーラとしてはいっそカズエラがナギサを止めてくれ、とすら思っている。
その本人は、殿堂入りらしく王族が座っている隣の席で、優雅に観賞しているのだが。
サーラは再び、大きな溜め息を吐き、「それよりも」と話を続けた。
「わたしとしては、師匠よりもネーピア隊官出場してる方が、厄介だと思うけど?」
その言葉に、ナギサが驚いた表情でサーラを見つめた。
「え!?あの人出場してるの!?それこそお歳だし、何なら師匠同様殿堂入りでもいいんじゃない!?」
「そんなこと、わたしに言わないでよ」
サーラは大きな溜め息を吐きながら、自分の上官を思い出した。
グレン=ネーピア。
王族、及び王城の護衛を任されている、軍でもエリート集団と名高い王家護衛隊のトップであり、サーラの直属の上司である。
月界一の剣術士と名高いカズエラの影に埋もれがちではあるが、その強さはカズエラに勝るとも劣らない。軍内部では最強の剣術士と言われているが、それを鼻にかけることもない。
年齢はカズエラより多少上ではあるものの、衰え知らずと言わんばかりで、普段は厳格な仕事一筋であり、人望も厚い。
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