異世界に召喚された俺が召喚したのは異世界の勇者だった?

310番

文字の大きさ
10 / 42
王都編

魔法を学ぶ

しおりを挟む
長さ的に2話相当です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 俺達はハイゴブリンに勝利すると被害者の女性と共にギルドへと向かった。
 
「お早いお戻りですね、まさかキングが?ん?そこの女性は?こちらへどうぞ。」

 受付の女性は、そう訪ねると助けた女性が横になれるようにとギルド職員の休憩室へと俺達を促した。
 そこで、俺達はこれまでの経緯を説明した。

 「なるほど。その女性は身元不明なわけですね。」
 「ええ、何しろ気絶してしまいましたから。」
 
 「承知しました。次にハイゴブリンの件ですが、キングもいることが十分に考えられますね。ハイゴブリンがボスであればお供二匹のみで移動するとは考えられません。」

 「俺も同感だ。」
 「そうなると、キングゴブリン討伐の依頼が出るんですか?」
 「まだ、キングが実際に確認されていないので、そこまではしません。しかし、より本格的な捜索隊を組むことになるかと思います。」
 「なるほど。」

 「もし、捜索隊が結成されればよろしければタロウさん達にも参加していただきたいのですがどうでしょうか?」
 「いいですよ。」
 「構わん。」

 「ありがとうございます。では、私は、ギルド長に今回の件について報告に行きますので失礼します。タロウさん達も帰っていただいて構いません。こちらの女性については他の女性職員に看てもらうので。」

 「わかりました。」

 こうして、俺達はギルドを後にした。

 「スラさん、まだ日も高いし、ちょっと本屋に行かない?魔法について学びたいんだ。」
 「いい心がけだ。行こうか。」
 プルン

 そして、スラさんの肩にスラゴンが乗ると、俺達は本屋へ向かった。

 本屋に着いてみると、そこは6畳程度の広さしかない店だった。駅構内にある小さな本屋と大きさは変わらない。もっともギッチリ本が埋まっている訳ではなく所々本が置いてある感じだ。
 
「すいません、魔法の基礎に関する本が欲しいんですがどれが一番人気ですかね?」

 タロウはこういう時は必ず支持者が多い本を選ぶ。それが必ずしもいいとは限らないがハズレる可能性は低い。

 「それならこの『ゴブリンでもわかる魔法入門』じゃな。」

 日本で言うところの「猿でもわかる~」という感じの本だろう。

 「じゃあ、それを下さい。」
 「一万Gじゃ。」

 高っ!だ。でも、法律書とか医学書も5000~10000円位するもんな。印刷技術がそこまで発達してないことからすれば逆に安いくらいか。

 「はい。」
 「たしかに。毎度有り。」

 「スラさんお待たせ、スラさんは何か用事ある?」
 「特には。」

 「じゃあ、宿に戻って本読んでいい?」
 「ああ、いいぞ。そして、分からんことがあったら聞いてくれ、総ては無理でも一部なら答えられるはずだ。」

 スラさんはほんとに中身もイケメンだ。そして、俺達は宿へ戻った。

 宿へ戻ると俺は、早速読み始めた。翻訳機能は文字にも作用する。

 「何々。まずは、魔力を感じるところから始めるのか。えーと、イメージは体内を廻る血液。おお、テンプレだ。」

 早速俺は、魔力を感じようとしてみた。

 「おっ、じん、ときた。召喚魔法の際にも感じたな。次は?属性診断?なになに手に魔葉まはを持ち葉に魔力を流すと。魔葉ないぞ。 
 スラさん、魔葉買ってきます。」
「うむ。」

 魔葉は道具屋で100Gで購入できた。魔葉は紅葉の形をしており6つのギザギザがある。順に火水土風闇光この先端の反応で属性がわかるらしい。

 「よし、魔力を流す…キタ!」

 魔力を流すと3と5の場所が光った。
 
「えーと、ここは土と闇か。」
「俺達と被らなくて良かったな。戦略の幅が広がる。」
 
「確かに!ラッキー!
   えっと次は、初級の魔法を覚えると。土はサンドボール、闇は黒霧か。両方直接ダメージを狙うより目眩まし的な感じなんだな。スラさんちょっと練習がてら外いってくるよ。あと、帰りに女性の件聞いてくる。」
「承知した。俺は、装備の点検をする。」

 俺は、門付近で魔法の練習をすることにした。

 「魔法については詠唱はないんだな。イメージを魔力で具現する感じね。ただし、「仲間と戦うときは事故防止のために呪文名を言うべし」、と。
 へぇ~詠唱ないんだ。某死神漫画的なのに憧れたんだけどな。あっ、でも詠唱必要ならスラゴン魔法使えないか。」

 俺は、スラゴンのウォーターボールの砂版をイメージして発射すると成功した。
 次に黒霧をすることに視界を塞ぐということで、アイマスクをイメージするとこれも成功した。

「ところで、この砂とか消えないのか?まぁ水とか火も消えたら面倒だからいいけど。ここら辺すごい納得できん。」

 そんなことを疑問に思いながら俺の訓練はあっさりと終え、俺は、ギルドへと向かう。

 「あっ、タロウさんちょうどいいところに。」
 「女性の件ですか?」
 「はい、それと捜索隊についてもです。」

 「では、教えてもらえますか?」
 「まず、女性についてですが名前はビオさんです。旦那さんと薬草の採取に来た際に、ゴブリンに襲われたらしいです。旦那さんについては行方不明です。」
 
 恐らく旦那さんはすでに……

 「そうですか、ビオさんは今どこに?」
 「ご帰宅なさっています。お礼がしたいそうなので都合のいい時間を伺いたいそうですが、いつになさいますか?」
 「その前に明日のゴブリン捜索が行われるか伺っても?」

 「そうですね、その方が予定が立てやすいですね。失礼しました。
   ゴブリン捜索については、今日中に依頼をだします。タロウさん達2名、他のDランク1名、Cランク1名のパーティーを予定しています。午前中に出て夕暮れまでは捜索していただくことになるでしょう。」

 「わかりました。では、スラさんに伝えときます。あと、時間の指定は明日の朝でいいですか?スラさんにも聞きたいので。」
 「ビオさんが確認に来るのは正午ですので構いません。」

 「では、そういうことでお願いします。」

 俺は、受付嬢と話を終えると宿へと戻った。


 宿に着くと俺は、スラさんにギルドでのことを伝えた。

 「旦那さん心配だな。
    さて、逢うのは18時にギルドでいいだろう。」
 「そうだね。」

  「魔法はどうだった?」
  「とりあえず初級は使えるよ。用途は目眩ましかな。」
 「なるほど。隙をついたり、逃げるのに便利だな。キングとの混戦になったらかなり有用だろう。」
 「出来れば戦いは避けたいけどね。」

 こうして、俺達は明日のことを話し合い、明日の準備等をして1日を終えた。
 
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

裏スキルで最強異世界攻略~異世界召喚されたのだが、勇者じゃないと追い出されたので新しい国を造りました~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
いつものようにヤンキーに絡まれて逃げていたら、いつの間にか異世界召喚されてました。でも、スキルが『農民』しかなかったから、いらないと追放されました。 エブリスタ、カクヨム、ノベリズム、ノベルアップ、小説家になろうにも掲載しています。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

処理中です...