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後日談~1
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「いつまで泣いてるんだ」
「だって……」
「いい加減泣き止まないとこのままここで襲うぞ」
ほんの数分前まではドン底な気分で歩いたはずの道をルベウスに手を引かれ引き返す。
正式な魔王になり妃を迎え入れるはずだった成人の義は、思わぬ結末を迎え、僕とルベウスは離れ離れにならずにすんだ。
だけど、やっぱりまだ信じられない。
僕がこの御方に愛されているだなんて……
「ルベウス様……どこに行くんですか?」
「おまえとゆっくり話が出来るとこだ」
ルベウスの自室を通り過ぎると更に奥へと連れていかれた。
「……さあ、入れ」
そして、着いた場所は……
「ここ……」
僕達が毎晩隠れて身体を重ねていたあの部屋だ。
「でもここは……」
「いいから中に入れ」
この部屋に来る時は必ず深夜。
だから、こんな昼間からなんて初めてだ。
ルベウスの言う通り中に入ると昨夜と何も変わらない室内。
違うのは窓から射し込む陽の光が室内を明るく照らし、目の前のベッドをも照らしていること。
ここで昨夜も時間ギリギリまで身体を重ねていたんだ……
ふとそれが蘇り、少しだけ胸が苦しくなった。
「……いつまでそこに突っ立ってるんだ、ここに来い」
「ルベウス様……何をするおつもりですか」
ベッドに座るルベウスに手を引かれ、無理矢理横に座らせられると顔を僕に近付け、囁くように答えを口にする。
「やっとおまえが俺だけのものになったんだ、抱かないわけがないだろ」
「……だ、抱くっ!?話をするんじゃ……」
「抱いた後に話をする。まずはおまえと一つになりたい……わかるだろ?」
そう囁きながら、戸惑う僕の髪を優しく撫でるとルビー色の瞳が僕を映す。
「で、でも……まだ……昼間ですし……」
「だからだ……」
「え?」
「理由はそのうち分かる」
そしてベッドにゆっくりと押し倒され見上げると、綺麗なその瞳に吸い込まれそうになった。
*
口付けながら脱がされた服がベッドの下に散らばり、僕達は数時間前と同じように繋がる。
ただ一つ違うこと、それはお互いの気持ちが通じていること。
だからかなのか、同じことをしているのに感度が全く違う。
触れられた場所が熱くて、熱くて……どうしようもないくらい気持ちがいい……
「……ッ……い……ッ」
「もうイきそうなのか?」
「も……ッ……だ……だめッ……」
頷きながら背中に回した腕に力を込めると、更に中を突き上げ律動が激しさを増し、
「わかった……ッ……もうイけよッ……」
確かめるように言葉で攻めながらも、ルベウスのそれはどこか甘さを帯びていた。
もう……溶けそうだ……
この声も身体も吐息までもが気持ちいい……
頭の中はふわふわとただ快感だけが支配していて、感じる場所を集中的に突かれともう限界で、そんな気配を知ってか、イく間際にキスで口を塞がれ二人分のくぐもった吐息が漏れた。
「……んんッ……んんッ」
「…………ッ」
そして吐息と共に下半身に広がる熱はじんわりと胸を汚し、同時に僕の中にいるルベウスのそれが波打つとドクドクと体内に注がれていく。
それを感じながら深く息を吐き出すと、僕の中から出ていったルベウスに再び抱きしめられた。
「だって……」
「いい加減泣き止まないとこのままここで襲うぞ」
ほんの数分前まではドン底な気分で歩いたはずの道をルベウスに手を引かれ引き返す。
正式な魔王になり妃を迎え入れるはずだった成人の義は、思わぬ結末を迎え、僕とルベウスは離れ離れにならずにすんだ。
だけど、やっぱりまだ信じられない。
僕がこの御方に愛されているだなんて……
「ルベウス様……どこに行くんですか?」
「おまえとゆっくり話が出来るとこだ」
ルベウスの自室を通り過ぎると更に奥へと連れていかれた。
「……さあ、入れ」
そして、着いた場所は……
「ここ……」
僕達が毎晩隠れて身体を重ねていたあの部屋だ。
「でもここは……」
「いいから中に入れ」
この部屋に来る時は必ず深夜。
だから、こんな昼間からなんて初めてだ。
ルベウスの言う通り中に入ると昨夜と何も変わらない室内。
違うのは窓から射し込む陽の光が室内を明るく照らし、目の前のベッドをも照らしていること。
ここで昨夜も時間ギリギリまで身体を重ねていたんだ……
ふとそれが蘇り、少しだけ胸が苦しくなった。
「……いつまでそこに突っ立ってるんだ、ここに来い」
「ルベウス様……何をするおつもりですか」
ベッドに座るルベウスに手を引かれ、無理矢理横に座らせられると顔を僕に近付け、囁くように答えを口にする。
「やっとおまえが俺だけのものになったんだ、抱かないわけがないだろ」
「……だ、抱くっ!?話をするんじゃ……」
「抱いた後に話をする。まずはおまえと一つになりたい……わかるだろ?」
そう囁きながら、戸惑う僕の髪を優しく撫でるとルビー色の瞳が僕を映す。
「で、でも……まだ……昼間ですし……」
「だからだ……」
「え?」
「理由はそのうち分かる」
そしてベッドにゆっくりと押し倒され見上げると、綺麗なその瞳に吸い込まれそうになった。
*
口付けながら脱がされた服がベッドの下に散らばり、僕達は数時間前と同じように繋がる。
ただ一つ違うこと、それはお互いの気持ちが通じていること。
だからかなのか、同じことをしているのに感度が全く違う。
触れられた場所が熱くて、熱くて……どうしようもないくらい気持ちがいい……
「……ッ……い……ッ」
「もうイきそうなのか?」
「も……ッ……だ……だめッ……」
頷きながら背中に回した腕に力を込めると、更に中を突き上げ律動が激しさを増し、
「わかった……ッ……もうイけよッ……」
確かめるように言葉で攻めながらも、ルベウスのそれはどこか甘さを帯びていた。
もう……溶けそうだ……
この声も身体も吐息までもが気持ちいい……
頭の中はふわふわとただ快感だけが支配していて、感じる場所を集中的に突かれともう限界で、そんな気配を知ってか、イく間際にキスで口を塞がれ二人分のくぐもった吐息が漏れた。
「……んんッ……んんッ」
「…………ッ」
そして吐息と共に下半身に広がる熱はじんわりと胸を汚し、同時に僕の中にいるルベウスのそれが波打つとドクドクと体内に注がれていく。
それを感じながら深く息を吐き出すと、僕の中から出ていったルベウスに再び抱きしめられた。
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