ゲート・キーパー〜秘密の実験場で俺は亜人達の教師になる事にした〜赴任先にいたのは美人教師と亜人の生徒達⁈俺はまったり学園生活を送ります

青樹春夜

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第66話 不思議な女の子

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「サクラさんはなんで、いつも俺の事をからかうんだ……」

 サクラが聞いたら、「からかってない。正論を述べている」とでも言いそうなことを呟きながら、篠宮は階段を降りて行く。

「あれ? なんか違う?」

 内装が変わったのか?

 いや、違う。

 真新しいのだ。

 壁も床も、手すりも窓も——。

「それに、部屋の位置が違う?」

 篠宮は一つ下の階の部屋へ進んだ。いつもは『職員室』と書いてある札が無い。

「失礼しまぁす」

 カラカラとスライドするドアも、滑りが良い。そして中にあるはずの鴫原校長のデスクも、サクラのデスクも書類棚も何もかも見慣れた物は無く、巨大な筒型の水槽が六本、沢山のチューブやケーブルを繋がれた状態で設置されていた。ゴウン、ゴウンと大きな音を立てている。

「なんだ、これ?」

 篠宮が一歩踏み込むと、その前に小さな人影が立っていることに気がつく。

 子どもだ。

 ぶつかりそうになった篠宮は慌てて謝る。

「あっ、ごめん」

 その子は声をかけられてくるりと振り向く。

 五、六歳くらいの少女であった。






 長い髪に大きな瞳。かわいいワンピースを着て、大きなクマのぬいぐるみを抱いている。

 くっ、十年後が楽しみだ!

 篠宮はさすがに幼女趣味はない。だが女性に対して挨拶するのは条件反射みたいなものである。彼は律儀に目の高さを合わせて自己紹介した。

「僕、篠宮と言います。君は?」

「……」

「あっ、ええと、この学校で先生をしています」

「……知らない人と話をしない……」

 うっ、それは正しいけど。

「あっ、そうだよねー。親御さんの教育が行き届いているねー」

 篠宮が自分で自分をフォローしていると、幼女はジトッ睨んで来た。

 怪しまれている……。

「えっと、この部屋は何かなー?」

 篠宮は立ち上がってあたりをぐるりと見回す。やはり気になるのは巨大な試験管みたいな水槽だ。

 それに近づこうとすると、幼女が篠宮の前に立ち塞がる。

「だぁめ! これはアタシのいもうとなんだから!」

 試験管に妹?

 篠宮は少し怖気おじけ付いたが、好奇心が勝った。幼女に両手を合わせて拝み倒す。

「見るだけ、見るだけだよー」

 その腰の低さに幼女は気を良くしたらしく、片手でクマを抱き、空いた片手で篠宮の手を取った。

「ほら、あんないしてあげる」

「ありがとう~」





 つづく
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