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本編1
08.逃げ道と後悔02
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自分がどれほど甘い世界にいたのかを思い知らされた。
気持ちの整理が付かないまま、書類を封筒に戻し、誰にも見られないよう鞄にしまう。家に帰ったら鍵を掛けたラックにしまうか、それとも金庫にするか。
悩んでいる時に社長室の扉からノックの音がした。
返事をする前に扉が開く。数万人の従業員を抱える小野電機工業でも、耀一郞にこんな態度を取る人間はいない。ただ一人を除いては。
「失礼するよ」
「…………なんのご用でしょうか、会長」
滅多に社に顔を出さない父が、そこにいた。被っていた帽子をポールハンガーの天辺に置くと、当たり前のようにコートも掛けた。
グリッと音がするほど奥歯を噛み締める。
かつてこの部屋の住人であった父は勝手知ったるとばかりにソファに腰掛けた。
すぐさま秘書がコーヒーを煎れる。
二人の間には長年の信頼関係からなる空気が流れ、社長室の主だというのに蚊帳の外に追いやられてしまった。
「なにをしに来られたんですか。決算書はまだできあがってませんよ」
「そんなことは重々承知しているさ。お前と話をしようと思ってな」
六十を僅かに超えた年齢とは思えない艶やかな肌を歪ませて笑う父の顔は、未知の猛獣に見えた。
「子供の方はどうなっているんだ」
予想したとおりの話だ。秘書には今まではぐらかしてきたため、痺れを切らした真打ちが満を持して登場といったところか。
正直それどころではない。
樟が過呼吸の発作を起こしてからメンタル的に不安定なのだ、耀一郞が。
今までずっと仕事のことばかりを考えていた頭が、おかしいくらいに樟に占拠されている。僅かな隙を見つけては時折彼が見せる笑顔を思い浮かべ、博物館で一瞬だけ見た縋るような眼差しに感じた衝動を思い出す。
不安に潤んだ目で見つめ、細い腕を伸ばしてきたならば、きっと耀一郞はそれを掴み自分の腕の中に閉じ込め二度と放しはしないだろう。
あの瞬間に湧きあがった血の熱さを、ひと月以上経った今でも忘れることができない。
それからだ、樟のことをまともに見られなくなったのは。それと同時に安井に向けたあの感情に戸惑う。安井にはすでに番がおり婚姻もしていると聞いてなお、落ち着かない。
なにせ番はオメガにとってはただ一人にしか発情の色香を向けなくなるが、アルファはいくらでも番を作ることができるのだ。
現に目の前で泰然とコーヒーを口に運ぶ男は、何人ものオメガを番にし愛人として囲っている。耀一郞しか子供がいないのが不思議なくらいだ。
もしや安井も樟を愛人にしようと目論んでいるのだろうか。樟も優しくされ絆されているのか。だからあれほど親密に触れ合っているのだとしたら……そこまで考えて、いつも頭にまで血が上り苛立ちが湧きあがる。
そのたびに思い出す、井ノ瀬の言葉を。
――そのうち離婚するつもりなんだろう、時期が来たら。
かつての思惑に、井ノ瀬の言葉に、今は心が揺れる。本能が耀一郞になにかを必死に訴えかけているが、内容が掴み取れない。だがどうしようもなく不快だった。
「授かり物を急かすものではありませんよ」
通り一辺倒の返答をすれば鼻で嗤われた。それがまた癪に障る。
「発情期に子種をぶちまければ妊娠するオメガに、なにが授かり物だ。緊急避妊薬でも用いてるのだろう。そんなこざかしいことをしていないで、早く孕ませろ。そして跡継ぎが生まれたら、すぐに離婚してアルファの嫁を貰え」
下世話なことを平気で口にするデリカシーのなさは相変わらずだが、聞き流せない。
「離婚? なにを言っているんですか」
無理に笑おうとして、顔が強張る。
「そのつもりでお前もオメガと結婚したんだろう。後継者が庶子では外聞が悪いから結婚したに過ぎない……そうだろう、耀一郞」
見初めて結婚したと流した噂は父には何一つ通用していなかった。
けれど、認めることはできない。
「なに、心配するな。用なしになったあのオメガは私が存分に可愛がってやろう」
「バカなことを言わないでいただきたいっ! 自分の配偶者を父に差し出すような非人道的なことができるかっ!!」
「だがお前、番にしていないのだろう、あのオメガを。ネックガードも与えていない。違うか、耀一郞」
番契約は一度結んでしまえば解除はできない、相手のアルファが死なない限り。どれほどそのアルファを嫌っていたとしても。そして番になるには発情中にそのうなじを噛むという物理的な方法だ。
そう、オメガが拒絶しても噛みさえすれば番になってしまうのだ。
ネックガードは、噛まれるのを防ぐオメガの鎧だ。だが樟は嫁いできたときから着けていなかったし、耀一郞も持っているものと決めつけていた。
父はその方法で気に入ったオメガを手に入れては、発情の苦しみを和らげるために縋ってくる番を見て支配欲を満たしている。
なによりもアルファとしての本能に忠実な男。
耀一郞がもっとも彼を嫌う理由だ。
アルファの獣じみた支配欲を隠そうともしないその野蛮さに反吐が出る。優位体であるが故の知的さも冷静さもない醜い存在。それが自分の父親であることに激しい抵抗感を抱いていた。
アルファであるのに夫に顧みられずプライドを傷つけられた母が、外に愛人を作ったのもこの男の醜さのせいだ。
「違う。あれは私のものだ」
口にして、胸が熱くなった。
「そういうことにしておこう。あれほど嗜虐心を煽るオメガはなかなかいないからな。お前が離婚した暁にはたっぷりと可愛がってやろう」
挑発と理解していても、苛立ちが拭えない。
二度と来るなと追い出したくとも、この会社の会長だ。未だ発言権を持ち、秘書ですら絶対的な服従を態度で表している。
何もかも気に食わない。
秘書の前だというのに冷徹な言葉を用いる奔放さすら醜く映る。
(もう樟を一人で家から出してはいけない。絶対に!)
今は後継者を産む道具として手を出さずにいるに過ぎない。
(この男をどうにかしなければ……)
決して襲われない安心感か、耀一郞に背を向けた男を射殺さんばかりに睨めつけた。
(絶対にその地位から引きずり下ろしてやる!)
そして会社でもプライベートでも発言権を……社会的に抹殺をしてやると固く誓った。
この男にだけは絶対に渡さない。
その理由を耀一郞は掴めないまま、決意だけを固くした。
同時に、樟の障害になるすべてを排除するしかない……それができるのは自分だけだとの思いも強くする。
父の姿が社長室から消え、見送りに行くつもりだろう秘書までもが耀一郞になにも言わず席を外した。
ちらりと鞄を見る。
報告書の内容を思い出して、携帯を取りだした。
近頃よくかかってくる番号に発信し、出た相手に名乗らずに要件だけを伝えた。
「切り捨てろ」
それだけで相手は耀一郞の意図を汲み、諾と返事がきた。
(すべてを……樟に関わるすべてを潰してやる)
そして行き場をなくした彼は、耀一郞の傍から離れられなくなる。なにを思っていようとも。
耀一郞はもう一件、大事な電話をかけはじめた。
「本当に配偶者さんに連絡しなくていいんですか? とても心配すると思いますよ」
落ち着いた樟に、安井が声をかける。
袋を口に当てた後気を失った樟が目を覚ますと、周囲がもう茜色に染まっていた。都心の病院の窓にはニュキニュキと生えた高い建物が夕日を反射して作り出す目映い光景が映し出されている。
樟はそれを見つめながら無理矢理に口角を上げた。
「心配するでしょうか。怒ると思うんです。でもそれが怖いんじゃなくて……なんだろう、知られたくないんです、耀一郞さんは今お仕事が忙しいですから煩わせたくないです。それに……呆れられてダメだと思われたくないのかも知れません。醜態をたくさん晒してきたのに……」
気持ちの整理が付かないまま、書類を封筒に戻し、誰にも見られないよう鞄にしまう。家に帰ったら鍵を掛けたラックにしまうか、それとも金庫にするか。
悩んでいる時に社長室の扉からノックの音がした。
返事をする前に扉が開く。数万人の従業員を抱える小野電機工業でも、耀一郞にこんな態度を取る人間はいない。ただ一人を除いては。
「失礼するよ」
「…………なんのご用でしょうか、会長」
滅多に社に顔を出さない父が、そこにいた。被っていた帽子をポールハンガーの天辺に置くと、当たり前のようにコートも掛けた。
グリッと音がするほど奥歯を噛み締める。
かつてこの部屋の住人であった父は勝手知ったるとばかりにソファに腰掛けた。
すぐさま秘書がコーヒーを煎れる。
二人の間には長年の信頼関係からなる空気が流れ、社長室の主だというのに蚊帳の外に追いやられてしまった。
「なにをしに来られたんですか。決算書はまだできあがってませんよ」
「そんなことは重々承知しているさ。お前と話をしようと思ってな」
六十を僅かに超えた年齢とは思えない艶やかな肌を歪ませて笑う父の顔は、未知の猛獣に見えた。
「子供の方はどうなっているんだ」
予想したとおりの話だ。秘書には今まではぐらかしてきたため、痺れを切らした真打ちが満を持して登場といったところか。
正直それどころではない。
樟が過呼吸の発作を起こしてからメンタル的に不安定なのだ、耀一郞が。
今までずっと仕事のことばかりを考えていた頭が、おかしいくらいに樟に占拠されている。僅かな隙を見つけては時折彼が見せる笑顔を思い浮かべ、博物館で一瞬だけ見た縋るような眼差しに感じた衝動を思い出す。
不安に潤んだ目で見つめ、細い腕を伸ばしてきたならば、きっと耀一郞はそれを掴み自分の腕の中に閉じ込め二度と放しはしないだろう。
あの瞬間に湧きあがった血の熱さを、ひと月以上経った今でも忘れることができない。
それからだ、樟のことをまともに見られなくなったのは。それと同時に安井に向けたあの感情に戸惑う。安井にはすでに番がおり婚姻もしていると聞いてなお、落ち着かない。
なにせ番はオメガにとってはただ一人にしか発情の色香を向けなくなるが、アルファはいくらでも番を作ることができるのだ。
現に目の前で泰然とコーヒーを口に運ぶ男は、何人ものオメガを番にし愛人として囲っている。耀一郞しか子供がいないのが不思議なくらいだ。
もしや安井も樟を愛人にしようと目論んでいるのだろうか。樟も優しくされ絆されているのか。だからあれほど親密に触れ合っているのだとしたら……そこまで考えて、いつも頭にまで血が上り苛立ちが湧きあがる。
そのたびに思い出す、井ノ瀬の言葉を。
――そのうち離婚するつもりなんだろう、時期が来たら。
かつての思惑に、井ノ瀬の言葉に、今は心が揺れる。本能が耀一郞になにかを必死に訴えかけているが、内容が掴み取れない。だがどうしようもなく不快だった。
「授かり物を急かすものではありませんよ」
通り一辺倒の返答をすれば鼻で嗤われた。それがまた癪に障る。
「発情期に子種をぶちまければ妊娠するオメガに、なにが授かり物だ。緊急避妊薬でも用いてるのだろう。そんなこざかしいことをしていないで、早く孕ませろ。そして跡継ぎが生まれたら、すぐに離婚してアルファの嫁を貰え」
下世話なことを平気で口にするデリカシーのなさは相変わらずだが、聞き流せない。
「離婚? なにを言っているんですか」
無理に笑おうとして、顔が強張る。
「そのつもりでお前もオメガと結婚したんだろう。後継者が庶子では外聞が悪いから結婚したに過ぎない……そうだろう、耀一郞」
見初めて結婚したと流した噂は父には何一つ通用していなかった。
けれど、認めることはできない。
「なに、心配するな。用なしになったあのオメガは私が存分に可愛がってやろう」
「バカなことを言わないでいただきたいっ! 自分の配偶者を父に差し出すような非人道的なことができるかっ!!」
「だがお前、番にしていないのだろう、あのオメガを。ネックガードも与えていない。違うか、耀一郞」
番契約は一度結んでしまえば解除はできない、相手のアルファが死なない限り。どれほどそのアルファを嫌っていたとしても。そして番になるには発情中にそのうなじを噛むという物理的な方法だ。
そう、オメガが拒絶しても噛みさえすれば番になってしまうのだ。
ネックガードは、噛まれるのを防ぐオメガの鎧だ。だが樟は嫁いできたときから着けていなかったし、耀一郞も持っているものと決めつけていた。
父はその方法で気に入ったオメガを手に入れては、発情の苦しみを和らげるために縋ってくる番を見て支配欲を満たしている。
なによりもアルファとしての本能に忠実な男。
耀一郞がもっとも彼を嫌う理由だ。
アルファの獣じみた支配欲を隠そうともしないその野蛮さに反吐が出る。優位体であるが故の知的さも冷静さもない醜い存在。それが自分の父親であることに激しい抵抗感を抱いていた。
アルファであるのに夫に顧みられずプライドを傷つけられた母が、外に愛人を作ったのもこの男の醜さのせいだ。
「違う。あれは私のものだ」
口にして、胸が熱くなった。
「そういうことにしておこう。あれほど嗜虐心を煽るオメガはなかなかいないからな。お前が離婚した暁にはたっぷりと可愛がってやろう」
挑発と理解していても、苛立ちが拭えない。
二度と来るなと追い出したくとも、この会社の会長だ。未だ発言権を持ち、秘書ですら絶対的な服従を態度で表している。
何もかも気に食わない。
秘書の前だというのに冷徹な言葉を用いる奔放さすら醜く映る。
(もう樟を一人で家から出してはいけない。絶対に!)
今は後継者を産む道具として手を出さずにいるに過ぎない。
(この男をどうにかしなければ……)
決して襲われない安心感か、耀一郞に背を向けた男を射殺さんばかりに睨めつけた。
(絶対にその地位から引きずり下ろしてやる!)
そして会社でもプライベートでも発言権を……社会的に抹殺をしてやると固く誓った。
この男にだけは絶対に渡さない。
その理由を耀一郞は掴めないまま、決意だけを固くした。
同時に、樟の障害になるすべてを排除するしかない……それができるのは自分だけだとの思いも強くする。
父の姿が社長室から消え、見送りに行くつもりだろう秘書までもが耀一郞になにも言わず席を外した。
ちらりと鞄を見る。
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近頃よくかかってくる番号に発信し、出た相手に名乗らずに要件だけを伝えた。
「切り捨てろ」
それだけで相手は耀一郞の意図を汲み、諾と返事がきた。
(すべてを……樟に関わるすべてを潰してやる)
そして行き場をなくした彼は、耀一郞の傍から離れられなくなる。なにを思っていようとも。
耀一郞はもう一件、大事な電話をかけはじめた。
「本当に配偶者さんに連絡しなくていいんですか? とても心配すると思いますよ」
落ち着いた樟に、安井が声をかける。
袋を口に当てた後気を失った樟が目を覚ますと、周囲がもう茜色に染まっていた。都心の病院の窓にはニュキニュキと生えた高い建物が夕日を反射して作り出す目映い光景が映し出されている。
樟はそれを見つめながら無理矢理に口角を上げた。
「心配するでしょうか。怒ると思うんです。でもそれが怖いんじゃなくて……なんだろう、知られたくないんです、耀一郞さんは今お仕事が忙しいですから煩わせたくないです。それに……呆れられてダメだと思われたくないのかも知れません。醜態をたくさん晒してきたのに……」
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