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番外編2
嬉し恥ずかし新婚旅行06*
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Rシーンがあります、読む際にはご注意ください!
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耀一郞の執拗な愛撫を受けて、身体は歓喜しているのがはっきりと感じ取れる。
当然だ。
この一ヶ月、ベッドに誘われていなかったから。
十二月に入ってから仕事納めまでずっと多忙を極めた耀一郞は、日付が変わってから帰ることが多くなり、休日も出社して二人で過ごす時間はあまりなかった。きっとこの旅行の為に仕事を詰め込んだのだろうことは想像に難くなく、樟ができるのは彼のために食事を用意することだけだった。
この1年半でずいぶんと抱かれることに慣れた身体は、一ヶ月も相手にされなかった反動で今、樟を苦しめていた。
腰を振るのが止められない。
耀一郞の欲望が蕾を擦るたびに期待に震え、早く欲しいと収縮を繰り返す。
はしたなさに体温は上がり、耀一郞の膝の上で落ち着きをなくした。樟が戸惑っている間にも、耀一郞の器用な指が身体を煽り立ててくる。身体を重ねるようになってからずっと弄られ続けてきた胸の粒を摘ままれてしまえば、呆気なく快楽の海に溺れてしまう。
引っ張られ潰され擽られると、声を抑えなければと訴える理性の声すら聞こえなくなる。
(早く挿れて欲しい……)
耀一郞が宣言した最奥への刺激を思い出して、樟はブルリと震えた。
子を宿す場所の入り口を耀一郞の長大な欲望が抽挿を繰り返すだけで、絶頂を味わったように身体も意識も浮上して、地上に降り立つことができないまま快楽だけしか反応できなくなるのだ。耀一郞から与えられるすべては、樟を翻弄して未知の感覚に陥れては抜け出せなくする。
あの瞬間を思い出して腹の奥が切なくなり、耀一郞を欲してしまう。
だがこんな淫らな自分が恥ずかしくて、必死に隠すしかなかった。
本当は、彼からの愛情を感じるこの行為が好きで、抱いてほしいと願っているが、己のはしたなさを知られたくなくて拒むような言葉ばかりが溢れ出てしまう。
今だってそうだ。
「も……ゆるして、ください」
「なにを許すんだ? 夫夫として当たり前の事をしているだけだろう」
そう、夫夫ならば当たり前の行為。けれど、そう思えないほどに辛い過去が樟にはある。精を吐き出すためだけの人形になっている時間があまりにも長く、その間はずっと嘲笑われ辱められてきたから。
もうその環境にいないと頭では理解できても、未だ心が囚われている。
自分の身体は……オメガという第二性は淫らではしたなく穢いものだと。
それを愛する耀一郞に見られたくない。
だというのに、彼は煽ってくる。最も本能のままに欲望を求める瞬間を起こさせるために。
発情期。
子を宿すためにアルファの精を求める生理現象。
その期間にアルファにうなじを噛まれることを「番契約」と呼び、オメガの身体は不特定多数を誘惑するフェロモンが、番にのみ作用するよう変化するのだという。
樟も、自分に発情期がきたならば、耀一郞だけを興奮させたいと願っている。彼だけの自分になりたいと。同時にこんな淫らな自分を知られたくないと、相反する感情が同居している。
その狭間で樟は苦しみ、恥じている。
嫌われたくないがために本能に抗おうとしている。
それでも、彼に抱かれてしまえばその抵抗も呆気なく崩れ落ちる。
力を孕んだ欲望の先端が、浅ましく拓こうとする蕾を僅かに潜り込んで、すぐに抜けていった。
「ああ……」
残念そうな声が浴室に響く。
「まだ挿れない。ここを解していないからな。たっぷりローションで濡らして柔らかくしてからだ。そうでなければお前に傷ができる」
痛くてもいい、早く耀一郞の欲望が欲しい。
分身の根元を抑えられているから、いつも以上に頭がそのことばかりを考えてしまう。もっともっと彼を感じ、自分だけを求めている事実に陶酔したい。
「耀一郞さん……よういちろ……さ……ああっ」
「ここに指を挿れてもいいか? 私が入れるように柔らかくしてローションを注いで濡らしても、いいか?」
これからどうされるかを想像して、ギュッと蕾が期待に窄まった。その中がざわめき、早く早くと催促するように収縮を始めた。
一ヶ月ぶりの愉悦への期待に、想像だけで痺れが湧きあがり脳を麻痺させる。
「ん……はい……して、ください」
そのためにと、樟は今まで以上に足を大きく開き耀一郞の身体に凭れた。
耀一郞はシャワーヘッドを手に取ると、樟の身体から泡を流す。弄られすぎた胸の粒がその刺激だけで樟に妖しい刺激をもたらし、身体がピクリピクリと跳ねる。
「これだけでも感じるのか。どこもかしこも敏感で可愛いな」
「言わないで……そこやめてっおかしくなる……」
本当におかしくなってしまう。胸の粒から生じる刺激は腹の奥を窄まらせてなにかを締め付けたくなるのだ。太腿で挟み込んで離したくなくなる。
「感じろ、もっと。お前から抱いてくれとねだるくらいに感じ続けろ」
耳朶を噛み、耳殻をねっとりと舐めた後に囁かれる。切望と切迫が混じった声は言葉をより明確に樟へと伝えてくる、彼の願いを乗せて。
これが、耀一郞の愛だ。
樟だけを求め、その逞しい腕の中に閉じ込めたいと願い、僅かによそ見をすることすら許さず、なにもかもを彼だけに曝け出せと懇願してくる。
支配しようとするのに、樟に判断を委ねるアンバランスさに心が蕩けてしまう。
あまりにも甘美な誘惑。
彼だけにすべてを委ね、すべてを差し出し、永遠にこの腕に身を任せるのは。
樟は熱い吐息を零す唇を舐めた。
「はい……して、……ください」
今はまだ耀一郞の願いを叶える形でしか自分の気持ちを伝えられないが、精一杯を彼へと捧げるのだった。
洗い場でたっぷりと蕾にローションを塗り込み、指で解していく。樟は白濁を飛ばせない苦しみに悶えながらも耀一郞のするすべてを受け入れ、身体を震わせた。
四つん這いになり臀部を差し出す姿は耀一郞の本能を刺激してあまりあった。
このまま貫いてしまいたい衝動を堪え、目的のために彼を煽り続ける。
一度でいいのだ、樟の赤味を帯びた唇から「挿れてくれ」と求められたい。
耀一郞を欲する姿が見たい。
彼を愛するが故の願望が焦燥と共に膨れ上がり、胸を苦しめる。
いつも耀一郞の求めに素直に身体を差し出すが、彼の本心かが見えない。知りたいのだ、樟を、もっと、全部。
綻んだ蕾は健気に指を締め付け、内壁で甘く時にきつく締め付けてくる。今ここに欲望を潜り込ませたら、どれほどの天国を味わうことができるだろうか。想像してまたグッと奥歯を噛み締めた。
「ああ……よういちろうさ……よういちろうさんっ」
甘い啼き声で必死に耀一郞の名を繰り返す。けれど決定的な一言は決して零してはくれない。
(お前はどうすれば私を欲するのだ)
樟という人間を知れば知るほどのめり込み、彼が与えてくれる心地よい日々に浸れば手放せなくなり、恥ずかしそうに向けてくる笑みを見てしまえば閉じ込めてしまいたい衝動に駆られる。口付ければ抱き締めたくなり、甘く名を呼ばれればすぐにでもその身体を暴き己の欲望で貫きたくなる。
これ程までに耀一郞を掻き乱すのに、未だその心が掴めない。
「どうして欲しいんだ、樟」
早く欲してくれと願い、絶え絶えの言葉を待つ。
けれど樟はもう腕を突っぱねることができないと上体を崩すと、潤んだ眼差しで見つめてきた。健気な蕾がまた内壁と共に指を締め付ける。
「……ゆるし……て、くださ……」
そうじゃない。今、樟を抱いているのは他でもない自分なのだと、もどかしさが怒りへと変換しそうになる。その身体を弄び傷つけてきた奴らと一緒にしないでくれと悔しさに苦しくなる。
全部、あの連絡のせいだ。
樟の兄である菊池椋の自白。
Rシーンがあります、読む際にはご注意ください!
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耀一郞の執拗な愛撫を受けて、身体は歓喜しているのがはっきりと感じ取れる。
当然だ。
この一ヶ月、ベッドに誘われていなかったから。
十二月に入ってから仕事納めまでずっと多忙を極めた耀一郞は、日付が変わってから帰ることが多くなり、休日も出社して二人で過ごす時間はあまりなかった。きっとこの旅行の為に仕事を詰め込んだのだろうことは想像に難くなく、樟ができるのは彼のために食事を用意することだけだった。
この1年半でずいぶんと抱かれることに慣れた身体は、一ヶ月も相手にされなかった反動で今、樟を苦しめていた。
腰を振るのが止められない。
耀一郞の欲望が蕾を擦るたびに期待に震え、早く欲しいと収縮を繰り返す。
はしたなさに体温は上がり、耀一郞の膝の上で落ち着きをなくした。樟が戸惑っている間にも、耀一郞の器用な指が身体を煽り立ててくる。身体を重ねるようになってからずっと弄られ続けてきた胸の粒を摘ままれてしまえば、呆気なく快楽の海に溺れてしまう。
引っ張られ潰され擽られると、声を抑えなければと訴える理性の声すら聞こえなくなる。
(早く挿れて欲しい……)
耀一郞が宣言した最奥への刺激を思い出して、樟はブルリと震えた。
子を宿す場所の入り口を耀一郞の長大な欲望が抽挿を繰り返すだけで、絶頂を味わったように身体も意識も浮上して、地上に降り立つことができないまま快楽だけしか反応できなくなるのだ。耀一郞から与えられるすべては、樟を翻弄して未知の感覚に陥れては抜け出せなくする。
あの瞬間を思い出して腹の奥が切なくなり、耀一郞を欲してしまう。
だがこんな淫らな自分が恥ずかしくて、必死に隠すしかなかった。
本当は、彼からの愛情を感じるこの行為が好きで、抱いてほしいと願っているが、己のはしたなさを知られたくなくて拒むような言葉ばかりが溢れ出てしまう。
今だってそうだ。
「も……ゆるして、ください」
「なにを許すんだ? 夫夫として当たり前の事をしているだけだろう」
そう、夫夫ならば当たり前の行為。けれど、そう思えないほどに辛い過去が樟にはある。精を吐き出すためだけの人形になっている時間があまりにも長く、その間はずっと嘲笑われ辱められてきたから。
もうその環境にいないと頭では理解できても、未だ心が囚われている。
自分の身体は……オメガという第二性は淫らではしたなく穢いものだと。
それを愛する耀一郞に見られたくない。
だというのに、彼は煽ってくる。最も本能のままに欲望を求める瞬間を起こさせるために。
発情期。
子を宿すためにアルファの精を求める生理現象。
その期間にアルファにうなじを噛まれることを「番契約」と呼び、オメガの身体は不特定多数を誘惑するフェロモンが、番にのみ作用するよう変化するのだという。
樟も、自分に発情期がきたならば、耀一郞だけを興奮させたいと願っている。彼だけの自分になりたいと。同時にこんな淫らな自分を知られたくないと、相反する感情が同居している。
その狭間で樟は苦しみ、恥じている。
嫌われたくないがために本能に抗おうとしている。
それでも、彼に抱かれてしまえばその抵抗も呆気なく崩れ落ちる。
力を孕んだ欲望の先端が、浅ましく拓こうとする蕾を僅かに潜り込んで、すぐに抜けていった。
「ああ……」
残念そうな声が浴室に響く。
「まだ挿れない。ここを解していないからな。たっぷりローションで濡らして柔らかくしてからだ。そうでなければお前に傷ができる」
痛くてもいい、早く耀一郞の欲望が欲しい。
分身の根元を抑えられているから、いつも以上に頭がそのことばかりを考えてしまう。もっともっと彼を感じ、自分だけを求めている事実に陶酔したい。
「耀一郞さん……よういちろ……さ……ああっ」
「ここに指を挿れてもいいか? 私が入れるように柔らかくしてローションを注いで濡らしても、いいか?」
これからどうされるかを想像して、ギュッと蕾が期待に窄まった。その中がざわめき、早く早くと催促するように収縮を始めた。
一ヶ月ぶりの愉悦への期待に、想像だけで痺れが湧きあがり脳を麻痺させる。
「ん……はい……して、ください」
そのためにと、樟は今まで以上に足を大きく開き耀一郞の身体に凭れた。
耀一郞はシャワーヘッドを手に取ると、樟の身体から泡を流す。弄られすぎた胸の粒がその刺激だけで樟に妖しい刺激をもたらし、身体がピクリピクリと跳ねる。
「これだけでも感じるのか。どこもかしこも敏感で可愛いな」
「言わないで……そこやめてっおかしくなる……」
本当におかしくなってしまう。胸の粒から生じる刺激は腹の奥を窄まらせてなにかを締め付けたくなるのだ。太腿で挟み込んで離したくなくなる。
「感じろ、もっと。お前から抱いてくれとねだるくらいに感じ続けろ」
耳朶を噛み、耳殻をねっとりと舐めた後に囁かれる。切望と切迫が混じった声は言葉をより明確に樟へと伝えてくる、彼の願いを乗せて。
これが、耀一郞の愛だ。
樟だけを求め、その逞しい腕の中に閉じ込めたいと願い、僅かによそ見をすることすら許さず、なにもかもを彼だけに曝け出せと懇願してくる。
支配しようとするのに、樟に判断を委ねるアンバランスさに心が蕩けてしまう。
あまりにも甘美な誘惑。
彼だけにすべてを委ね、すべてを差し出し、永遠にこの腕に身を任せるのは。
樟は熱い吐息を零す唇を舐めた。
「はい……して、……ください」
今はまだ耀一郞の願いを叶える形でしか自分の気持ちを伝えられないが、精一杯を彼へと捧げるのだった。
洗い場でたっぷりと蕾にローションを塗り込み、指で解していく。樟は白濁を飛ばせない苦しみに悶えながらも耀一郞のするすべてを受け入れ、身体を震わせた。
四つん這いになり臀部を差し出す姿は耀一郞の本能を刺激してあまりあった。
このまま貫いてしまいたい衝動を堪え、目的のために彼を煽り続ける。
一度でいいのだ、樟の赤味を帯びた唇から「挿れてくれ」と求められたい。
耀一郞を欲する姿が見たい。
彼を愛するが故の願望が焦燥と共に膨れ上がり、胸を苦しめる。
いつも耀一郞の求めに素直に身体を差し出すが、彼の本心かが見えない。知りたいのだ、樟を、もっと、全部。
綻んだ蕾は健気に指を締め付け、内壁で甘く時にきつく締め付けてくる。今ここに欲望を潜り込ませたら、どれほどの天国を味わうことができるだろうか。想像してまたグッと奥歯を噛み締めた。
「ああ……よういちろうさ……よういちろうさんっ」
甘い啼き声で必死に耀一郞の名を繰り返す。けれど決定的な一言は決して零してはくれない。
(お前はどうすれば私を欲するのだ)
樟という人間を知れば知るほどのめり込み、彼が与えてくれる心地よい日々に浸れば手放せなくなり、恥ずかしそうに向けてくる笑みを見てしまえば閉じ込めてしまいたい衝動に駆られる。口付ければ抱き締めたくなり、甘く名を呼ばれればすぐにでもその身体を暴き己の欲望で貫きたくなる。
これ程までに耀一郞を掻き乱すのに、未だその心が掴めない。
「どうして欲しいんだ、樟」
早く欲してくれと願い、絶え絶えの言葉を待つ。
けれど樟はもう腕を突っぱねることができないと上体を崩すと、潤んだ眼差しで見つめてきた。健気な蕾がまた内壁と共に指を締め付ける。
「……ゆるし……て、くださ……」
そうじゃない。今、樟を抱いているのは他でもない自分なのだと、もどかしさが怒りへと変換しそうになる。その身体を弄び傷つけてきた奴らと一緒にしないでくれと悔しさに苦しくなる。
全部、あの連絡のせいだ。
樟の兄である菊池椋の自白。
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