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番外編2
嬉し恥ずかし新婚旅行07*
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Rシーンがあります、読む際にはご注意ください!
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母を死に追いやり家族を壊した樟を懲らしめるために友人たちを使って犯させた。初めはそれだけで気を晴らしたが、次第に自分が近づきたい人間に樟を差し出すようになった。穢いオメガなのだから少しは役に立てという思いもあったのだろう。
だが次第に柄の悪い連中に知られ、利用されるようになった。
彼らは樟の身体で商売を始めたのだ。そうなると、誰も椋を見なくなった。いや、最初からだったのかもしれない。その苛立ちを被害者である樟にぶつけた。暴力はエスカレートし、罪悪の限度すら忘れるほどになった。
『全部あいつのせいだ、あいつがオメガだったからいけないんだ。俺は悪くない、なにも悪くないっ! 売春させたのは俺じゃない! だから、殴ったのもしょうがなかったんだ!』
醜い懺悔。その子細を警察より聞いた耀一郞はすぐにでも関わった全員を殺したくなった。ここが法治国家でなければ今すぐにでも。できないなら、彼らに幸せな未来など訪れないよう、居場所を見つけ出しては警察に通報した。だがまだ全員ではない。
きっと樟は未だに彼らに辱められた記憶に囚われているのだろう。心を晒せない原因を知っているだけに、自分は樟の特別なのだと感じたい。
強欲だとわかっていても、本能には抗えない。
自分ではどうしようもない感情をひたすらぶつけているというのに、樟から上がるのは掠れながらも耀一郞を煽ってやまない甘い啼き声だ。息も絶え絶えの声は、どれもかしこも「気持ちいい」と訴えているようにしか聞こえない。
(もっとだ、もっと感じろ……発情しろっ!)
逸る心を映し出すように、アルファ特有のオーラが樟を包み込む。けれど樟の反応は何一つ変わらない。ひたすら愉悦に藻掻き、水を欲する旅人のように何かに手を伸ばし、ギュッと拳を握りなにかを堪えようとして床に手を置く。その繰り返しすら耀一郞を惑わす。
ゴクリとまた喉を鳴らし、指の抽挿を激しくする。
男ならば誰しもが感じる場所を容赦なく刺激して甘い悲鳴を上げさせた。
「これいじょ……むりっやめ……ああっ……なにかくるっ……こわいっ!」
それは耀一郞が待ち望んでいた瞬間の予兆だ。
「そのまま身を委ねろ……怖いことはなにもない」
「やだっこわ……あああーーーっ!」
細くしなやかな背中が跳ね、痛いほどに蕾が耀一郞の指を締め付けた。ひくりひくりと跳ねたあと、痩身はそのまま床に沈み込んだ、腰を高く上げたまま。
内腿は痙攣し、腹を何度も大きくへこませている。そして耀一郞の指を咥えた中はうねるような動きでもって甘くきつく締め付け始めた。
――ドライオーガニズム。
男でも女のように吐き出さないまま極まることができる。しかもこれはオメガが発情した時の現象に一番似ているのだという。
「よく頑張ったな、樟。辛いところはないか?」
「あ……あっ…………」
耳に吹きかけられた空気にすらビクリと跳ねる身体で樟はぼんやりと視線を彷徨わせている。
聞くところによれば、ドライオーガニズムに達した身体は、白濁を吐き出して味わう解放の瞬間とは異なり、いつまで経っても醒めることなく、刺激を与えれば容易に追い上げられまたすぐに極まってしまうのだという。
そっとその背中を撫でる。
「あ……」
か細い啼き声に気を良くし、樟の痩身を抱き上げた。
「いい子だ。さあせっかくだ、温泉に浸かろうか。今日の疲れを癒やそう」
雪がハラハラと舞い散る窓がよく見える位置に樟の身体を下ろすと、また先程のように自分の膝の上に乗せた。これで終わりだと思っている樟は、全身に纏わり付く湯にほうっと息を吐くが、当然終わるはずがない。
凭れかかった身体を抱き留め、ピンと尖った胸の粒を摘まんだ。
「いっ……そこはもう……」
「どうしてだ? ここを弄られるのは好きだろう。弄りながら中を突くと気持ちよさそうに締め付けてくるじゃないか」
「いわな……だめっだめ……あ……」
また樟を昂ぶらせていく。もう分身の根元は解放し、膨れ上がった胸の粒を捏ね続けた。再び細腰が揺らめき、ハッと動きを止める。耀一郞の欲望の先端が指で散々解された蕾に当たったのだ。
耀一郞は意図してそれが僅かに挿るように腰を動かし、だがすぐに抜いた。
すぐさまに思い出すだろう、そこで味わう愉悦を。だが決定的な刺激は与えず、ただ胸だけを弄る。欲望の先端が僅かに挿っては抜けていくのを繰り返した。
期待に息を詰め、けれど抜けると名残を惜しむような吐息を吐き出す樟を更に煽り立てる。たった一言を引き出すためだけに。
「んっ……よういちろうさ……胸はだめですっ……も……ゆ……して、ください」
「違うだろう、樟。私が聞きたいのは別の言葉だ。どうして欲しいんだ、言ってくれ」
「やっ……」
「どうしてだ? 言えばお前が欲しがっているものが中に挿るんだぞ。感じる場所を全部突いてやれる」
いやというほど、中を掻き混ぜて最後の一滴すら残さず吐き出させてやれるのだ。だが樟は頑なだった。耀一郞の腕を掴み首を振るだけでその一言をくれることはない。
「このままでは辛いだろう」
「でも……恥ずかしい、です……」
ここには樟を辱める人間などいはしない。そう口にしようとして、耀一郞は言葉を飲み込んだ。きっとその瞬間、樟は過去を思い出して辛い日々にされた事柄の子細に、心の傷を深くするだろう。
(今でなくてもいい、いつか言ってくれるなら、それまで待とう)
性急すぎた自分を猛省し、樟の快楽を優先する方へとスイッチした。
樟の細い身体を持ち上げ、耀一郞は自分を欲しがっている蕾に欲望を宛がうと、ゆっくりと力を抜いた。
「あっ……! ふか……ゆらさないでっ……あれがくる!」
怖いと掠れた悲鳴を上げ、耀一郞の腕に爪を食い込ませた。一度味わったドライオーガニズムに身体はすぐに追い上げられているのだろう。拒むために身体に力を入れた樟は、細い足を湯の外に投げだし、爪先を丸めた。その一部始終を目の当たりにした耀一郞も、きついほどの締め付けにずっと堪え続けた解放の瞬間へと向けて痩身を揺らした。
「くる、またっ……いやーっ!」
浴室に響き渡るほどの悲鳴を上げ、形の美しい背筋をしならせた。今まで以上の締め付けと絞り取るようなうねりに耀一郞も堪えることができず、深い場所に白濁を叩きつけた。
硬直した身体が弛緩し、耀一郞の胸へともたれかかる。だが下腹は未だに痙攣し甘い誘いを耀一郞へと与え続けた。耀一郞を受け入れた悦びを言葉にする代わりに。
「樟、愛している」
形の良い耳殻を食み、言葉を捧げる。
首筋に落とした唇は口づけの花弁を付け、うなじへと移ると衝動のままに噛んだ。
「ぁ……」
淡い響きが湯煙の中で霞んでいく。樟は小さく赤味を帯びた唇を開きぼんやりと虚空を眺めているような眼差しをしているのが、硝子に僅かに映り耀一郞に教えている。恍惚の美しい表情に、これが自分の配偶者だという事実に、耀一郞の胸が満たされていく。
普段の年相応に見られない愛らしさは姿を消し、自分の腕の中でのみ現れるどこまでも妖艶な姿は、耀一郞だけが知っていればいい。愛らしい彼からは想像もできない姿を他の誰にも見せてなるものか。
ギュッと抱き締めて断続的に注ぐ白濁の最後をその腹の奥へと注いでから樟の顎を取り振り向かせた。
「……樟?」
虚ろな瞳は未だに戻らず、むしろ瞼が閉じようとしている。それだけでなく、熱い身体は力を取り戻すことなく湯の中に沈もうとした。
「樟! 大変だっ!」
耀一郞は、力を失った痩身を慌てて抱き上げると、水滴を拭うこともせず部屋に駆け込んだのだった。
Rシーンがあります、読む際にはご注意ください!
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母を死に追いやり家族を壊した樟を懲らしめるために友人たちを使って犯させた。初めはそれだけで気を晴らしたが、次第に自分が近づきたい人間に樟を差し出すようになった。穢いオメガなのだから少しは役に立てという思いもあったのだろう。
だが次第に柄の悪い連中に知られ、利用されるようになった。
彼らは樟の身体で商売を始めたのだ。そうなると、誰も椋を見なくなった。いや、最初からだったのかもしれない。その苛立ちを被害者である樟にぶつけた。暴力はエスカレートし、罪悪の限度すら忘れるほどになった。
『全部あいつのせいだ、あいつがオメガだったからいけないんだ。俺は悪くない、なにも悪くないっ! 売春させたのは俺じゃない! だから、殴ったのもしょうがなかったんだ!』
醜い懺悔。その子細を警察より聞いた耀一郞はすぐにでも関わった全員を殺したくなった。ここが法治国家でなければ今すぐにでも。できないなら、彼らに幸せな未来など訪れないよう、居場所を見つけ出しては警察に通報した。だがまだ全員ではない。
きっと樟は未だに彼らに辱められた記憶に囚われているのだろう。心を晒せない原因を知っているだけに、自分は樟の特別なのだと感じたい。
強欲だとわかっていても、本能には抗えない。
自分ではどうしようもない感情をひたすらぶつけているというのに、樟から上がるのは掠れながらも耀一郞を煽ってやまない甘い啼き声だ。息も絶え絶えの声は、どれもかしこも「気持ちいい」と訴えているようにしか聞こえない。
(もっとだ、もっと感じろ……発情しろっ!)
逸る心を映し出すように、アルファ特有のオーラが樟を包み込む。けれど樟の反応は何一つ変わらない。ひたすら愉悦に藻掻き、水を欲する旅人のように何かに手を伸ばし、ギュッと拳を握りなにかを堪えようとして床に手を置く。その繰り返しすら耀一郞を惑わす。
ゴクリとまた喉を鳴らし、指の抽挿を激しくする。
男ならば誰しもが感じる場所を容赦なく刺激して甘い悲鳴を上げさせた。
「これいじょ……むりっやめ……ああっ……なにかくるっ……こわいっ!」
それは耀一郞が待ち望んでいた瞬間の予兆だ。
「そのまま身を委ねろ……怖いことはなにもない」
「やだっこわ……あああーーーっ!」
細くしなやかな背中が跳ね、痛いほどに蕾が耀一郞の指を締め付けた。ひくりひくりと跳ねたあと、痩身はそのまま床に沈み込んだ、腰を高く上げたまま。
内腿は痙攣し、腹を何度も大きくへこませている。そして耀一郞の指を咥えた中はうねるような動きでもって甘くきつく締め付け始めた。
――ドライオーガニズム。
男でも女のように吐き出さないまま極まることができる。しかもこれはオメガが発情した時の現象に一番似ているのだという。
「よく頑張ったな、樟。辛いところはないか?」
「あ……あっ…………」
耳に吹きかけられた空気にすらビクリと跳ねる身体で樟はぼんやりと視線を彷徨わせている。
聞くところによれば、ドライオーガニズムに達した身体は、白濁を吐き出して味わう解放の瞬間とは異なり、いつまで経っても醒めることなく、刺激を与えれば容易に追い上げられまたすぐに極まってしまうのだという。
そっとその背中を撫でる。
「あ……」
か細い啼き声に気を良くし、樟の痩身を抱き上げた。
「いい子だ。さあせっかくだ、温泉に浸かろうか。今日の疲れを癒やそう」
雪がハラハラと舞い散る窓がよく見える位置に樟の身体を下ろすと、また先程のように自分の膝の上に乗せた。これで終わりだと思っている樟は、全身に纏わり付く湯にほうっと息を吐くが、当然終わるはずがない。
凭れかかった身体を抱き留め、ピンと尖った胸の粒を摘まんだ。
「いっ……そこはもう……」
「どうしてだ? ここを弄られるのは好きだろう。弄りながら中を突くと気持ちよさそうに締め付けてくるじゃないか」
「いわな……だめっだめ……あ……」
また樟を昂ぶらせていく。もう分身の根元は解放し、膨れ上がった胸の粒を捏ね続けた。再び細腰が揺らめき、ハッと動きを止める。耀一郞の欲望の先端が指で散々解された蕾に当たったのだ。
耀一郞は意図してそれが僅かに挿るように腰を動かし、だがすぐに抜いた。
すぐさまに思い出すだろう、そこで味わう愉悦を。だが決定的な刺激は与えず、ただ胸だけを弄る。欲望の先端が僅かに挿っては抜けていくのを繰り返した。
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「んっ……よういちろうさ……胸はだめですっ……も……ゆ……して、ください」
「違うだろう、樟。私が聞きたいのは別の言葉だ。どうして欲しいんだ、言ってくれ」
「やっ……」
「どうしてだ? 言えばお前が欲しがっているものが中に挿るんだぞ。感じる場所を全部突いてやれる」
いやというほど、中を掻き混ぜて最後の一滴すら残さず吐き出させてやれるのだ。だが樟は頑なだった。耀一郞の腕を掴み首を振るだけでその一言をくれることはない。
「このままでは辛いだろう」
「でも……恥ずかしい、です……」
ここには樟を辱める人間などいはしない。そう口にしようとして、耀一郞は言葉を飲み込んだ。きっとその瞬間、樟は過去を思い出して辛い日々にされた事柄の子細に、心の傷を深くするだろう。
(今でなくてもいい、いつか言ってくれるなら、それまで待とう)
性急すぎた自分を猛省し、樟の快楽を優先する方へとスイッチした。
樟の細い身体を持ち上げ、耀一郞は自分を欲しがっている蕾に欲望を宛がうと、ゆっくりと力を抜いた。
「あっ……! ふか……ゆらさないでっ……あれがくる!」
怖いと掠れた悲鳴を上げ、耀一郞の腕に爪を食い込ませた。一度味わったドライオーガニズムに身体はすぐに追い上げられているのだろう。拒むために身体に力を入れた樟は、細い足を湯の外に投げだし、爪先を丸めた。その一部始終を目の当たりにした耀一郞も、きついほどの締め付けにずっと堪え続けた解放の瞬間へと向けて痩身を揺らした。
「くる、またっ……いやーっ!」
浴室に響き渡るほどの悲鳴を上げ、形の美しい背筋をしならせた。今まで以上の締め付けと絞り取るようなうねりに耀一郞も堪えることができず、深い場所に白濁を叩きつけた。
硬直した身体が弛緩し、耀一郞の胸へともたれかかる。だが下腹は未だに痙攣し甘い誘いを耀一郞へと与え続けた。耀一郞を受け入れた悦びを言葉にする代わりに。
「樟、愛している」
形の良い耳殻を食み、言葉を捧げる。
首筋に落とした唇は口づけの花弁を付け、うなじへと移ると衝動のままに噛んだ。
「ぁ……」
淡い響きが湯煙の中で霞んでいく。樟は小さく赤味を帯びた唇を開きぼんやりと虚空を眺めているような眼差しをしているのが、硝子に僅かに映り耀一郞に教えている。恍惚の美しい表情に、これが自分の配偶者だという事実に、耀一郞の胸が満たされていく。
普段の年相応に見られない愛らしさは姿を消し、自分の腕の中でのみ現れるどこまでも妖艶な姿は、耀一郞だけが知っていればいい。愛らしい彼からは想像もできない姿を他の誰にも見せてなるものか。
ギュッと抱き締めて断続的に注ぐ白濁の最後をその腹の奥へと注いでから樟の顎を取り振り向かせた。
「……樟?」
虚ろな瞳は未だに戻らず、むしろ瞼が閉じようとしている。それだけでなく、熱い身体は力を取り戻すことなく湯の中に沈もうとした。
「樟! 大変だっ!」
耀一郞は、力を失った痩身を慌てて抱き上げると、水滴を拭うこともせず部屋に駆け込んだのだった。
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