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番外編
僕の大好きな不器用な人13
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緩く腰を動かすと下から突き上げられ、堪えることなく嬌声を放つ。何もかもが気持ちいい。陶酔するようなシチュエーションも興奮したが、やはり愛する人に求められているのが一番心が満たされる。
髪を振り乱し彼から与えられる感覚を一つ一つ拾い上げていく。だがそれができたのも途中までだった。上体をベッドに押しつけられ上から腰を押しつけられるともう、考える余裕をなくしてしまう。最奥を突き破るようにそこを突かれると、強引な愉悦が襲ってくるからだ。どんなに抗っても逃げてもすぐに捕まってしまい、濃厚な快楽の中に沈められていく。手を伸ばして浮き上がろうとしても藻のように纏わり付いて決して浮き上がることができない。苦しくて暴れ回ってもすべてを飲み込まれていく。
そしてやってくるのだ、その瞬間が。目を閉じていても世界が真っ白になって宙に放り出されたような感覚が。遂情とは違う浮遊感を揺蕩いなかなか地上に降りてこられないまま、筋肉が痙攣を繰り返す。飽和にも似た感触はすべての邪念から隆則を解き放ってくれる。
そして目の前にいる男しか見えなくなる。
愛おしくてたまらない男が。
「メス達き、したんですね。可愛い、俺の隆則さん」
音としてその声が耳に運ばれる。だが何を言っているのかわからない。甘く微笑んでいるのに目の奥だけが貪婪に自分を映し出しているのが嬉しかった。
この愛おしい男は、こんな表情をしても決して甘くはない。まだ揺蕩ったままの隆則の身体を当然のように貪っては、新たな快楽を与える。奥ばかりを激しく突かれ、また強引に強烈な愉悦でもって絡め取ってくる。抗う力もないのに高みを目指され、短時間で何度も絶頂へと導かれた。
「またっ、また!」
「達ってください、何度でもここ突いてあげますから」
「ゃあぁぁぁぁぁっ!」
一度でも絶頂を味わえばその後はもう彼の意のままに何度も味わい、そして彼を欲すること以外、考えられなくなる。
遥人に愛されるためだけの自分になったようで、それが嬉しくて堪らない。
「ねぇ隆則さん。眼鏡の俺と今の俺、どっちがいいんですか?」
「いまのはるとがいいっ……」
「どうして?」
「おれのっおれのだからぁぁ」
意識のないまま本心を曝け出し、ひたすら身悶えた。
そんな隆則を愛おしそうに見つめる目があるのを知らず、絶頂を味わっては意識を失うのだった。
「本当、可愛すぎなんですよ。そうやって俺がいいって言ったりするから、意地悪したくなっちゃうんです、わかってますか?」
そんな甘い愚痴すら知らないまま、幸せに満たされた身体から力を失わせていった。
当然次の日、感じすぎた隆則は這うように仕事部屋へと行き、納品してからずっと遥人が帰ってくるまでベッドの中で過ごすしかなかった。
眼鏡の日なんかくそ喰らえと思いながらも、時折付き合わされるプレイに悦ぶのだが、今はまだ知らないのであった。
髪を振り乱し彼から与えられる感覚を一つ一つ拾い上げていく。だがそれができたのも途中までだった。上体をベッドに押しつけられ上から腰を押しつけられるともう、考える余裕をなくしてしまう。最奥を突き破るようにそこを突かれると、強引な愉悦が襲ってくるからだ。どんなに抗っても逃げてもすぐに捕まってしまい、濃厚な快楽の中に沈められていく。手を伸ばして浮き上がろうとしても藻のように纏わり付いて決して浮き上がることができない。苦しくて暴れ回ってもすべてを飲み込まれていく。
そしてやってくるのだ、その瞬間が。目を閉じていても世界が真っ白になって宙に放り出されたような感覚が。遂情とは違う浮遊感を揺蕩いなかなか地上に降りてこられないまま、筋肉が痙攣を繰り返す。飽和にも似た感触はすべての邪念から隆則を解き放ってくれる。
そして目の前にいる男しか見えなくなる。
愛おしくてたまらない男が。
「メス達き、したんですね。可愛い、俺の隆則さん」
音としてその声が耳に運ばれる。だが何を言っているのかわからない。甘く微笑んでいるのに目の奥だけが貪婪に自分を映し出しているのが嬉しかった。
この愛おしい男は、こんな表情をしても決して甘くはない。まだ揺蕩ったままの隆則の身体を当然のように貪っては、新たな快楽を与える。奥ばかりを激しく突かれ、また強引に強烈な愉悦でもって絡め取ってくる。抗う力もないのに高みを目指され、短時間で何度も絶頂へと導かれた。
「またっ、また!」
「達ってください、何度でもここ突いてあげますから」
「ゃあぁぁぁぁぁっ!」
一度でも絶頂を味わえばその後はもう彼の意のままに何度も味わい、そして彼を欲すること以外、考えられなくなる。
遥人に愛されるためだけの自分になったようで、それが嬉しくて堪らない。
「ねぇ隆則さん。眼鏡の俺と今の俺、どっちがいいんですか?」
「いまのはるとがいいっ……」
「どうして?」
「おれのっおれのだからぁぁ」
意識のないまま本心を曝け出し、ひたすら身悶えた。
そんな隆則を愛おしそうに見つめる目があるのを知らず、絶頂を味わっては意識を失うのだった。
「本当、可愛すぎなんですよ。そうやって俺がいいって言ったりするから、意地悪したくなっちゃうんです、わかってますか?」
そんな甘い愚痴すら知らないまま、幸せに満たされた身体から力を失わせていった。
当然次の日、感じすぎた隆則は這うように仕事部屋へと行き、納品してからずっと遥人が帰ってくるまでベッドの中で過ごすしかなかった。
眼鏡の日なんかくそ喰らえと思いながらも、時折付き合わされるプレイに悦ぶのだが、今はまだ知らないのであった。
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『僕の大好きな不器用な人④』です
カッコいいメガネ姿の遥人くんに、萌え〜(^0_0^)なのかと思っておりましたが…🤭
遥人くん以外の人に😱◯されていましたか…😣
不器用と言うか…何なのでしょうかね😅
まぁ〜遥人くんが大喜びなので…まっ良いか😮💨
さぁ〜この後は?
iku様
いつもありがとうございます!!
まさかの不器用というか順応性の低さが露呈している隆則です😂😂😂
そんな隆則でも大好きでついでに自分に操立てしてくれるのを見せつけられたら大興奮ですよね!
さて、何日ほど寝込むんでしょうね……いたずら心を起こす恋人を持つと大変ですよねー(棒)
解ってはおりましたが、割蓋綴鍋ですね(笑)
ご馳走様でした。
遥人くんはまた新たなネタ探してきそうで楽しみです!
iku様
はい、皆様ご存じの割れ鍋に綴じ蓋カップルです😂😂😂
遥人が阿呆なことをしても、強く出ずに受け入れては「辛いけど……愛されてる💕💕」なんてお花畑思考の隆則では改める機会なんて、とてもとても😂😂😂
次はどんなネタを探してくるんでしょうね、私も楽しみです!
番外編『世界で一番君が好き』💖
読了させていただきました😂🙏
期待通りの邪魔者奏人くん😅お疲れさまでした🥹
初日の巨大?ハンバーグから、遥人兄さん的には
アウト👍でしたよね😱
最後の追い出しも😆さすが👏遥人くん💕
待ちにまった、せっかくの隆則さんとの甘々時間は
弟いえども、あの仕打ちですかぁ〜😂😂😂
ただ…まさか🤭奏人くん〜〜😍
そういう事だったのですね😘
幼馴染みCPも良きですねぇ〜🙌✨
奏人くんが無事に就職できたら😉幼馴染みくんと
ルームシェアという名の同棲開始ですね🤤
また登場される機会がお有りになりますか〜?
次なる番外編も楽しませていただきます🙏
ありがとうございます🤗🩷
iku様
お読みくださってありがとうございます!
そうなんですよ、初日から奏人くんは受難に見舞われて可哀想な状況です。
あのハンバーグだって水谷家では当たり前……むしろ少ないかも?な大きさなのにクレームが挿っちゃうんですよ😂😂😂
憐れです、本当に憐れです💕💕
そして兄は相変わらずの隆則至上主義で、可哀想ぶりに拍車がかかってしまい、彼氏の家に愚痴りに行きましたとさ😂
ご想像の通り、同棲して兄カップルとは絶対に交わらない生活をすると心に誓うんでしょうね!
それが互いの精神安静に良いと思われます💕💕
是非次もよろしくお願いします💕💕