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しおりを挟む「そんなあからさまに嫌な顔されるとさすがの僕もへこむんだけど。」
「私たちは政略結婚なのですから仲良くしなくてもいいのでは?」
「たとえきっかけがそうだったとしても、そこから関係性を深めていくのもアリなんじゃない?」
ここから関係性を深めていけると思っているのね。
なんて楽観的なひとなの。
過去に私をからかった時のこと、あなたが忘れてもわたしは覚えてる。
今もずっと許してないから。
関係性を深めていくだなんてお断り。
「嫌です。
残念ですけど私、あなたに歩みよる気なんてありません。」
「…なんでそんなに嫌われてるかわからないけど、ぼくは君と…」
「そうやって甘い言葉を吐けば、私が絆されるとでも?」
腹が立つ。
「あなたのおかげで家が没落せずに済んだ。
それは、とても感謝してる。
でも私、ほんとうに貴方と親交を深めるつもりはない。
ちゃんと妻としての役目は果たすからそれ以外では干渉してこないで。」
わたしは思いのたけを話した。
「わかった、必要以上にきみに干渉しない。」
ふうーーー
。。。。
正直に話した。
後悔はしてない。
でもいま二人の間に流れる空気は、新婚夫婦あるまじき気まずさだった。
──────────────────
「よろしくお願いします。」
「大丈夫、何も怖いことはしない。
もしいやだったらすぐやめるから。」
今わたし、全身の血が沸騰しそうで困っている。
あれから数時間。
その間に、次期皇后として注目される盛大な結婚式を終えた。
そして現在、わたしは初夜の真っ只中だ。
今までそういう経験がない私は、この行為が恥ずかしくてたまらない。
「大丈夫、やめる?」
わたしの体を優しく触りながら、時折こういうふうに聞いてくるセス王子あらためセスだが、その呼びかけがこの状況もあいまって甘い。
わたしをこわれ物かのようにそっと触れる。
しかしわたしの太ももに当たる、熱く隆起したものがセスの興奮を物語る。
「ち、かい…」
わたしはそ何もかもが歯がゆくなって、顔を隠す。
しかしその腕を容易くはらいのけ、セスはさらに近くで私を見つめる。
あまりにも熱烈にみられ、とても頭がくらくらする。
「キスしたい…」
熱をはらんだセスの声に、わたしの体の奥がうずく。
この熱を逃したくて、わたしはセスの首の後ろに手を這わせる。
するとセスは、先ほどまでとはうってかわったように深く口ずける。
セスの舌がわたしの口腔に侵入し、ねっとり絡み合う。
「挿れる、ね」
しばらくキスに浸り合ってから、セスのモノが私のなかへと入ってきた。
圧迫感はあるものの、微塵も痛みを感じないほどじっくり指でならした私の奥は。簡単に快感をひろう。
わたしは狂うほどの快感で全身を溶かされていった。
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