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残酷な重み
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目がうまく開かない。しかし、そんな視界の中でも残酷なのは分かった。俺は必死に立ち上がろうとした。立ち上がれないのなら、這いつくばって彼の所へ向かう。しかし、止められた。
「何してんだお前! あいつの犠牲無駄にする気か!?」
「…無駄になんかしない。しない為にもあいつの所に行ってんだろがっ!」
喉から血が沸き上がるのを感じる。全身が痛い。そんな身体でも、彼の元には行ってあげなければいけない。彼は俺の大切な仲間だからだ。
「戦場で甘いこと言ってんじゃねーぞ。生きるか死ぬかだ。あいつは助からない。お前は助かる。いいか? 頼む。分かってくれ」
分からない。全く分からなかったのに涙が止まらなかった。俺が次に目が覚めて見たのは白い天井だ。俺はこの天井を知っている。何度かお世話になった病院だ。
「目が覚めたか」
「あいつは!? なぁ、どこの部屋だ!?」
あぁ、分かってる。でも、聞くのはタダってもんだ。俺は医者に尋ねる。医者は答えない。俺は無理矢理立ち上がって部屋を出ようとする。
「死んだよ。お前が一番よく分かってるはずだ」
「そうか。死んだか…。あの馬鹿死んだのか」
「生きろよ。他は言わせるな」
戦場で命が簡単に落ちることを知っている。敵兵を何人も殺してきたから、それが分かる。弾が当たれば死ぬ。それだけだった。
「お前ズルいよ。俺を庇って死ぬなんて、カッコつけてさ。お前の命がこんなにも重たいなんて、知らなかった。こんな重たいもん俺に勝手に持たせてよ。ふざけんなよ」
彼のお墓に文句を言いに来てやった。じゃないと気が済まない。涙ながら、みんな言うよ。お前の分も生きろ。そんな無責任な言葉で片付けられるのが癪だった。
「じゃあ、誰と酒呑んで馬鹿騒ぎすればいんだよ。いつもそうやって、殺めて震えた手を二人で止めてたじゃないか…」
俺は彼の分まで生きないといけない。だけど、それは難しい。目の前で殺された彼と今まで殺めてきた人達が、一気に俺を襲う。こんな弱い俺をどうか許して欲しい。
「俺が一番馬鹿だったかも知れないな」
引き金を引くと手の震えは止まった。
「何してんだお前! あいつの犠牲無駄にする気か!?」
「…無駄になんかしない。しない為にもあいつの所に行ってんだろがっ!」
喉から血が沸き上がるのを感じる。全身が痛い。そんな身体でも、彼の元には行ってあげなければいけない。彼は俺の大切な仲間だからだ。
「戦場で甘いこと言ってんじゃねーぞ。生きるか死ぬかだ。あいつは助からない。お前は助かる。いいか? 頼む。分かってくれ」
分からない。全く分からなかったのに涙が止まらなかった。俺が次に目が覚めて見たのは白い天井だ。俺はこの天井を知っている。何度かお世話になった病院だ。
「目が覚めたか」
「あいつは!? なぁ、どこの部屋だ!?」
あぁ、分かってる。でも、聞くのはタダってもんだ。俺は医者に尋ねる。医者は答えない。俺は無理矢理立ち上がって部屋を出ようとする。
「死んだよ。お前が一番よく分かってるはずだ」
「そうか。死んだか…。あの馬鹿死んだのか」
「生きろよ。他は言わせるな」
戦場で命が簡単に落ちることを知っている。敵兵を何人も殺してきたから、それが分かる。弾が当たれば死ぬ。それだけだった。
「お前ズルいよ。俺を庇って死ぬなんて、カッコつけてさ。お前の命がこんなにも重たいなんて、知らなかった。こんな重たいもん俺に勝手に持たせてよ。ふざけんなよ」
彼のお墓に文句を言いに来てやった。じゃないと気が済まない。涙ながら、みんな言うよ。お前の分も生きろ。そんな無責任な言葉で片付けられるのが癪だった。
「じゃあ、誰と酒呑んで馬鹿騒ぎすればいんだよ。いつもそうやって、殺めて震えた手を二人で止めてたじゃないか…」
俺は彼の分まで生きないといけない。だけど、それは難しい。目の前で殺された彼と今まで殺めてきた人達が、一気に俺を襲う。こんな弱い俺をどうか許して欲しい。
「俺が一番馬鹿だったかも知れないな」
引き金を引くと手の震えは止まった。
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