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その後の二人(番外編②)
チンチラを飼うか飼わないか 15*
しおりを挟む「あ……ぅあッ」
ギシギシと軋むベッドの上で、春人の方こそが動物のように四つん這いになり、剥き出しの尻を琉笑夢の眼前に突き出しているという恥ずかしい格好のまま喘いでいた。
ガクガクと、自分の意思に関係なく腿が痙攣してしまう。
時折強く噛みしめるシーツは、唾液で湿り過ぎてびしょ濡れだった。
「は、あ、ぁ……も……くる、し……」
ぐちぐちと執拗に内壁を弄ってくる指はもう三本に増やされている。中指、人差し指、そして薬指だ。
時折親指もねじ込まれ、くぽくぽと縦に横に押し広げられる。そしてしょっちゅう隙間からぬるりとした舌が忍び込んで中を濡らしてくるものだからどこまでも敏感になってしまい、腰が揺れて止まらない。
「はーる、さっきから腰、揺れまくってんね」
「う、るさ、ァ……あっ、ンぅ」
だってしょうがないじゃないか、最後まで高められそうな瞬間を見計らって窄まりにふう、と息を吹きかけられ、火照った内壁が延々と疼いてしまうのだから。
「ずっぽり咥え込んでるし、最初に比べてだいぶゆるくなったよな」
それに自分の意思に反して、琉笑夢から与えられる快感を受け入れ慣れつつある内壁は、ぎゅうと琉笑夢の指を呑み込み誘い込むようにうねってしまう。
口内にどんどん涎が溜まり、嚥下できなかったものがどんどんシーツに沁み込んでいく始末だ。声だって引っ切り無しに溢れてしまう。
しかも、だ。全ての指を第三関節までくぷくぷと出し入れされながら、もう片方の手にはしとどに雫を零す雄を擦られ続けているのだ。
時折思い出したかのように根本から鈴口までをぬるぬると往復され、緩い快楽の渦が下半身から脳髄をいったりきたりしていて、もう我慢の限界だった。
「る、るえ、む」
「なに」
「……もっ、いれ──ぁッ、あぅ」
「駄ぁ目」
「んっ──……ん~~ッ……」
にゅぐ、と指を深くまで挿入され、ずるりと舌が押し入ってくる。指と舌先でぐちゃぐちゃになるまで執拗に掻き回されて、仰け反りながらシーツを掴んで犬のようにはふはふと荒い息を零した。
「あー……ぁ、あぅ、もっ、なん、で……ぇ、ひゃ」
「だって、汚い汚いって煩えから。言ったろ、春が気になんねえぐらい舐めてやるって。んー」
「い、いった、けど……っ、ぉ」
「それに、まだ奥までちゃんと濡れてねえし」
「ぬれ、たっ……も、もぉ、ふ、ふやけたぁ……」
「……この性悪」
「え……な、なん、うぁ……あっ……!」
臀部の丸みと割れ目の隙間を下から上までれろお、と舐められてぴぃんと足指が伸びる。
「あ、今きゅってなった」
「る、るぅ……ッ」
「春のお尻、ふりふりしてる。気持ちよすぎてとまんねえの?」
ずっとこれだ。いつも以上にしつこい愛撫に苛まれている上、陰茎の根本をきつく締め付けられているためまだ一度も吐き出せていない。
なにしろ始める前に盛大に機嫌を損ねた琉笑夢だ、そういう時の琉笑夢に求められるセックスはかなりいじわるで、しかも陰湿な時が多い。
現に何度頼み込んでも一番ほしい突き上げを与えてもらえない。
「んー……ここ、春の匂いと春の味が一番濃いとこだな。あー、ずっと舐めてたい……春、はる」
「は、ぁ……んン」
(ううう、このド変態野郎~~っ)
長らく焦らされたことも相まって苛立ちが最高潮に達し、快楽に飲まれそうになりながらげし、と足を後ろに振り上げて琉笑夢の体を狙う。
が、なんなく捕らえられて定位置に戻された。
「は? なにこの足、邪魔」
「こっ、この……」
「無駄な抵抗すんなって、へし折られてえのかよ」
「ひゃ、ぁっ」
ぢゅ、と窄まりに吸い付くように口付けられ、唇が丸い形をなぞるようにだんだんと上へと上がってくる。
「な、わかる? ってか聞こえてる?」
「……ぁ、な、に」
「春が、奥を指で弄られながらここを可愛がられると、どうなっちゃうのか」
「し、らねぇ、よ……っ」
「あっそ。じゃあ教えてやるよ、シーツ握りしめてよがってろ」
言われんでももうひっつかんでいる。
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