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Ⅶ 自由
第46話 解決
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それぞれの願いが分かった。それにどう向き合うか。四人は僕の真剣な顔に改めて、僕を受け入れた。殺しとかそんなの無理だけど、結局みんな幸せを求めている。幸せを求めて願ったものが叶った代償に自由を奪う。皮肉な話だ。
せめて、彼女たちが抱えるそれを失くすために僕なりに楽しくさせよう。
その夜は解散になった。この日は白い像に叶えるために足を運んだ。この日こそ本当のパンドラの函が開く日。歴史を変えた。でもまだ本題を置いて日を跨いただけ。
今日は公園で野宿することにしよう。こんなに寒いのは初体験でブルブル震える。この時代でも寒いのはやっぱり寒い。心まで寒くならないように明保野さんの顔や太陽、嵐の顔を思い出して奮い立つ。すると、ライトの照明が顔に当たった。チカチカして眩しい。誰かがそこに立っていたのは明保野さんと久乃さんだ。
「やっぱりいた」
明保野さんが僕の顔に照明を当てて、白い息を吐いた。後ろに隠れていた久乃さんが驚いている。
「あれ、二人とも帰ったんじゃ」
「うーん。帰ろうとしたんだけど、君がね、心配だから」
ね、と言って明保野さんは久乃さんに同意を求める。久乃さんは相変わらず隠れている。勇ましい姿はどこへやら、主人に隠れるペットのよう。僕は公園の寒さが凌げる場所で体を丸めて縮こまっていた。そこを明保野さんたちに見つかり、今日は、久乃さん宅にお邪魔することに。
「え、いいの?」
「人がいたほうがくぅちゃんも安心するから。君さ、泊まるところないでしょ? なんか変だとずっと思ってた。家出て勇気あるよね。凄い」
勘が働いている。斜め方向の解釈してくれてよかった。僕は家出少年扱いになっている。それはそれでいいや。僕らは久乃さん宅のアパートへと向かっていた。
確か、家庭環境の悩みだったな。早速久乃さんを助けないと。やがてアパートに辿り着いた。小さな二階建てアパート。一室狭く、通路に洗濯機がある。久乃さんのお宅へと。
窓から差し込む灯りはない。どれも暗い。鍵もかけていない扉を開けると真っ暗闇な景色が広がっていた。暗闇で目が慣れている。パチリと視界が真っ白になった。部屋の照明がついたのだ。その瞬間、視界がパチパチして痛いほど。
「あの、お父さんは」
おずおず聞くと久乃さんはひどく冷めた声で答えた。
「今頃ゴミ箱に顔突っ込んで寝ているに決まっている」
なる程。今日は帰ってこない日、ということか。だから他人の僕でも家に上がらせたのか。明保野さんはまるで、自分の家のように台所に立ってコップにお茶を注いでいる。当の、久乃さんは自分の家なのに隅っこで体育座りして縮こまっている。
久乃さんの問題を解決するためには親と別離するか、話し合って解決するか。望ましいのは話し合いがいいのだが、そう易易と解決できない。
「久乃さんは将来、何になりたいの?」
夢について語れば、自分も知りうる。
道を一本だけじゃない。無限大にある。可能性を考えてほしいんだ。
「……なんでそんなこと、はぁ、昔は薬剤師になりたかった。お母さんが薬剤師だったからそれに憧れて……でもそのお母さん、あいつの暴力に耐え兼ねて自さつした。自分の店で売っている薬で。だからこの夢は諦めて今はない。ただ、あいつが早くしねばいいて願っている」
久乃さんは時折、言葉を止めて喋った。
これは難しいぞ。どうやって楽しませるんだ。四人ともクソ重い。どうやったら、彼女たちを喜ばせるんだ……悶々と考えているとピン、とあることをひらめいた。
「そうだ! みんなで旅行しよう!」
僕の閃きに2人とも口をあんぐり。
「旅行? これ聞いて旅行に行くなんて……――」
「いいね! 行く行く気分転換に!」
久乃さんがはぁ、と大きいため息をついた瞬間、明保野さんが賛同したため、すぐにスイッチをきりかえ自分も行くと即答。
時には悩みや環境を置いて何処かで吹っ切れたほうがいい。この四人はそれができないから、僕がしないと。
久乃さんが早速、あとの二人にも連絡してこれからという話になった。これから、何処に行くのか。それを決めるのも道に迷うのも、彼女たちは面白いらしい。再び四人揃ったとき大はしゃぎしていた。
蜜鞘姉妹は着物姿で特に持ち物はない。
タイムマシンに乗るとき、特に持ち物は持っていなかったのに気づいたら内ポケットにこの時代のお金が入っていた。福沢諭吉が3枚。
それを見た明保野さんは何故か「たったの3枚か」と舌打ちしていたが蜜鞘姉妹がお金を所持しているようで、工面させてもらった。
なんだが申し訳ない。肌寒い夜の中、白い息を吐きながら歩いていく。旅路も見つからないのに途方もないこと言ったかな。明るい照明から遠ざけるように暗い夜道に歩いていく。
道中、苗化ちゃんがショップに立ち寄ってゴスロリ服を身に纏う。
「いっつも、着物で窮屈なんだよね。だからこんなフリル憧れてたの」
苗化ちゃんはその場をくるくる回って嬉しそうにはしゃぐ。守人のときはいっつも着ていたけどな。そうか。こんな小さい子でも家からの圧政があってストレスだろうな。
「決めた。何処か知らない遠いところ行ってみましょう」
鳳華姐さんが遠い景色を見ながら言った。そんなのもちろん四人とも満場一致。遠いところか、そうして綺麗で美しい場所を想像していると、目の前に黒い車が止まった。中からデカイ男性たちが現れ、暴れ回る四人を捕らえて車の中に強引に押し込まれていく。僕は数人の男たちに腹や顔を殴られる。
明保野さんの髪の毛が引っ張られ痛い痛いと泣き叫ぶ姿を遠のく意識の中映った。守らなきゃ。でも意思と体は反して、体は地面に倒れて鼻や口から血が出ていた。体中痛い。
「明保野、さん……」
腕を伸ばしたがやはり届かない。あの手を、握って、あそこから救わないと…………。
§
助けないと……。意識がだんだん覚醒していく。覚醒した瞬間に、全身の血が体中に流れていくように、動かなかった指先が動く。
ふ、と目が覚めるとよく知っている天井だった。そして次によく知っている顔ぶれが目前に。帰ったのだ。元の時代に。ふらふら上体を起き上がる。
「太陽、僕……」
「良かった。帰って来れたんだね!」
太陽はほっと胸をなでおろし、起き上がった僕を支える。側に苗化ちゃんが立っていて、同じように安堵した表情。タイムマシンに乗ってあれからまだ、半日しか経っていない。僕は半日眠り、体は臓器が腐らないために冷凍されていた。そのため体が酷く冷たいのか。
恐らく、あの暴力行為によりバッチが外れたんだ。それで元の時代に。体を温めて温かいココアを飲んで、それから近況報告。
「なんで南の守人と姉妹だって言ってくれなかったの? 初耳だよ」
「え?」
苗化ちゃんは自分の名前が〝蜜鞘苗化〟で南の守人と姉妹なのを知らなかったらしい。千年にも及ぶ生にその事実を忘れてしまった。そういえば、明保野さんも久乃さんも最初自分の名前を呼ばれたときびっくりしていたな。
苗化ちゃんは自分の名前を知って、悟った目をした。
「それぞれの願いがそれとは……解決策なんて中々ない。寧ろ、その四人を同時に救えるにはやっぱり、四人の願いを変えないと」
太陽が首を捻って考える。
「どうやって」
僕がわらにも縋る思いで聞いてみると、太陽は考えてる癖にお手上げのポーズをした。藁にも縋ったのに、藁でもなくただのブラフだった。
「一度タイムスリップしてまたもう一度タイムスリップすると、その日から一週間開けたことになる。」
苗化ちゃんがリュクサックに地図やポカリを入れていく。
「それは?」
「手ぶらじゃ心細いと思って、さっき思いついたの」
苗化ちゃんはまるで、遠足に行く気満々でリュクサックに荷物を入れていく。
「姉妹なんて、初めて知った。どの代のあたしも知らなかったらしい。このカメラ、機能するから写真撮っといて」
苗化ちゃんは寂しそうに切なく言った。
エデン製の最新カメラで光を調整できるらしい。そのカメラで守人の顔を撮ってきてほしいと。守人はそれぞれの管轄にいてそれぞれの顔を知らない。もう千年それを続いていた。
「守人は千年間、それぞれの管轄にずっと縛られていた。それは白い像からの呪いなら、僕は……壊せるかもしれない」
僕が言った言葉に太陽も苗化ちゃんも目を見開いた。
それぞれの場所で縛られていた彼女たちを自由にさせる。その呪いを解く鍵はやはり、四人しかいない。
「白い像に願いをかけたと同じで、四人とも手を繋げば解けれるんじゃ?」
「簡単に言わないで。東はどうやって来れるのよ。海を渡って? その間に結界は北と南が補強する。如何足掻いても集結できない」
苗化ちゃんは目を細くして叱咤。
「僕らが協力する。なんとかしてみせる」
僕が強く言った。
苗化ちゃんは怒っていたのに、僕の勇ましさを見るやため息ついて、それから何も言わなかった。
せめて、彼女たちが抱えるそれを失くすために僕なりに楽しくさせよう。
その夜は解散になった。この日は白い像に叶えるために足を運んだ。この日こそ本当のパンドラの函が開く日。歴史を変えた。でもまだ本題を置いて日を跨いただけ。
今日は公園で野宿することにしよう。こんなに寒いのは初体験でブルブル震える。この時代でも寒いのはやっぱり寒い。心まで寒くならないように明保野さんの顔や太陽、嵐の顔を思い出して奮い立つ。すると、ライトの照明が顔に当たった。チカチカして眩しい。誰かがそこに立っていたのは明保野さんと久乃さんだ。
「やっぱりいた」
明保野さんが僕の顔に照明を当てて、白い息を吐いた。後ろに隠れていた久乃さんが驚いている。
「あれ、二人とも帰ったんじゃ」
「うーん。帰ろうとしたんだけど、君がね、心配だから」
ね、と言って明保野さんは久乃さんに同意を求める。久乃さんは相変わらず隠れている。勇ましい姿はどこへやら、主人に隠れるペットのよう。僕は公園の寒さが凌げる場所で体を丸めて縮こまっていた。そこを明保野さんたちに見つかり、今日は、久乃さん宅にお邪魔することに。
「え、いいの?」
「人がいたほうがくぅちゃんも安心するから。君さ、泊まるところないでしょ? なんか変だとずっと思ってた。家出て勇気あるよね。凄い」
勘が働いている。斜め方向の解釈してくれてよかった。僕は家出少年扱いになっている。それはそれでいいや。僕らは久乃さん宅のアパートへと向かっていた。
確か、家庭環境の悩みだったな。早速久乃さんを助けないと。やがてアパートに辿り着いた。小さな二階建てアパート。一室狭く、通路に洗濯機がある。久乃さんのお宅へと。
窓から差し込む灯りはない。どれも暗い。鍵もかけていない扉を開けると真っ暗闇な景色が広がっていた。暗闇で目が慣れている。パチリと視界が真っ白になった。部屋の照明がついたのだ。その瞬間、視界がパチパチして痛いほど。
「あの、お父さんは」
おずおず聞くと久乃さんはひどく冷めた声で答えた。
「今頃ゴミ箱に顔突っ込んで寝ているに決まっている」
なる程。今日は帰ってこない日、ということか。だから他人の僕でも家に上がらせたのか。明保野さんはまるで、自分の家のように台所に立ってコップにお茶を注いでいる。当の、久乃さんは自分の家なのに隅っこで体育座りして縮こまっている。
久乃さんの問題を解決するためには親と別離するか、話し合って解決するか。望ましいのは話し合いがいいのだが、そう易易と解決できない。
「久乃さんは将来、何になりたいの?」
夢について語れば、自分も知りうる。
道を一本だけじゃない。無限大にある。可能性を考えてほしいんだ。
「……なんでそんなこと、はぁ、昔は薬剤師になりたかった。お母さんが薬剤師だったからそれに憧れて……でもそのお母さん、あいつの暴力に耐え兼ねて自さつした。自分の店で売っている薬で。だからこの夢は諦めて今はない。ただ、あいつが早くしねばいいて願っている」
久乃さんは時折、言葉を止めて喋った。
これは難しいぞ。どうやって楽しませるんだ。四人ともクソ重い。どうやったら、彼女たちを喜ばせるんだ……悶々と考えているとピン、とあることをひらめいた。
「そうだ! みんなで旅行しよう!」
僕の閃きに2人とも口をあんぐり。
「旅行? これ聞いて旅行に行くなんて……――」
「いいね! 行く行く気分転換に!」
久乃さんがはぁ、と大きいため息をついた瞬間、明保野さんが賛同したため、すぐにスイッチをきりかえ自分も行くと即答。
時には悩みや環境を置いて何処かで吹っ切れたほうがいい。この四人はそれができないから、僕がしないと。
久乃さんが早速、あとの二人にも連絡してこれからという話になった。これから、何処に行くのか。それを決めるのも道に迷うのも、彼女たちは面白いらしい。再び四人揃ったとき大はしゃぎしていた。
蜜鞘姉妹は着物姿で特に持ち物はない。
タイムマシンに乗るとき、特に持ち物は持っていなかったのに気づいたら内ポケットにこの時代のお金が入っていた。福沢諭吉が3枚。
それを見た明保野さんは何故か「たったの3枚か」と舌打ちしていたが蜜鞘姉妹がお金を所持しているようで、工面させてもらった。
なんだが申し訳ない。肌寒い夜の中、白い息を吐きながら歩いていく。旅路も見つからないのに途方もないこと言ったかな。明るい照明から遠ざけるように暗い夜道に歩いていく。
道中、苗化ちゃんがショップに立ち寄ってゴスロリ服を身に纏う。
「いっつも、着物で窮屈なんだよね。だからこんなフリル憧れてたの」
苗化ちゃんはその場をくるくる回って嬉しそうにはしゃぐ。守人のときはいっつも着ていたけどな。そうか。こんな小さい子でも家からの圧政があってストレスだろうな。
「決めた。何処か知らない遠いところ行ってみましょう」
鳳華姐さんが遠い景色を見ながら言った。そんなのもちろん四人とも満場一致。遠いところか、そうして綺麗で美しい場所を想像していると、目の前に黒い車が止まった。中からデカイ男性たちが現れ、暴れ回る四人を捕らえて車の中に強引に押し込まれていく。僕は数人の男たちに腹や顔を殴られる。
明保野さんの髪の毛が引っ張られ痛い痛いと泣き叫ぶ姿を遠のく意識の中映った。守らなきゃ。でも意思と体は反して、体は地面に倒れて鼻や口から血が出ていた。体中痛い。
「明保野、さん……」
腕を伸ばしたがやはり届かない。あの手を、握って、あそこから救わないと…………。
§
助けないと……。意識がだんだん覚醒していく。覚醒した瞬間に、全身の血が体中に流れていくように、動かなかった指先が動く。
ふ、と目が覚めるとよく知っている天井だった。そして次によく知っている顔ぶれが目前に。帰ったのだ。元の時代に。ふらふら上体を起き上がる。
「太陽、僕……」
「良かった。帰って来れたんだね!」
太陽はほっと胸をなでおろし、起き上がった僕を支える。側に苗化ちゃんが立っていて、同じように安堵した表情。タイムマシンに乗ってあれからまだ、半日しか経っていない。僕は半日眠り、体は臓器が腐らないために冷凍されていた。そのため体が酷く冷たいのか。
恐らく、あの暴力行為によりバッチが外れたんだ。それで元の時代に。体を温めて温かいココアを飲んで、それから近況報告。
「なんで南の守人と姉妹だって言ってくれなかったの? 初耳だよ」
「え?」
苗化ちゃんは自分の名前が〝蜜鞘苗化〟で南の守人と姉妹なのを知らなかったらしい。千年にも及ぶ生にその事実を忘れてしまった。そういえば、明保野さんも久乃さんも最初自分の名前を呼ばれたときびっくりしていたな。
苗化ちゃんは自分の名前を知って、悟った目をした。
「それぞれの願いがそれとは……解決策なんて中々ない。寧ろ、その四人を同時に救えるにはやっぱり、四人の願いを変えないと」
太陽が首を捻って考える。
「どうやって」
僕がわらにも縋る思いで聞いてみると、太陽は考えてる癖にお手上げのポーズをした。藁にも縋ったのに、藁でもなくただのブラフだった。
「一度タイムスリップしてまたもう一度タイムスリップすると、その日から一週間開けたことになる。」
苗化ちゃんがリュクサックに地図やポカリを入れていく。
「それは?」
「手ぶらじゃ心細いと思って、さっき思いついたの」
苗化ちゃんはまるで、遠足に行く気満々でリュクサックに荷物を入れていく。
「姉妹なんて、初めて知った。どの代のあたしも知らなかったらしい。このカメラ、機能するから写真撮っといて」
苗化ちゃんは寂しそうに切なく言った。
エデン製の最新カメラで光を調整できるらしい。そのカメラで守人の顔を撮ってきてほしいと。守人はそれぞれの管轄にいてそれぞれの顔を知らない。もう千年それを続いていた。
「守人は千年間、それぞれの管轄にずっと縛られていた。それは白い像からの呪いなら、僕は……壊せるかもしれない」
僕が言った言葉に太陽も苗化ちゃんも目を見開いた。
それぞれの場所で縛られていた彼女たちを自由にさせる。その呪いを解く鍵はやはり、四人しかいない。
「白い像に願いをかけたと同じで、四人とも手を繋げば解けれるんじゃ?」
「簡単に言わないで。東はどうやって来れるのよ。海を渡って? その間に結界は北と南が補強する。如何足掻いても集結できない」
苗化ちゃんは目を細くして叱咤。
「僕らが協力する。なんとかしてみせる」
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