この虚空の地で

ハコニワ

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Ⅶ 終末から明日~24歳~ 

第110話 海辺での摂取

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 炎のように熱く滾った息子を、ニアの前に晒した。生物のようにビクビク動いていた。赤黒い棒が槍のように空を向いていた。
 血管が浮き出て、今にでも爆発しそう。
 ニアはそっと棒を握った。ひんやりしてて気持ちいい。息子に顔を近づいてフンフンと臭いを嗅ぐ。

「はぁぁん。この濃厚な臭い、好きぃ」

 棒を上下に擦る。
 楽しそうに目を細めて、愛おしそうに棒を擦る。熱くなってるのを、さらに擦ると電気のような感覚が襲った。
 神経や頭に電流が通って、頭が真っ白だ。
 ビクビク感じている俺に、ニアは楽しそうに目を細めた。

 笠にふれるか、触れないかで焦らして触っている。今さっきの仕返しだな。笠に大胆に触れると、俺は喘いだ。
 ニアはチンポを咥え、口の中でペロペロ舐めた。裏筋を舐め、グチョグチョと唾液を絡ませて、笠をたっぷり舐め回した。
 口の形が、獰猛のチンポの形になっていた。それを根本まで咥え、前後に顎を動かした。
 すごく激しい。息をする間もなく、前後運動。

「んっ……ふっん」

 ニアは、苦しそうな、でも嬉しそうに咥え続けた。
 笠を舐め回し、睾丸をぎゅと握られた。
 脳天を貫かれた快感が襲い、頂点に達した。濃厚な白い精液がニアの顔面にかかる。髪の毛から唇までかかって。
「んあ、すごいベトベトしてる」
 ニュルと口からチンポを吐き出して、口にかかった精液をぺろりと舐めた。
 まだ熱い。
 じんじんと熱くなって、冷めることはない。
 さらに硬くなって、獰猛になっている。 

 ニアは、パンティを脱いだ。ポタポタと淫乱な蜜が滴り落ちる。姿勢を四つん這いになった。尻をこちらに向けて、桃の局部を晒している。陰毛も産毛もない赤子のような天然状態。

 桃色の局部から、赤い実が小さく顔を覗かせていた。

 チンポを尻に挟んだ。
 ジトと濡れた局部がチンポに当たる。どちらも温かくて、ヌルヌルしててローションみたい。
 ヌルヌルしてて、女の、閉じている未知の洞窟に入りそうだ。

「あぁん、硬いぃ……」

 ニアは腰をよがった。
 ギチギチに膨張したチンポが割れ目を擦れて、閉じている花弁の赤い身がプクと膨らんでいる。

 腰を動かし過ぎて、ニアの中に容易にチンポがはいった。充分に濡れすぎて、たった一度の突きでチンポが中央まではいった。

「ひぎぃ! あぁああ……ニアの中にはいってきてるぅうう!!」

 ニアの腰がガクガクよがった。
 甘い悲鳴じめた声が響く。
 孵化した卵みたいに温かくて、気持ちいい。熱いのがさらに熱を灯った。ギチギチに膨張したチンポを、ぐっとしめてきた。

 このままじゃ、イッてしまう。腰を動かしてみた。ニアの中の茂みとチンポが擦れて、腰が止まらない。

 グチュグチュと淫乱な音がする。
 つん、と青臭い臭いが周囲に漂う。茂みが笠に摩擦して、くせになる。次第に、動きは加速していく。

 俺の動きと同時にニアの体も大きく動く。
「激しい……溜まって、たん、だね……ふぁあそんな、激しくしたらあぁ……イッちゃう、イッちゃうのおぉぉ」

 散々焦らされたんだ。たっぷり仕返ししないとな。グニュ、と音を出し引き抜いた。ニアは切ない表情でこちらを見上げた。

 引き抜いた息子をブチブチと根本まで挿れた。悲鳴に似た声が轟いた。ガクガクと体全身を震わせ、はっはっと、喘いだ。犬が舌を出して喘いでいるようだ。

 金魚みたいに口をパクパクして、びっくりした表情でこちらを見上げる。大きな目に、涙がいっぱい溜まってうるうる潤っている。

 俺はピストン運動を繰り返した。
 肉がぶつかり合う音と、ニアの艷やかな声が反響する。ピストンするたび、ニアの髪の毛は荒れ、大粒の汗が飛沫する。狂ったように全身をなびかせていく。
 
「イク、イクぞ!」
「はぁぁん!! ニアも、ニアもイクぅぅ!! あ、あ、あ、あぁあああ!!」

 激しさを増し、お互いの体にすがりつくように体を重ね、一緒に果てた。膨張したチンポがニアの中に一気に爆発した。

 どくどくと溢れかえる潤滑油。秘部が濡れ、太腿までつぅと伝った。陸にあがった魚みたいにピクピクしてて、痙攣してた。

 何も考えられないほど、頭が真っ白だ。
 目の前がクラクラする。
 チカチカとライトが目の前で点滅してた。息を整えると、摂取開始。
 ニアを抱え、股の間に座らせた。グチュ、と卑猥な音をだし、熱く滾ったモノをブチブチと貫通していく。

 下からはい寄せる快感にニアは、目をカッとさせた。汗かも分からない大粒の涙が飛沫した。頭にしがみつき、耳元で熱い吐息と雌の声をあげる。

 この態勢は奥にまで伝わっていく。
 ニアの気持ちいい場所までじんじん届いた。ぐんぐん腰を打ち付ける。乱暴に。性を知ったばかりの思春期の男みたいに。すると、奥の部屋からコンコンとノックする音が。

「ふぁあああ!! 届いてるぅオチンチンが子宮に届いてるよぉおお!! あん、気持ちいい、ニアの子宮がキュンキュンしててオチンポミルクが欲しいよぉ。早く! 早く中にちょうだいっ!!」

 狂ったように腰を動かし、打ち付けた。
 パンパンと性器がぶつかり合う音、水が絡み合う卑猥な音、鼻が折れそうなほどプンとする青臭い臭い。

 ニアの腰が砕かれるほど打ち付けた。
 あんなに出した一回目よりもさらに濃厚なザーメンを出すのに、それほど時間はかからなかった。

 まるで噴水のように濃厚なものをニアの中に、たっぷり射精した。ニアはその熱さに朦朧とした意識で、こちらに身を委ねる。


 §


 摂取が終わると、暫く俺たちは空を眺めた。もちろん服を着て。夜になると、潮が森の近くまで押し寄せる。
 白い泡が砂浜を浸食する。幸いまだ安全な海辺に腰を落とした。砂でも、クッションみたいにサラサラしてて妙に居心地が良い。
 ニアと隣同士で座る。
「月が出てる」
「うわぁ、ほんとだ。何で気がつかなかったんだろ」  
 ニアは恍惚した表情で見上げた。
 ニアの瞳の色が月の光を浴びると、潤ったように光沢していた。俺は顔を覗いた。
「ニアの目、青と似てるな」
 視線がおもむろに俺に変わった。大きな瞳をぱちくりさせている。
「そんなこと、初めて言われた。もしかして、ニアのこと……」
 ポッと照れるニア。
「それはない」
 言う前に断った。 
 ニアは「もう少し照れてよお!」と不服そうに、頬袋を膨らませる。青い瞳は誰かに似ている。そうか。いつも夢の中で見る「彼女」だ。
 彼女の瞳は、アクアマリンの瞳だった。
 虚空島にいたころより、頻度が増えているきがする。
 その彼女とは、以前話した「彼女」だ。以前は断片的な記憶だったけど、また虚空島から抜けると、さらに蘇ってきた。

 サラサラの金髪に、アクアマリンの瞳をした女の子。
 彼女は、真正面に立って俺を見つめている。いつもいつも。彼女の背後には、禍々しい黒い霧が彼女を覆うように、広げている。
 そしていつもいつも、何かを告げている。
 俺には何も聞こえないし、届かない。手を伸ばそうとするも、どうしても届かない。まるで、光と闇のようだ。

 きっと、俺にとって「彼女」は思った以上に特別な存在だったんだ。そう、例えば約束を誓った恋人とか。
 強力な記憶操作、牡丹先生の呪怨は完璧だ。でも、島を出たら少し呪怨の紐が緩む。そのせいでか、また断片的な記憶が蘇った。
 牡丹先生はこのことを知っているのだろうか。

 俺たちには、許容量があってそれを越すと大変なことになる。卒業していった人たちは、どうなるんだ。何十年も外にいるニアや、ユーコミス、タウラスさん、当然、牡丹先生の呪怨によって消された記憶はあるだろう。
 だが、何十年も外にいる人たちは許容量を超えているはず。なのに、何事もない。これは一体どういうことだ。
 まさか、あれは嘘……。いいやありえない。あの場で凌げる嘘だとしてもいつかはバレる。
 タウラスさんたちは、どうなっているんだ。
 すると、視線を感じた。思わずそこに視線を向けると、ニアがまじまじ俺の横顔を覗いていた。
 穴があくほどじっと見られる。
 なんだ。まだ期待しているのか。ニアのことを特別な感情抱いたことないぞ。
「何?」
 怪訝に訊く。ニアはまだ不服そうに頬を膨らんでいた。そうだ。ニアなら知ってるだろうか。記憶のこと、俺たちの許容量のことを。
 いつも泣くし、喚くし、頼りにならないけど、一応こんなんでも年上だし学園のことなら割と知ってそうだ。
 一から説明するのは、長くなる。一部省いて説明してみた。
「虚空島から離れるとその子の夢を見る頻度が増えたんだ」
「どんな子!? 可愛い子!?」
「いつも夢に現れて助けることもできない。俺たちには、記憶の許容量があって、牡丹先生がそれを保護してたんたけど、島を出ると呪怨が緩むんだ。それで、ニアたちはどうなんだ? 全部思い出したのか?」
 ニアの目がぱちくりした。
 目から鱗のような仰天さ。もしかして、
「も、もしかして……初めて知ったのか?」
 恐る恐る訊くと、ニアは明らかに動揺し、目を泳ぎだした。よく見れば、小さな汗を大量にかいている。動揺しまくりだ。
「しししし知ってたよ!? そんなこと! ふぅん。そうなんだ。記憶……かぁ」
 ニアは首をひねって考え込んだ。
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