空白の時間

夕暮れ狼

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第12章 - 君と僕の未来

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第12章 - 君と僕の未来
ある日の夜、拓実は友香との思い出をたどりながら、眠れぬ夜を過ごしていた。何度も何度も目を閉じても、友香の笑顔が浮かんできた。
彼女が生きていた頃、二人で話していた未来のことを思い出す。未来はどこにでもあると思っていた。でも、今はその未来が消えてしまったことを、どうしても受け入れなければならない。
「君のいない世界で、僕はどう生きていけばいいんだろう。」
拓実はその問いに答えを出すことができなかった。けれど、少しだけ感じていることがあった。
「少しずつでも、前に進んでいけたらいい。」
友香のことを忘れるわけではない。ただ、友香が教えてくれた「幸せ」を心に抱きながら、自分の足で歩いていく。それが拓実の未来の一歩だと信じるようになった。
夜空を見上げると、星が輝いている。友香が見ている星と、僕が見ている星は、きっと同じだ。どこかで見守ってくれている気がして、少しだけ勇気が湧いてきた。
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