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13 墓荒らし
僕は埋葬された妻を彼女のご両親のもとへ届けようと、侯爵家の墓を管理している教会へと相談した。けれど、難しい顔をして決して頷いてはくれなかった。
それでもどうしても愛する妻の願いを叶えたい。
僕は道具片手に夜の墓地へと忍び込んで、一心不乱に墓を掘り続けた。こんなにも妻の心と身体に寄り添ったのは結婚をしてから初めての事かもしれない。
何時間も何時間も同じ動作を繰り返して、そして――。
カツン。
何度も何度も手の豆をつぶしながらようやく棺を掘り当てた。ホッとして、自然と口元に笑みが広がる。
理由はどうあれ僕がやっていることはただの墓荒らしだ。誰かに見つかったら信仰心を疑われて教会を破門されかねないし正直自分でもどうかしていると思うが、散々苦労を掛けた妻に償う為にはこうするしかないと思い詰めていた。
幸い、妻は火葬をされている。土葬された死体となると国外に持ち出すのは難しいだろうが、骨ならばどうにかなるだろう。
僕はやっと掘り当てた棺の蓋に手をかけた。
そして―――。
「え……?」
僕は蓋を外して固まった。
妻の棺の中には何も入っていなかったのだ――。
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