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真実の決意と青海くんの入院生活
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「透は多分もう大丈夫だ。俺……今日から学校行くから」
翌朝早朝に帰ってきた真実は私に言った。
「透のこれからの事を考えたら……俺はきちんとした大学行って、父さんの会社継いだ方がいいと思うんだ。ちゃんと稼げる場所作って、お前らを守れるようになりたいんだ」
「私は……もう少し青海くんのそばにいるね」
そう言うと真実は頷いた。
3学期はもう始まっていた。
難関の大学への進学を希望していた真実にとっては学校を休むのは良くないことだろう。
私の希望する大学はそれほど厳しいわけでもなく、学力も今のところ問題ないと言われていたのでもう少しくらいなら休んでいても問題なさそうだった。
もう二、三日だけ……そばにいてあげてもいいだろう。
壁に掛けられたカレンダーを見る。
一月もそろそろ中盤だ。
私たちは約一年で高校卒業である。
★
いつものように病室に行くが診察か何かの時間だったらしく、青海くんはいなかった。
仕方がないのでそのまま病室で待つことにし、ベッドの脇に置かれた椅子に座る。
待っている間暇だったのでベッド脇のテーブルに置かれた雑誌をなんとなく眺める。
……アルバイト情報誌……青海くんはまた何かアルバイトをする気なのだろうか?
まだ怪我も治ってないのに……
そう思っているとゆっくりとした足音が聞こえてきて、病室のドアが開いた。
「水野さん……またきてくれたんだ」
そう言いながら微笑んでくれた青海くんは、ゆっくりとだが歩けるようになっていた。
パジャマ姿に先日持ってきた真実のカーディガンを羽織った青海くん。
「もう歩いて大丈夫なの?」
そう聞くと青海くんは困ったように笑う。
「いつまでも入院もしてられないし、早く身体戻さないとね」
まだ身体が痛むのか青海くんはベッドの脇までゆっくりと歩き、座ろうとして声を漏らす。
「っ……!!……まいったな……」
慌てて手を貸そうとしたら青海くんに止められる。
「ごめん……でも一人でこれくらいできないと……」
痛みを堪えるかのように目を閉じた青海くんは足をそっと上げた。
そのままベッドにゆっくり横たわった青海くんは、ゆっくりと息を吐く。
「あ、そうだ水野さん、真実の上着……借りてきてくれてありがとね。コレなかったら寒かったから助かったよ」
青海くんにそう言われて、気になっていたことを聞くことにした。
「青海くん今残ってる服少ないんだね。クローゼット見させて貰ったんだけど持ってこれるものなかったから……」
「ああ……服買うようにってお金貰ってたんだけど、そんなに必要ないから元々買ってなかったんだ。たくさん持ってても仕方ないし」
そう言いながら青海くんは苦笑する。
「本当ごめんね。こんな事ならもう何枚か買っておけば真実の服借りないで済んだのに……退院したら買わなきゃな……」
なんとなくその場の空気が和らいだ気がしたので更に気になっていたことを聞く。
「青海くん……この本……またバイトするの?もう少し……せめて怪我が治ってからにした方がいいんじゃない?」
そう言うと青海くんはアルバイト情報誌を見つめた。
「……一人になったんだから働かなきゃ食ってけないだろ。ここにいるのだってタダじゃないんだし」
その言葉に私はハッとした。
……青海くんにはもう家族と呼べる人はいない……
無責任なことを言ってしまったのではないだろうか……
「水野さん……オレはもう大丈夫だからちゃんと学校に行った方がいいよ。学校休むと進学にも響くでしょ。本当ありがとね」
青海くんはそう言いながら微笑んだ。
なんだか気まずくなったところで病室のドアがノックされる。
入ってきたのは担任の教師だった。
担任の教師は青海くんに話があったらしく、少しの間席を外してくれと言われて私は家に帰ることにした。
病院からの帰り道、ぼんやりと考える。
勝手に青海くんとこのまま暮らせると思っていたけれど……
考えてみれば青海くんはまだ未成年。
学校に通い続けるためにも生活をするのにもお金がかかる。
それは一体どのくらいの金額がかかるのか自分では検討もつかない。
青海くんはこれからどうなってしまうんだろう……
不意に青海くんが痛みを堪えながら歩いている姿を思い出し、胸がぎゅうっと締め付けられるような気持ちになった。
翌朝早朝に帰ってきた真実は私に言った。
「透のこれからの事を考えたら……俺はきちんとした大学行って、父さんの会社継いだ方がいいと思うんだ。ちゃんと稼げる場所作って、お前らを守れるようになりたいんだ」
「私は……もう少し青海くんのそばにいるね」
そう言うと真実は頷いた。
3学期はもう始まっていた。
難関の大学への進学を希望していた真実にとっては学校を休むのは良くないことだろう。
私の希望する大学はそれほど厳しいわけでもなく、学力も今のところ問題ないと言われていたのでもう少しくらいなら休んでいても問題なさそうだった。
もう二、三日だけ……そばにいてあげてもいいだろう。
壁に掛けられたカレンダーを見る。
一月もそろそろ中盤だ。
私たちは約一年で高校卒業である。
★
いつものように病室に行くが診察か何かの時間だったらしく、青海くんはいなかった。
仕方がないのでそのまま病室で待つことにし、ベッドの脇に置かれた椅子に座る。
待っている間暇だったのでベッド脇のテーブルに置かれた雑誌をなんとなく眺める。
……アルバイト情報誌……青海くんはまた何かアルバイトをする気なのだろうか?
まだ怪我も治ってないのに……
そう思っているとゆっくりとした足音が聞こえてきて、病室のドアが開いた。
「水野さん……またきてくれたんだ」
そう言いながら微笑んでくれた青海くんは、ゆっくりとだが歩けるようになっていた。
パジャマ姿に先日持ってきた真実のカーディガンを羽織った青海くん。
「もう歩いて大丈夫なの?」
そう聞くと青海くんは困ったように笑う。
「いつまでも入院もしてられないし、早く身体戻さないとね」
まだ身体が痛むのか青海くんはベッドの脇までゆっくりと歩き、座ろうとして声を漏らす。
「っ……!!……まいったな……」
慌てて手を貸そうとしたら青海くんに止められる。
「ごめん……でも一人でこれくらいできないと……」
痛みを堪えるかのように目を閉じた青海くんは足をそっと上げた。
そのままベッドにゆっくり横たわった青海くんは、ゆっくりと息を吐く。
「あ、そうだ水野さん、真実の上着……借りてきてくれてありがとね。コレなかったら寒かったから助かったよ」
青海くんにそう言われて、気になっていたことを聞くことにした。
「青海くん今残ってる服少ないんだね。クローゼット見させて貰ったんだけど持ってこれるものなかったから……」
「ああ……服買うようにってお金貰ってたんだけど、そんなに必要ないから元々買ってなかったんだ。たくさん持ってても仕方ないし」
そう言いながら青海くんは苦笑する。
「本当ごめんね。こんな事ならもう何枚か買っておけば真実の服借りないで済んだのに……退院したら買わなきゃな……」
なんとなくその場の空気が和らいだ気がしたので更に気になっていたことを聞く。
「青海くん……この本……またバイトするの?もう少し……せめて怪我が治ってからにした方がいいんじゃない?」
そう言うと青海くんはアルバイト情報誌を見つめた。
「……一人になったんだから働かなきゃ食ってけないだろ。ここにいるのだってタダじゃないんだし」
その言葉に私はハッとした。
……青海くんにはもう家族と呼べる人はいない……
無責任なことを言ってしまったのではないだろうか……
「水野さん……オレはもう大丈夫だからちゃんと学校に行った方がいいよ。学校休むと進学にも響くでしょ。本当ありがとね」
青海くんはそう言いながら微笑んだ。
なんだか気まずくなったところで病室のドアがノックされる。
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それは一体どのくらいの金額がかかるのか自分では検討もつかない。
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不意に青海くんが痛みを堪えながら歩いている姿を思い出し、胸がぎゅうっと締め付けられるような気持ちになった。
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