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7話 王太子の書斎にて
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「ーーそう。無事にお兄様の信を得ることができたようね」
豪奢な調度品に囲まれた書斎に、威厳に満ちた声が響く。
声の主は王太子エリザベス・アンダーソンだ。美しい金の髪を上品に結えている彼女は、濃い青の瞳で報告を終えたジェシカを見やる。その口元は満足そうに綻んでいた。
「お兄様はとても気難しい性格だと聞いていたから長期戦を見込んでいたのだけれど……まさか、この短期間で成し遂げるなんてね。さすがだわ、ジェシカ」
「いえ。侍女として認めていただいた程度ですので、まだこれからかと思います」
「相変わらず、真面目ね。少しくらいは喜んでもいいと思うのだけれど」
エリザベスはおどけるように大袈裟に肩をすくめる。
ふたりきりの時にしか見せない彼女の素の仕草に、ジェシカは口元を緩めた。
「ですが、私のこうした気質を汲んで、右腕として置いてくださっているのでしょう?」
「ええ。お前のように愚直なほど真面目な人間が一番信頼できるのよ。……まあ、時折、心配になることがあるけれど。先日報告しに来たときはこの世の終わりのような顔をしていたもの」
ベネディクトに毒を盛ったと誤解された時のことだろう。あの時はどう責任を取ればいいのか真剣に悩んでいた。
「ベネディクト様が寛容だったのでその後も侍女として仕えてますが、本来ならその場でクビになっていたでしょうから。むしろ、殿下が気にしていらっしゃなかったのが不思議なくらいでしたよ」
「あら。わたくしはお前ならやり遂げると信じていただけよ」
ころころと笑ったエリザベスは、不意に表情を引き締め、声を落とした。
「それで? お兄様は王位を望んでるように見えるかしら?」
「……そちらも、今の段階ではなんとも言えません」
エリザベスに合わせて、ジェシカも声をひそめて答える。
ジェシカがベネディクト付きの侍女となったのは、その本心を探るためだった。現在、悪魔憑きであるベネディクトには王位継承権はない。だが、彼には紛れもなく、現国王の血が流れている。その上、第一子の男子だ。
この国では女にも継承権はあるとはいえ、男が優先されることが多い。今後、なんらかの理由でベネディクトに王位継承権が与えられたら、エリザベスの地位が奪われる可能性もある。
悪魔憑きが、その汚名を雪がれた事も、新たな地位を獲得したことも、一度たりともない。
だが、可能性がゼロではない。
だから、エリザベスは警戒し、ベネディクトの本心を知ろうとしているのだろう。
たとえ周囲がベネディクトの戴冠を目論んだとしても、本人がそれを望まなければ、玉座は遠のく。万が一、彼が王位を望んだのならばその時は――。
ベネディクトと親しくなってひと月ほど経つが、彼にはエリザベスへの敵意も玉座への執着も感じられない。
彼が興味を示すのは、もっぱら星か甘いものか領地経営に関することだ。それ以外のことには大した関心を見せない。
だが、彼が巧妙に本心を隠している可能性もある。まだ結論を出すには早かった。
「そうね。確かに、時期尚早かもしれない。ごめんなさいね、少し焦っていたかもしれないわ」
「……何か問題でも起こりましたか?」
「大したことではないの。最近、またモーガン卿がうるさくて」
エリザベスは苦笑をこぼした。大したことではないかのように語るが、滅多に愚痴を吐かない彼女がこうして素直に語るということは、相当しつこく絡まれているようだ。
「前モーガン卿は殿下に敬意を払う穏やかな方でしたのに、現モーガン卿は面倒ですね」
「目の上のたんこぶだった兄が急死し、伯爵の地位が転がり込んできて、はしゃいでいるのでしょう」
モーガン伯爵は次男で、本来であれば伯爵位を継ぐことはなかった。だが、数ヶ月前に前モーガン伯爵が子息と共に事故で亡くなり、モーガン伯爵が引き継ぐことになったのだ。
「お母様が病に倒れたのも、あれを調子づかせる要因になったのでしょうね。……知っているかしら? 最近、社交界でも平民達の間でも、『ベネディクトが悪魔憑きというのは偽りだ』という噂が流れていることを」
「モーガン卿が流したデマですね」
「…………そう、ね。あれの仕業だという明確な証拠は掴めなかったけれど。悪魔憑きが迷信だという噂は誰も信じなかったから、今度はお母様に悪魔憑きの汚名を着せられたと訴えているようね」
ベネディクトを取り上げた産婆は前王妃の親戚だ。彼女が前王妃の子に冤罪を着せるような真似をするはずがない。
だから、ベネディクトが悪魔憑きとして生まれたのは覆りようのない事実だ。
「ここまで噂が広がっていることを考えると、かなり厄介な存在ではあるわね、モーガン卿は」
この国では悪魔憑きは忌み嫌われている。悪魔憑きを庇う者は白眼視されるのが当たり前だ。だから、国王は愛する亡き妻の忘れ形見であるベネディクトを泣く泣く幽閉するしかなかった。
それにも関わらず、悪魔憑きを擁護するような噂が流れたのは、それだけモーガン伯爵の力が優れているということだろう。たとえ、誰もそれを信じていなくとも、話の種として流されていようとも。
これが直接エリザベスを陥れるような噂だったらと考えるとぞっとした。
エリザベスは貴族にも平民にも支持されている。国内でも有数の家門出身の高貴な母を持ち、品行方正で慈悲深き王太子として慕われている。
盤石な地位と確固たる評判のあるエリザベスが失脚することはそうそうないと思うが、王太子として最悪の事態を考えて動かなければならない。
相手は実力もさることながら、目的のためならば手段を選ばないと噂されている人間なのだから。
「前モーガン伯爵一家の件は、結局事故で片付いてしまいましたよね」
「ええ。あれも、一切証拠を残さなかったわね。御者の証言だけでは弱かったのよ」
前モーガン伯爵一家は領地へ帰る途中、馬の暴走により事故死した。
慣れた道で、馬も温厚な性格だった。加えて、クリス・モーガンという容疑者候補もいる。事故ではなく事件だろうと、誰もが思った。
だが、結局明確な証拠はない。御者は酷い倦怠感とめまいで体の自由が効かなかったという。事故を目撃した者の話では御者はぐったりとしていたらしい。
御者は健康が取り柄で出発時はなんの問題もなかったが、持たされた水を飲んで症状が出たと証言した。薬物が疑われたが、御者が飲んだという水筒は見つからず、裏付けが取れないとあやふやなまま終わった。
「まったく。面倒な政敵を持ってしまったものね」
苦笑まじりにつぶやくエリザベスの顔は疲れ切っていた。
彼女は公務や勉学で多忙だ。最近は病に倒れた王妃の分まで公務を請け負っていると聞く。
王太子殿下は休む暇さえなく、そのうち倒れてしまうのではないかとアネットも心配していた。
後継者となる女はただでさえ心労が多く、追い詰められやすい立場だというのに。少しでも彼女の気持ちを楽にしたいと、ジェシカは強く願った。
「殿下。この後、ご公務などはなかったですよね。もしよろしければ、久しぶりに打ち合いでもしませんか?」
「それはいいわね。しばらく篭りっぱなしだったから、久しぶりに暴れるとしましょうか」
エリザベスは目を輝かせて立ち上がった。そんな彼女の様子にジェシカが安堵しかけたその時、部屋の外で待機していた侍女ルーシーがやってきた。
彼女は感情を表にしない人間だが、今は困惑した表情を浮かべていた。
「王妃陛下がお呼びとのことです」
エリザベスの頬が若干引きつる。
だが、エリザベスはすぐに穏やかな笑みを浮かべて、了承の返事をした。ルーシーが廊下で待機する王妃の侍女にそれを告げようと退室したのを確認した後、エリザベスはどさりと椅子に座った。
「午前もお会いしに行ったというのに! そう何度も娘の顔を見たいなんて、お母様はとても家族思いの方らしいわね!」
エリザベスは嫌味を吐き捨てた。
温厚である彼女がここまで感情をむき出しにするのは珍しい。それほど、心労が溜まっているのだろう。
「殿下、私もお供します」
「……ええ、お願いね。もしわたくしが暴走しそうになったら、殴ってでも止めてちょうだい」
冗談めかしたエリザベスの言葉に、ジェシカは真剣な表情で頷いた。
臣下たるもの、体を張ってでも主を止めなくてはいけない時もある。たとえ、それで皇后の怒りを買って罰せられるとしても。
エリザベスは笑みを浮かべると、首を横に振った。
「本気にしないでちょうだい。それでお前が処分を受けたら、ステイプルズ卿達にも申し訳ないもの。……でも、やはりお前がいると違うわね。お母様を見舞う時は必ずいて欲しいくらいだわ」
「殿下のためでしたら喜んで。基本的にベネディクト様は私に何かを命じられることはありませんし、持ち場を離れることも許してくださると思いますので、問題はないでしょう」
「ふふ。ありがたいけれど、さすがにそこまで甘えるつもりはないわ」
立ち上がったエリザベスは身支度をするようジェシカに命じる。ジェシカは素早く彼女の身だしなみを整えた。
王妃は厳しい方だ。私的な場であっても、ほんの少しの服装の乱れも許さない。
入念に鏡で身だしなみを確認したエリザベスは、ジェシカを伴い、王妃の部屋へと向かった。
豪奢な調度品に囲まれた書斎に、威厳に満ちた声が響く。
声の主は王太子エリザベス・アンダーソンだ。美しい金の髪を上品に結えている彼女は、濃い青の瞳で報告を終えたジェシカを見やる。その口元は満足そうに綻んでいた。
「お兄様はとても気難しい性格だと聞いていたから長期戦を見込んでいたのだけれど……まさか、この短期間で成し遂げるなんてね。さすがだわ、ジェシカ」
「いえ。侍女として認めていただいた程度ですので、まだこれからかと思います」
「相変わらず、真面目ね。少しくらいは喜んでもいいと思うのだけれど」
エリザベスはおどけるように大袈裟に肩をすくめる。
ふたりきりの時にしか見せない彼女の素の仕草に、ジェシカは口元を緩めた。
「ですが、私のこうした気質を汲んで、右腕として置いてくださっているのでしょう?」
「ええ。お前のように愚直なほど真面目な人間が一番信頼できるのよ。……まあ、時折、心配になることがあるけれど。先日報告しに来たときはこの世の終わりのような顔をしていたもの」
ベネディクトに毒を盛ったと誤解された時のことだろう。あの時はどう責任を取ればいいのか真剣に悩んでいた。
「ベネディクト様が寛容だったのでその後も侍女として仕えてますが、本来ならその場でクビになっていたでしょうから。むしろ、殿下が気にしていらっしゃなかったのが不思議なくらいでしたよ」
「あら。わたくしはお前ならやり遂げると信じていただけよ」
ころころと笑ったエリザベスは、不意に表情を引き締め、声を落とした。
「それで? お兄様は王位を望んでるように見えるかしら?」
「……そちらも、今の段階ではなんとも言えません」
エリザベスに合わせて、ジェシカも声をひそめて答える。
ジェシカがベネディクト付きの侍女となったのは、その本心を探るためだった。現在、悪魔憑きであるベネディクトには王位継承権はない。だが、彼には紛れもなく、現国王の血が流れている。その上、第一子の男子だ。
この国では女にも継承権はあるとはいえ、男が優先されることが多い。今後、なんらかの理由でベネディクトに王位継承権が与えられたら、エリザベスの地位が奪われる可能性もある。
悪魔憑きが、その汚名を雪がれた事も、新たな地位を獲得したことも、一度たりともない。
だが、可能性がゼロではない。
だから、エリザベスは警戒し、ベネディクトの本心を知ろうとしているのだろう。
たとえ周囲がベネディクトの戴冠を目論んだとしても、本人がそれを望まなければ、玉座は遠のく。万が一、彼が王位を望んだのならばその時は――。
ベネディクトと親しくなってひと月ほど経つが、彼にはエリザベスへの敵意も玉座への執着も感じられない。
彼が興味を示すのは、もっぱら星か甘いものか領地経営に関することだ。それ以外のことには大した関心を見せない。
だが、彼が巧妙に本心を隠している可能性もある。まだ結論を出すには早かった。
「そうね。確かに、時期尚早かもしれない。ごめんなさいね、少し焦っていたかもしれないわ」
「……何か問題でも起こりましたか?」
「大したことではないの。最近、またモーガン卿がうるさくて」
エリザベスは苦笑をこぼした。大したことではないかのように語るが、滅多に愚痴を吐かない彼女がこうして素直に語るということは、相当しつこく絡まれているようだ。
「前モーガン卿は殿下に敬意を払う穏やかな方でしたのに、現モーガン卿は面倒ですね」
「目の上のたんこぶだった兄が急死し、伯爵の地位が転がり込んできて、はしゃいでいるのでしょう」
モーガン伯爵は次男で、本来であれば伯爵位を継ぐことはなかった。だが、数ヶ月前に前モーガン伯爵が子息と共に事故で亡くなり、モーガン伯爵が引き継ぐことになったのだ。
「お母様が病に倒れたのも、あれを調子づかせる要因になったのでしょうね。……知っているかしら? 最近、社交界でも平民達の間でも、『ベネディクトが悪魔憑きというのは偽りだ』という噂が流れていることを」
「モーガン卿が流したデマですね」
「…………そう、ね。あれの仕業だという明確な証拠は掴めなかったけれど。悪魔憑きが迷信だという噂は誰も信じなかったから、今度はお母様に悪魔憑きの汚名を着せられたと訴えているようね」
ベネディクトを取り上げた産婆は前王妃の親戚だ。彼女が前王妃の子に冤罪を着せるような真似をするはずがない。
だから、ベネディクトが悪魔憑きとして生まれたのは覆りようのない事実だ。
「ここまで噂が広がっていることを考えると、かなり厄介な存在ではあるわね、モーガン卿は」
この国では悪魔憑きは忌み嫌われている。悪魔憑きを庇う者は白眼視されるのが当たり前だ。だから、国王は愛する亡き妻の忘れ形見であるベネディクトを泣く泣く幽閉するしかなかった。
それにも関わらず、悪魔憑きを擁護するような噂が流れたのは、それだけモーガン伯爵の力が優れているということだろう。たとえ、誰もそれを信じていなくとも、話の種として流されていようとも。
これが直接エリザベスを陥れるような噂だったらと考えるとぞっとした。
エリザベスは貴族にも平民にも支持されている。国内でも有数の家門出身の高貴な母を持ち、品行方正で慈悲深き王太子として慕われている。
盤石な地位と確固たる評判のあるエリザベスが失脚することはそうそうないと思うが、王太子として最悪の事態を考えて動かなければならない。
相手は実力もさることながら、目的のためならば手段を選ばないと噂されている人間なのだから。
「前モーガン伯爵一家の件は、結局事故で片付いてしまいましたよね」
「ええ。あれも、一切証拠を残さなかったわね。御者の証言だけでは弱かったのよ」
前モーガン伯爵一家は領地へ帰る途中、馬の暴走により事故死した。
慣れた道で、馬も温厚な性格だった。加えて、クリス・モーガンという容疑者候補もいる。事故ではなく事件だろうと、誰もが思った。
だが、結局明確な証拠はない。御者は酷い倦怠感とめまいで体の自由が効かなかったという。事故を目撃した者の話では御者はぐったりとしていたらしい。
御者は健康が取り柄で出発時はなんの問題もなかったが、持たされた水を飲んで症状が出たと証言した。薬物が疑われたが、御者が飲んだという水筒は見つからず、裏付けが取れないとあやふやなまま終わった。
「まったく。面倒な政敵を持ってしまったものね」
苦笑まじりにつぶやくエリザベスの顔は疲れ切っていた。
彼女は公務や勉学で多忙だ。最近は病に倒れた王妃の分まで公務を請け負っていると聞く。
王太子殿下は休む暇さえなく、そのうち倒れてしまうのではないかとアネットも心配していた。
後継者となる女はただでさえ心労が多く、追い詰められやすい立場だというのに。少しでも彼女の気持ちを楽にしたいと、ジェシカは強く願った。
「殿下。この後、ご公務などはなかったですよね。もしよろしければ、久しぶりに打ち合いでもしませんか?」
「それはいいわね。しばらく篭りっぱなしだったから、久しぶりに暴れるとしましょうか」
エリザベスは目を輝かせて立ち上がった。そんな彼女の様子にジェシカが安堵しかけたその時、部屋の外で待機していた侍女ルーシーがやってきた。
彼女は感情を表にしない人間だが、今は困惑した表情を浮かべていた。
「王妃陛下がお呼びとのことです」
エリザベスの頬が若干引きつる。
だが、エリザベスはすぐに穏やかな笑みを浮かべて、了承の返事をした。ルーシーが廊下で待機する王妃の侍女にそれを告げようと退室したのを確認した後、エリザベスはどさりと椅子に座った。
「午前もお会いしに行ったというのに! そう何度も娘の顔を見たいなんて、お母様はとても家族思いの方らしいわね!」
エリザベスは嫌味を吐き捨てた。
温厚である彼女がここまで感情をむき出しにするのは珍しい。それほど、心労が溜まっているのだろう。
「殿下、私もお供します」
「……ええ、お願いね。もしわたくしが暴走しそうになったら、殴ってでも止めてちょうだい」
冗談めかしたエリザベスの言葉に、ジェシカは真剣な表情で頷いた。
臣下たるもの、体を張ってでも主を止めなくてはいけない時もある。たとえ、それで皇后の怒りを買って罰せられるとしても。
エリザベスは笑みを浮かべると、首を横に振った。
「本気にしないでちょうだい。それでお前が処分を受けたら、ステイプルズ卿達にも申し訳ないもの。……でも、やはりお前がいると違うわね。お母様を見舞う時は必ずいて欲しいくらいだわ」
「殿下のためでしたら喜んで。基本的にベネディクト様は私に何かを命じられることはありませんし、持ち場を離れることも許してくださると思いますので、問題はないでしょう」
「ふふ。ありがたいけれど、さすがにそこまで甘えるつもりはないわ」
立ち上がったエリザベスは身支度をするようジェシカに命じる。ジェシカは素早く彼女の身だしなみを整えた。
王妃は厳しい方だ。私的な場であっても、ほんの少しの服装の乱れも許さない。
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