姉に問題があると思ったら、母や私にも駄目なところがあったようです。世話になった野良猫に恩返しがてら貢いだら、さらなる幸せを得られました

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母の再婚した相手は、離婚したばかりのようだ。それも、離婚に至るまで母と不倫していたようだ。そこから、期間を開けずにすぐに母は結婚したのだ。

ダメ男とそんなことをして結婚したのだ。母に何の思惑がないなんてことはない。そういうことで、結婚するような女性ではなかったのだ。母は、美穂にできなかったことをやろうとして、そのために結婚したようだ。

再婚相手は連れ子を母に見させた。母は、連れ子を可愛がっていた。とても可愛い男の子なようだ。継母になって、美穂にしたように実の母親に捨てられた可哀想な子として、母は美穂のように愛情を注いだようだ。自分の思う通りに動くようにしたかったようだ。そうなるために必死に血の繋がりのない子を世話した。

数年すると他の女性と再婚相手が、別の若い女性と不倫をするようになっていた。ダメ男なら、そうなっても仕方がなかった。母は、そうやって略奪婚をしたのだ。されることになっても仕方がないはずだ。最初の結婚の時と同じで、若い女性に取られることになったわけだ。

略奪した女性よりも、更に若くて美しい女性で、母は相当ショックを受けたようだ。

更にショックなことが続いた。思惑通りには全くならなかったのだ。美穂たちとは違っていた。たちというか、美穂のようにはならなかったのだ。

連れ子の男の子が継母に全く懐いていなかったのだ。母としては、実の母親のことを悪く言って、継母の自分に懐かせようとして、必死に世話をしていたつもりでいたようだが、その子は実の母親を泣かせた諸悪の根源だと認識したままだったことをわかっていなかったのだ。

そこから、男の子にあれこれいい印象を植え付けるのは難しかったことに全く気づいていなかったのだ。

そのため、散々心血を注いで世話をしていたのに思っていた通りの行動をしないことに苛立ったようで、虐待していると騒がれることになったのも、間もないことだった。

苛立ちからか。母は仕事も空回りするようになり、自慢していた美穂に子供が生まれて、義理の両親と仲の良い関係を築いて、子育てに忙しいと耳にすることになって、益々苛立ってもいたようだ。


「何で、何もかも上手くいかないのよ！　シングルマザーで、私が育ててやったのに恩知らずなんだから！　どいつも、こいつも、みんな私に恩を感じもしない。どうして、こんなことになるのよ。私は、とても優秀なのに」


母の方は上手くいかず、色々と追い詰められることになったことで、余裕が全くなくなったようだ。美穂に接触しようとして、伯父たちは大変だったようだが、母が二度目の離婚を経験するのも、すぐだった。それは、死別した時よりも、更に酷い理由と状況で離婚することになったのは、間違いなかった。

だが、それは母の自業自得でしかなかった。母がやりたいことに巻き込まれた連れ子は、実の母親の方に戻れると思っていたようだが、あちらは既に再婚していて息子が実母を頼ったことを嬉しそうにしながら、再婚相手の顔色を伺う毎日に男の子は思っていた日常とは違う日々を送ることになったようだ。

ここにも大人に振り回される子供がいたようだ。その子供に美穂が会うことはなかった。