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第2章
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しおりを挟む本来、ウィスタリアが知るべきことを聞くことになったのは、体調が万全になってからだった。
初対面の神官長は既に侍医が診た後だと思っていたが、それをしていないとわかり物凄く怒っていた。
神官長から、女官長は説教されることになったよ。だが、それはくどくどと回りくどく説教でも、ダラダラ長ったらしいものではなかった。
どうやら、女官長がしていたのは女性のみの流行りのようだと聞いて呆れるしかなかった。
「神官長。天姫様は、頭痛のみならず、かなりの熱がおありです。お休みになってもらわなくては」
それを聞いて、説教をして怒っている場合ではないとわかったようで、侍医とその助手の女性以外は退室した。
「全く、困ったものだ。頭痛が、起きてからあったのですかな?」
侍医は、あれこれ聞いたが、最終的には頭痛もわかるような顔を侍医と助手の女性はしていた。
「熱もかなりありますな。食欲は?」
ウィスタリアは首を横に振った。
「何か食べてもらわなければ、薬湯をお出しできないが、数ヶ月も眠っておられたから、弱い薬湯でも胃に負担がかかるかもしれない。……何か、食べやすいもので、頭痛と解熱効果の期待できるものはあるか?」
助手は、しばらく思案した。
「……天姫様。果物はお好きですか?」
「果物? えぇ、それなりに」
「くせもなく、程よい甘さがあって、食べやすい果物で、頭痛と解熱効果のあります」
「あぁ、そうだ。あの果物なら消化にもいいな」
「はい。よろしければ、厨房の者に言ってまいります」
「すぐに手に入るものなのですか? 無理をするようなら……」
「無理などということはありませんよ。あれは、この国ではどこにでも売られている果物です。まぁ、確かに王宮の方々が口にするようなものではありませんが……、あー、その、かなり、庶民向けとなります。天姫様が、お気になさるのなら……」
「いいえ。安上がりなのは良いことです。手間を掛けさせますが、お願いできますか?」
「……手間ですか?」
「街に買いに行くことになりそうなので」
「そのようなことは、大した手間ではありません。そのように畏まらないでください」
「それは……」
ウィスタリアは、そうもいかないと言おうとしたが、頭痛と熱で眉を顰めた。
「厨房に頼め」
「はい」
侍医は、ウィスタリアに横になるようにすすめた。
「ご無理は禁物ですぞ」
「起きたばかりだからですか?」
「それだけではありません。ずっとご無理なさってこられたのでは?」
「……」
「私がよいと言うまでは、静養なさってください。そうでなければ……」
「静養させたいのですよね? それとも、させたくないのですか?」
「これは、申し訳ありません」
ウィスタリアは、小言を聞きたくなくて、そんなことを言ったが侍医は、それがわかっていながら何も言わなかった。
その後、果物を食べたが、食べやすくてウィスタリアには丁度よかった。
それを食べるまでは寝られないと思って起きていたが、食べた後は熟睡した。やはり無理をしていたようだ。
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