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37.昼休みの女子会
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朝の騒ぎが無かったかのように、午前の授業は終了した。さすがはAクラス、落ち着きがあると言いますか。ありがたいです。まあ、そうそう突っ込んで聞ける話でもないというのも大きいのかもしれないけれど……。
そして、待望のお昼休みです!
私はレイチェルとカリンに、今日からローズも一緒でいいかな?と話をする。
「レ、レイチェル様、カリン様…本日から私もご一緒しても構いませんか…?」
ローズが恥ずかしそうに、そして緊張しながら少し上目遣いで二人を見る。滅多に表情を崩さないローズの初めての姿に、二人はノックアウト寸前だ。
「「も、もちろんですわ、ローズマリー様!」」
二人の言葉に、ぱあっと笑顔になるローズ。
「ありがとうございます、お二人とも」
「いやっ、もう、もったいなさすぎて!何てお可愛いらしいの!普段の凛としたローズマリー様の違った一面が……!抱き締めてよろしくて?!」
確認しつつも、ローズの返事を待たずに抱き締めるレイチェル。気持ちは分かる。
「あっ、ズルい、レイチェル!私もよろしいですか?!」
と、これまたローズの返事を待たずに二人ごと抱き締めるカレン。ああ、何だか眼福……。
「あ、あの、レイチェル様、カリン様」
「すみません、苦しかったですか?あ、不敬でしたよね?」
レイチェルが言い、慌てて腕を離す二人。
「い、いえ、違うの!う、嬉しくて、その…私ともお友達になっていただける…?」
「「~~~!もちろんですわ!私なんかでよろしければ!」」
レイチェルとカリンが同時に叫ぶ。あまりの前のめりさに、笑いが出てしまう。ジーク、仲間が増えたわよ!
「ふ、ふふ、二人とも、前のめり過ぎよー」
「仕方ないでしょう?ローズマリー様が女神過ぎるわ!」
「そうよお、エマは見慣れているのかもしれないけど!」
「ごめんごめん。でも、時間なくなるわよー。そろそろ食堂に行きましょう?」
それもそうね、ということで、ようやく食堂に向かう私達。そんな私達が去って行く姿を、ローズの笑顔の流れ弾に当たってしまったクラスメートは、ぼんやりと眺めていたそうな。分かる!
「今日もデザートわけっこしましょ!ローズマリー様もよろしいですか?!」
「またですの?!ローズマリー様、レイチェルに付き合うと太りますよー」
「ふふ、太るのは困るけど、楽しそうね!やってみたいわ、わけっこ」
「やりましたわ!」
「いいんですの?ローズマリー様!」
「ええ、ふふ」
このくだり、懐かしいわ。そして二人の順応性ってすごいわ。うん、やっぱりローズを誘って良かった。楽しそうだ。
「エマ!エマはどれにするの?」
「そうね。どうしようかなー」
穏やかな昼休みは久しぶりだ。朝はすごく疲れたけど、ラインハルト殿下に少し感謝……かな。
私達はお気に入りのテラスに席を陣取り、ランチパーティーを始めた。と、言っても、お昼休みの一時間半だけど。でも、日本に比べたら倍よね。幸せだ……。
「蒸し返すようだけれど、朝は驚いたわ。まさかエマがラインハルト殿下の婚約者になるなんて」
気楽な口調で話してとローズたっての希望で、いつもの調子でおっとりしっかりと話を突っ込んで来るレイチェル。私はお茶を吹き出しそうになる。
「…っ、ごほっ、こっ、婚約はしてない!」
「そうなの?私も、あんなに慌てて赤くなったり青くなったりしてるエマなんて初めて見たから、もうそういうことだと思ったわあ」
とニヤニヤしながら乗っかるカリン。
「ローズ様……ローズもそう思わない?」
名前の呼び方も、さすがに畏れ多いと渋る二人に、上目遣いでごり押ししてローズが勝利した。カリンに愛称で呼ばれて、嬉しそうなローズ。ちょっと、私はそれどころじゃなかったりするけど。
「ふふっ、そうねぇ。楽しみよね?」
「っ、もう!あんまりからかわないで!」
「あら?殿下じゃご不満なの?」
おっとりレイチェル、こわーい!
「ふ、不満とかじゃ…い、今はまだ、やりたい事が優先と言うか!まだ考えられないと言うか!い、今は無理!」
もうやめてぇ~、と三人に泣きつく。
「そうね、この辺にしておきましょ。…それにしても良かった、あの四人をエマから離してくれて。もうずっと気が気じゃなくて」
レイチェルが息をつきながら言う。カリンも頷く。
「二人ともありがとう」
「商売が厳しくなるけど、父にあの四家との取り引きを考え直しましょうとお願いするとこだったわ」
と、カリン。
「私も考えましたわ」
と、レイチェル。
「き、気持ちはありがたいけれど、お家大事にしてね?私なんかのせいで、従業員さんにも二人のお家にもご迷惑はかけたくないわ!」
慌てる私。良かった、早めに解決して……やっぱり、ちょっと感謝、だよね。…ちょっとじゃないか。だいぶ振り回されているのは否めないけど…。
「そういう所がエマらしくて好きよ。でも、もっと私達を頼って?」
「そうよ!家のことを気にしてくれていたのは分かるけど、一緒にいる時間が減ったのは寂しかったもの」
「レイチェル…カリン…ありがとう」
きっと今、泣き笑いのような顔になっている。でも、いいんだ、大好きな三人の前だ。
「…しんみりしちゃったわね!じゃあ、この辺で、ジークフリート殿下とローズのいちゃつき話を暴露しまーす!」
「「きゃー!!聞きたい!」」
「ちょ、エマ、何を言い出すの?!」
「ローズぅ、聞きたいでぇーす!」
「私もでぇーす!」
今度はローズが二人に甘えられ、恥ずかしくて困った顔をしている。
結局、二人のキラキラした瞳に押され、
「…ちょ、ちょっとだけなら……」
と、顔を真っ赤にしながら折れるローズ。
昼間の女子会も最高です!
そして、待望のお昼休みです!
私はレイチェルとカリンに、今日からローズも一緒でいいかな?と話をする。
「レ、レイチェル様、カリン様…本日から私もご一緒しても構いませんか…?」
ローズが恥ずかしそうに、そして緊張しながら少し上目遣いで二人を見る。滅多に表情を崩さないローズの初めての姿に、二人はノックアウト寸前だ。
「「も、もちろんですわ、ローズマリー様!」」
二人の言葉に、ぱあっと笑顔になるローズ。
「ありがとうございます、お二人とも」
「いやっ、もう、もったいなさすぎて!何てお可愛いらしいの!普段の凛としたローズマリー様の違った一面が……!抱き締めてよろしくて?!」
確認しつつも、ローズの返事を待たずに抱き締めるレイチェル。気持ちは分かる。
「あっ、ズルい、レイチェル!私もよろしいですか?!」
と、これまたローズの返事を待たずに二人ごと抱き締めるカレン。ああ、何だか眼福……。
「あ、あの、レイチェル様、カリン様」
「すみません、苦しかったですか?あ、不敬でしたよね?」
レイチェルが言い、慌てて腕を離す二人。
「い、いえ、違うの!う、嬉しくて、その…私ともお友達になっていただける…?」
「「~~~!もちろんですわ!私なんかでよろしければ!」」
レイチェルとカリンが同時に叫ぶ。あまりの前のめりさに、笑いが出てしまう。ジーク、仲間が増えたわよ!
「ふ、ふふ、二人とも、前のめり過ぎよー」
「仕方ないでしょう?ローズマリー様が女神過ぎるわ!」
「そうよお、エマは見慣れているのかもしれないけど!」
「ごめんごめん。でも、時間なくなるわよー。そろそろ食堂に行きましょう?」
それもそうね、ということで、ようやく食堂に向かう私達。そんな私達が去って行く姿を、ローズの笑顔の流れ弾に当たってしまったクラスメートは、ぼんやりと眺めていたそうな。分かる!
「今日もデザートわけっこしましょ!ローズマリー様もよろしいですか?!」
「またですの?!ローズマリー様、レイチェルに付き合うと太りますよー」
「ふふ、太るのは困るけど、楽しそうね!やってみたいわ、わけっこ」
「やりましたわ!」
「いいんですの?ローズマリー様!」
「ええ、ふふ」
このくだり、懐かしいわ。そして二人の順応性ってすごいわ。うん、やっぱりローズを誘って良かった。楽しそうだ。
「エマ!エマはどれにするの?」
「そうね。どうしようかなー」
穏やかな昼休みは久しぶりだ。朝はすごく疲れたけど、ラインハルト殿下に少し感謝……かな。
私達はお気に入りのテラスに席を陣取り、ランチパーティーを始めた。と、言っても、お昼休みの一時間半だけど。でも、日本に比べたら倍よね。幸せだ……。
「蒸し返すようだけれど、朝は驚いたわ。まさかエマがラインハルト殿下の婚約者になるなんて」
気楽な口調で話してとローズたっての希望で、いつもの調子でおっとりしっかりと話を突っ込んで来るレイチェル。私はお茶を吹き出しそうになる。
「…っ、ごほっ、こっ、婚約はしてない!」
「そうなの?私も、あんなに慌てて赤くなったり青くなったりしてるエマなんて初めて見たから、もうそういうことだと思ったわあ」
とニヤニヤしながら乗っかるカリン。
「ローズ様……ローズもそう思わない?」
名前の呼び方も、さすがに畏れ多いと渋る二人に、上目遣いでごり押ししてローズが勝利した。カリンに愛称で呼ばれて、嬉しそうなローズ。ちょっと、私はそれどころじゃなかったりするけど。
「ふふっ、そうねぇ。楽しみよね?」
「っ、もう!あんまりからかわないで!」
「あら?殿下じゃご不満なの?」
おっとりレイチェル、こわーい!
「ふ、不満とかじゃ…い、今はまだ、やりたい事が優先と言うか!まだ考えられないと言うか!い、今は無理!」
もうやめてぇ~、と三人に泣きつく。
「そうね、この辺にしておきましょ。…それにしても良かった、あの四人をエマから離してくれて。もうずっと気が気じゃなくて」
レイチェルが息をつきながら言う。カリンも頷く。
「二人ともありがとう」
「商売が厳しくなるけど、父にあの四家との取り引きを考え直しましょうとお願いするとこだったわ」
と、カリン。
「私も考えましたわ」
と、レイチェル。
「き、気持ちはありがたいけれど、お家大事にしてね?私なんかのせいで、従業員さんにも二人のお家にもご迷惑はかけたくないわ!」
慌てる私。良かった、早めに解決して……やっぱり、ちょっと感謝、だよね。…ちょっとじゃないか。だいぶ振り回されているのは否めないけど…。
「そういう所がエマらしくて好きよ。でも、もっと私達を頼って?」
「そうよ!家のことを気にしてくれていたのは分かるけど、一緒にいる時間が減ったのは寂しかったもの」
「レイチェル…カリン…ありがとう」
きっと今、泣き笑いのような顔になっている。でも、いいんだ、大好きな三人の前だ。
「…しんみりしちゃったわね!じゃあ、この辺で、ジークフリート殿下とローズのいちゃつき話を暴露しまーす!」
「「きゃー!!聞きたい!」」
「ちょ、エマ、何を言い出すの?!」
「ローズぅ、聞きたいでぇーす!」
「私もでぇーす!」
今度はローズが二人に甘えられ、恥ずかしくて困った顔をしている。
結局、二人のキラキラした瞳に押され、
「…ちょ、ちょっとだけなら……」
と、顔を真っ赤にしながら折れるローズ。
昼間の女子会も最高です!
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