25歳で会社を逃げるように辞めた僕とお狐巫女様とのソフトワッフル販売で御座います!

かず斉入道

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第1章 お狐さまとの出会い

第80話 部屋(1)

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 よい、しょっと! 後少しで部屋に到着する。

 僕はアパートの二階にある自分の部屋へと向かう階段をコンビニエンスストアーで購入した缶ビールとスナック菓子が入ったビニール袋を持ちつつ、上がりつつ脳裏で呟く。

 それも何故か? 僕よりも先々と歩く妖狐さまの背を見ながら階段を一歩、一歩踏み、上がりつつ階段を昇るのだが。

 僕よりも先々……足早に階段を昇っていく妖狐さまは、僕よりも先に歩いていくのはよろしいけれど、彼女は僕の部屋がわかるのだろうか?

 僕は自分の脳裏でこんなことを考えながら彼女の背を見詰める。

 しかし二階まで階段を昇り、ガラスの扉を開け──二階の踊り場から通路へとでると左右にわかれているから、流石に妖狐さまの足も、そこでストップし、止まり、左右を確認しながら僕へと。

『お~い、旦那さま~! 貴様の部屋は左右どちらじゃ?』

 僕に尋ねてくると思うから。僕自身もまあ、妖狐さまが先々いくのもいいだろうと思う。

 えっ! あれ? 妖狐さま……。彼女……。

 今ね、二階の踊り場の扉を開けたのが、彼女は何の躊躇いもなく、僕の部屋がある右側へと向かっていったのね。


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