王太子は転生者

プロローグ③

次に目が覚めたのは、1面真っ青な所だった。
（あぁ･･･俺は死んだのか･･･。俺の人生ってあけっけないな･･･。）
そう思っているとふいに後ろから声が聞こえてきた。
振り返ってみるとそこには純白の翼を持った天使と、美しい衣に身を包んでいる女神が立っていた。
俺がびっくりして呆然としていると、「お前の人生は悲惨なものだった。
そこでお前を転生させてやることにした。
その中で一つだけお前の願いを叶えてやる。
何か願いを言え。」
そうぶっきらぼうに天使が言ってきた。
「これ、そんな言い方をしてはいけませんよ。」慌てて女神が制止する。
「ぁ、いえ大丈夫です。
願いですよね？
じゃあ･･･俺がいたという事を皆の記憶から消して下さい。」
それを聞くと少し驚いたような顔をした天使がこう聞いてきた。
「そんな事で良いのか？
復讐をすることだって可能なんだぞ？」
こう言われ俺は少し黙った。
（確かに復讐も出来るかもしれない･･･でも･･･。）
「いや、これで良いです。
俺は復讐をしたい訳ではないんで。」
それを聞くと女神がニコッと笑い、「わかりました。では貴方の願いを叶えます。」と言った。
その瞬間急に目の前が真っ暗になった。
（これから転生するのか･･･。）
と思い目を瞑ると女神の声が聞こえてきた。
なんて言っているのかは良く聞こえなかったけど（まぁ大丈夫だろ･･･。）
と思いそこで意識を手放した。