『魔物解体と奢られ飯』 今日も回復術師のおっさんに奢られる。

くみたろう

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第3章

39話 第一の部屋 「肌を見せないと出られない部屋」 4


 するりと足からショーツが抜き取られた。
「あ……」と呟いたレティリアが、ぺたんと座り込んで短いペチコートの裾を引っ張る。
 だが、そうすると胸元が心許なく、主張された。

「………………んー……」

 困ったように笑うヴェルクレアをそろりと見上げると、目線をウロウロとしていて視線が合わない。

「ヴェル……さん?」

「うん……目のやり場に困るねぇ」

 チラリと見られた胸元や足に、全身真っ赤に染まる。
 体を隠したくても、部屋に体を覆うものは何も無い。
 思わずシーツを引っ張るが、ビクともしなくて、びっくりした。

「……と、取れない」

「体を隠すなってことかな」

「……………………むぅ」


    

 ――――――




 シーツを両手で握るレティリアをチラリと見る。
 肌は透けて見えて、体の線がしっかりで出ている。 柔らかなペチコートを胸が押し上げていて、思わずじっと見てしまうくらいに魅力的な曲線をしていた。
 たしかに、豊満な体型はしていない。
 どちらかといえば控え目だが、それでも、レティリアにはとても似合っていた。  

 ちらっと、指示を出している文字を見る。
 お互いにと指示されているから、ヴェルクレアは、これからレティリアにズボンを脱がされる事になる。
 既に勃つ自らは隠しようもなく、目の前に晒すとなると、流石に恥ずかしい。
 
  
「レティ……ズボン、脱がしてくれるかい?」

「…………あっ……」

 さっきよりも大きくなった“ソコ”を見て、レティリアが目を丸くする。 大きさが異常だとでも言うように顔が歪んだ。

「…………ヴェルさん。少し小さくして」

「ぐっ……」

 思ってもいなかったレティリアからの言葉に息が詰まる。
 そんな姿を見せておいて、随分なことを言うなぁ……と眉尻を下げるヴェルクレアをレティリアが見ると、細い指先がズボンにかかった。
 
 ベルトは引き抜かれている。 あとはズボンだけなのだが、ヴェルクレアの熱は随分と窮屈そうにしまわれていて、「…………これは、どこを触ったらいいの」と真剣に話すレティリアから顔を背けた。
 
 笑いが込み上げる。 可愛いレティリアの反応に、逸らした顔を腕で隠したヴェルクレアだが、肩や体が震えるからレティリアには隠せていないだろう。

「…………ヴェルさん」

 案の定、気に入らないと顔を顰めている。
 笑いながら普通に脱がせてと言うが、「普通に男性のズボンを脱がす経験なんて無い」と言い返された。

 それはそうだろう。 むしろあったら、ヴェルクレアは仄暗い笑みを浮かべてレティリアを押し倒し尋問しそうだ。

「ボタンを取って、ファスナー……を」

 言われた通りにボタンを外し、ファスナーを掴もうとするレティリアは前かがみになっていた。胸がペチコートの間から見える。
 無防備な姿はそれだけではなく、ペチコートから出ている足はペタリと座っているために中が見えそうになっていて、思わずじっくりと見てしまった。
 白い足。 ふくらはぎも細く、ヴェルクレアが掴んだら一瞬で足を持ち上げて、その中を見てしまうだろう。

 好きな女性のそんな姿を見て臨戦態勢にならない男などいない。 出来ることなら、今すぐにでも押し倒したい劣情を抑え込む。

「……ヴェルさん」

「仕方ないでしょ?! レティ、君、今自分の姿自覚しているのかい?!」

 そう言われて自分の姿をもう一度見るレティリア。
 ヴェルクレアの足の間に座った状態で、上半身を少しだけ浮かせて、ズボンに手を乗せている。
 場所的に胸が見えていると分かったレティリアは、すぐに離れて胸を抑えた。

「………………えっち」

「あのねぇ……俺がレティをどう思ってるか分かってるでしょ? そんな君がそんな姿でいるんだから……」

「やっ……」

 四つん這いで近付き、へたり込むレティリアの前まで来て頬を撫でる。
 あせり、キョロキョロと周囲を見るが、勿論逃げ場などない。
 そんな姿が可愛くて、でも可哀想で。

「……怖がらせたくはないけど……レティも協力してくれないかい?」

「………………ん」

 小さく頷いたレティリアは、じっとヴェルクレアを見上げた。

 恥ずかしいのは仕方がないのだが、このまま動かなかったら何時までも終わらない。
 座ったヴェルクレアを前に、意を決したように指先をズボンに当てるレティリアの姿を、静かに見つめた。




 《第1の扉、クリア》




 そう文字が点滅したのを二人で見た。
 何とかヴェルクレアのズボンを脱がせたレティリアは、既にそれだけで疲れた様子を見せる。
 胸の前を腕を隠しながら、「……これで帰れる気がしない」とレティリアが呟いた。
 凶暴でいて、性に特化したネラフィーネを思えば、これは生易しすぎるのだ。

 その考えは当たっていて、新しい扉が開くと同時に内装が変わった。
 次は青を基調とした、静かな雰囲気の部屋だった。
 そして、また指示が出る。


 《「第二の部屋  密着しなければ出られない部屋」》

 
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