『魔物解体と奢られ飯』 今日も回復術師のおっさんに奢られる。
魔物を解体して、ご飯を食べる。
そんな毎日がけっこう好きな、小柄なギルド職員・レティリア。
解体の仕事は真剣。でも休憩時間には、お腹が鳴る。
最近は、なぜか回復術師のおっさん・ヴェルクレアが、
荷物を持って、ご飯も奢ってくれる。
「……大丈夫? お財布、瀕死?」
「ん? おじさん、そこそこ稼いでるから大丈夫だよ」
「……そう?」
「それに、いっぱい食べてくれる方が、嬉しいしねぇ……ほら、これも食べるかい?」
気づけばいつも隣にいて、当たり前みたいに優しい人。
魔物とお仕事、たまに筋肉、そして少し特別な“奢られ飯”。
解体屋さんの、のんびりあたたかな毎日が、今日もはじまる。
三章よりR18が含まれます。
そんな毎日がけっこう好きな、小柄なギルド職員・レティリア。
解体の仕事は真剣。でも休憩時間には、お腹が鳴る。
最近は、なぜか回復術師のおっさん・ヴェルクレアが、
荷物を持って、ご飯も奢ってくれる。
「……大丈夫? お財布、瀕死?」
「ん? おじさん、そこそこ稼いでるから大丈夫だよ」
「……そう?」
「それに、いっぱい食べてくれる方が、嬉しいしねぇ……ほら、これも食べるかい?」
気づけばいつも隣にいて、当たり前みたいに優しい人。
魔物とお仕事、たまに筋肉、そして少し特別な“奢られ飯”。
解体屋さんの、のんびりあたたかな毎日が、今日もはじまる。
三章よりR18が含まれます。
あなたにおすすめの小説
「先に寝ていていい」と言われたので、夫の帰りを待つのをやめました
王宮勤めの夫は、帰宅が遅い。
私はいつも居間で本を読みながら夫を待ち、帰ってきた彼と少しだけ話をしてから眠る。それが、いつの間にか毎日の習慣になっていた。
けれど、ある晩、
「君まで付き合う必要はない。先に寝ていていい」
夫にそう言われた。
確かに、私が起きて待っている必要などない。食事も湯も、使用人たちがきちんと用意してくれる。
だから、その日から私は夫の言葉どおり、先に休むことにした。
ただそれだけのことだったはずなのに、夫の様子が少しずつおかしくなっていく。
離婚届を夫に渡され、署名したら「本当に書くの?」と言われました
結婚して五年。ここ半年、夫婦の会話は減り、休日も別々に過ごすようになっていた。
そんなある夜、夫がテーブルに離婚届を置く。
「離婚しよう」
とうとう来た。そう思った私は、「分かった」と離婚届に署名して夫へ返した。
ところが、離婚を切り出したはずの夫はなぜか動揺する。
「……え、本当に書くの?」
離婚届を用意したのはあなたでしょう?
理由を尋ねる私に、夫が口にしたのは思いもしなかった言葉だった。
夫が王宮舞踏会の開幕の一曲を愛人と踊ったので、離縁します。侯爵家の招待状も王太后さまとのお茶会も、ぜんぶ私が回していたのですけれど
結婚六年目の秋、王宮舞踏会。夫婦で踊る開幕の一曲を、夫は愛人と踊った――侯爵家の社交を六年間支えてきたのは、招待状の一枚から王太后さまとの縁まで、すべて妻のアメリアだったのに。ならば、その糸をぜんぶ引き上げて離縁します。招待の返事が来ない。縁談が流れる。王家の狩猟会から外される。音を立てて崩れる侯爵家を横目に、アメリアの前には「開幕の一曲を十二年間踊らない」北の公爵が現れて……。全六話。
妻は病弱だと夫が言いふらしていたので、お言葉に甘えて療養に出かけます 〜あなたがついた三つの嘘、ひとつ残らず叶えて差し上げますね〜
伯爵夫人ミレイユは、結婚してから一度も夜会に出たことがない。夫のディートリヒが「妻は病弱で外に出られない」と社交界に言いふらしていたからだ。本当のミレイユは風邪ひとつ引かない体で、ただ屋敷に閉じ込められていただけだった。
夫の隣で夜会に出ているのは従妹のカミラ。夫は彼女に「妻とはもうすぐ離縁する」と囁き、周囲には「妻は浪費家で困っている」とこぼしていた。
そのすべてを知った日、ミレイユは静かに微笑んだ。
「旦那様がそうおっしゃるなら、お言葉に甘えて療養に参りますね」
向かった先は王家の保養地。そこを治める公爵ルシアンは、診察を終えて首をかしげた。
「どこも悪くありませんね。悪いのは、あなたを閉じ込めていた場所のほうだ」
病弱なはずの伯爵夫人は、保養地で誰より元気に過ごす。浪費家のはずの伯爵夫人は、盛大に「散財」を始める。ただしその使い道は、夫が隠していたある書類の買い集めだった。
嘘がひとつ本当になるたびに、夫の言葉は社交界で信用を失っていく。そして最後に残った嘘は「もうすぐ離縁する」。
旦那様、あなたがついた三つの嘘、ひとつ残らず叶えて差し上げます。
弟ばかり可愛がる家族を捨てたら、腹黒な侯爵令息に囲い込まれました
男爵令嬢エステラ・ローデンの家では、いつも六歳下の弟ノエルが一番だった。
誕生日は四年続けて弟の予定に塗り潰され、学院で首席を取っても「女の子なのに」と笑われるだけ。
十八歳の誕生日の朝、自分のための朝食すらない食卓で、エステラは静かに決めていた計画を実行する。
――今日、家を出る。
就職先は、王都でも五本の指に入るグレイヴァン商会。
待っていたのは、侯爵家の次男にして商会を率いる青年、セヴラン・グレイヴァンだった。
契約書でいきなり試され、決めていた下宿は「却下」され、気づけば住まいも仕事も彼の手の内。
「性格が悪いと言われませんか?」
「よく言われます」
帳簿の不正を見抜く才覚で自分の居場所を築いていくエステラと、笑顔の裏で先回りを重ねる腹黒な上司。
けれど彼は、エステラが「嫌だ」と言ったことだけは、決して繰り返さなかった。
家族に選ばれなかった令嬢が、働く場所も、住む部屋も、許す相手も、手を取る相手も、自分で選び直していく異世界お仕事恋愛短編。
過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜
過保護な父と兄たちに囲まれて育った少女。
初めての外は危険だらけ——のはずが、全部“秒で解決”。
溺愛×コメディ×ほんのり成長の、ほっこり家族物語。
【完結】竜王の番は妹ではなく私でした
ここは人間と獣人が存在する世界。
幼い頃、妹エレナは「上位種の番になる」という予言を授かった。
それ以来、家族は妹だけを愛し、姉である主人公レティシアを召使いのように扱う。
汚れた部屋。 冷たい食事。 誰からも向けられない愛情。
レティシアは家族のために尽くし続けたが、感謝されることはなかった。
そんなある日。
世界最強種族である竜族の王が屋敷を訪れる。
家族は当然、妹を迎えに来たのだと思い込む。
しかし竜王が跪いたのは妹ではなくレティシアだった。
「ようやく会えた。私の唯一の番」
家族の運命はその瞬間から狂い始める。
欲しがる妹に婚約者をあげたら、なぜかキレられました。これって私が悪いのでしょうか?
一つ下の妹であるミレイヌは、なんでも私のモノを欲しがった。初めはお人形、そしてドレス、宝石、友人まで。しかも両親はいつだって、可愛い妹の味方。妹はいつかこの伯爵家で婿を取り、一生家に縛られ続けるから、だということらしい。私は自由に生きられるのだから、我慢すればいいというのが彼らの考えだ。だからこそ、妹の欲しがり欲はどんどんと加速していった。
「婚約者が欲しい」その言葉を聞いた時、自分の中で何かが音を立てて壊れていく気がした。当の婚約者であるルシアンも今が良ければいいというような人だったから……。
欲しがる妹も、妹ばかり可愛がる両親も、私よりも今の楽しさを求める婚約者ももう必要ない。だから「どうぞ」とあげたというのに――