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第1章 はじめまして幻想郷
友人とのひととき
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Anotherfantasiaの世界で丸一日ハープを引き続けていた。とは言っても指力が足りないのか弾き続ける事は難しく、休み休みハープを奏でる。
そして夜、外で過ごすにはスイにはまだ難しいとセーフティエリアでログアウトした。
現実世界へと戻ってきた翠は、Tシャツのショートパンツ、カーディガンというラフな格好で外へと繰り出す。
突如連絡が来た友達とランチをするためだった。
「あ、おまたせー」
「お、翠来たねー」
何処に行くー?と話す2人は高校の同級生だった。
小さめの黒のリュックが真っ白のワンピースにはえる小さな身長の女の子であるその子は高坂あかねといった。
あかねは良く連絡してきては食事や遊びに翠を呼び出していた。
翠もあまり自分から家を出るタイプでは無いため、あかねからのお誘いは受けるようにしている。
「最近どーお?あんまり会ってなかったよね」
「最近?んー」
2人が入ったのは個室が用意されているパスタのお店。
水を口に含みながらあかねは翠に聞いてきた。
翠はメニューに視線を走らせながら最近…と言葉を詰まらせる。
「そうだねー、初めてゲームしてみたよ」
「あら、そうなの?宏くんの影響かな?」
ニコニコしながら言うあかねは、翠が決めたのに気づいて店員を呼んだ。
「宏?あー、宏とは別れたよ」
「………え?」
「お待たせ致しました、ご注文をどうぞ」
サラッと何でもないことのように言う翠に、聞き間違えたかとあかねは顔を上げた。
そのタイミングで来た店員に翠はメニューを指さしながら伝える
「ひき肉とナスの和風パスタにフォカッチャ。あかねは?」
「…あ、カルボナーラ、で」
「はい、ひき肉とナスの和風パスタと、フォカッチャ、カルボナーラですね。おあとご注文はよろしいでしょうか?」
「大丈夫です。」
「かしこまりました、少々お待ちください。」
丁寧に頭を下げて店員が離れたあと、あかねは翠に身を乗り出して聞いてきた
「なに!?なんで!?いつよ!?」
「え?別れたの?昨日だよ」
「えぇ!?だって、昨日は翠の誕生日でしょ!?誕生日ったら記念日って言ってたじゃん!」
あかねの迫力に瞬きを繰り返しながら頷く。
「よく覚えていたねー」
「まぁねー、って!違くて!!」
思わず笑っていうあかねは、すぐにブンブンと首を振り翠に詰め寄る。
「…まぁね、ほらAnotherfantasiaってゲームにハマってるじゃない?宏。連絡すらあんまりしないって」
「うん」
「だから、記念日の昨日は一切ゲーム禁止って言ってたのよね、話も禁止って。」
「うんうん」
お水を飲んでコトリとテーブルにコップを置く。
水滴がテーブルで溜まり手拭きで軽く拭いた
「まぁ、家行った瞬間ゲーム話爆発よね。そしてプレゼントとして渡してきたのがVR本体と、Anotherfantasiaのゲーム。昨日の昼からゲームの内容が変わるとかで本体間に合って良かったとすら言われたわ」
「……えぇ」
「指輪を買いに行く約束すらも覚えていたのに止められてさー」
コップをカタカタさせながら言う翠にあかねは呆然。
翠は宏が大好きだった。
楽しそうにゲームする容姿も話をするのも。
ただ、限度がある。
二人の時間を作らずにいて何が付き合っていると言えるだろうか。
「…しかもさー」
「うん?」
「あとからLINE来て見たんだけど、VR買ったから指輪買うお金無くなったってきてたのよー」
「………………最悪じゃん」
でしょ!!とコップをバンとテーブルに叩きつけた。
水がピチャンと跳ねる。
「お待たせいたしました」
出来たてのパスタとフォカッチャがことりと置かれ、翠は真ん中にフォカッチャを置く。
ちゃんとお互いの頼んだのが前に来て、2人は同時に頂きますと口にした。
そして夜、外で過ごすにはスイにはまだ難しいとセーフティエリアでログアウトした。
現実世界へと戻ってきた翠は、Tシャツのショートパンツ、カーディガンというラフな格好で外へと繰り出す。
突如連絡が来た友達とランチをするためだった。
「あ、おまたせー」
「お、翠来たねー」
何処に行くー?と話す2人は高校の同級生だった。
小さめの黒のリュックが真っ白のワンピースにはえる小さな身長の女の子であるその子は高坂あかねといった。
あかねは良く連絡してきては食事や遊びに翠を呼び出していた。
翠もあまり自分から家を出るタイプでは無いため、あかねからのお誘いは受けるようにしている。
「最近どーお?あんまり会ってなかったよね」
「最近?んー」
2人が入ったのは個室が用意されているパスタのお店。
水を口に含みながらあかねは翠に聞いてきた。
翠はメニューに視線を走らせながら最近…と言葉を詰まらせる。
「そうだねー、初めてゲームしてみたよ」
「あら、そうなの?宏くんの影響かな?」
ニコニコしながら言うあかねは、翠が決めたのに気づいて店員を呼んだ。
「宏?あー、宏とは別れたよ」
「………え?」
「お待たせ致しました、ご注文をどうぞ」
サラッと何でもないことのように言う翠に、聞き間違えたかとあかねは顔を上げた。
そのタイミングで来た店員に翠はメニューを指さしながら伝える
「ひき肉とナスの和風パスタにフォカッチャ。あかねは?」
「…あ、カルボナーラ、で」
「はい、ひき肉とナスの和風パスタと、フォカッチャ、カルボナーラですね。おあとご注文はよろしいでしょうか?」
「大丈夫です。」
「かしこまりました、少々お待ちください。」
丁寧に頭を下げて店員が離れたあと、あかねは翠に身を乗り出して聞いてきた
「なに!?なんで!?いつよ!?」
「え?別れたの?昨日だよ」
「えぇ!?だって、昨日は翠の誕生日でしょ!?誕生日ったら記念日って言ってたじゃん!」
あかねの迫力に瞬きを繰り返しながら頷く。
「よく覚えていたねー」
「まぁねー、って!違くて!!」
思わず笑っていうあかねは、すぐにブンブンと首を振り翠に詰め寄る。
「…まぁね、ほらAnotherfantasiaってゲームにハマってるじゃない?宏。連絡すらあんまりしないって」
「うん」
「だから、記念日の昨日は一切ゲーム禁止って言ってたのよね、話も禁止って。」
「うんうん」
お水を飲んでコトリとテーブルにコップを置く。
水滴がテーブルで溜まり手拭きで軽く拭いた
「まぁ、家行った瞬間ゲーム話爆発よね。そしてプレゼントとして渡してきたのがVR本体と、Anotherfantasiaのゲーム。昨日の昼からゲームの内容が変わるとかで本体間に合って良かったとすら言われたわ」
「……えぇ」
「指輪を買いに行く約束すらも覚えていたのに止められてさー」
コップをカタカタさせながら言う翠にあかねは呆然。
翠は宏が大好きだった。
楽しそうにゲームする容姿も話をするのも。
ただ、限度がある。
二人の時間を作らずにいて何が付き合っていると言えるだろうか。
「…しかもさー」
「うん?」
「あとからLINE来て見たんだけど、VR買ったから指輪買うお金無くなったってきてたのよー」
「………………最悪じゃん」
でしょ!!とコップをバンとテーブルに叩きつけた。
水がピチャンと跳ねる。
「お待たせいたしました」
出来たてのパスタとフォカッチャがことりと置かれ、翠は真ん中にフォカッチャを置く。
ちゃんとお互いの頼んだのが前に来て、2人は同時に頂きますと口にした。
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