だんしどうし-ふたりで〇処理

ふぁりふぁねむし

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2)とりあえず片方

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僕、茂はあの日のことを何度も反芻していた。悠利と過ごしたあのぎこちない時間。

互いの体に触れた瞬間の、熱くて震えるような感覚。

あれが失敗に終わった理由を考えずにはいられなかった。緊張しすぎたせいか? それとも、二人で同時に愛撫し合おうとしたから、集中できずに中途半端になったのか? 頭の中はぐるぐると渦を巻き、夜な夜なネットで情報を漁った。

「初めての相手とは、交互に愛撫する方がいい」

「ローションを使うと滑らかで気持ちいい」

――そんな記事を読みながら、胸がドキドキと高鳴った。次はもっとうまくやれる。悠利を、ちゃんと気持ちよくしてあげたい。そう思うだけで、体の奥が熱くなる。



月曜の学校で、悠利の姿を見かけた瞬間、喉が締め付けられるような緊張が走った。いつものように教室で笑い合う彼の顔が、なぜかあの日の彼と重なる。放課後、倉庫裏の誰も来ない場所に彼を連れ出した。人気のない場所の静けさが、余計に心臓をバクバクさせた。

「なあ、悠利…この前、ちょっと慌ただしかっただろ? 次はさ、まず僕が悠利を気持ちよくして、その後に悠利が僕を…って感じで、交互にやった方がいいんじゃないかと思うんだ。で、ローションも使ってみようかなって」

言葉を紡ぐたび、声が震えてしまう。悠利は目を逸らし、頬がほのかに赤らむ。気まずそうなその表情に、僕の胸は締め付けられた。

「…うん、いいかも」と彼は小さな声で呟いた。続けて、もっと恥ずかしそうに付け加えた。「あとさ、ネットで見たんだけど…オナニー、一週間我慢した方が、感度が上がるって…」

その言葉に、僕は思わず笑いそうになった。悠利がそんなことまで調べてるなんて。でも、同時に、彼の真剣さが愛おしくて、胸の奥がキュッと締め付けられた。「じゃあ、約束な。次はちゃんと準備して、ゆっくりやろう」



週末、家族が留守のタイミングを見計らって、悠利が再び僕の家に来た。ドアを開けた瞬間、彼の少し緊張した笑顔に、僕の心臓はまた暴れ出した。

「じゃあ…僕からしてあげるからな」

ベッドルームに移動し、僕はそう宣言した。声が掠れ、喉がカラカラだ。悠利は少し不安げに目を伏せた。

「でもさ、僕が先にイっちゃったら…なんか、醒めちゃって、茂のことしてあげられないかも…」

その言葉に、僕は笑って肩をすくめた。「大丈夫だよ。その時は少し待つからさ。悠利が気持ちよくなってくれるのが、僕も嬉しいんだ」

悠利はベッドの上で服を脱ぎ、白いシーツに細身の体を預けた。目を瞑った彼の睫毛が、微かに震えている。僕も服を脱ぎ、ローションを手に取った。冷たい感触に一瞬ひるんだが、掌で温めながら悠利の横に座る。彼の肌は白く、華奢な肩がシーツに沈む姿は、まるで壊れ物のように繊細だった。胸の奥で何かが疼き、息が浅くなる。



ゆっくりと、僕は悠利の肩に手を這わせた。滑らかな肌の感触に、指先が震える。彼の背中を優しく撫でると、悠利の体がピクッと反応し、小さな「あ…」という声が漏れた。その声は、まるで僕の心臓を直接締め付けるようだった。もっと彼の声を聞きたい。もっと彼を感じたい。そんな衝動に突き動かされ、僕は彼の胸に手を伸ばした。

指先で乳首を軽く摘むと、悠利の体がビクッと跳ね、「あっ…!」と切なげな声が響いた。その反応に、僕の全身に電流が走る。思わず顔を近づけ、舌でそっと乳首を舐めた。温かく、柔らかな感触。悠利の体が震え、彼の手が僕の背中に回ってくる。ぎゅっと抱きしめられながら、僕は彼の乳首を舌で転がし、吸い上げた。「あ、茂…っ、だ、だめ…いく…!」彼の声は掠れ、切なげで、僕の理性を溶かしていく。次の瞬間、悠利の体が硬直し、熱い吐息とともに彼は果てた。



悠利の体が脱力し、シーツに沈む。僕は彼を気持ちよくできたことに、胸の奥で熱い満足感が広がるのを感じた。悠利は目を細め、頬を赤らめながら笑った。「あ…すぐいっちゃった。やば、恥ずかしい…」

「いいよ、めっちゃ可愛かったから」僕の言葉に、彼はさらに顔を赤くして目を逸らした。

「じゃ、僕が今度は…」と悠利が言いかけたけど、その声にどこか無理がある気がした。僕は首を振って笑った。「そんな急がなくていいよ。悠利がまたその気になってからでいいからさ」

二人でベッドに横になり、荒い息を整えた。あの熱い瞬間が過ぎた後、逆に今更のような気恥ずかしさが込み上げてきて、時間が過ぎる。時計を見ると、そろそろ家族が帰ってくる時間だ。悠利を帰すことにしたけど、彼の少し不満げな目を見たら、なぜか僕の心は満たされていた。



その夜、風呂に浸かりながら、昼間のことを思い出した。悠利の白い肌、震える睫毛、切なげな喘ぎ声。あの瞬間、僕の手で彼を高ぶらせたという事実が、頭から離れない。思い出すだけで、下腹部が熱くなり、ペニスが疼く。シャワーの下、軽く触れただけで快感が全身を駆け巡り、慌てて洗い場に白濁液をこぼした。「はは…まあ、これも悪くないか」独りごちながら、僕は小さく笑った。



翌日、学校で悠利に会った。いつものように他愛ない話をしながら、目が合うたび、昨日の記憶がチラつく。悠利の少し照れた笑顔に、僕の胸はまたドキッとした。「次はもっと…な」と目で語り合うように、二人で小さく笑った。
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