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隣国編
第三十一話
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憲兵突入から遡ること30分前
「男の人の平均サイズはあれ位なのですか?」
目の前で裸踊りをするムキムキマッチョマンを前に賊の紅一点であるジュリアに尋ねる
「うーん、アタシも比較出来る程の人数を知らないけれどあれはかなり大きい部類に入るんじゃないか?」
ご丁寧にもパンツまで脱いだ筋肉ゴリラに目をやりながら答えるジュリア
アリシアからはマッチョマンの持っているお盆で本当に大事な部分までは見えないがジュリアの立っている角度からは完全に見えているだろう
ちなみに今2人が会話しているもののサイズとは胸筋の事である
「貧弱な男性よりは良いとは思いますが程々が一番ですね」
「分かる何事も限度と言うものがあるね」
ここまで筋骨隆々なのは暑苦しい、それはジュリアも同感だったのかアリシアに同意をする
他の賊はアリシアがかけた『プロレスごっこが見たい』『緊縛プレイが見たい』『組体操が見たい』等の言霊にかかり手も足も出ない状態だ
『エクストリームアイロン掛け』を命じられた男は外に出て行ったきり帰って来ないが死んではいないだろう
余談だが「人体切断マジックを見たい」と言いかけた時「何の技術も無い連中にやらせたら本当に切断し兼ねないからやめておけ」とジュリアに止められた
「アリシア嬢」
ここに来て空気になりかけていたレオンがアリシアに声をかける
「…踏みつけてくれないか?」
「…」
「っ!ち違う!君の真横にいたから私まで君の言霊にかかったんだ」
女性2人分のジト目を向けられ我に返ったレオンが必死に釈明をする
範囲を指定しなかったから起きた弊害でこの様子なら彼はおそらく全ての言霊にかかっていたのであろう、手足を縛られていたから実行に移せなかっただけで
(そう言えば最後にかけた言霊はSMプレイが見てみたいだったわね…)
レオンにかかった術を解いてそろそろ頃合いであると判断したアリシアはマッチョマンに服を着て椅子になるように言霊をかけ直した
実は馬車が国境付近で賊に襲われた所から既に憲兵と国境警備隊に通報されていた
少し離れた所から見張っていたアリシアとレオンの護衛に賊が気が付かなかっただけだったのだ
上級貴族が護衛もつけずに旅をする訳がない
最初から隣国のクズ王太子とアバズレ男爵令嬢が何かを仕掛けて来るだろうと警戒していたのだ
わざわざ捕まって連れ去られたのも揉み消しの出来ない証拠を掴む為だった
憲兵に連行された賊は取り調べを受ける事になるであろう
そこで雇い主に関する情報を吐かせる事が出来るかは分からないがネクスト王国出身と思われる彼等は未成年者の誘拐だけでなく不法入国もしている
何年も塀の中に放り込まれるくらいなら司法取引に応じる可能性が高い
「リオナ様に素敵な手土産を用意出来そうですね」
そう呟いて笑うアリシアは若い頃の祖母にそっくりだった
「男の人の平均サイズはあれ位なのですか?」
目の前で裸踊りをするムキムキマッチョマンを前に賊の紅一点であるジュリアに尋ねる
「うーん、アタシも比較出来る程の人数を知らないけれどあれはかなり大きい部類に入るんじゃないか?」
ご丁寧にもパンツまで脱いだ筋肉ゴリラに目をやりながら答えるジュリア
アリシアからはマッチョマンの持っているお盆で本当に大事な部分までは見えないがジュリアの立っている角度からは完全に見えているだろう
ちなみに今2人が会話しているもののサイズとは胸筋の事である
「貧弱な男性よりは良いとは思いますが程々が一番ですね」
「分かる何事も限度と言うものがあるね」
ここまで筋骨隆々なのは暑苦しい、それはジュリアも同感だったのかアリシアに同意をする
他の賊はアリシアがかけた『プロレスごっこが見たい』『緊縛プレイが見たい』『組体操が見たい』等の言霊にかかり手も足も出ない状態だ
『エクストリームアイロン掛け』を命じられた男は外に出て行ったきり帰って来ないが死んではいないだろう
余談だが「人体切断マジックを見たい」と言いかけた時「何の技術も無い連中にやらせたら本当に切断し兼ねないからやめておけ」とジュリアに止められた
「アリシア嬢」
ここに来て空気になりかけていたレオンがアリシアに声をかける
「…踏みつけてくれないか?」
「…」
「っ!ち違う!君の真横にいたから私まで君の言霊にかかったんだ」
女性2人分のジト目を向けられ我に返ったレオンが必死に釈明をする
範囲を指定しなかったから起きた弊害でこの様子なら彼はおそらく全ての言霊にかかっていたのであろう、手足を縛られていたから実行に移せなかっただけで
(そう言えば最後にかけた言霊はSMプレイが見てみたいだったわね…)
レオンにかかった術を解いてそろそろ頃合いであると判断したアリシアはマッチョマンに服を着て椅子になるように言霊をかけ直した
実は馬車が国境付近で賊に襲われた所から既に憲兵と国境警備隊に通報されていた
少し離れた所から見張っていたアリシアとレオンの護衛に賊が気が付かなかっただけだったのだ
上級貴族が護衛もつけずに旅をする訳がない
最初から隣国のクズ王太子とアバズレ男爵令嬢が何かを仕掛けて来るだろうと警戒していたのだ
わざわざ捕まって連れ去られたのも揉み消しの出来ない証拠を掴む為だった
憲兵に連行された賊は取り調べを受ける事になるであろう
そこで雇い主に関する情報を吐かせる事が出来るかは分からないがネクスト王国出身と思われる彼等は未成年者の誘拐だけでなく不法入国もしている
何年も塀の中に放り込まれるくらいなら司法取引に応じる可能性が高い
「リオナ様に素敵な手土産を用意出来そうですね」
そう呟いて笑うアリシアは若い頃の祖母にそっくりだった
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