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第一章 幼少期編
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しおりを挟むベロニカが学園に入学し最近は遊んでください!と部屋に来なくなった。
アンナに事情を聞くとベロニカは入学してからの勉強に忙しいらしく今は遊んでいる暇もないのだとか…。
穏やかに時間が流れているのはいい事だわ。
最初、お父様はタリーシャ先生にお願いする予定だったらしいけれどベロニカがそれを拒否したらしい。
「お姉さまより優秀なベロニカが何故お姉さまと一緒の先生に習わなくては行けないのですか!」
とか何とか言われたらしいです。タリーシャ先生と母さまは笑顔で怒っていらっしゃって肝が冷えました。
そして別の講師を呼んでも抜け出したりして講師の方がお手上げ状態。代わる代わる講師の方が変わります。今までの記録だと最初の方が4日、2人目の方が3日、今は3人目で2日目。そろそろ記録更新しそうだわ!と母さまは静かに笑っています。
年頃のベロニカはお父様大好き!らしくあれこれ言ってくださるお母様を嫌っているとか。…家庭内で分裂していて怖いです。
「…だわ!なぜ私が帰ってからも勉強しなくてはならないのっ!!」
「ベロニカ様っ!いけません、お勉強は立派なレディになる為に必要なことでございます!」
「うるさいっ!家庭教師如きが私に口出しするつもりっっ?!!」
………なにか盛り上がっているようですね。廊下まで声が届くなんてなんと立派なレディなんでしょうか。
「もうお前など私には必要ないわっ!出ていって!」
「かしこまりました。失礼致します!」
ベロニカの部屋の扉がバンッと音が鳴るほど思いっきり開いて家庭教師と思われる先生が逃げるように出てきました。
私に一礼してから玄関までの廊下を掛けていきました…。
「ふんっ、私はお姉さまとは違うのよ。ベロニカはもう立派なレディですもの。……っ!お姉さまっ!」
私に気付いたらしく一瞬驚きまたすぐに表情を戻し…いや、勝ち誇った顔をしています。
「ベロニカの家庭教師の先生よね?勢い良く出ていってしまったけれど追いかけなくていいのかしら。」
「お姉さま、私はもう立派なレディです。お姉さまみたいな学園にも通うことの出来ない方にそんな事言われる筋合いはないですの!」
「そう…。ならもう何も言わないわ。お母さまにも家庭教師の方が必要ないことを私から説明しておくわね。」
立派なレディは家庭教師の先生がコロコロと変わりませんよ。それに学園に通えないのではなく通わせてくれない。の間違いですよ。
「ええ、構いませんわ。私は家庭教師などいなくても天才ですから。」
…一体なんの天才なの?家庭教師の方を怒らせる天才かしら?
「分かったわ。ちゃんと伝えておきますわ。」
「ええ、よろしくお願いしますね、お姉さま。」
「……との事です。」
お母さまとの恒例のお茶会で私は一言一句違えずに伝え、お母さまは少しホットしたような顔をしています。
「そう、ベロニカの家庭教師先生方には失礼なことをしたわね…」
「…そうですね、あとでなにかお詫びの品と手紙を贈っておきます。あの子、ベロニカは自称立派なレディだそうですわ。」
「そう。ならもうベロニカには教育をする必要は無いのね。残念だわ。これから開催する他の方を招いての大きなティーパーティーにベロニカも一緒に参加させる予定でしたけど、教育が出来ないのなら参加させるのも気が引けるわ。一応皆様への挨拶だけさせて下がらせましょう。」
「ええ、そうですわね。楽しいティーパーティーなのですけれど、私達がおもてなしをする側ですし、お招きする方々に失礼なことはできませんね。」
「そうね…。マーガレット王妃も来られる予定だったのにとても残念だわ。」
そう、私も大きくなったということでお披露目会と称してお母さまがティーパーティーを開こうと提案して下さり、幹事はお母さまと私。そしてお母さまの親友であるマーガレット王妃もお忍びでいらっしゃるとの事で余計に気合が入ります。お母さまには秘密よ?と言われましたからベロニカにはもちろん誰にも言ってません。
もちろん侯爵家のティーパーティーですし、失敗はできません。それに招待した方々は皆大臣や国の幹部の方のご夫人やご当主も来るかもしれないものですから。
そんなところで恥をかいては子供だとしても許されはしないでしょう。
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