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一章、人喰い狼
六、異形
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「ほら!はやくはやく!」
「ちょっと待って……はぁっ、はぁっ」
「がんばれ!おにいちゃん!」
『おい!待て!』
「いや、だからこの子が案内してく
「おいてくよー!」
「あ!だからもうちょっと遅く……」
いや、この声は届いてないのだろう。でも、いくらきつくても、ここであいつを殺さないと……
一心不乱に彼を追いかけていく。走って、走って走って走って……
『おい!!!』
「はぁっ、はぁっ、え?、ど、どうしたんですか?」
『お前はさっきから誰と話してるのだ』
「いや、ほら向こうに……あれ?」
もうあの男の子はいなくなっていた。代わりに
みしゃっ
枯れ葉や木の枝を踏む音が後ろから聞こえる。
そして、それを鳴らしたのは先程出会ったあの化物だった。
それはゆっくりと膝を曲げる。
とその瞬間、こちらとの距離を一瞬にして縮めた。
しかし、狙いはおれではなく、彼女だった。
まずい……!しかし、鬼の力がばれる訳にはいかない。左足にだけ鬼力を使い、彼女と化物の間をめがけて飛び出す。
間に合え……!
ぐちゃっ
それの爪におれの腹は引っ掻かれ、来た方向に払い飛ばされた挙げ句、近くにあった木に思いっきり頭をぶつけた。
視界が霞む。まずい、早く、早く……
「逃げろ!!!」
ぐちゃっ
無慈悲にも、彼女に振り下ろされた爪が止まることはなかった。
しかし、倒れたのは小さな影ではなく、大きな影だった。
そして小さな影は、おれに近づいてぽつんと言った。
『全く、任せておけばいいものを……』
状況は理解しがたかったが、彼女は生きている。それは分かった。本当によかっ……
「ちょっと待って……はぁっ、はぁっ」
「がんばれ!おにいちゃん!」
『おい!待て!』
「いや、だからこの子が案内してく
「おいてくよー!」
「あ!だからもうちょっと遅く……」
いや、この声は届いてないのだろう。でも、いくらきつくても、ここであいつを殺さないと……
一心不乱に彼を追いかけていく。走って、走って走って走って……
『おい!!!』
「はぁっ、はぁっ、え?、ど、どうしたんですか?」
『お前はさっきから誰と話してるのだ』
「いや、ほら向こうに……あれ?」
もうあの男の子はいなくなっていた。代わりに
みしゃっ
枯れ葉や木の枝を踏む音が後ろから聞こえる。
そして、それを鳴らしたのは先程出会ったあの化物だった。
それはゆっくりと膝を曲げる。
とその瞬間、こちらとの距離を一瞬にして縮めた。
しかし、狙いはおれではなく、彼女だった。
まずい……!しかし、鬼の力がばれる訳にはいかない。左足にだけ鬼力を使い、彼女と化物の間をめがけて飛び出す。
間に合え……!
ぐちゃっ
それの爪におれの腹は引っ掻かれ、来た方向に払い飛ばされた挙げ句、近くにあった木に思いっきり頭をぶつけた。
視界が霞む。まずい、早く、早く……
「逃げろ!!!」
ぐちゃっ
無慈悲にも、彼女に振り下ろされた爪が止まることはなかった。
しかし、倒れたのは小さな影ではなく、大きな影だった。
そして小さな影は、おれに近づいてぽつんと言った。
『全く、任せておけばいいものを……』
状況は理解しがたかったが、彼女は生きている。それは分かった。本当によかっ……
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