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草原
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雨がやみ、虹が出てきた頃に少女は目を覚ました。
少女は目を大きく見開き世界を覗き込んだ。
「死んだはずなのに…ここはどこでしょうか?」
「私も先程目覚めたばかりで…やはり死んだこと以外何も思い出せないのです」
着ている服から手がかりを見つけようとしたが、私の服は厚手で、少女の服はよく似合っていること以外は何もわからなかった。
少女もうろたえていたがどうしようも無い事を認め私の心境に追いついた。
「どうしましょうかしら?」
困惑の眼差しも宝玉のようだと考えたとき、不意に鋭い頭痛が襲った。
「とりあえず歩きましょう」
頭痛を我慢し提案をしてみる。
当然拒否されることもなく、ゆらゆらと気の向く方向へ二人で進む。
時間はわからないが脚が痛むくらいには歩いた。
まだ私は歩けるが成人の男の体躯をしている私と比べるべきでもなく、少女は辛いだろう。
そう思い休憩を提案し、空を見上げると調度よく茜色だった。
「美しい…」
そっと心からの感嘆が口に出た。
「死んだら見られないでしょうからね。あらためて生きることって素晴らしいです」
そう言って微笑んだ彼女はやはり美しく、生涯忘れないであろう絵のような背景との調和があった。
「そろそろ寝ましょうか?」
「もう暗いですものね。明日にはなんとかなるでしょうか?」
「そう願いたいです」
漠然とした質問だがそうとしか言えないだろう。
そして私もそう答えるしか無かった。
辺りはひどく暗いが、闇に対する恐怖は何故か無く、星に心地良ささえも感じた。
「おやすみなさい…」
適度な気温は私達を快適に寝むらせ、朝は今までで一番美しく感じた。
空腹は当然感じたが、奇跡の余韻に浸っているため、あまり気にならなかった。
昼だろうか?
日が真上に登ったとき、いかにもという具合の草の生えていない石畳の道を見つけた。
「道があるということは町があるでしょう。なんとかなりそうですね」
私達は束の間の安堵を感じて道を歩き出した。
少女は目を大きく見開き世界を覗き込んだ。
「死んだはずなのに…ここはどこでしょうか?」
「私も先程目覚めたばかりで…やはり死んだこと以外何も思い出せないのです」
着ている服から手がかりを見つけようとしたが、私の服は厚手で、少女の服はよく似合っていること以外は何もわからなかった。
少女もうろたえていたがどうしようも無い事を認め私の心境に追いついた。
「どうしましょうかしら?」
困惑の眼差しも宝玉のようだと考えたとき、不意に鋭い頭痛が襲った。
「とりあえず歩きましょう」
頭痛を我慢し提案をしてみる。
当然拒否されることもなく、ゆらゆらと気の向く方向へ二人で進む。
時間はわからないが脚が痛むくらいには歩いた。
まだ私は歩けるが成人の男の体躯をしている私と比べるべきでもなく、少女は辛いだろう。
そう思い休憩を提案し、空を見上げると調度よく茜色だった。
「美しい…」
そっと心からの感嘆が口に出た。
「死んだら見られないでしょうからね。あらためて生きることって素晴らしいです」
そう言って微笑んだ彼女はやはり美しく、生涯忘れないであろう絵のような背景との調和があった。
「そろそろ寝ましょうか?」
「もう暗いですものね。明日にはなんとかなるでしょうか?」
「そう願いたいです」
漠然とした質問だがそうとしか言えないだろう。
そして私もそう答えるしか無かった。
辺りはひどく暗いが、闇に対する恐怖は何故か無く、星に心地良ささえも感じた。
「おやすみなさい…」
適度な気温は私達を快適に寝むらせ、朝は今までで一番美しく感じた。
空腹は当然感じたが、奇跡の余韻に浸っているため、あまり気にならなかった。
昼だろうか?
日が真上に登ったとき、いかにもという具合の草の生えていない石畳の道を見つけた。
「道があるということは町があるでしょう。なんとかなりそうですね」
私達は束の間の安堵を感じて道を歩き出した。
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