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第6章 痛い編
第27話 武田静香
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武田静香……
彼女は仙石学園の三年生で本来なら現在、武田さんか、もう一人の三年生、上杉さんのいずれかが生徒会長であってもおかしくなかったらしい。
武田さんはこの学園の生徒にしては珍しく、はっきりモノを言う性格で敵も多いみたいだが、そんな彼女の人柄に惚れ込んでいる人も多かったそうだ。
親分肌で面倒見も良く、運動神経も良く、勉強は学年三位ということだ。
ちなみにもう一人の上杉さんは学年二位だそうだ。
まぁ、俺も『仙石集会』の時は好印象だったしな。
ってことは……武田さんは現在、クラス委員長か副委員長ってことだよな。
今も人気は高い証拠だな。
そんな誰もが今年の生徒会長は武田さんか上杉さんで決まりだと思っていた中、彗星の如く現れた織田乃恵瑠に選挙で敗退してしまった。
武田さんはかなりショックで三日ほど学校を休んだらしい。
本人曰く、『上杉に負けるよりも悔しかった』ということだそうだ。
そして武田さんは今でも、外部入学で何のツテも知り合いもいない織田会長が短期間で人気を集め選挙で自分達に勝ったことを納得していないみたいだ。
要は不正があったと疑っているのだ。
「どう? 竹中君、私の説明で少しは理解できたかな?」
「あ、はい……有難うございます……」
羽柴副会長が俺の耳元でめちゃくちゃ早口で説明してくれたのはいいけど、この学園の『人気投票制度』で不正なんてできるだろうか?
案外そういったところはしっかりしていると思うんだが……
でも待てよ。前に黒田先生が言っていたよな?
『投票部と教師は口が堅いのが取柄だから心配ない』って……
うん、大した管理はしていないな……
「織田会長さん? わざとらしい人気の取り方は止めてもらえないかしら?」
「別にそういうつもりは無いのですが……」
「織田さん!! あなた、武田さんの言う事に逆らうの!?」
「そうよ、そうよ!! 私達は今でもあなたを疑っているんですからね!!」
なんか、取り巻きも騒がしくなってきたぞ。
「は、羽柴副会長……本当に大丈夫なんでしょうか?」
「フフ、心配なら竹中君が助けてあげてよ」
「えーっ!? そ、そ、それは無理ですよ……」
俺はこんなことに巻き込まれたくないし、目立ちたくないんだ。
そろそろ、俺は教室に行こうかな……
「そこまで言われるなら別に私は生徒会長を降りてもいいんですよ」
えっ!?
「バ、バカなことを言わないでくれるかしら!? あなたが生徒会長を降りるですって? そんな心にも無いことを平然と言わないで!!」
「 「そうよ、そうよ!!」 」
織田会長が生徒会長を降りるって言いだしたのはもしかして俺が……
「冗談で言っていませんよ。私はいつでも会長は降りる気持ちでいますから。私は最近、生徒会長よりも大事なことを見つけましたので……」
「ちょっと、乃恵瑠? な、何を言っているの!?」
さすがに羽柴副会長も驚いて止めに入ってしまったぞ。
そりゃそうだろうな。羽柴副会長が昨日、保健室で言っていたけど、織田乃恵瑠を会長にする為に、会長らしくなる為に今まで頑張ってサポートしてきたんだからな……
でも、そんな羽柴副会長のことを生徒会長にする為に学園に来た奴もいるんだけどな。
ほんと、ややこしい話だぜ……
「ほら見て見なさい!! あなたの『腰ぎんちゃくさん』がとても焦っているわよ。あなたが生徒会長を降りちゃったら、この『腰ぎんちゃくさん』も生徒会役員として偉そうな態度をとれないじゃないの?」
むっ、これはさすがに言い過ぎだろ……
でも俺がしゃしゃり出ても何も解決しないだろうし……
いや待て!?
今、もしかして俺……一瞬でも織田会長達を助けようと思ったんじゃないのか!?
ヤバい、ヤバい……俺の経験上、こういった場面で助けると今度は俺の方が目をつけられてしまって小学生の頃のように学校に行けなくなる可能性もあるじゃないか……
「武田さん、それは言い過ぎではないでしょうか? 陽菜ちゃんは別に私の『腰ぎんちゃく』ではありませんよ。逆に彼女の方がしっかりしていていつも私が助けられているのですから。どちらかと言えば陽菜ちゃんの方が生徒会長にむいているくらいです」
「の、乃恵瑠ちゃん……」
か、会長……今のセリフは俺の心にもグサッと刺さりましたよ。
「フン、そんなこと私には関係無い話ね!!」
「陽菜ちゃん?」
「な、何でしょうか?」
「学園内で喧嘩をした場合、処分はどうなるのだったかな?」
「え? あっ、はい……『停学三日』ですが……」
「あっそ。でもここは学園の校門の前だから『学園内』ではないよね?」
「ま、まぁ……ギリギリそうなりますかね……」
織田会長は何を言っているんだ? も、もしかして……
「そうなのね。分かったわ。私は陽菜ちゃんが侮辱されたことだけは許せないからここで武田さんを一発ぶん殴ります!!」
「はーっ!? 殴られる前に私がお前を殴ってやるよーっ!!」
ボッコーーーーーーーーーーーーンッ!!!!
「だ、誰!?」
「た、竹中君……なんで!?」
俺はこの日、校門前で学園の美少女二人に両頬を殴られるのであった。
――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
武田静香が何故、乃恵瑠を嫌っているのか……
それは昨年の生徒会長選挙は不正によって乃恵瑠が会長に就任したと思い込んでいる為だった。
そして静香が陽菜に暴言を吐いた事により乃恵瑠は静香に殴りかかろうとする。
また静香も同時に乃恵瑠を殴ろうとしたのだが……
二人に殴られたのは何故か颯であった。
ということで次回もお楽しみに(^_-)-☆
彼女は仙石学園の三年生で本来なら現在、武田さんか、もう一人の三年生、上杉さんのいずれかが生徒会長であってもおかしくなかったらしい。
武田さんはこの学園の生徒にしては珍しく、はっきりモノを言う性格で敵も多いみたいだが、そんな彼女の人柄に惚れ込んでいる人も多かったそうだ。
親分肌で面倒見も良く、運動神経も良く、勉強は学年三位ということだ。
ちなみにもう一人の上杉さんは学年二位だそうだ。
まぁ、俺も『仙石集会』の時は好印象だったしな。
ってことは……武田さんは現在、クラス委員長か副委員長ってことだよな。
今も人気は高い証拠だな。
そんな誰もが今年の生徒会長は武田さんか上杉さんで決まりだと思っていた中、彗星の如く現れた織田乃恵瑠に選挙で敗退してしまった。
武田さんはかなりショックで三日ほど学校を休んだらしい。
本人曰く、『上杉に負けるよりも悔しかった』ということだそうだ。
そして武田さんは今でも、外部入学で何のツテも知り合いもいない織田会長が短期間で人気を集め選挙で自分達に勝ったことを納得していないみたいだ。
要は不正があったと疑っているのだ。
「どう? 竹中君、私の説明で少しは理解できたかな?」
「あ、はい……有難うございます……」
羽柴副会長が俺の耳元でめちゃくちゃ早口で説明してくれたのはいいけど、この学園の『人気投票制度』で不正なんてできるだろうか?
案外そういったところはしっかりしていると思うんだが……
でも待てよ。前に黒田先生が言っていたよな?
『投票部と教師は口が堅いのが取柄だから心配ない』って……
うん、大した管理はしていないな……
「織田会長さん? わざとらしい人気の取り方は止めてもらえないかしら?」
「別にそういうつもりは無いのですが……」
「織田さん!! あなた、武田さんの言う事に逆らうの!?」
「そうよ、そうよ!! 私達は今でもあなたを疑っているんですからね!!」
なんか、取り巻きも騒がしくなってきたぞ。
「は、羽柴副会長……本当に大丈夫なんでしょうか?」
「フフ、心配なら竹中君が助けてあげてよ」
「えーっ!? そ、そ、それは無理ですよ……」
俺はこんなことに巻き込まれたくないし、目立ちたくないんだ。
そろそろ、俺は教室に行こうかな……
「そこまで言われるなら別に私は生徒会長を降りてもいいんですよ」
えっ!?
「バ、バカなことを言わないでくれるかしら!? あなたが生徒会長を降りるですって? そんな心にも無いことを平然と言わないで!!」
「 「そうよ、そうよ!!」 」
織田会長が生徒会長を降りるって言いだしたのはもしかして俺が……
「冗談で言っていませんよ。私はいつでも会長は降りる気持ちでいますから。私は最近、生徒会長よりも大事なことを見つけましたので……」
「ちょっと、乃恵瑠? な、何を言っているの!?」
さすがに羽柴副会長も驚いて止めに入ってしまったぞ。
そりゃそうだろうな。羽柴副会長が昨日、保健室で言っていたけど、織田乃恵瑠を会長にする為に、会長らしくなる為に今まで頑張ってサポートしてきたんだからな……
でも、そんな羽柴副会長のことを生徒会長にする為に学園に来た奴もいるんだけどな。
ほんと、ややこしい話だぜ……
「ほら見て見なさい!! あなたの『腰ぎんちゃくさん』がとても焦っているわよ。あなたが生徒会長を降りちゃったら、この『腰ぎんちゃくさん』も生徒会役員として偉そうな態度をとれないじゃないの?」
むっ、これはさすがに言い過ぎだろ……
でも俺がしゃしゃり出ても何も解決しないだろうし……
いや待て!?
今、もしかして俺……一瞬でも織田会長達を助けようと思ったんじゃないのか!?
ヤバい、ヤバい……俺の経験上、こういった場面で助けると今度は俺の方が目をつけられてしまって小学生の頃のように学校に行けなくなる可能性もあるじゃないか……
「武田さん、それは言い過ぎではないでしょうか? 陽菜ちゃんは別に私の『腰ぎんちゃく』ではありませんよ。逆に彼女の方がしっかりしていていつも私が助けられているのですから。どちらかと言えば陽菜ちゃんの方が生徒会長にむいているくらいです」
「の、乃恵瑠ちゃん……」
か、会長……今のセリフは俺の心にもグサッと刺さりましたよ。
「フン、そんなこと私には関係無い話ね!!」
「陽菜ちゃん?」
「な、何でしょうか?」
「学園内で喧嘩をした場合、処分はどうなるのだったかな?」
「え? あっ、はい……『停学三日』ですが……」
「あっそ。でもここは学園の校門の前だから『学園内』ではないよね?」
「ま、まぁ……ギリギリそうなりますかね……」
織田会長は何を言っているんだ? も、もしかして……
「そうなのね。分かったわ。私は陽菜ちゃんが侮辱されたことだけは許せないからここで武田さんを一発ぶん殴ります!!」
「はーっ!? 殴られる前に私がお前を殴ってやるよーっ!!」
ボッコーーーーーーーーーーーーンッ!!!!
「だ、誰!?」
「た、竹中君……なんで!?」
俺はこの日、校門前で学園の美少女二人に両頬を殴られるのであった。
――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
武田静香が何故、乃恵瑠を嫌っているのか……
それは昨年の生徒会長選挙は不正によって乃恵瑠が会長に就任したと思い込んでいる為だった。
そして静香が陽菜に暴言を吐いた事により乃恵瑠は静香に殴りかかろうとする。
また静香も同時に乃恵瑠を殴ろうとしたのだが……
二人に殴られたのは何故か颯であった。
ということで次回もお楽しみに(^_-)-☆
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