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世界会議の晩餐会
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世界会議晩餐会 参加者はグランディル王 ミノス・グランディア 王女シルフィ・グランディア 魔国 アモン・ルシフェル 獣王国ガルディア・キングスフィール 龍王国コルキス・ドラゴニア エルフ国 ミリア・ユグルドラシア ドワーフ国 グラン・バッハ 混成国家 ラインハルト・ジーガー 妖精国 リリム
これだけの王達に俺の料理が確かめられる。
まずはスープから「シェルジュエルとマッシュルームのスープです」。
マッシュルーム、決して単品では輝きずらく、乳製品と合わせる事でその真価を発揮する魅力的な素材に、貝一個一個からサファイアの身やルビーの身などいろんな宝石の色形をした貝柱が取れるシェルジュエル、これをミキサーで細かくして伸ばしたスープである。
ミキサーにかけたものとは別に具として宝石の貝柱を飾りとして浮かしてある。
「見た目のなんと華やかなスープか、味は優しく胃に広がっていくようだ」
「一口目より、二口目、三、四、と印象と顔を変える。まろやかにそして無理がなく、あくまでも自然浸透していく」
「これは美味い!スープとしての定義も満たし、驚きも満たしている!」
「世界にこれほど柔軟なスープを作れる料理人は、はっきりといっていない、残念な話だがね」
「これほど、使徒どのはあくまでも調理のプロではないといっていた、それなのにこれほどの差を感じる程使徒殿との世界と味の差があるという事に驚愕が隠せない」
反応は上々、もちろん俺だけのアイディアだけではない、副料理長のロックの意見やセバスさんの感想など取り込んで吸収して作ったスープだ。
「次はエンジェルシュリンプのエビチリ、サバイヨンソース添えです」
ソースはアメリケーヌソースを主体に少量のカカオとカレー粉で苦みを消してある。
「エビチリ、聞かぬ名の料理だな、ぬ、これは香辛料を使った料理か、パリパリとした皮に包まれた中の餡は甘辛く!美味い!そしてエビ!エンジェルシュリンプの豪快なぷりぷり感!快感だなこれは!?」
「辛味はしっかり感じるのに、甘みとうま味を十分に感じます!癖になる味ですねこれは!サクサクと食べ進めるといきなりエビが飛び出てきます!」
「食べやすくって美味い!酒にも合うのう!この酒はなんじゃ!?なんの酒じゃ!?」
「完熟した太陽の実をつかった。酒で魔道具で30年ほど寝かせました」
「なんと!?太陽の実で酒を!皮をむくのにも苦労するし、しっかりした目がなければ完熟したか見極めるのも難しい実だぞ!それで酒なんて造ったのか!?これは使徒様以外でも作れるのか?」
「熟成させる魔道具は俺しか扱えませんが、それ以外は人の手で作成可能です。もしよければできたての若い酒も試しますか?」
全員が試したいと手を挙げた。
「うむ!これは30年ものとは別物だが、これはこれでうまいの!」
「若いのも悪くないが、熟成された方の重厚感は衝撃物だ。30年でこうも違うとは」
「食前酒では若い方でも人気でますよ。価格帯で安ければ若くても全然はやりますねこれは」
「暗所で寝かせてもうまい、若くてもそこそこ飲める!これはいい」
「さて、次にまいりましょう。七色豚の北京ダック風です」
「これはなんと皮を食べる料理か!?七色豚は肉も十二分にうまいというのに贅沢だな」
「美味い!もちもちとした皮からパリパリサクサクの皮!味わいが変わり喉奥が心地よい!もっと食いたいと舌がせがむようだ!」
「ただでさえ高級な七色豚、それの皮だけとは思ったが、うまい!こいつは美味すぎる!」
「どこで出しても喜ばれますよこれは!?サクサクの部分だけじゃなく、うっすら脂肪を残しておくのがポイントなのかぷるぷるして美味い!」
「ネギとプルームの食感もいい!さっぱりしていくらでも食える!これで腹を満たしたい欲がでてくる!」
「次はドードー鳥の5行米詰めです。米だけじゃなく肉と一緒にどうぞ」
「ドードーかでかい分庶民では肉がよく取れて人気な鳥だ。んほう!このもちもちのコメ!鳥のうま味をすって美味い!物凄くうまいぞ!なんだこれは!?」
「鳥に米を詰め込むなんてすごい考えだ!もちっもちでうまい!これはこれでメインといえるよ!」
「しかもこれらの料理、日ごろの王族の食事にかかる金と大差ない金額で作れると使徒殿はいわれた!わしなら断然こちらを選ぶぞ!」
「バランスも考えなきゃいけないとは思いますが、確かにこっちを選びたいですね」
「5行米は体の中を綺麗にするし、強靭にもする。いつしか家畜のえさとしてなりさがったが、健康面では無類のコメだ!」
最後はおこげ料理を。
「世界会議を祝しておこげ料理を作りました。グランディルからはドードーと七色豚の肉を魔国からはブラックバンブーのタケノコを獣王国からは月光ニンジン、ドワーフ国からは王玉玉ねぎ、龍王国からは白銀白菜を、混成国家ライブラからはブランきくらげをエルフ国からはユグルド米を妖精国からは福油を使いました。
バチバチのユグルド米に餡がかけられ、じゅわわわと豪快なバチバチ音がなる
「すごい!派手な演出だ!香りもいい!」
「アツアツをいただくぞ!ざっくざくざく!うお~ん!美味い!肉!野菜!いろいろな味が豊かに混ざり合う!」
「我が国のタケノコ!?こんなにうまかったのか!?う~むしみ込んでる油のうま味すら感じる!」
「あえて各国の名産品で作って結束力をつけようって話ですかね?これはいい、自国もこれに加わってると思うと鼻が高いです」
「これは絶対名物になるぞ!売れる!絶対に売れる!安価でうますぎる!まねされるぞ!特許を取るべきだ!」
「うむ!使徒殿なら十二分に実力を発揮できると確信した!使徒殿は自分を未熟、もしくは食の使徒を名乗るなんて大層な、なんてお考えかもしれない、だからこそ、自分の経歴はっきりつたえ、料理には携わってこなかったこともしっかりわし等に告げてくれた。だからこそわしらも試した。結果はどうだ?数日あたえただけで、これだけ満足いくもの!驚かされるもの!こんなすごいものがつくれるか!?今日の料理はどれも鋭かった!まるで名剣の様だ。そして何より楽しい!美味い!八戸 樹殿、貴殿は食の使徒をなのるにふさわしい!!!」
「そうだな、どれも満足以上の心動く何かがあった」
「驚きと楽しみと喜びと」
「幸せにが尽きぬひと時だった」
「こうなってくれば、あとは使徒様をどの国にどの順番で送り出すかだけが問題だ」
どうやら試験?は合格のようだ。
よかったような?そしてこれからは各国を回る旅が始まる。
これだけの王達に俺の料理が確かめられる。
まずはスープから「シェルジュエルとマッシュルームのスープです」。
マッシュルーム、決して単品では輝きずらく、乳製品と合わせる事でその真価を発揮する魅力的な素材に、貝一個一個からサファイアの身やルビーの身などいろんな宝石の色形をした貝柱が取れるシェルジュエル、これをミキサーで細かくして伸ばしたスープである。
ミキサーにかけたものとは別に具として宝石の貝柱を飾りとして浮かしてある。
「見た目のなんと華やかなスープか、味は優しく胃に広がっていくようだ」
「一口目より、二口目、三、四、と印象と顔を変える。まろやかにそして無理がなく、あくまでも自然浸透していく」
「これは美味い!スープとしての定義も満たし、驚きも満たしている!」
「世界にこれほど柔軟なスープを作れる料理人は、はっきりといっていない、残念な話だがね」
「これほど、使徒どのはあくまでも調理のプロではないといっていた、それなのにこれほどの差を感じる程使徒殿との世界と味の差があるという事に驚愕が隠せない」
反応は上々、もちろん俺だけのアイディアだけではない、副料理長のロックの意見やセバスさんの感想など取り込んで吸収して作ったスープだ。
「次はエンジェルシュリンプのエビチリ、サバイヨンソース添えです」
ソースはアメリケーヌソースを主体に少量のカカオとカレー粉で苦みを消してある。
「エビチリ、聞かぬ名の料理だな、ぬ、これは香辛料を使った料理か、パリパリとした皮に包まれた中の餡は甘辛く!美味い!そしてエビ!エンジェルシュリンプの豪快なぷりぷり感!快感だなこれは!?」
「辛味はしっかり感じるのに、甘みとうま味を十分に感じます!癖になる味ですねこれは!サクサクと食べ進めるといきなりエビが飛び出てきます!」
「食べやすくって美味い!酒にも合うのう!この酒はなんじゃ!?なんの酒じゃ!?」
「完熟した太陽の実をつかった。酒で魔道具で30年ほど寝かせました」
「なんと!?太陽の実で酒を!皮をむくのにも苦労するし、しっかりした目がなければ完熟したか見極めるのも難しい実だぞ!それで酒なんて造ったのか!?これは使徒様以外でも作れるのか?」
「熟成させる魔道具は俺しか扱えませんが、それ以外は人の手で作成可能です。もしよければできたての若い酒も試しますか?」
全員が試したいと手を挙げた。
「うむ!これは30年ものとは別物だが、これはこれでうまいの!」
「若いのも悪くないが、熟成された方の重厚感は衝撃物だ。30年でこうも違うとは」
「食前酒では若い方でも人気でますよ。価格帯で安ければ若くても全然はやりますねこれは」
「暗所で寝かせてもうまい、若くてもそこそこ飲める!これはいい」
「さて、次にまいりましょう。七色豚の北京ダック風です」
「これはなんと皮を食べる料理か!?七色豚は肉も十二分にうまいというのに贅沢だな」
「美味い!もちもちとした皮からパリパリサクサクの皮!味わいが変わり喉奥が心地よい!もっと食いたいと舌がせがむようだ!」
「ただでさえ高級な七色豚、それの皮だけとは思ったが、うまい!こいつは美味すぎる!」
「どこで出しても喜ばれますよこれは!?サクサクの部分だけじゃなく、うっすら脂肪を残しておくのがポイントなのかぷるぷるして美味い!」
「ネギとプルームの食感もいい!さっぱりしていくらでも食える!これで腹を満たしたい欲がでてくる!」
「次はドードー鳥の5行米詰めです。米だけじゃなく肉と一緒にどうぞ」
「ドードーかでかい分庶民では肉がよく取れて人気な鳥だ。んほう!このもちもちのコメ!鳥のうま味をすって美味い!物凄くうまいぞ!なんだこれは!?」
「鳥に米を詰め込むなんてすごい考えだ!もちっもちでうまい!これはこれでメインといえるよ!」
「しかもこれらの料理、日ごろの王族の食事にかかる金と大差ない金額で作れると使徒殿はいわれた!わしなら断然こちらを選ぶぞ!」
「バランスも考えなきゃいけないとは思いますが、確かにこっちを選びたいですね」
「5行米は体の中を綺麗にするし、強靭にもする。いつしか家畜のえさとしてなりさがったが、健康面では無類のコメだ!」
最後はおこげ料理を。
「世界会議を祝しておこげ料理を作りました。グランディルからはドードーと七色豚の肉を魔国からはブラックバンブーのタケノコを獣王国からは月光ニンジン、ドワーフ国からは王玉玉ねぎ、龍王国からは白銀白菜を、混成国家ライブラからはブランきくらげをエルフ国からはユグルド米を妖精国からは福油を使いました。
バチバチのユグルド米に餡がかけられ、じゅわわわと豪快なバチバチ音がなる
「すごい!派手な演出だ!香りもいい!」
「アツアツをいただくぞ!ざっくざくざく!うお~ん!美味い!肉!野菜!いろいろな味が豊かに混ざり合う!」
「我が国のタケノコ!?こんなにうまかったのか!?う~むしみ込んでる油のうま味すら感じる!」
「あえて各国の名産品で作って結束力をつけようって話ですかね?これはいい、自国もこれに加わってると思うと鼻が高いです」
「これは絶対名物になるぞ!売れる!絶対に売れる!安価でうますぎる!まねされるぞ!特許を取るべきだ!」
「うむ!使徒殿なら十二分に実力を発揮できると確信した!使徒殿は自分を未熟、もしくは食の使徒を名乗るなんて大層な、なんてお考えかもしれない、だからこそ、自分の経歴はっきりつたえ、料理には携わってこなかったこともしっかりわし等に告げてくれた。だからこそわしらも試した。結果はどうだ?数日あたえただけで、これだけ満足いくもの!驚かされるもの!こんなすごいものがつくれるか!?今日の料理はどれも鋭かった!まるで名剣の様だ。そして何より楽しい!美味い!八戸 樹殿、貴殿は食の使徒をなのるにふさわしい!!!」
「そうだな、どれも満足以上の心動く何かがあった」
「驚きと楽しみと喜びと」
「幸せにが尽きぬひと時だった」
「こうなってくれば、あとは使徒様をどの国にどの順番で送り出すかだけが問題だ」
どうやら試験?は合格のようだ。
よかったような?そしてこれからは各国を回る旅が始まる。
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