157 / 303
キミの幻影
12-15
しおりを挟む
午後のうだるような暑さの中、野崎家を後にした雅耶と冬樹は『ROCO』に向かって歩いていた。
つい話し込んでいて忘れてしまっていたが、二人とも昼食を食べていないことに気付き、とりあえず何処かで一緒にご飯を食べようという話になった。だが、行き先に迷った挙句、駅前まで足を運ぶのならそのまま『ROCO』に行ってしまおうということで、意見が一致したのだった。
目元は少し冷やしたものの、泣き腫らした目に真夏の日差しは眩しすぎて、冬樹は歩きながら目を細めた。
(目がショボショボする。泣き過ぎだろ…)
普段は大きく目を見開いている冬樹が妙に細目になっているのを見て、雅耶が苦笑しながら「…大丈夫か?」と、声を掛けて来た。
「…ああ。でも、このままお店行ったら直純先生には何か言われそうだよな…」
冬樹が、げんなりしながら言った。
「あははっ…確かに。先生にはバレバレかもなー」
そんなことを話しながら駅方面へと向かい、住宅街を抜けて行く。
そうして、暫く無言で歩いていた二人だったが、何かを考え込んでいたらしい冬樹が不意に口を開いた。
「なぁ…雅耶…」
「ん?」
「昨日、オレがあいつらに捕まっている間に、オレの携帯から雅耶にメールが届いたって言ってただろ?」
「ああ…居場所を教えてくれたヤツな…」
昨日話した感じでは、もしかしたら例の二人組の内の一人…外にいた若い方の男が、車に置きっぱなしだった冬樹の携帯を使ってメールしたんじゃないかということだったが…。
「うん…。でもさ…何で『雅耶に』連絡…したんだと思う?」
「え?そりゃあ…。オレが何度も電話掛けてたから…じゃないか?」
「うん…。でも、履歴見たら直純先生も結構掛けてきていたし、他にあのメール送信される少し前に、長瀬からメール入ってたりもしてたんだ…」
『長瀬からのメール』…と聞いて、その内容が気にならなくもなかったが、とりあえず雅耶は「…そうなんだ?」と言葉を返した。
「オレと雅耶って、あんまりメールしないだろ?」
「うん。…まぁ…」
(すぐ、電話しちゃうからな。俺が…)
「だから、オレの携帯から雅耶にメールしようと思ったら、電話帳から雅耶のアドレスをわざわざ探さないといけないんだ」
「あ…確かに。そうなるよな…」
それは…。
メールを打った人物は、わざわざ雅耶を選んで連絡を入れて来た…と、いうことに繋がるのだ。
つい話し込んでいて忘れてしまっていたが、二人とも昼食を食べていないことに気付き、とりあえず何処かで一緒にご飯を食べようという話になった。だが、行き先に迷った挙句、駅前まで足を運ぶのならそのまま『ROCO』に行ってしまおうということで、意見が一致したのだった。
目元は少し冷やしたものの、泣き腫らした目に真夏の日差しは眩しすぎて、冬樹は歩きながら目を細めた。
(目がショボショボする。泣き過ぎだろ…)
普段は大きく目を見開いている冬樹が妙に細目になっているのを見て、雅耶が苦笑しながら「…大丈夫か?」と、声を掛けて来た。
「…ああ。でも、このままお店行ったら直純先生には何か言われそうだよな…」
冬樹が、げんなりしながら言った。
「あははっ…確かに。先生にはバレバレかもなー」
そんなことを話しながら駅方面へと向かい、住宅街を抜けて行く。
そうして、暫く無言で歩いていた二人だったが、何かを考え込んでいたらしい冬樹が不意に口を開いた。
「なぁ…雅耶…」
「ん?」
「昨日、オレがあいつらに捕まっている間に、オレの携帯から雅耶にメールが届いたって言ってただろ?」
「ああ…居場所を教えてくれたヤツな…」
昨日話した感じでは、もしかしたら例の二人組の内の一人…外にいた若い方の男が、車に置きっぱなしだった冬樹の携帯を使ってメールしたんじゃないかということだったが…。
「うん…。でもさ…何で『雅耶に』連絡…したんだと思う?」
「え?そりゃあ…。オレが何度も電話掛けてたから…じゃないか?」
「うん…。でも、履歴見たら直純先生も結構掛けてきていたし、他にあのメール送信される少し前に、長瀬からメール入ってたりもしてたんだ…」
『長瀬からのメール』…と聞いて、その内容が気にならなくもなかったが、とりあえず雅耶は「…そうなんだ?」と言葉を返した。
「オレと雅耶って、あんまりメールしないだろ?」
「うん。…まぁ…」
(すぐ、電話しちゃうからな。俺が…)
「だから、オレの携帯から雅耶にメールしようと思ったら、電話帳から雅耶のアドレスをわざわざ探さないといけないんだ」
「あ…確かに。そうなるよな…」
それは…。
メールを打った人物は、わざわざ雅耶を選んで連絡を入れて来た…と、いうことに繋がるのだ。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる